学校の様子

学校の様子

答えのない教室 ~全員が考える授業~

3月19日(水)に研究授業が行われました。

今回は、バンクーバー市公立高校の教員であり、『答えのない教室』の著者である梅木卓也先生を講師にお招きしました。著書によると、「授業中に思考しているのは生徒の2割にすぎず、その思考時間も全体の2割にとどまる」授業展開がとても多いと書かれいます。

この研修では、池田教諭の「答えのない教室」の授業を参観し、その後、教員も梅木先生の講義及び実際に生徒が受けるような模擬授業を体験しました。

生徒が主体的に考える時間を増やし、教師はどのように「答えのない教室」の授業を実践すべきか。

また、「生徒にとっても、教員にとっても、考えること・教えることが楽しくなる授業とは何か」を探り、授業改善につなげることも目的とし研修を行いました.。

梅木先生のノート リンク① https://note.com/takumeki/n/nd1f5c426ea0c

梅木先生のノート リンク https://note.com/takumeki/n/nbdafd2890f39

 

授業の様子

普段の授業とは異なり、トランプを使ってランダムに3人のグループを作り、課題に取り組みました。生徒たちはホワイトボードの前で頭を突き合わせながら問題を解き、解けたら「先生、先生!」と嬉しそうに手を挙げて報告していました。正解すると次の問題へと進み、活発に学習が進められました。

授業中、先生は常に教室を歩き回りながら、生徒たちの学びをサポートしていました。誰一人ぼんやりしている生徒はおらず、考える時間が終了した際には「もう終わり?」と残念そうな様子も見られ、時間を忘れるほど集中して取り組んでいました。友達の解説を聞いた生徒からは、「お~!」「なるほど!」という声があがり、お互いに学び合う姿が印象的でした。

教職員研修の様子

授業後の教職員研修では、実際に『答えのない教室』を体験しました。例えば、ドライアイスを水の中に入れると煙が発生します。動画を見た後、3人グループで以下の課題を考えました。

① この煙の正体は何か?

② なぜ白く見えるのか?

③ なぜ下に流れるのか?

皆さんも最後に答えを載せるので考えてみましょう!

 

生徒や先生が楽しく授業に取り組むためのヒントを知り、今回の研究授業を通して、生徒が主体的に思考する授業の在り方について多くの学びが得られました。今後も「考えることが楽しくなる授業」を全教科で実践し、生徒の思考力を育む授業改善に取り組んでいきます。

 

 

 

<解答>

① 空気中の水蒸気が一気に冷やされて小さな水滴になるため。

② 水の中でドライアイスが冷たい二酸化炭素の泡をつくり、まわりの空気を冷やし、霧が発生するため。

③ 冷たい空気は暖かい空気よりも重いため,二酸化炭素が空気よりも密度が高く,重たい気体だから。

インクルーシブ出張授業~障がいから考えるインクルーシブな社会とは~

 本日、2年生全員を対象に第一生命チャレンジド様によるインクルーシブ教育についての出張授業が実施されました。

  本日の授業のテーマは「 障がいとは何だろう?」です。

  皆さんは障がいと聞くとどのようなことを思い浮かべるのでしょうか?

 

 授業の中では車いすマークや盲人のための国際シンボルマーク、ヘルプマークについて説明がありました。

 

 ヘルプマークとは、外見からはわからない援助や配慮を必要としている方々が、周囲の人に配慮を必要としていることを知らせるマークです。

 

 障がいとは何だろうについて、街中をイメージして、お話いただきました。

 

 普段、街中で困っている人をみたことがありますか?

障がいとは

地域で普通の生活が送れなかったり、ほかの人と同じように生活を行う機会が失われてしまうこと。

➡つまり生活のしづらさと考えられるそうです。

 

 また実は生活のしづらさは障がいがある・なしにかかわらないことも教えていただきました。

(例)1妊婦の方 2高齢の方 3ベビーカーを使われている方

 

 生活のしづらさを感じる機会は身近にあること。また、「生活のしづらさ」は周囲からはわからないこともあり、大切なことは障がいがある・なしにかかわらず

相手の立場や気持ちを想像することなのだと教えていただきました。

 いくつかお互いを理解していくために大切な言葉を教えていただいたので、ご紹介いたします。

 

ダイバーシティー(多様性)とは

人種や性別、宗教、価値観、障がいといった様々な属性をもった人達が、組織の中で共存している状態のこと

 

インクルーシブの意味

 全てを包み込む

 

インクルーシブな社会とは

皆が楽しく過ごせるようにする社会のことで、例えば、自分の好きや相手の好きを否定しない(尊重する)

  

 様々な違いを尊重していくことで、皆が共存、共生していけることにつながることを学びました。

 

