ブログ

校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「今年も猛暑?」

  まだ5月というのに30℃に迫る日もあれば、一転20℃に届かない日もあり、こう天候不順が続けば体調管理も一苦労です。長期予報によれば、今年夏も猛暑が続き厳しい暑さが続くようです。ここ数年の天候には悩まされ、学校行事の実施時期なども考え直さなければならない状況です。同様にスポーツの団体も大会日程などの見直しに取り組んでいます。特に屋外の競技は8月を避けて日程にずらすことを検討しています。このような検討がなされればなされるほど、涼しい時期に大会が集中し、中学校の大会も会場確保が難しくなり、結果として学校行事も見直さなければなりません。これまで9月の土曜日に実施していた市内各中学校の体育祭も、猛暑の9月を避けると、休日には必ず何部かの大会が入っており、止むなく昨年度より、各中学校ともに10月の全校生徒が揃う平日に体育祭を実施するようになりました。そうなると今度は例年10月に行っていた文化祭も見直す必要が出てきます。11月では3年生の進路指導の関係で厳しいとなれば、これまで体育祭を行っていた9月の実施が最善だと変更したわけです。では小学校のように「春に体育祭を実施すれば…」と考えますが、春は春で、何より市内の中学校は修学旅行があるため、その合間を縫って部活動の市内大会の日程を組むわけですし、兄弟関係を考慮し小学校と同じ日程には行事を組めず、どう考えても春の体育祭実施は厳しいのが状況です。

  この温暖化の影響での猛暑、まずは生徒達の命や健康を第一に行事の精選、実施時期の見直しなどを考慮し教育課程を編成しなくてはならない岐路に立たされています。

校長室のひとりごと「黄金色の川間地区」

 市外の人に野田市の紹介するには「チーバくん(千葉県公認キャラクター)の鼻先」と言えば千葉県民なら大体通じます。しかし県外の人には通じません。そんな時には「醤油が有名」「清水公園がある」などというと「あ~醤油の野田市ね」「桜がきれいな清水公園」などとうなずいてもらえます。他にも野田市が誇れることとして、自然豊かな広大な土地を活用した農産物があげられます。例えば「枝豆」です。市町村別生産量ランキングでは常に野田市は上位に食い込んでおり「枝豆」は野田市のシンボル的な存在です。市内を循環するコミュニティバスも「まめバス」と名付けられ、枝豆色のボディの上には枝豆型の飾りが誇らしげに飾られているほどです。

 ところで本校の名前「川間中学校(地区)」はその地形に由来します。川間中学校がある野田市は利根川、江戸川、利根運河に囲まれており、特に川間地区は利根川と江戸川に挟まれた地域のため「川の間」「川間」と名付けられています。そんな川に挟まれた本校の学区、特に利根川沿いの地域は県内最大規模の「麦」の生産地として有名です。この時期の麦畑は「麦穂」が黄金色に輝き、辺り一面が金色に輝き実に壮観です。そんな麦畑もそろそろ刈り取り収穫の時期を迎えます。収穫された麦の大麦は麦茶に、そして小麦はうどんなどの原材料の「小麦粉」に加工されるということです。

 改めて、こういった視点で野田市、川間地区を見てみると誇らしい気持ちになります。

校長室のひとりごと「なぜ集団行動?」

 年度はじめの4月や5月、保健体育の授業で「集団行動」に取り組んでいる中学校が多いのではないでしょうか。本校でも連日大きな声をかけながら「集団行動」を学んでいます。校長室の窓からグランドの様子がよく見えるため、元々体育教師の私は、血が騒ぎ、気になってしまい仕事も手につきません。

 「なんで集団行動なんてやるの?」「軍隊じゃあるまいし…」「多様性・個性重視の時代になんで画一的な集団行動?」などと疑問に思っている皆さんも多いのではないでしょうか。恐らく生徒達もそう思いながら号令に合わせて動いていることでしょう。

 一般社会や学校など大勢が共同生活している場で、みんながみんな自分勝手で自由気ままに行動していたらどうでしょうか。嫌な思いをする人はもちろん、危険だらけで安心して生活することができません。社会には秩序があり、その秩序を維持するために様々な決まりやルール、マナーが存在します。中学生が社会の一員になる一つの準備として、集団での秩序を「集団行動」を通して学ぶわけです。保健体育の授業ですから「気をつけ」「回れ右」「右向け右」などの号令に合わせた動作で「みんなに合わせる」「協調性」を身につけることがねらいです。(秩序を学ぶのは集団行動だけではありませんが・・・)よく「日本人は礼儀正しい」「きちんと列になって順番を待つ」などと海外で評価を受けることがありますが、こういった「協調性」や秩序が日本人一人一人に備わっているからこその評価なのだと感じています。

 もうすぐ修学旅行、職場体験学習、校外学習と各学年校外での活動が待っています。秩序を保つことで「安全」で「効率的」な活動へとつながると信じています。

校長室のひとりごと「情報の真偽」

 インターネットやSNS等の普及により「誤情報」「偽情報」「フェイクニュース」などが社会問題化しています。

 総務省は「誤情報の認識」に関する初の実態調査の結果を公表しました。調査は、インターネット上で15歳以上を対象にアンケート形式で行われ、実際にあった15種類の偽情報について、一つでも見聞きし「正しい情報だと思う」「恐らく正しい情報だと思う」「どちらともいえない」「おそらく誤った情報だと思う」「誤った情報だと思う」のいずれかを選択する形です。結果は「全体の47.7%が誤情報だと気づかず騙されていた」また「全体の25.6%がどちらともいえない」と回答し、誤った情報だと回答したのは全体の26.7%に留まったそうです。また調査では「イワシやクジラの海岸の大量漂着は地震の前兆である」といった偽情報について、全体の1/4にあたる25.5%は家族や友人に伝えたりSNSに書き込み拡散させていたこともわかりました。

 東日本大震災の際「動物園の檻が壊れライオンが逃げ出した」などとSNSを介して拡散し問題となりました。古くは「〇〇〇〇〇〇〇の大予言」なる書物で「地球滅亡論」が話題になったりもしました。

 「野次馬根性」ではありませんが、人間は興味を持ったことを周りに伝えたくなるものです。画像生成AIや音声AIの進歩により「真」「偽」の判断が難しい社会ではありますが、すぐに反応せず冷静に見極める習慣を身につけたいものです。

校長室のひとりごと「希望の桜」

 ご存じですか?「奇跡の一本松」を。岩手県の陸前高田市、高田松原には約7万本の松林がありました。東日本大震災による津波で壊滅的なダメージを負ってしまいましたが、奇跡的に一本だけ大津波に耐え生き残った松がありました。復興への「希望の象徴」としてその松を「奇跡の一本松」と呼ぶようになりました。しかし、高さ27m、樹齢173年のこの松も残念ながら震災の翌年には枯れてしまい、現在は同じ場所に復興のシンボルとして後世に語り継ごうとモニュメントが建てられています。

 その陸前高田市の隣、大船渡市も同様に東日本大震災では大きな被害を受けた地域です。その大船渡市、この2月から4月にかけて大規模な山林火災に見舞われたことは記憶に新しいところです。山林火災で辺り一面真っ黒になり、その中の焼け焦げた八重桜の木から4月末(遅咲きの八重桜)にピンク色の花が咲いたと報じられました。木の周辺は焼けた家屋が点在し、実際に八重桜の木も飛び火で根元、上部が焼けこげてしまっていたそうです。「度重なる災害で心身ともにまいっていたが、気持ちも花が咲いたように明るくなった」と地域の人々は話し「希望の桜」として人々の心を和ませているそうです。大津波にも負けなかった松、山林火災にも負けなかった八重桜、どちらも自然のたくましさを感じます。

校長室のひとりごと「ペップトーク③」

 以前2回にわたり「ペップトーク」について書きました(4/24・25)。この「やる気を引き出す魔法の言葉」、アメリカのスポーツ界に根付いている指導者が選手本来の力を発揮させるための話術であり手法です。私が「ペップトーク」に注目してるのは、またスポーツの指導者になろうというわけではありません。「やる気を引き出す」のは別にスポーツに限ったことではなく、生徒のやる気を引き出す教員にも十分に生かせるはずだと考えているからです。例えば、合唱コンクール本番前に担任の先生が声をかける。部活動で顧問の先生が大会前に激励する。入試の前日に担任の先生がみんなに話す…教師というのは子ども達の可能性を最大限に伸ばしてあげる職業であり意外と話す機会が多いものです。思春期で多感な子ども達は、色々な悩みや心配事を抱えています。そんな子ども達の「やる気」を引き出すために役に立つのが、この「ペップトーク」だと考えています。その子の置かれている状況、これまでの様子、どうしたいと考えているのか。「ペップトーク」によってやる気を引き出してあげられれば生徒個々の力を引き出すことができるのではないでしょうか。これまで精一杯頑張ってきた生徒に「頑張れ!」では「これ以上何を頑張れば…」と。また失敗しないか心配な生徒に「失敗するなよ!」では「わかってるよ、だから緊張してるのに…」などと逆効果になりかねません。先生達と共に「ペップトーク」の手法を学び、生徒達のやる気を引き出していこうと思います。

校長室のひとりごと「先生のたまご」

 教員になるには「教員免許」が必要です。その教員免許も学校種によりいくつかあり、我々中学校であれば、教科担任制のため教える専門教科の中学校免許が必要になります。高校も同様で専門教科の免許が必要です。小学校は基本的にどの教科も担任の先生が指導するので中学・高校とは違い「小学校」の免許が必要です。ちなみに私の場合は「中学・高校保健体育」の免許なので、小学校では教えられません。皆さんの中にも教員免許を持っているという方もいらっしゃるかもしれませんね。このような教員免許は大学で教職課程を専攻し必要な単位を取得することで、大学のある都道府県教育委員会より発行されます。教職課程の単位には実際に学校現場で学ぶ「教育実習」も含まれています。そして教員免許を取得(見込み)することが、教員採用試験受験資格であり、採用試験に合格した者が実際の教員になれるわけです。

