最近の学校の様子から

カテゴリ:今日の出来事

令和3年度 前期始業式

4月6日、令和3年度の授業が始まりました。
始業式は校庭で間隔をとって実施しました。
 
校長から学級担任や副担任などの紹介をしました。
6年生の代表が、今年1年の抱負を述べました。
 
始業式が終わると学級ごとに集まって学級担任からの話を聞きました。
明日は新しい教室に入ります。
 

入学式前日準備

4月5日、入学式の準備をしました。
昨年から感染予防のため6年生の参加はなく、職員だけで行いました。
 
 
会場の外には花壇や草花のお世話をしてくださっている「ひまわりの会」の方が
きれいな鉢植えを飾ってくださいました。
残念ながら、「ひまわりの会」をお手伝いしてくださる方がいなくなってしまったため
「ひまわりの会」は休会することになってしまいました。
祝電も続々と届いています。
いよいよ、明日は第40回目の始業式・入学式です。
元気に登校してください。

校庭改修工事

芝生校庭の西側、学童寄りの土の校庭がでこぼこになって
雨水がたまるようになっていました。
校庭に埋まっていた石も表面に出できていて、すり傷をする子どももいました。
そこで、多摩市教育委員会が校庭整備をしました。
 

3月30日、初めに、校庭を平らにして石を集めました。

その後、ローラーで転圧しました。
 
2日目、雨で流れないよう緑色をした重い砂をまきました。
その後、もう一度、ローラーをかけて平らにしました。

最後に、塩化カルシウムを48袋まいて校庭を固めます。
 
白い校庭とピンクの満開のサクラできれいな風景です。

令和3年 なな山自然観察会(早春)

なな山は百草団地の南にある里山です。
なな山緑地の会の方が手を入れている山です。
西の山、中の山、東の山と特徴が違う3つの山があります。
ホームページはこちら→なな山緑地の会

なな山自然観察会は季節ごとに年5回計画しているのですが、
今年度は春の2回の観察会がコロナウイルス感染症拡大防止のための臨時休校で、
夏の観察会は雨天と東京都の不要・不急の外出自粛要請のため中止しました。
冬の観察会も緊急事態宣言発出で中止したため、今年度は秋に続く2回目の観察会です。
早春の観察会は、昨年も臨時休校で中止しため、久々の開催です。
春は様々な花が咲くハイシーズンです。そのため、2回の観察会を企画しています。
それでも、1週間交代で次々と花が入れ替わる春の花々を
全部見ることはなかなか難しいところです。
3月27日、快晴。20℃を越える暖かい日となりました。風も弱く汗ばむほどの陽気です。
  
今年は暖かく、春が早く訪れています。
すでに広葉樹が芽吹いて山全体が薄っすらと黄緑色になっています。
ヤマザクラが満開です(中写真)。
なな山には大きなヤマザクラがたくさんあって山のところどころがピンクに染まっています。
 
      ムラサキケマン            ウグイスカグラ
ムラサキケマンは学校で咲いているヒメオドリコソウやホトケノザとおなじシソのの仲間です。
みんな同じシソの花のつくりです。学校では見つけていないので写真に撮りました。
ウグイスカグラは冬の寒い時期から咲き始める早春に一番早く見られる花です。
グミのような実がなり、甘くておいしく食べられます。
ウグイスと言えば、林の中でウグイスがすっと鳴いていました。春満開。
 
      タチツボスミレ           ニオイタチツボスミレ
春の花、スミレが見頃を迎えています。スミレは種類が多く同定が難しい仲間です。
VIOLETとはスミレのこと。紫色もVIOLETです。
園芸店で売っているビオラ(VIOLA)もスミレの仲間という意味です。
紫色の花が多いのですが、白や黄色い花のスミレもあります。
タチツボスミレは一番よく見ることができるスミレです。
なな山にはよく似たニオイタチツボスミレもあります。
少し香りがするそうですが、かぎ分けるのはなかなか難しい。
スミレの花のつくりは花の後ろに天狗の鼻のような出っ張り(距=きょ)があります。
タチツボスミレは距が紫色ですが、ニオイタチツボスミレの距は色が薄くなっています。
葉の先を見ると、タチツボスミレは円形ですが、
ニオイタチツボスミレは少しとがっています。
 
西の山の頂上です。西の山は落葉樹の山です。
冬の間は落葉しているので明るい林になっています。
林の中に深いぎざぎさの葉の草が芽吹いています。
ヤブレガサです(右写真)。粋な名前が付いています。
  
多摩市内でも大問題になっているナラ枯れ。公園や里山のナラやカシの木が
大量に枯れてしまっています。
原因はカシノナガキクイムシとそれに共生しているカビの仲間ナラ菌です。
コナラの木に穴をあけて住み着きます。
なな山でもたくさんの木が感染し、伐採しています。
この切り株は感染したコナラを伐採したものです。
黒い点々はカシノナガキクイムシの痕跡です。
感染している木の中にはシートで木の下を覆って、
幼虫が春になって木から出て行き、他の木に移り住まないようにしています。
 