次に中村さんから、今までの体験談をお話いただきました。

 ・中学校の時には教科が苦手だったことやコミュニケーションをとるのが嫌で悩んでいたこと。

  親しい友人がいたことで自分の素を出すことができたこと。 

・特別支援学級に入級する時にはどうして入級するんだろう?と思ったが、学級では学習を実態に合わせて行ってくれ、つらいときには友達が励ましてくれたこと。

 ・自分の本当に楽しいことを見つけるのが大事だと考えていて、学校以外にも楽しい場所もあると思うので探してみてほしいこと。

 ・自分を尊重できるとまわりも尊重することができる。

 

 また仕事では、社員さんにより困っている点が異なるので、相手を尊重して、仕事内容を実際に行ったり、言葉で説明するなど伝え方を考えることで関わりやすくなることにつながっていると話していただきました。

 

 次に井上さんにお話をいただきました。井上さんは東京パラリンピック 開会式ダンサーとしてご活躍された方です。本日はブレイクダンスを目の前で披露していただきました。素晴らしいダンスを見せていただき、ありがとうございました。 

 

最後に生徒から授業を受けての質問タイムになりました。

 

Q1:障がいを持つ人を駅で見かけたときにどうすれば良いですか?

 

A1:人によって困っていることが違うと思うので、困っている内容を聞いて、一度声をかけてみるのが良いのではないでしょうか。

 

Q2:自分がもし体が不自由になってしまったとき、どうやって助けを求めたら良いですか?

 

A2:声を出せるなら、助けてほしいと声をかけると良いと思います。何かしらの形で自分から発信することが大切だと思います。

 

Q3:街で困っている人を見かけたとき、勇気がいり声をかけられないことがありますが、どうすれば良いと思いますか?

 

A3:自分一人で動くのが難しければ、例えば輪に入って自分のできることをやれる場面があれば、勇気が出せるのではないでしょうか。

 

Q4:社内や個人で会社がやっている取り組みはありますか?

 

A4:障がいがある方は会社にたくさんいるので、接する時や仕事を行うときに、実際に伝える方法を考えてコミュニケーションを行っています。

  (実際に仕事をやっている姿をみてもらう、言葉で説明する)何が伝わりやすいかは人によって異なります。

 

Q5:障がいを持っている人と共生していくために、中学生である私たちが何かできることはありますか?

 

A5:生活のしづらさがその人ごとにあるので、その人のしづらさを想像することを習慣にしていくと、相手を思いやることができるようになるのではないかと思います。

 

 多様性を認め、誰もが支え合いながら暮らせる社会に向けて学び、皆で考えることができました。勇気がいることですが、まずは街や自身の周りに目を向け、何かできることがないか考えていきたいと思います。

 

本日の出張授業の様子をYoutube配信しています。

配信アドレスについては、SchITメールを御確認ください。

学校保健委員会を開催しました

 

令和6年度学校保健委員会を開催しました。

学校保健委員会は、学校・地域・家庭が連携して、児童生徒の健康と安全に関する諸問題を研究協議する目的で設置されます。

学校医の熊谷先生(内分泌・糖尿病 から桃内科)、学校歯科医の武田先生(ファミリー歯科医院)にも、診察の合間にご参加いただきました。

お忙しい中、いつもありがとうございます。

 

 

学校保健委員会では、令和6年度の学校保健、学校給食、体力向上についての報告と新年度の学校保健計画について協議を行いました。

 

昨年度の学校保健委員会で、【歯科検診断後の受診率の低さ】が挙げられていました。

よって今年度は、スキットメールでの保護者の方への連絡、検診結果のお知らせの再配付を実施し、受診率の向上に努めました。

その結果、昨年の歯科受診率41.6%から今年度 60.2% に向上しました!

ご協力ありがとうございました。来年度は、さらなる向上を目指したいと思います。

 

最後に学校医の先生方よりご助言をいただきました。

 

学校医 熊谷先生より

よりよい生活習慣を子どものうちから身に付けることが大切。バランスの良い食事を3食楽しく食べてください。

学校歯科医 武田先生より

歯科受診率向上への取り組みありがとうございます。歯は早めの治療がとても大切です。引き続き、受診率向上への取り組みをお願いします。

 

他にも先生方からは、生活習慣や歯の健康に関する専門的なアドバイスもいただきました。

学校保健委員会に参加していた教員も、参考になることばかりでした。

保健だよりなどでご紹介できたらと思います。

 

学校保健委員会を通して、おおぐろの森中学校の保健課題を共通理解することができました。

来年度も、学校・地域・家庭と一丸となって、おおぐろの森中生の健康を守っていきたいと思います。

 

  

 

今年度最後のオープンスクール!