 高知県では昨年の教員採用試験の合格者270人のうち7割を超える204人が採用を辞退したそうです。合格者のほとんどは他県の採用試験も受験していたそうですが・・・昨今、「ブラック教員」などの悪評もあり、教員のなり手が減少し全国的に教員不足が大きな問題になっています。今、2名の大学生が教育実習に来ています。全国の教育実習生には実際の学校現場を経験し、子ども達と触れる中で、教員の魅力ややりがいを感じた上で、将来を選んでほしいと思います。

校長室のひとりごと「代行サービス」

 近年、離職や転職が特別なことでなくなるなど、若者を中心に働き方が以前に比べ随分と変わってきているようです。「終身雇用」なんて言葉からもわかるように、一度就職したら定年を迎えるまでその仕事を貫くというのが私など昭和時代の一般的な考え方でしたが、確かに最近はTVのCMでもしきりに転職サポートの宣伝が流れたり、転職に関するサイトの宣伝が目に入ります。私の考え方が古いのかもしれませんが、就職する時には皆、それなりの覚悟を持っていたように思いますが、これだけ「転職ありき」の時代では、仕事に対する覚悟も、日々の仕事へのモチベーションにしても以前とは違い「毎日が逆に辛いんじゃないかなぁ」と心配になってしまいます。ちなみに2009年に入社した大卒社員の離職者は約5人に1人だったのに対し、2021年では約3人に1人が離職したという調査もあります。

 「5月病」、ゴールデンウィーク明けには子ども達も、我々大人でも通勤通学の足取りが重くなったりします。この5月、特に先週のGW明けから離職、転職する新入社員が年々増えているそうです。そして、自分で退職の意向を告げるのではなく「退職代行サービス」を利用する若者が急増していると報じられています。「退職代行サービス」というシステムに違和感を覚えるのは私の考え方が古いのでしょうか。中には代行ではなく、親が代理で退職手続きをするケースもあるそうです。

 子ども達への「キャリア教育」特に「職業観」についてもアップデートが必要なのかもしれません…

校長室のひとりごと「安心安全なはずの学校」

  東京都立川市の小学校での不審者侵入事件が起き,連日関連のニュースが報じられています。この事件報道に驚かされ、学校長という立場から、背筋が凍るようななんとも言えない危機感を覚えています。

 学校への侵入事件というと思い出すのは2001年の「池田小学校事件」です。校内に侵入した男が持参してきた包丁で教師や児童を次々に斬りつけ、児童8人が死亡、児童13人と教師2人が負傷した事件です。この事件をきっかけに全国の学校では不審者対応マニュアルを作成し、不審者が校内に侵入したことを想定しての訓練なども行ってきました。また「さすまた」などの対応グッズを配備したのもこの事件がきっかけだったと記憶しています。今回の立川市の小学校の事件を機に、改めて過去の事件を調べてみたところ、実に多くの不審者侵入事件が起きていることに驚かされました。刃物を持っている不審者、中には爆発物を持った不審者が実際に敷地内や校舎の中まで侵入していることには驚愕するばかりです。保護者のフリをして「忘れ物を届けに来た」と嘘をつき校舎内に侵入したケースもあります。学校という性質上、毎日のように関係の業者さんや来客など多くの訪問者があるのが実情です。出入り口全てを施錠することは難しい面もあります。これまでは当たり前のように侵入者1人を想定していましたが、今回は2人の侵入者。今回の事件を自分ごとと捉え、生徒たちや先生方の命を守るための方策を改めて考えなくてはと痛感しています。

校長室のひとりごと「教員の業務改善その2」

 先日、文部科学省が先頭に立って全国的に教員の業務改善に取り組んでいるという話をしました。先生方が元気はつらつで生徒の前に立つために、本校で取り組んでいることをいくつか紹介します。

 中学校では、1年間に1015時間(1時間は50分)、1週間あたり29時間の授業時数が決まっています。ですから授業を勝手に削ったり、時間を短くするなど1015時間を下回ることはできませんし、そもそも本末転倒です。そこで授業以外の一つ一つの業務について見直しました。まず、放課後に行われる職員会議など様々な会議です。これまでの紙ベースから会議資料をデジタル化しました。これにより印刷や綴じ込み作業が必要なく、更には事前に資料に目を通すことができ会議時間の縮減につながりました。デジタル化と言えば、家庭に配布する「〇〇便り」や「朝の欠席連絡」などもメール配信などデジタル化したことで随分と業務がスマートになりました。そして、今年度大きく変えたのは一日の日課です。朝と帰りの学活の時間を短縮し、毎日全員で行っていた「掃除」を放課後の当番制にしました。これにより、6時間授業の日でも15:20から部活動を始められ、結果として部活動の時間を十分確保しても放課後の先生方の余裕が生まれています。ここでも生徒一人一台端末を活用してのデジタル化を図ることで、内容はそのままで時間を短縮させることができました。

 これが全てではありませんが、新しい発想で業務改善に取り組みながら生徒も教師も「笑顔あふれる学校」を目指していきます。

校長室のひとりごと「教員の業務改善」

 時代の流れ社会の変化に伴い、学校への期待やニーズも変化し、学校が抱える課題は山積状態が続いています。例えば感染症対策、いじめ、児童虐待、ヤングケアラー、多様化、不登校などの子どもの対応、一人一台端末による授業スタイルの変更、少子化による児童生徒数の減少、それによる学級減、教員数の削減、大量退職に伴う教員の若年齢化、SNSによるトラブル対応、保護者対応…そしてこれらの諸課題に対する調査など膨れ上がる事務仕事など挙げればきりがありません。近年、文部科学省を先頭に各学校では教員の業務のスリム化、時間外勤務の削減など業務改善が喫緊の課題として取り組んでいます。「自分たちのために教育を簡略化するのか」と誤解されがちですが、そうではありません。教員が毎日仕事に追われ、子ども達の前に立つ教員の姿が疲れきっていては良い影響は与えません。毎日元気にハツラツと子どもの前に立ち、子どもと接するために、業務改善が進められているわけです。一般的にはあまり知られていませんが、我々教員の勤務時間は7時間45分。本校で言えば8:00から16:30(45分間の休憩を含む)ですが、現実にはその通りにはいきません。教員には残業手当は支給されません。こんな状況を少しでも改善できるよう生徒達のためにも先生方の業務改善、ライフワークバランスを考えた学校運営を目指しています。(愚痴っぽくなってしまいました)具体的な方法については、追々お話していきます。

校長室のひとりごと「端午の節句」

 3月3日は「桃の節句」、5月5日は「端午の節句」。子ども達がまだ小さい頃には、我が家も「ひな人形」を飾ったり「鯉のぼり」を立てていました。それなりに準備や片付けに苦労していたことも今では懐かしく感じます。

 近年その「ひな人形」も様変わりし、昔のような「〇段飾り」と言われる階段状になった一部屋使いそうな(?)大型の「ひな人形」セットに代わり、ちょっとしたスペースに置けるような「お雛様と御内裏様」二人だけのセットが主流だそうです。また、この季節あちらこちらで目に入ってきた5月の風にたなびく「鯉のぼり」も、近年めっきり見なくなりました。連休中も妻と車に乗りながら「そういえば鯉のぼり上がってないね~」なんて辺りをキョロキョロと探しましたが、やはり「鯉のぼり」は見当たりません。住宅地ならまだしも自然豊かな農村地でもほとんど見つかりませんでした。ちらほらとベランダに括られた小さな可愛らしいものばかり。これも時代の流れなのかと少し寂しい気がします。それでも「ひな人形」なら勝浦市の「ビッグひな祭り」、「鯉のぼり」なら加須市の100mを超える「ジャンボ鯉のぼり」など、地域のイベントや名所で季節の風物詩として残り、人の目を和ませくれていることにホッとしています。「ひな人形」や「鯉のぼり」も将来は見ることができなくなってしまうのでしょうか。

校長室のひとりごと「野田市内大会」

 今日、明日と各運動部活動の野田市内大会が行われます。

 中学校の運動部活動は1年間に各種目ごとに様々な大会があります。一つはこの「野田市内大会」や夏の「葛北大会」「県大会(千葉県中学校総合体育大会)」など、小中学校体育連盟が主催している大会、そしてもう一つは各種目、各競技団体が所属している〇〇連盟、〇〇協会が主催している大会に分けることができます。今回の市内大会は、小中学校体育連盟主催の大会ですが仮に優勝したとしても、県大会などその上の大会につながることはありません。夏の葛北大会に向けた前哨戦となる大会です。野田市が所属している同じ葛北支部の流山市でもこの時期に市内大会が行われ、野田市流山市双方の大会結果が夏の県大会や関東大会、全国大会まで続く「葛北支部総合体育大会」つまり葛北大会でのシード権に反映されたりもします。昨晩の雨で天気も心配されましたが、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、ソフトテニス、卓球の各部が、市内の各会場に向けて出発しました。このあと私も各会場に応援に行こうと思います。これまでの練習の成果を発揮できるよう頑張って欲しいものです。

校長室のひとりごと「子どもの減少」

 このところ保護者会や全校生徒の前で話す機会があるたびに、在籍生徒数が令和7年度は創立以来一番少ない人数だということを話しています。昭和22年の創立当初は257名、昭和61年には774名にまで増加した生徒数も徐々に減少を続け、今は224名にまで減少しています。全国的な少子化は本校にも影響しています。