        マルバアオダモ
マルバアオダモの花が咲いています(赤丸内)。低いところはまだつぼみでした(右写真)。
アオダモの木は野球のバットにする木として有名です。
マルバアオダモは葉にギザギサ(鋸歯=きょし)がないのでマルバという名になりました。
アオダモの葉にはギザギサがあります。
 
  コナラの発芽        ヒゴスミレ
林の地面からはコナラのドングリがたくさん発芽しています。
しかし、林の中では育つことができません。
大きく育つことができるのは周りの木が倒れたときだけです。
赤い部分(黒丸内)がドングリの部分(子葉=ふたば)です。
葉がギザギサしているヒゴスミレも咲いていました。初めて見ました。
花の色は紫色ではなく純白です。
 
               モミジイチゴ
モミジイチゴはすでに花の盛りは越えていました。
下向きに咲くので強制的に上に向けて写真を撮りました。
いわゆる木いちこで、オレンジ色の実がなっておいしく食べることができます。
葉がモミジのような形をしているので名前にモミジとついていますが
バラの中のキイチゴの仲間です。
 
               シュンラン
中の山には本日の最大の目的、早春の里山の花の代表シュンランがたくさん咲いています。
左写真の黒丸の中が花です。他にもたくさんの株があります。
緑色で下向きに咲いているので遠目で見ると気付きません。
花茎に一つ大きな花が付いています。ランの花の形がよく分かります。
 
        中の山           中の山から東の山を臨む
中の山は広葉樹だけでなく、照葉樹と針葉樹の常緑樹が混在している山です。
西の山と比べると、冬でも、少し薄暗くなります。
東の山はアズマネザサ(篠竹)が中心の山です。
多摩丘陵では副業として昔から篠竹でめかい(目籠、めかご)を作り、
町へ持って行って売っていました。
 
              タマノカンアオイ
タマノカンアオイは多摩の名前が付いている多摩の固有植物で絶滅危惧種です。
右写真がつぼみです。花びらもなく、紫色で地味な花です。
生育か遅く、なかなか葉も多くなりません。一度ダメージを受けると復活が難しくなります。
 
なな山では間伐したコナラをほだ木にして、
シイタケ菌を打ってシイタケの原木栽培もしています。
春と秋は収穫シーズンです。みんなシイタケ狩りをさせていただきました。
落葉を貯めておくと、多摩市産のカブトムシが育ちます。
ほしい人は1匹いただきました。
 
  クマシデ       暖かい陽気の中での昼食
シデの仲間も花を咲かせていました。シデの雄花は穂になります。
イヌシデとクマシデを見ました。
広場で昼食をとってから帰りました。
晴天の下、暖かい日差しの緑の中でのんびりと過ごすことができました。
子ども6名、大人2名、合計8名が参加しました。
お世話になりました。ありがとうございました。
次回、春の観察は、5月5日(水・祝)に実施します。ご参加ください。

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第39回卒業式

3月25日、第39回卒業式を挙行いたしました。
6年生と6年生のふたばの児童99名に卒業証書を渡しました。
  
今年は呼びかけもすることができました。

学級ごとに卒業写真を撮りました。
 
 
最後は、ソメイヨシノの木の下を通ってお別れです。
おめでとうございました。
 
【校長式辞】
校庭の桜が、一輪、また一輪と花を咲かせ始めました。
開花からのスピードのもどかしさは、まるでコロナ禍の1年間を象徴しているかのようです。
そして、その中でも、たくましく育った卒業生のみなさんの、今日は、卒業式です。
保護者の皆様。
本日は、多摩市立南鶴牧小学校、第39回卒業式にお越しくださり、ありがとうございます。
お子様のご卒業、おめでとうございます。
6年前のうららかな春の日の入学式に手をつないで門をくぐったことや、数々の行事や出来事、
小学校生活の今日までの記憶が蘇(よみがえ)り、
その成長の足跡に、およろこびもひとしおかとご推察いたします。
6年間にわたる、小学校生活への変わらぬご支援に、改めて感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。
さて、99名の卒業生の皆さん。改めて、ご卒業、おめでとうございます。
先ほど皆さんは卒業証書を一人ずつ手渡され、小学校の全課程を終了することとなりました。
小学校生活のたくさんの出来事が浮かんでは消え、浮かんでは消えと同時に、
4月からの中学校生活という新世界への希望に胸を膨らませていることと思います。
手にしている卒業証書には、みなさんが小学校生活でがんばり成長し続けた皆さんの汗や涙。
そして、これまでみなさんを励まし、支えてくださったご家族、地域の方々、
先生たちの熱い思いが込められていることに思いを馳(は)せ、どうか、かみしめてください。
そう、たくさんの方々の温かいまなざしのもとに成長できた、幸せの証(あかし)となる、
一枚の証書なのです。

