八木崎小学校 校長室より

2018年11月の記事一覧

視察3

福島第1原子力発電所に到着。一人一人専用のID付き名札を渡され、金属探知機を通過。さらに、ID名札をタッチパネルにかざし、パスワードを入力し、ようやく中へ。線量計を渡され、専用バスに乗り換え出発。
テレビの画面で見ていたあの建物が目の前に。丁度、本校の中庭をバスで走ると、管理棟付近に3号機が、教室棟付近に2号機があるような距離で見ることができた。安全な数値内であるがバスの中の線量計がドンドン上がっていった。外はその10倍から20倍の値を示していた。
今回の視察で、この7年の間、粛々と作業を進め着実に改善に向けて努力している企業の姿を見ることができた。しかし、完全に安全な場所にするのは、まだ先の話。50年や100年のスパンが必要なのかもしれない。
この中で、約4000人の方が働いてるという。課題は、後継者。この原発問題を終息させるには、今の技術を引き継いでいく人、更なる先進技術を開発していく人が絶対に必要なのだ。収束ではなく終息するまでの道のりは、長く果てしない。

視察その2

原発に向かっている途中、何か変だな?と感じた。道を歩いている人がいないのだ。視察した富岡町でさえ、外を歩いている人が、ほとんどいない。
さらに原発に近づくと、避難区域に入った。建物があるのに人がいない地域。国道6号線沿いの車販売店は、大きなショーウインドが割れたままで車もそのまま。紳士服店は、洋服がかかったまま。草木に覆われてしまった建物も。その様子は、7年という月日が流れたことを物語っている。時折、バリケードが現れ、警備員や警察官の姿が。映画のワンシーンのような感覚である。震災から7年たったが、この辺りの人々にとっては、時計は止まったままなのかもしれない。

東日本大震災被災地視察に参加中

縁あって、福島に来ている。福島県小学校長会の呼びかけで、福島県富岡町の小学校や福島第1原子力発電所などを視察した。
被災地の小学校は、震災により、児童数が激減。訪問した富岡第一、第二小中学校も、4校合わせて1500人から40人に超激減。原発近くの他の町村も同様の現象が発生。現地の校長先生方の報告を聞き、その苦悩が伺えた。
極少人数への対応、心のケア、バス通学による体力低下への対応、教職員の遠距離通勤等々、課題は山積している。