 総務省は「こどもの日」に合わせ、子どもの数(15歳未満)が44年連続で減少し、昨年度より35万人少ない過去最低の1366万人だと発表しました。これだけ「少子化」「少子高齢化」という言葉が頻繁に使われれば、わかってはいても具体的な数字に驚いてしまいます。全人口の子どもの占める割合も0、2ポイント昨年度より低く、人口4000万人以上の国では、韓国に次いで二番目に低いポイントだそうです。都道府県ごとに子どもの割合を見ると、沖縄県で15、8%の最高で、次いで滋賀県、佐賀県が12、7%で、最も子どもの割合が少ないのは秋田県で8、8%という結果だそうです。ちなみに千葉県はというと10、8%だそうで、全国平均の11、2%を下回る結果です。

本校に入学してくる小学生の児童数からしても、しばらくは本校生徒は微減していく見込みです。生徒数が少ないからとネガティブに捉えるのではなく、少ないからこそできることを探りながら、チャンスと捉え様々なことに取り組んでいこうと考えています。

校長室のひとりごと「75歳の野田市」

 明日からGW後半の4連休ですね。4連休の初日、明日5月3日は「憲法記念日」です。今から75年前の昭和25年の5月3日、野田町、旭村、梅郷村、七福村の1町3村が合併し野田市が誕生しました。これは生誕150周年を迎えた千葉県で8番目のことだったそうです。その後、昭和32年に川間村、福田村の2村を編入し、平成15年には関宿町と合併し現在の野田市に至っています。そんな野田市誕生から75年、明日は「市制誕生75周年記念式典」が行われます。野田市では市民と共に新たな一歩を踏み出すスタートの年と位置づけ様々な取り組みを予定しているようです。

 市内を循環している「まめバス(コミュニティバス)」を「幸運を呼ぶまめバス」と称しラッピングを施したり「まめバスのチョロQ制作販売」「市民のど自慢大会の開催」「ギネス世界記録挑戦」などを計画していそうです。その他にも例年行ってきた関連行事を記念事業と位置づけ行っていくようです。

 明日の「市制誕生75周年記念式典」には私も出席してきます。

校長室のひとりごと「野球拳?」

 野田市の「学校あるある」ですが、「明日は野教研だから早帰りだぞ!」なんて教室で先生が連絡すると、お調子者の生徒は「エッ野球拳?」なんてやりとりが教室で繰り広げられていたものです。今日がその「野球拳(?)」ではなく「野教研」です。野田市内の方には馴染みがあるかもしれませんが、野教研とは「野田市教育研究会」の略で、野田市の小中学校全ての教員773名が所属する教育研究組織です。その教育研究組織の定期総会、そして各教科領域に分かれ1回目の分科会が行われます。そのため市内一斉に早帰りになるわけです。

 先生達が集まって何を研究しているのかといえば、各教科領域ごとの分科会(例:数学部会など)で、子ども達が「主体的・対話的で深い学びにつながるような授業の工夫」であったり、一人一台端末の「効果的な活用について」など様々です。近年、教員の若返りが著しく、経験の浅い先生が増加しています。学校という枠を超えて集まり、他校の先生、経験のある先生などと問題を共有することは、経験の浅い若い先生方にとっては授業改善の大きなヒントが得られることでしょう。この野教研が野田市の学校格差を抑え、一定の水準を維持に貢献していることは間違いありません。

校長室のひとりごと「ザ、昭和」

 昨日は「昭和の日」、今年は「昭和100年」ということもあり昭和を振り返る特別番組が流れていました。番組では昭和の家電なども紹介されており、チャンネル式のTVやダイヤル式の黒電話、振り子式の掛け時計や鳩時計、ラジカセなど…コテコテの昭和世代の私は、つい「そうそう、あったあった」などと懐かしんでいました。また、昭和の子どもの遊びも紹介されており、缶蹴りや警ドロ、ゴム跳び、スーパーカー消しゴム、メンコなどなど

 私もそうでしたが、昭和の子どもはよく公園や道ばたで遊び、暗くなったことを合図に家に帰っていたものでした。私も何であんなに熱中して遊んでいたのか今となっては不思議でなりません。自然と仲間と合流し「今日何やる?」なんて話し合い、協調しあい、「缶蹴り」にしても何にしても、遊びの中で自分たちでルールを決め、楽しんだものです。そうしなければ楽しくありませんでしたから。昭和の子どもはそうして規範意識を養っていたのかもしれません。そして遊びの中で負けたりうまくできなかったとしたら、明日こそ勝つぞ!明日はこうしてみよう!などと戦術を考えたり工夫したりと競技性もあったのかもしれません。勝てばうれしく、負ければ悔しく、失敗して転べば擦りむいて血も出ます。そんな簡単にリセットできないバーチャルではない社会を経験しながら、皆大人になる準備をしていたのかもしれません。

改めて昭和を振り返ると、意外と楽しかった記憶が蘇ってきました。

校長室のひとりごと「PTA活動」

 今日は、年度はじめ保護者会が行われます。そして引き続き「PTA総会」も行われます。残念なことに例年、事業参観や学級懇談会が終わるとお帰りになる保護者の皆さんが多く、PTA総会まで残ってくださる方は多くはありません。今、巷では「PTA活動」について疑問を投げかけるような世論が広まっています。

 PTAは、保護者(P)と先生(T)で構成される組織(A)で、子ども達の健全育成のために、戦後間もない昭和20年に誕生しました。子ども達のために環境整備を行ったり、学校行事お手伝いを担ったり、登下校の見守りなどの活動が一般的です。誕生から80年、時代や社会、教員だけではなく保護者の皆さんのライフスタイルも変化し、共働きの家庭も増え、なかなかPTA活動に参加できない方々もおり、近年PTA組織自体を見直す自治体も出てきています。PTA組織自体を廃止したり、PTAへの加入者が少なく、活動を維持できずPTA組織自体を廃止する学校もあるようです。

 本校もこういう状況を鑑みながら、PTA活動を大きく見直し、役員等を極力減らして、お手伝いいただけるときにお手伝いしてくださいね、というスタンスで保護者の皆さんに呼びかけて子ども達のために活動していただいています。今日のPTA総会、多くの方が参加くださることを願っています。

校長室のひとりごと「ペップトーク②」

 昨日の続き「やる気にさせる魔法の言葉ペップトーク」について書いてみます。「ペップトーク」とはアメリカのスポーツ界で古くから重んじられている指導者必須の技術で指導者が率先して学ぶ「話術」です。

 最も有名なペップトーク例です。舞台は1980年レークプラシッド冬季五輪アイスホッケーの決勝ラウンド。アメリカの相手は五輪4連覇中のソ連(現ロシア)、当時プロ選手の出場は認められておらずアメリカは代表とはいえ学生選抜。試合前のロッカールームは、勝てっこないという思いから来る恐怖と不安と緊張で静まりかえっています。そこへヘッドコーチがやってきて「偉大な瞬間は偉大なチャンスから生まれる。チャンスは今夜だ、その手でチャンスをつかみ取ったんだ」「たった1試合だ。10試合戦えばソ連が9回勝つだろうが、今日のこの1試合は違う。今夜は敵と肩を並べとことん食らいつく。そして完全に封じ込めるんだ、必ずできる」「今夜は俺たちが世界で最も偉大なチームだ。お前達はホッケーをやるために生まれてきた。今夜お前達がここに来たのは運命だ」「その時が来たぞ、ソ連の時代はもう終わった。もういいだろう、いい加減聞き飽きた。どこでもソ連は凄いという話ばかり聞かされ続けた。でももう古い」「時代はお前達のものだ。必ず奪い取ってこい!」そして選手達はリンクへ出て行き、結果は逆転の4対3で勝利、アメリカは金メダルに輝き、後に「氷上の奇跡」と呼ばれ語り継がれています。(つづく…) 

校長室のひとりごと「ペップトーク①」

 雨の休日には、一日中動画配信サービスで映画を観ることがあります。多い日には5.6本ぶっ通しで観るなんてこともあります。邦画、洋画、アニメなど特にジャンルは決まっていませんが、比較的洋画が多いかもしれません。特にアメリカの実話をもとにしたスポーツに関する映画をよく観ます。映画化されるようなスポーツの実話ですから、弱き挑戦者が最後には強き者に勝つ、というような内容が少なくありません。「結末がわかってるのに何で観るの?」と家族に言われますが、長年スポーツに携わり指導経験もある私にとっては、つい目に入り、気づけば「リモコンのプレイボタン」を押しています。

 いろいろな逆境を乗り越え決勝の舞台に。しかし決勝の相手は強敵、誰もが分が悪いと思っている最後のゲーム、不安と緊張で静まりかえったロッカールーム、そこでヘッドコーチが選手を奮い立たせるために話をする。するとヘッドコーチの話に奮起した選手は見違えたように闘志をみなぎらせロッカールームから大舞台へと歩を進める・・・実はこんな場面で指導者が話す「やる気」にさせる魔法の言葉を「ペップトーク」と呼んでいます。この「ペップトーク」の場面を観たくて、人を「やる気」にさせる言葉を学びたくて、結果がわかっていても、実話をもとにしたスポーツ映画を観てしまうのです。この「ペップトーク」という言葉、覚えましたか?(つづく…)

校長室のひとりごと「マンホール」

  毎日道路を通っていれば、必ず視界に入っているはずなのに、存在すら忘れているような物の一つに「マンホール」があります。マンホールは地下の下水道につながっており、その地表部分には頑丈な鉄製の蓋(フタ)が被せてあります。このマンホールの蓋、自治体ごとにデザインが違うのをご存じでしたか?