みなさんの門出を祝し、私の願いを、お話させてください。
時は遡り、1970年4月13日。
有人月面着陸を目的として出発し、宇宙空間を飛んでいた、アメリカの宇宙船アポロ13号に、
突如爆発音が響きます。
アポロ宇宙船は、燃料やエンジンを積んでいる機械船。飛行をコントロールする司令船。
そして、月面着陸船の3つから構成されています。
そのうちの機械船に積んであった酸素タンクが、
電気回線のショートによる火花で爆発してしまったのです。
アポロ宇宙船は、酸素と水素を燃料として、電気や水を作り出していました。
もちろん乗組員3名の呼吸に必要な酸素もここから取り出していました。
地球から離れること32万1860km。
地球から、地球7周分ほども離れた、深淵なる宇宙空間での出来事でした。
「ピンチ」
不気味なほど真っ暗で静かな宇宙空間で「ピンチ」という言葉でしか表現できない状況です。
月面には到底行けるはずもありません。
ヒューストンにあるジョンソン宇宙センターと交信し、地球帰還への道を探ります。
爆発した機械船を切り離し、一番小さな空間である、
定員が2名の月着陸船に3人の乗組員が移動します。
燃料や酸素を節約しながら使用し、地球帰還への周回軌道に乗せるためです。
わずかな計器の電力の消費を節約するために、
針の腕時計のストップウォッチで時間を計りながら
手動でなんとか地球帰還への周回軌道に乗せることができました。
もちろんその後も様々な工夫をして、乗組員3人の生存区間を維持していきます。
そして、いよいよ地球帰還への大気圏突入が近づいたとき、3人は司令船に移り、
月着陸船を切り離します。
司令船は無事太平洋に着水し、3人は無事生還することができました。
想像できないほどの困難がある宇宙空間で「ピンチ」に直面した乗組員たちの気持ちは、
どれほどのものだったでしょうか。想像だに尽きません。
後にこの事実は、「成功した失敗」「栄光ある失敗」と称(たた)えられることになります。

さて、私たちを振り返ってみましょう。
コロナ禍による休校で始まった令和2年度。
6年生による1年生のお世話や、委員会やクラブでのリーダー役など、
期待をもって進級したにもかかわらず、スタートから不透明な日々が続きました。
運動会や移動教室も中止になりました。
先生たちもひどく落胆しましたが、6年生の皆さんにとっては、
それはもっともっと大きなものであったと思います。
「ピンチ」
私たちの毎日が、小学校生活最後の1年が、「ピンチ」でした。
しかし、君たちが一番よく知っているように、
君たちは、君たちの担任の先生は、諦めなかった。
それはまるで、宇宙空間に放り出されたアポロ13号のようでした。
そして、卒業生の皆さんは、「ピンチはチャンス」プロジェクトを立ち上げます。
校内宿泊やミニ運動会、卒業遠足など、慎重に、そして丁寧な手順を踏まえて、
まさに自分たちの意志で、自分たちの手で、自分たちの知恵で、次々に実現させていきます。
その過程では、困難に直面したり、落胆を味わったり、
無力感にさいなまれることもありました。
しかし、皆さんは諦めなかった。一筋の光明を信じて、止まなかった。歩みを止めなかった。
小学校生活で学んだこと。
それは、これまでに積み重なったものが、この1年間でまさに結晶となった、
あきらめない意志と、それを実現するための知恵であったのではないでしょうか。
それが、皆さんを育ててくれた素晴らしい先生たちが、
皆さんに授けたことではないでしょうか。
言い換えれば、このピンチな状況に直面したからこそ、
それが鮮明になったとも言えるでしょう。
「ピンチはチャンス!」
君たちに宿る、未来への合言葉です。

ふたば学級のみなさん。学級担任が替わるなど、落ち着かない日々もありましたが、
皆さんに多くの先生方が関わり、授業を行いました。
多くの方と関わる楽しさ、安心感を小学校生活で学ぶことができたのではないでしょうか。

さあ、いよいよ旅立ちの時がやってきました。
これから皆さんに課せられているのは、この南鶴牧小学校で学んだことを、
そして、授かった思いを、周りに、世界に、広げていくことです。
皆さんが社会に出る2030年代は、決して安楽な世界ではありません。
数えきれないほどの困難な事態が待ち受けているはずです。
しかし、君たちならば、乗り越えて行ける。
君たちならば、新しい世界を創って行ける。
私は、先生たちは、そう信じています。
未来は、あなた次第。あなた、自身。
皆さんの生きる未来が、希望にあふれることを祈念して、はなむけの言葉といたします。
ご卒業おめでとうございます。
令和3年3月25日
多摩市立南鶴牧小学校 校長 關口 寿也