 本日、今年度最後のオープンスクールと保護者会が行われました。多くの保護者の皆様にご来校いただき、生徒たちの普段の授業の様子を見ていただく貴重な機会となりました。

 各教室では、国語や数学など各教科で、さまざまな授業が行われました。生徒たちは、楽しみながらも真剣な表情で発表やグループ活動に積極的に取り組んでいました。

 1年生国語の授業では、恋の相聞歌を作ろうというテーマのもと、一人ひとりが短歌づくりに挑戦しました。

「相聞」とは、男女、または親子、兄弟、友人などの間の恋慕あるいは親愛の情をのべた歌のことです。

―生徒たちが作った短歌―

おはようが いえる日までは 想わせて 減りゆく数字 募る恋心

夕暮れの 下校帰りに 君と会い 笑顔隠せず 恥ずかしくなる

水無月の 雨が降る日に 傘を出し 君に向かって 歩みを寄せる

 

 2年生国語の授業では、書道を行いました。お手本を見ながら、丁寧に取り組んでいる姿を見ることができます。生徒たちからは、「1枚目が1番うまくできた!」といった声や、「バランスがうまくとれなくて難しい・・・」といった声を聞くことができました。一人ひとりが最後まで真剣に取り組む姿を見ることができました。

 

 1年生女子の体育では、長距離走のまとめとして、駅伝を行いました。チームで協力しながらタスキをつないでいく姿を見ることができました。終わった後には、疲労感も見えましたが、チームで応援しながら最後まで走り切ったことへの達成感が感じられる表情をしていました。

 

 1年4,6組、2年5組の数学では、「答えのない教室」という、生徒たちの「なぜそうなるのか?」を大切にする授業を行いました。タックスコレクターという生徒の思考力を高める授業を展開したので、ぜひお子様とお話してみてください!!

 

このほかにもいつもとはまた違う生徒たちの姿を見ることができました。

本日もお忙しい中、オープンスクール・保護者会にお越しいただきありがとうございました。

本校では、今後も生徒たちの学びを大切にし、保護者の皆様とも連携しながら、より良い教育活動を推進してまいります。ぜひ、来年度のオープンスクールにもお越しください。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

ギアス氏と相棒の旅へ

昨日に引き続き、本日は総合文化部美術コースが森の美術館にお世話になります。

    原 太一 展

A  Scrapbook  of  Journeys

 ~ギアス氏と相棒の旅~

原先生が会場にお越しくださるということで、部員はワクワクしながらまずは外にある顔出しパネルへ・・・

   

原先生、本日はよろしくお願いします!!

まずはじっくり作品と向き合います。昨日お世話になったアートコミュニケーターの清水さんも駆けつけてくださいました。

   

   

次に、原先生が作品についてコンセプトから丁寧に説明してくださいました。

ギアス氏が誕生した頃、僕も描き方を模索しているところでね。

ギアス氏は元々、肖像画の中にいたんだけど、外の世界に飛び出していったらどうなるんだろう?

色々な世界を旅して知らないことが沢山あって・・・自分を重ねて一緒に旅をする、そんなコンセプトで描き始めました。

   

実は、この絵を描いている時にウクライナで戦争が起こったんだ。

だからこの部分を付け加えた。

このミサイルに見える物は攻撃するものかもしれないし、脱出計画のためのものかもしれない。

見る人の想像に任せますので自由に観てくださいね。

皆さん!作家さんご本人が目の前で作品の解説をしてくださるなんて機会はめったにないことなのです!!

とっても貴重な経験です。

   

   

生徒一人ひとりの質問にも丁寧に耳を傾けてくださり、分かり易く解説してくださました。

「一番時間がかかった作品はどれですか?」

「思い入れのある作品はどれですか?」

思わず、私も質問。「作品のタイトルはいつ、どのタイミングでつけることが多いですか?」

「それは色々で・・・ダジャレを思いついてそれを絵にすることもありますし、ストレートに思いをぶつけることもあります。時にはひねったものを、ということもあれば、すごく考えてしまって、時間がかかることもありますね。」

なるほど。生徒は解説の一言一言に大きくうなずきながら聞き入りました。

そして、記念撮影!!

最後に卒業生と部長から、感想を伝えます。

「解説を聴くことができて楽しかったです。貴重なお時間ありがとうございました。」

「ストーリーがあって、世界に入り込めて面白かったです。進学先でも絵を学んでいきたいです。」

 

1・2年生からも、「家族とまた来ます!」

「違う展覧会にも行ってみたいです。」

「原先生のように油絵にも挑戦してみます!」様々な感想があがりました。

おおぐろ中の生徒のために来てくださった原太一先生、実現してくださった森の美術館の館長始めスタッフの皆様、本当に本当にありがとうございました。

 忘れられない思い出になりました。

最後に、画集にサインをいただきました!

美術室に飾りたいと思います。

これでいつでもギアス氏とジョンのワクワクした旅に入り込めますね。

 

原先生の最新作が観られる『第101回白日会展』が、3/31(月)まで国立新美術館で開催中です。

また、11月には銀座の日動画廊で個展を開催予定とのことです。

是非、足を運んでみてください!!

 

プチ情報-----顔出しパネル、ギアス氏とジョンの等身大パネルだそうですよ。