 先日、茨城県龍ケ崎市が使用されてきたマンホールの蓋を販売すると新聞に掲載されていました。記事によると龍ケ崎市のマンホールの蓋のデザインは2種類、一つは中央に市章があしらわれた蜘蛛の巣柄で、もう一つは牛久沼を背景に筑波山、そして白鳥があしらわれているそうです。こうした土地土地でデザインされた「ご当地マンホール」はマニアの間で人気のコレクションアイテムだそうです。例えば静岡市は「ちびまる子ちゃん」、福井県勝山市は「恐竜」、横浜市は「BAYSTARS」、川越市は「小江戸の町並み」など探せば実に様々で見ているだけで楽しめます。ここ野田市はといえば「けやき(市木)、ツツジ(市花)、ヒバリ(市鳥)」が描かれた物や、旧関宿町の「ぼたん(町花)」や「関宿城」が描かれた蓋、また桜木神社境内内には綺麗に桜色に塗られた「満開の桜」柄の蓋があるようです。

 これまで気にもとめず通り過ぎていましたが、この連休にお出かけの際には、その土地土地をPRするマンホールの蓋に注目してみるのも面白そうですね。

校長室のひとりごと「ラーケーション」

 いよいよ今週末からゴールデンウィークですね。新年度、生活環境が変わり慌ただしく過ごしてきた約一ヶ月、生徒達も先生達もこのゴールデンウィークを利用してリフレッシュしてほしいものです。

 今年は、カレンダーの並びがあまり良くなく、ある調べでは、円安も手伝ってか海外旅行へ出かける人は少なく、短期の国内旅行や日帰りのお出かけが増える見込みだそうです。

 ところで、近年中学校でも「家族で出かけるので休ませます」という欠席連絡が入ることがあります。時代の流れか「欠席」という概念も随分変わってきたようです。

「ラーケーション」という言葉を聞いたことがありますか。愛知県(名古屋市を除く)は、平日に旅行などで学校を休んでも欠席扱いにしない「ラーケーション制度」を2023年度より導入しました。「ラーニング(学習)」と「バケーション(休暇)」を掛け合わせた造語で、子どもが平日に休み地域や家庭での体験学習などを通して学びを深めようという狙いで始まりました。事前に活動の計画を立てて申し出れば年に3日間まで取得できるという制度です。これには賛否両論ですが、昨年度より沖縄、大分、茨城、熊本なども同様に制度を導入しているそうです。(千葉県では家庭の事情ということで「事故欠」という扱いです)

校長室のひとりごと「未来に運動は必要か」

 先週「微細運動能力」が低下していることについて書きました。「微細運動」とは手や指を使った細かな精密な動きのことですが、関連して「粗大運動」について書いてみます。「粗大運動」とは姿勢の維持やバランス、立ったり座ったりと日常生活に欠かせない基本的な動きで、その能力を「粗大運動能力」と言っています。この「粗大運動」は赤ちゃんの時には寝返りを打つとかハイハイをする。もう少し成長すればつかまり立ちや歩行になり、中学生なら一般的に運動能力と言われる能力で、成長に合わせてその能力は変化します。「微細運動」と同様に「粗大運動能力」も低下傾向であるのは否めません。ある専門家は、いわゆる幼児体験、特に外遊びの機会が減少していることが大きく影響しているのではないかと話しています。

 こう書くと「微細運動」「粗大運動」の能力低下が、あたかもマイナスであるかのようですが、この能力の低下が、人類の退化なのか人類の進化なのか、Society5.0「予測不能」な世の中、今は判断できないかもしれません。なぜなら、そもそも近未来で細かな作業能力が必要なのか、そもそも運動が必要なのかは想像もできません。我々は過去の経験から「そりゃそうでしょ」と答えますが、AI等の進歩により、これまでの常識が覆され始めているのが現状です。

校長室のひとりごと「新入生から1年生へ」

「新入生歓迎会」が行われます。今年度最初の生徒会行事、2.3年生は企画や事前準備、合同発表の練習に励んできました。大げさかもしれませんが、経験上「新入生歓迎会」の出来栄え(?)が一年間を左右しかねない大切な行事だと思っています。「新入生歓迎会」はその名のとおり、新入生に対して慣れない中学校生活へのエールを送ったり、生徒会活動や部活動、日常の生活などについて説明や紹介、そして2.3年生が歓迎の意を合同発表という形で表す会、そんな行事です。その何が一年間を左右するの?という話ですが、言い方は悪いですが2.3年生は上級生として力を見せつけ、1年生は「先輩達のように」と上級生に憧れ「頑張らなくちゃ」と中学校生活に意欲を持たせるねらいがあります。もし逆に「先輩ってたいしたことないな~」なんて思われるようなことがあれば、部活動にしても生徒会活動にしても全校で作り上げる行事、スムーズな学校生活など全てに暗雲が垂れ込めてしまいます。だからこそ2.3年生で力を合わせた「迫力ある全校応援」「調和のとれた合唱」などの練習に取り組んできたというわけです。

 そうそう、今日までは「新入生」。明日からは「1年生」と呼ばれ中学校の日常が始まります。(部活動仮入部も今日から始まります)

校長室のひとりごと「各種学力調査」

 小学6年生と中学3年生を対象に毎年実施している全国学力学習状況調査が行われています。既に14日に中学校「理科」を実施しました。その理科の調査ではデジタル端末を使いオンラインで出題・解答する新しい方式(CBT)が初めて導入されました。ネットワークへの負担軽減のために全国の中学校を17日までの4日間に分散させ、本校は14日に実施したというわけです。

 今日は、残りの「国語」「数学」の調査が行われます。また1.2年生は「野田市学習到達度調査」を実施します。毎年実施されているこれらの調査の結果は経年でデータ蓄積しており、その対象学年の学習状況の傾向を知ることができます。全国調査については、どこの県がどうだとか、野田市はどうだとか、自治体ごとの順位が興味本位で取り沙汰されます。結果として順位や序列は出ますが、それは二の次三の次、調査の結果から学習状況の傾向を分析することで、今後の指導改善に努めるという大きな目的のもと行っているのがこの調査です。

 過去の分析から見た本校の学習状況の傾向はというと「授業では内容を理解している」しかし「テストでは正答率が高くない」。つまり「授業内容を学力として定着させる取り組みが足りていない」…こういった現状から、今年度本校の先生方で「より効果的な学習サイクルの確立」というテーマで研修を始めたところです。今年度の調査の結果も生徒達のために有意義に使っていこうと思います。

校長室のひとりごと「微細運動能力」

 「微細運動能力」という言葉をご存じですか?今、日本はもちろん、各国の教育関係者の間で、児童生徒達の、「微細運動能力」の低下が問題視されています。この「微細運動」とは、例えば靴紐を結ぶとか、物を積み上げる、ペンで字や絵、図などを描く、はさみを上手に使うなど、簡単に言えば「手先の器用さ」に関わることで、その能力を「微細運動能力」と言っています。2024年に行われたアメリカの調査によると、教師の77%が低学年では5年前の低学年に比べ、鉛筆やペン、はさみを上手に使えなくなっていると回答しており、また69%の教師は、靴紐を上手に結べない子どもが増えていると回答したそうです。確かに中学校でも、はさみやカッター、レタリングなどの機会はめっきり少なくなっています。以前はこの時期には教室内の掲示物を自分たちで見栄え良く作るために、丁寧にレタリングした文字をはさみやカッターで切り、それを台紙に貼って・・・などを時間を設け行っていましたが、今は、先生方がPCを使い、それなりに見栄えのする物を準備したりできるだけ手間がかからない工夫をしています。

 ある専門家は、スマートフォンやタブレットなどの普及でデジタルな学習が増えている一方で、学習で画面を見ている時間が増えた分だけ、手を動かす「かく」「切る」「ぬる」「めくる」などの時間が減ってしまったことが影響しているのではないかと話しています。

校長室のひとりごと「あふれる情報」

 世の中には様々な情報があふれています。新聞やテレビだけではなく、インターネットやSNSでもキーワードを入力し検索すれば、関連した情報が次から次へと閲覧できます。スマホ1台持っていれば不自由なく情報を手に入れることができる便利な世の中になったと実感しています。一方で、情報が簡単に手に入ることへの怖さも感じています。我々大人もそうですが、情報が多ければ多いほど、欲しい情報はどれなのか、フェイクニュースなど、この情報が正しいのかという判断力が必要になってきます。私は朝夕のニュース番組をよく見ますが、時間帯によってチャンネルを変え複数の局のニュースを見るようにしています。同じ出来事を報じていても局によって伝わり方が違うことが少なくありません。しかしSNSなどの情報とは違い、マスメディアには、必ず社内に校閲チームがあるので誤った情報はあり得ません。例えば「月」は誰が見ても、同じように見え裏側は見えませんが、事件や事故は多方向から見ることができ、取材する人も違えば見ている方向が違うことがあるから局により違った印象を受けるのだと思います。しかし事実として双方とも正しいわけなので、双方の事実を踏まえ自分なりに解釈するようにしています。情報があふれている世の中、情報を見極める力が必要だということでしょうか。

 当たり前のようにスマホやタブレットを毎日使う子ども達にも「情報リテラシー」を身につけてほしいものです。

校長室のひとりごと「青かったっけ?」

 この歳(60歳)になっても世の中には知らないことがたくさんあるものです。「春の交通安全週間」にちなんで、先週信号について書きました。改めて文字にしてみると一つの疑問が沸いてきました。「青信号って緑だよな…」「なんで緑じゃなく青信号なんだろう?」という疑問です。そう思い始めると次から次へとさらなる疑問が襲ってきます。「青汁って緑だよな」とか「青リンゴ」「青葉」など緑色なのに青と呼んでいる物ってどういうことだろうか?

 調べたところ、もともと昭和5年に初めて登場した信号は今と同じ緑色で「緑信号」と言われていたそうです。ただ、古くから我が国には「緑色」という概念が薄く、緑色の物も広義で青と呼んでいた文化があったそうです。そう言われると「青葉」や「青リンゴ」など昔からあるものを「青」といっているのも理解できる気がします。それなら信号が登場した当時に「緑信号」と呼ばれていたにもかかわらず、なぜ「青信号」で定着したかというと、登場したての信号を紹介した新聞記事に「青信号」という昔ながらの言い回しが残ってしまい、それ以来「青信号」が定着したのだろうと言われています。ならばいっそのこと「緑ではなく青にしてしまえば」と思ってしまいます。ごくまれに「緑ではなく青」の信号も存在しているようですが、青い空でも見やすく、また諸外国にも合わせ、青ではなく緑が主流なのだそうです。

校長室のひとりごと「赤は止まれ!黄色は?」

 今日も「春の交通安全運動」にちなんだ話です。当然皆さんは「赤信号」の意味をご存じですよね。そうです「止まれ」です。では「青信号」は?「進め」と答えがちですが、そうではありません。「進むことができる」です。歩行車や他の車を確認した上で進めるようなら進んで良いという意味だそうです。では「黄色信号」はどうでしょう。黄色信号は「止まれ」だと知っていましたか?自動車なら信号手前に「停止線」がありますが、安全に停止線手前で止まれるなら「止まれ」、それが難しいときには「注意して進んで良い」とされています。では「それが難しいとき」とはどんなときなのか、例えば後続車に追突されてしまいそうなとき、急ブレーキをかけなければ止まれそうもないときなどが「それが難しいとき」にあたるそうです。

 ちなみに夜間や早朝に「赤の点滅信号」「黄色の点滅信号」の場所もありますが、この点滅信号についても触れておきます。「黄色の点滅信号」は歩行車や他の交通に注意して進むことができる。で、「赤の点滅」は歩行車は注意して進むことができ、車両は停止線で一旦停止し他の交通に注意して進むことができる、となっています。

黄色は「注意して進め!」ではないんですね。意外とわかっているつもりでも、正確ではないことってあるんですね。気をつけましょう!

校長室のひとりごと「いつも以上に慎重に」

 新年度になり10日、学生であれば進級や進学、我々大人でおれば配属部署の異動や転勤など、この4月は生活様態が変わった人も少なくありません。それを実感するのが毎朝の出勤です。毎朝私は車で通勤していますが、これまで「〇〇分に家を出れば〇〇分頃学校に到着する」と大凡の時間を読むことができましたが、ここ数日は同じ時間に家を出発しても学校到着時間はバラバラです。初心者マークが頻繁に目につくことからも、恐らく新生活になり新たに通勤ルートに加わった人や、通勤ルートが変わった人などの出入りがあることも関係しているかもしれません。

 さて、そんなこともあり今年もこの時期「全国春の交通安全運動」が始まっています。新入生にとっては慣れない登下校、早速自転車通学も始まりました。慣れない人の車での通勤などこれまで以上に交通安全には気をつけたいと改めて感じます。


*保護者の皆さん(特に新1年生)お子さんを車で送る場合、郵便局から突き当たり、左への道路はスクールゾーンのため朝の7時から8時半まで通行できませんのでご注意ください。

校長室のひとりごと「中学校で心がけてほしいこと」

 おとといは、西武台千葉中学校・高等学校の入学式に参列し、昨日は本校の入学式、そして今日はこの後、尾崎小学校の入学式に参列してきます。高校、中学校、小学校と異なる3校の入学式を経験できるのは、教育者として実にためになります。小学1年生から高校1年生までの、いわゆる義務教育の9年間での心身の成長が一目でわかり、改めて「人を育てる」という教職の「責任の重さ」や「働きがい」を実感することができるからです。

 さて、昨日の入学式の式辞の中で新入生に対して、中学校生活で心がけてほしいことを3点話しました。1点目は「決して諦めないこと」、最初から諦めるのではなく、どうしたらできるかを考え知恵を絞り頑張ることで、仮にできなくても自分の中には何かが残る、という話。2点目は「失敗を恐れずチャレンジしよう」、学校は失敗し、その失敗から学ぶ場、何もしないよりチャレンジすることで多くのことを学ぶことができる、という話。そして3点目は「多くの人と関わること」、仲の良い人同士の限られた人間関係だけではなく、たくさんの人と関わることで、自分と違う考え方や価値観などを知ることができ心を耕すことができる。という話です。

 どれだけ新入生の心に届いたかわかりませんが、この3点を意識して中学校生活を充実した3年間にしてほしいと願っています。それでは、小学1年生の初めての学校、かわいい姿を見に行ってきます。

校長室のひとりごと「入学式」

 今日は「入学式」です。3月の卒業式以来、1.2年生(現2.3年生)だけの生活でしたが、今日新たに新入生を迎え、本格的に令和7年度をスタートします。

 本校の創立は昭和22年、全校生徒257名でした。それから年を追うごとに生徒数が増加し、昭和61年度には774名にまで膨れ上がりましたが、平成に入ると今度は徐々に生徒数は減少を続け、昨年度は創立以来最少の245名での学校生活でした。3月に91名の卒業生を送り出し、今日入学してくる新入生は70名、2.3年生と合わせて全校生徒224名と、最少人数を更新します。3年生は3学級、2年生は2学級、新1年生も2学級、特別支援学級2学級と学級数でも創立以来最少での令和7年度のスタートです。

 だからといって生徒数や学級数が少ないことをマイナスだとは思っていません。少ないからこそのフットワークを生かして、この令和7年度の川間中学校は更に発展向上できるように様々な工夫を凝らした本校独自の、本校だからできる教育活動を展開していこうと目論んでいるところです。

 入学式は14:00開式です。今から初々しい新入生との出会いが楽しみです。

4月7日「令和7年度のスタート」

 いよいよ野田市立川間中学校、令和7年度の始業式を迎えました。この「校長室のひとりごと」を昨年度に引き続き更新してまいります。これまで同様ぜひご覧いただければと思っています。

 ところで60歳の私ですが、引き続き校長を務めることになりました。我々教員も定年延長制度により、昨年度から1年ずつ定年が伸び、現在60歳の私は62歳が定年です。そうは言っても本来60歳で役職定年なのですが「特例任用校長」として、改めて本校での校長を命ぜられ本校の校長3年目となります。これまで本校では「地域」に目を向け「地域」の皆さんにさまざまな場面でご協力いただき教育活動を進めてまいりました。今年も本校の特色である「地域」の教育力を大いに活用させていただき、新たなこの伝統、流れを定着させていこうと思っています。

 令和7年度も、お気軽にちょっと一服ついでに「校長室のひとりごと」をお読みいただければ幸いです。今年もよろしくお願いいたします。


 今日はこの後の始業式が終わり次第、お隣の西武台千葉中学校高等学校の入学式に行ってきます。

校長室のひとりごと「1年間ありがとうございました」

いよいよ令和6年度の修了式を迎えました。

 4月のスタートから新型コロナによる行動制限がないまま1年間が過ごせたのは、実に5年ぶりのことでした。そんなこともあってか4月からエンジン全開、今日の修了式まで卒業した3年生を筆頭に、行事に日常の生活にと、大きな事故もなく明るく元気に躍動的に過ごしてきた一年間でした。

 2月25日のこの場でも話題にしましたが、コロナ禍も明けた今、外部との交流を自粛してきた学校も地域の力を借りて、子ども達を地域ぐるみで育てようと趣旨のもと、なんとか学校のことを多くの人に知っていただこう、と始めたこのHPのブログでしたが今日でひとまず令和6年度の区切りとさせてたいただきます。ご愛読いただいた皆さんからの温かい言葉に支えられ、1年間で約114万件のアクセスをいただきました。本当にありがとうございました。

 また保護者、関係者の皆様、至らぬ点もあったかと思いますが、本校の教育活動に対しまして、深いご理解と計り知れないご協力いただきましたことに、この場をお借りして感謝申し上げます。一年間ありがとうございました。

校長室のひとりごと「別れの季節」

「暑さ寒さも彼岸まで」とは言い得て妙で、つい先日の積雪が嘘のように春本番が近づいています。日本の世の中は4月始まり3月終わりの「年度制」です。春の温かなやわらかさの一方で、この年度末は「別れの季節」、学校でも卒業や教職員の人事異動など毎年多くの別れがあり、感傷的な気持ちになる季節です。

 社会問題の一つに「少子化」問題があります。本校も年々新入生が減少し、今年度は昭和22年の創立以来の最少人数での学校生活でした。令和7年度は更に少なくなる見込みです。 ここ東葛飾地区は比較的人口密集地域のため子どもの減少曲線は緩やかですが、全国、全県的に見ると「少子化」による学校の存続が深刻な問題になっています。福岡県ではこの3月いっぱいで25の小中学校が長い歴史に終止符を打つと報道されています。千葉県内でも昨年度末に南房総市の二つの中学校が統廃合し、この3月には市原市、御宿町の各小学校が閉校となります。

 誰にも故郷、母校は存在しています。たくさんの人のたくさんの思い出が詰まった母校であり学び舎、それが学校です。もちろん自分一人でどうにかなる問題ではありませんが、改めて歴史と伝統ある川間の地の川間中学校を守っていきたいと痛感しています。

校長室のひとりごと「小学7年生?」

 昨日は市内の小学校で卒業式が行われました。私も本校の学区にある二つの小学校に隔年で来賓として出席しています。どちらの小学校も中学校とはひと味違った温かな雰囲気での卒業式です。小中連携事業として小学校の様子を見たり、昨日のような卒業式での6年生の様子を見ると、最上級生、本当にしっかりとした立派な姿で、本校に入学してくるのが楽しみです。

 中学校の教員は日頃中学生を見ているためか、入学してくる新入生はまだ体も小さく可愛らしく、ついあれこれと「お客様扱い」手をかけすぎてしまう傾向があります。新入生は新入生で、慣れない中学校、怖そうな先生、大人っぽい先輩、着慣れない制服のため緊張しているのか、「初めは大人しく…」と気を使っているのか、卒業式で見せてくれた小学校の最上級生としての頼もしさは影を潜めてしまいます。お互い悪気はなく良かれと気を使っていることなのですが、こうした余計な気遣いがいわゆる「中1ギャップ」の一つの原因なのかもしれません。そのためにも小中連携、お互いの様子を日頃から相互参観し理解した上で新入生に接しなくてはならないと、つくづく感じます。

 中学一年生という新入生には変わりありませんが、小学6年生の次、小学7年生という6年生の上乗せが中学1年生だという考え方で接することが大切なのかもしれません。

校長室のひとりごと「◯◯パ」

「コスパ」、費用対効果(コストパフォーマンス)の略語で、支払う費用に対する得られる効果について、費用に対して効果が大な時には「コスパが良い」などと使います。同様に「スペパ」という言葉は「スペースパフォーマンス」限られたスペース空間を有効活用する間取りやインテリアの配置などで使うようです。続いて「タイパ」です。「タイムパフォーマンス」時間の有効活用を示しますが、一説によるとZ世代の若者の間でコロナ禍に広まったと言われています。コロナ禍では学校もリモートやらオンデマンドやら自宅学習が続きました。大学では課題の動画を見る授業が増えましたが、この動画を通常再生ではなく「倍速」で視聴する方法が広まったようです。この倍速視聴を繰り返すことで内容は内容できちんと理解できているというから驚きです。授業だけではなく、録画したドラマや動画配信の映画などでも倍速視聴する人が多いそうです。調査によると全体の34%が倍速視聴の経験があり、20代女性の43%、20代男性の54%が倍速視聴をしているそうです。

 私もよく映画を動画配信で観ますが、最近の映画は、会話のない場面でも字幕が流れたり、会話のない場面でも独り言のようにナレーションが入る映画が増えたように感じます。本来映画は俳優の表情や間の取り方でさまざまな想像を巡らせることが醍醐味だと思っていましたが、最近は制作側も倍速視聴を視野に入れ、倍速でも物語が掴めるように工夫していると新聞の記事で読んだことがあります。

次は「◯◯パ」という言葉が生まれるのでしょう。

校長室のひとりごと「警察から?」

 連日のように「なりすまし」による「特殊詐欺」が報道されています。片っ端からお年寄りに「俺だよ俺…」と孫になりすまし「会社のお金を落としちゃって」「交通事故を起こしちゃって示談金が」などと騙そうとする「オレオレ詐欺」ですが、詐欺グループもずいぶん巧妙になり、警察を名乗る電話による詐欺が急増しているそうです。その手口は実在の新宿警察署を名乗り「あなたの口座から…」など不安を煽り、そのうちに「あなたが逮捕されるかもしれない」と追い打ちをかけ「在宅で事情聴取するので…」と個人情報を聞き出すという手口だそうです。今こうして文字として読めば、引っ掛かるわけはないと思ってしまいますが、以前は海外からの着信番号(+◯◯)でしたが、この新宿警察署を名乗る詐欺は、IP電話を利用して実際の03から始まる新宿警察署の番号が着信表示されるように細工するなど巧妙だそうです。

 被害に遭われた方は「そんなわけはない」と思いつつも警察からという恐怖で「つい」だそうです。実際に私の携帯電話に今、警察から電話がかかってきたらおそらく気が動転してしまいどうなるのか…

 もし、そんな電話がかかってきた場合には、相手の名前を聞き、一旦切ってから、最寄りの警察署に相談するようにと専門家は提唱しています。気をつけましょう!

 

校長室のひとりごと「ローマ字」

 今日は学年末保護者会を兼ねた今年度最後の土曜授業です。多くの保護者の皆さんの参観をお待ちしています。

 先日、ローマ字の表記について見直しを検討してきた文化審議会が今期の審議を大筋でまとめたという報道がなされました。報道の意味も理解できず、そもそも「ローマ字って何?」と問われても回答できそうもありません。そこでローマ字について調べてみました。

 初めてのローマ字は16世紀後半、室町時代だと言われています。キリスト教宣教師が外国人達に日本語を教えるために、アルファベットを使い日本語の発音を記したのが始まりだそうです。我々日本人が英語を覚えようと、カタカナでフリガナを振るようなものですかね。その後、鎖国でローマ字文化は衰退しますが19世紀に入りアメリカ人宣教師ヘボン氏がこれまでのローマ字をもとに「和英語林集成」という言わばローマ字辞典のようなものを作りました。これが「ヘボン式ローマ字」で、現在でも一般的に使われているローマ字です。

 ローマ字には「ヘボン式」意外にも「日本式」や「訓令式」などいくつか種類があるようですが、実際に使う我々一般人には馴染みもありません。そこで、今回の報道は「ヘボン式」を基本に見直そうということのようです。

 あまり「馴染みがないローマ字」と思いながらも、今PCのキーボードで文字を綴っているのはローマ字入力(PC独特のローマ字)だったりします。難しいですね。

校長室のひとりごと「江戸しぐさ」

 皆さん「江戸しぐさ」ってご存じですか。人口が増え栄えてきた江戸時代の江戸の街で、商人のリーダーたちが「平和でみんなが暮らしやすいように」と作り上げてきたルールのようなマナーのことを「江戸しぐさ」と呼んでいます。「江戸しぐさ」が記された文献は残っておらず諸説ありますが、もともと江戸時代には「繁盛しぐさ」と呼ばれていたそうですが昭和になってから「江戸しぐさ」と命名されたそうです。では具体的にどんなマナーかと言えば、例えば「傘かしげ」、雨の日に傘を差した人同士がすれ違う際に、傘のしずくで相手を濡らさないように傘を互いの外側に傾けるマナーです。「こぶし浮かせ」、これは複数の人が一緒に座るとき一人でも多くの人が座れるように、一人一人が腰を浮かせてこぶし一つ分詰めるというマナーです。次は「肩引き」、江戸の街には多くの路地があり、そんな狭い路地で人とすれ違うときに互いに右肩を引きぶつからないようにすれ違うというマナーです。「江戸しぐさ」はこのほかにもたくさんありますが、そのどれも大勢が生活し、多くの人が行き交う江戸の街で、人々が互いに気遣い、思いやり、生活しやすくするための「江戸しぐさ」、「ちょいとごめんなすって!」なんて威勢良い江戸の暮らしぶりが浮かんできますね。

 江戸の街を生活しやすくするためのマナー「江戸しぐさ」、仮に「江戸の街」を「学校」に置き換えたなら、互いを気遣い思いやりあふれる「粋」な学校になるかもしれませんね。

 

校長室のひとりごと「なりたい職業」

「中高生のなりたい職業」なるランキングが様々な調査機関から発表されています。人を育てる教員という仕事柄、数ある調査の中でも気になるランキングです。先日発表されたランキングを紹介します。

    【男子】  【女子】

 1位 会社員    会社員

 2位 公務員    マンガ家

 3位 YouTuber          公務員

 4位 ゲーム    パティシエ

    クリエイター

 5位 ITエンジニア 薬剤師

 6位 野球選手   看護師

 7位 建築家    料理人

    教員     保育士

 昔は男子も女子も教員が上位の常連でしたが、なんとも残念です。確かに近年、全国的に教員採用試験の倍率が低下を続けています。メディアによる「ブラック教員」などの報道が影響しているのでしょうか。こんなにやりがいのある職業はないと思いながら38年が過ぎようとしています。

  

校長室のひとりごと「後世にまで」

 昨日、第78回卒業式が行われ、無事に91名の3年生が卒業していきました。本校では校舎配置の都合上、1、2年生は校舎の3階、3年生は校舎の2階に教室が配置されています。いつも元気で、笑い声に溢れていた3年生だっただけに、2階は閑散とし、空になった教室を見ると、3年生の卒業を実感し寂しい気持ちになります。

 また今年も、もうすぐ校庭の満開の季節がやってきます。そして4月、新年度になれば新入生が入学し、また新しい生活、79年目の川間中の始まりです。今日からしばらくは1年生70人、2年生84人と154人での生活が続きますが、1、2年生力を合わせて頑張っていこうと思います。

  昨日の「校長式辞」内でも少し触れましたが、14年前の昨日3月11日午後2時46分、東日本大震災が発生しました。震源に近い宮城県などでは震度7を、東京や野田でも震度5強という広い範囲が被害を受け、多くの命が奪われてしまいました。当時、野田市では昨日同様に午前中卒業式を行いました。発生当時には生徒達は皆下校していましたが、市内の小学校では保護者への引き渡し下校を行ったことを思い出します。今の中学1年生は東日本大震災後に生まれた世代、被災者や語り部だけではなく、当時を知っている者として、後世にも語り継がなくてはならない出来事だと考えています。

校長室のひとりごと「旅立ちの日」

 今日は本校にとって大切な日、そして特別なお祝いの日「卒業式」です。生徒達は小学校でも卒業式は経験していますが、校区があるので6年生は卒業しても同じメンバーがそのまま中学校に入学してきます。しかし中学校の卒業は、みな受験を通して別々の学校に進学するため、中にはもう会うことがない級友も出てきたりと、小学校とは少し違った雰囲気が中学校の卒業式にはあります。

 中学校の卒業式には「4つのお祝い」があります。一つ目のお祝いは「中学校の課程を修了した」というお祝いです。二つ目は「義務教育を終え自分で選んだステージに進む」という門出のお祝いです。三つ目は「9カ年間に渡る教育を受けさせる義務を果たした」という保護者へのお祝いです。そして四つ目は15歳と言えば昔の元服大人の仲間入りですから「15年間の子育てご苦労様でした」という保護者や家族に対するお祝いです。この4つのお祝いを広く披露するのが中学校の卒業式です。三つ目、四つ目は保護者、家族へのお祝いですが、卒業証書には一つもそのことは書かれていません。卒業生本人が家族の代表として、壇上で卒業証書を受け取ることの意味をしっかりと噛みしめ、立派に堂々と卒業生には式に参加してほしいと願っています。

 昭和22年の創立以来、1万人を超える先輩達から脈々と受け継いだ歴史と伝統を、今度は1.2年生達に託す時が来たわけです。卒業しても、いつまでも後輩達の憧れの先輩でいてほしいと思います。

校長室のひとりごと「春の訪れ?」

三寒四温とはよく言ったもので、週末の雪も春に向けた準備の一つだったと感じます。

「猫の日」に合わせて、我が家では3匹のネコを飼っていると紹介しましたが、これも近づく春のせいか躍動(?)する機会が増えてきたようです。猫同士のじゃれ合いで騒がしいのなんの…猫の聴覚は人間の4倍とも言われており、特に高い音、虫の羽ばたきなどの高周波も聞き分けるそうです。一方で雷や打ち上げ花火、物を落とすような突発的な大きな音に怯えるそうで、確かに我が家の猫もその通りです。また男性の低い声は動物の唸り声を連想するため、男性より高い声の女性に懐くことが多いそうです。こういった猫の習性から、ゆったりと透き通るような高音の「クラッシック音楽」が猫を癒す!という説があります。あるサイトでは「ロック音楽」も好むと紹介されています。猫の心拍数は運動後の人間くらい(150〜180)で、ロックのビートとシンクロするためだそうです。このようなことから猫専用の音楽を作っている人もいるというから驚きです。えっ?ところで試したのか?って話ですが、音楽を選んでいるうちに疲れたのか猫たちが落ち着いてしまうため、まだ試せていません。こういうところも気まぐれな猫ならではなんでしょう。

 明日は卒業式です。なんとか天気も大丈夫そうで一安心です。

 

校長室のひとりごと「魔法の言葉」

 想像してみてください。例えば、比較的混んでいる電車に乗りましたが詰めればもう一人くらいは座れそうです。乗ってきたあなたに気づき何人かが席を詰めてあなたが座れるスペースを空けてくれました。あなたはその席に座りますが、そのときどのような言葉を口にしますか?例えば、道を歩いていてハンカチを落としてしまいました。自分では気がつきませんでしたが、後ろから「落としましたよ」とハンカチを手に駆け寄ってくれた人に、どのような言葉かけをしますか?例えば、飲食店で店を出る際にスマホをテーブルに置き忘れてしまいました。店員さんが慌てて「忘れてますよ」とスマホを持ってきてくれました。その店員さんにどのような声をかけをしますか?

 三つの例で考えてもらいましたが「何も言わず頭を下げるだけ」と言う人もいるかもしれませんが、ほとんどの人は「○○○○○」という5文字を口にするでしょう。皆さんの5文字はどちらでしょうか。「すみません」「ありがとう」・・・

 つい「すみません」と言ってしまいがちですが、やはり「ありがとう」を選びたいものです。人は「ありがとう」と言われれば嫌な気持ちにはなりません。むしろうれしくなるものです。人をうれしくさせる力がある美しい日本語「ありがとう」。そんな「ありがとう」が飛び交う社会になれば良いなと思っています。

校長室のひとりごと「不易流行」

 年度末を迎え、今は来年度の日程やカリキュラムなど来年度の様々なことを決めたり調整したりしています。過去のこととなりつつあるコロナ禍の余波は学校にたくさん残っています。行事の精選・縮小、地域交流の自粛、部活動時間の短縮、リモート学習…もちろんこれらはコロナだけではなく、教員の業務改善や社会全体の変化も影響しています。一方でコロナの余韻は悪いことだけではなく、昭和から続く古い体制を見直す機会にもなり、学校教育は大きな転換期を迎えています。

 この大きな転換期に私が校長として常に意識していること、それは「不易流行」です。「不易」とはどんなに社会や時代が変化しても変わらないこと、変えてはならないこと。「流行」とは社会や時代の変化に合わせて変わること、変えなくてはならないことです。コロナ禍では、感染拡大防止が最優先だったため、様々なことをいわば削ってきました。そしてコロナ禍が明けた今、削ってきた何を戻して、何をそのままにするか、単にコロナ禍前に戻すわけには行きません。生徒達はもちろん先生方も若返りコロナ禍前の学校の様子を知らない先生もたくさんいます。

「生徒にとって」必要なことは削らず、むしろ手厚く時間を割いて、逆に削っても影響ないものは過去にとらわれず削るなど形を変えていくことがこれからの学校には必要だと思います。

校長室のひとりごと「3年生を送る会」

 令和6年度もいよいよ大詰めです。今日は「3年生を送る会」が行われます。「卒業式」や「修了式」はまだこれからですが、生徒会が企画し行われる行事としてはこの「3年生を送る会」が今年度最後になります。今年1年間の生徒会活動の集大成として、また、卒業してゆく3年生への感謝や激励、餞を表現する大切な生徒会行事です。1.2年生はこれまで時間をかけて準備し、何度も何度も練習をしてきました。3年生は入試の関係でほとんど練習していませんが、それでも例年1.2年生はやはり3年生にはかないません。

 3年生は今日の「3年生を送る会」から「卒業生」と呼ばれるようになり入試モードから卒業モードに切り替わります。また1.2年生は改めて3年生の卒業後の自分たち、つまり1年生は先輩に、2年生は最上級生になる自覚と責任を持つきっかけにする会でもあります。単に「お世話になった3年生のために…」の会ではなく、自分たちの1年間の成長を実感し4月からの新年度の準備となる、それが「3年生を送る会」です。

 約1ヶ月後、新年度最初の生徒会行事は「新入生歓迎会」です。先輩となって、最上級生となって新入生達を迎え入れる会、そのためにも今日の「3年生送る会」はとっても大切です。心のこもった温かい「3年生を送る会」になることを期待しています。

校長室のひとりごと「合格発表」

 今日午前9:00に千葉県公立高校の入試の合否の発表があります。明日の「3年生を送る会」を挟んで6日は埼玉県の公立高校の合格発表があります。もちろん既に入試は終わっているため、今更合否が覆ることもありませんが、それでも「みんな合格しますように」と願ってしまいます。

 既に第1希望の私立の高校に合格している生徒も含めて、今日、そして6日にはみんな進学先が決定することになります。もちろん全員に合格してほしいわけですが、現実には不合格の生徒が出てくるかもしれません。周りが合格に喜ぶ姿を見れば、尚更「この世の終わり」とばかりに落ち込むことでしょう。中には初めて経験する挫折を味わうかもしれません。でもそんな生徒にこそ「どこの学校に通うかはそんなに大した問題ではなく、むしろどんな3年間を過ごすかが問題だ」と話してあげたいと思います。そういえば「負けるが勝ち」という言葉もあります(不合格が負けという意味ではありませんが)。

 4月から通う学校が「良い学校だったのか」は3年後に判断できるのだろうと思います。3年後「この学校を選んで良かった」と胸を張って言えるような高校生活を送ってほしいと思います。

 

 

 

校長室のひとりごと「桃の節句」

 いよいよ3月、3月といえば「春」「旅立ち」「卒業」「別れ」を思い浮かべます。どことなくもの思いに浸る季節です。今日3月3日は「桃の節句」です。「桃の節句」といえば女の子をお祝いする年中行事で、お雛様(雛人形)を飾り、ちらし寿司や雛あられを食べる、その程度は知っていました。7月に初孫(女の子)が生まれ今年が初節句ということで「桃の節句」について改めて調べてみました。

 旧暦の3月3日「上巳(じょうし)の節句」はちょうど桃の花が咲く頃ということで「桃の節句」と呼ばれ、5月5日が男の節句「端午の節句」であることから「桃の節句」は女の子の節句お祝いの日となったそうです。女の子が遊ぶ物として雛人形が飾るのが風習となりました。この雛人形は平安時代に貴族の女の子たちが紙で作った人形を紙で作った御殿で遊ばせるという遊びが由来だそうです。また雛人形には厄を引き受ける役目があり、女の子から災いを守り幸せな人生を送れますようにと願いが込められているそうです。

「桃の節句」で食べるちらし寿司の具にもそれぞれ願いが込められており、例えば「エビ」は腰が曲がるまで長生きできましょうように、「いくら」は子沢山に恵まれますように、「豆」は健康でまめに働けるように、「レンコン」は先が見通せますように…だそうです。

今日は、そんな願いを込めて孫に会ってこようと思います。

校長室のひとりごと「過去の経験から」

 東日本大震災による津波など大きな被害を受けた岩手県大船渡市の山林火災の報道には胸を痛めています。多くの方が避難所生活を始めているそうです。

 1月、発生から30年の阪神淡路大震災について先週話題にしました。その後も2004年新潟中越地震、2011年東日本大震災、2016年には熊本地震、2018年北海道胆振東部地震。そして昨年2024には能登半島地震と、わずか30年の間に6回もの大地震、それも甚大な被害をもたらした震災が発生しています。ある専門家によれば30年以内に80%の確率で南海トラフ地震が起きるという予測も発表されています。この30年で防災に関する様々な取り組みが行われてきました。阪神淡路大震災は発生時刻が午前5時46分と朝食準備と重なったため、火災も発生し被害は拡大しました。また電気の復旧とともに寸断されていた電線等から発火し火災が長引いたとも言われています。様々な過去の経験から、例えば電力・ガスは揺れを感知したら元から供給を止めるシステムなど防災対策が各分野で進んでいます。同時に国民の防災意識は一気に高まりました。混乱を招いた阪神淡路大震災の時からは比較にならないほど避難所の整備は全国の自治体の取り組みもあり随分と進みました。

 しかし、地震だけではなく台風や今回の山林火災など避難生活で相変わらず課題になっているのは「寒さ」でもなく「食料」でもなく「トイレ」だと専門家は語ります。

 どこか他人事の関東地方に住む我々は、この30年の経験から得た教訓を生かし、日頃より簡易トイレなど備えておく必要があるのではと改めて感じています。

校長室のひとりごと「改正戸籍法」

 職業がら、生徒の氏名を取り扱ったり、実際に呼んだりする機会はたくさんあります。ことのほか気を遣うのが入学式や卒業式でです。少しでも新入生の不安や緊張を和らげようと頑張ったところで、新入生の名前を読み間違えでもすれば、元も子もありません。卒業式も、今まさに社会に羽ばたこうと希望に満ちた卒業生の名前を読み間違えるなんてことはできません。それだけ氏名、特に下の名前の読みには気をつける習慣が身についています。昨今のキラキラネームには初見で読めない名前が増えてきており悩まされます。同じ漢字でも読み方が違ったり「エッ?なんでそう読むの?」と想像もできない名前の生徒も増えており気を遣います。

 さて、マイナンバーカードなどの普及を背景に、5月より改正戸籍法が施行されます。改正法の施行に合わせ、法務省は届け出があった場合に容認できる名前の読み仮名の指針を公表しました。指針によるとキラキラネームなどの名前の多様化を踏まえ、例えば漢字の意味と正反対の読み方や、漢字と全く関連のない読み方、子どもの将来に不利益になりかねない読み方などが認められないそうです。

いずれにしても、子どもに一生ついてまわる名前ですから、慎重に名付けたいものです。

校長室のひとりごと「守りもせず攻めもせず…」

 昨日、本校のHPのアクセス数が、4月から「100万件を突破した」と書きました。PCのキーを押しながら改めて「ことの重大さ」を実感していました。

 不思議なもので、あんなに望んでいたアクセス数ですが、増えれば増えるほど、うれしい気持ち反面「怖さ」も感じています。はじめは見てくれる人は先生方、保護者の皆さん、お世話になっている地域の方々など内輪の方を想定していましたが、さすがに一日で数千、数万ともなると、内輪に方々だけではなく私自身とも面識のない皆さんも見ていただいている、と言うよりむしろそういった皆さんが多いでしょう。改めてそう考えると「いい加減なことは書くわけにはいかない」と、妙な正義感や責任感を感じます(いい加減なことは書いていないつもりですが)。そんな話を我が家でしていると「らしくないねぇ!」「もっと攻めなきゃ!」などと(人ごとのように)娘に言われてしまいました。

 よく、動画サイトで、フォロワーを増やしたいがために「やり過ぎ」の動画をアップし、それが迷惑行為となり報道されていることを思い出しました。「なるほど、見ている人が多くなれば多くなるほど、エスカレートしちゃう心理ってこういうことなんだ」と変に納得してしまいました。守りに入らず、攻めもせず、これまで同様に校長室から「ひとりごと」をつぶやいていこうと思います。

校長室のひとりごと「100万超え」

 今年度の初日、4月8日に「校長室のひとりごと」をはじめ、今日で184回目です。本校生徒の素晴らしさ、学校の現状についてなど校長でなければ書きにくい部分をズバズバと書くことで、地域の方をはじめ少しでも多くの方に知ってもらい理解を得よう、と「まあ気楽に毎日続けてみるか」という意味で「校長室のひとりごと」と題して書き始めました。4月8日(昨年度まで)時点でのHPアクセスカウンターは1411320件。毎朝「どのくらい増えているかなぁ?」とアクセス数を見てスケジュール帳にメモるのが楽しみでした。そうは言っても、4月当初は毎日、数十アクセスという状況でした。それでも回を重ねるごとに徐々に口コミで広がったのか、今では毎日数千アクセス、多い日には1万を超えるアクセスがあるほどになりました。先週2月21日(金)の夕方のアクセスカウンターは2412012件、そして今朝は2437703アクセス、なんと4月からのアクセス数「100万件」を突破しました。4月当初、無理を承知でカウンター数が「10万件くらい増えて150万件超えたら凄いな!」という目標を立てていたため、正直自分でも驚いています。本当に全て皆さんのおかげです。ありがとうございます。

これを機会に一層精進し「ひとりごと」を校長室から発信していきます。これからも川間中学校をよろしくお願いしますね。

 

校長室のひとりごと「ニャンニャンニャン」

 明日2月22日は「ニャンニャンニャン」で猫の日。我が家では3匹に渡って30年近く犬を飼っていました。3匹目の犬を飼っているとき、娘が一匹の子猫を連れてきて以来、現在は3匹の猫を飼っています。

 一般的な性質上、従順な犬は呼べば走って寄ってくるし「お座り」「お手」など飼い主の指示にも従う頭の良い動物です。ただ毎朝の散歩は辛かったですね。少しくらいの雨なら散歩に行きたがるし、実際行ってあげていました。一方猫はというと、毎朝「お腹すいた」と起こしにきますが、お腹がいっぱいになれば自由気ままに過ごしています。昼間は出窓で幸せそうに日向ぼっこ、羨ましい限りです。よく「犬派」「猫派」などと言いますが、一般的には犬と猫どちらが人気なのでしょう?猫の日が近いせいか、ネットで調べてみると「犬と猫」に関するデータが実に様々で多くのサイトであり、調査対象人数や年齢、性別なども様々なためどれが正しいのかも見極めできません。いくつかのサイトに共通する結果として「犬派」が「猫派」よりも若干多いようです。あるサイトでは年齢別のデータもありましたが、20~40代では犬派が約50%、それが50~60代になると犬派が60%を超えています。また、信憑性は定かではありませんが犬派の人は「支配的」「協調性が高い」「周囲からの評価を求める」傾向があるそうで、一方の猫派の人は「芸術を好む」「マイペース」「オンオフの切り替えがうまい」傾向があるそうです。どうですか当たっていますか?

 

校長室のひとりごと「忘れられない日」

 皆さん「忘れられない日」ってありますか?

 私の忘れられない日、それは今から23年前の2002年2月20日です。以前も紹介しましたが、当時スケルトンという競技に携わっており、この日はソルトレークシティ五輪の試合当日です。当時の日本チームにはメダルを狙える選手もおり、私も意気揚々と少しでもメダルの可能性を高めるため努力を惜しみませんでした。前日までの公式練習では手応え十分でメダル圏内、あとはメダルの色だけとも思っていました。開会式前から現地に入り毎日晴天で試合前日も晴天。しかし2月20日だけは・・・

 このスケルトン競技、氷のコースを時速100km以上のスピードで滑り降り、ゴールまでのタイムを競い合います。安全上、レギュレーションは厳しく選手とソリを合わせて115kg以下、使うソリも構造上27kg以上(2002年当時)と決まっています。しかし例えば100kgの体重の選手であれば合計127kgでもOKで、積雪で抵抗が増せば大柄な外国選手には有利です。

 2月20日、予報通り朝から雪。運営サイドもシェードをかけコースに雪が入らないように整備してくれています。雪は降り続き試合時間が近づくと無情にもシェードを取り払いコースに雪が積もり始めます。五輪ですからTV放映の都合です。いざ試合開始、やはり前日までの公式練習とは違い番狂わせが続出です。

 終わってみれば第8位。入賞こそ果たしましたがメダルには手が届きませんでした。毎年2月20日には空を見上げ「五輪には魔物が住んでいるんだよな」とブツブツ独り言をつぶやいています。今日のような青空の日は尚更です。

校長室のひとりごと「出前授業」

 その分野の専門的な社会人の方々に授業の補助、または直接授業していただく機会が増えています。いわゆる「出前授業」です。保健体育の武道(柔道)の単元では教員の補助として一定期間柔道講師に来ていただき、より安全で専門的な指導をいただいています。またスポット的にご講演いただいた授業では、「つぼみスクール」「思春期講演会」「気象防災授業」「環境教育授業」「薬物乱用防止教育」、国語の「席書大会」「朗読会」などがあります。通常の授業では理科の「わくわく理科(東京理科大)」、社会では「主権者教育」、そして明日、明後日は美術の「美術鑑賞授業」で画家(私の教え子)に来ていただき、全学年、全学級の美術の授業をしていただきます。

 やはり専門家による指導は、生徒にとってモチベーションが上がり興味関心が高まるものです。来年度以降も、優れた地域の人材を上手にコーディネートし、効果的な出前授業を進めていきたいと思います。

校長室のひとりごと「雨水(うすい)」

 今日は二十四節気の「雨水」。雪が溶け水になり流れ始め、雪が雨にかわる頃という意味だそうですが、昨晩からの北風、今朝の冷え込みなど「最強寒波の再来」と報じられている通り、本格的な春はもう少しお預けのようです。「春」といえば「桜」、「桜」といえば「桜咲く」、「桜咲く」といえば「受験の合格」。今日は千葉県公立高校の学力検査(入試)の1日目です。1日目の今日は、国語・数学・英語の筆記テストが、2日目の明日は、理科・社会の筆記テストが行われ、いずれかの日に面接や作文、表現(実技など)など受験校ごとに設定されている検査が行われます。昨日も3年生は、先生方と面接の練習を重ねるなど最後の確認をしていました。コロナやインフルエンザ等も本校では流行していません。確かに寒いことには変わりありませんが、天候にも恵まれた学力検査の1日目、受験生一人一人実力を発揮し頑張ってほしいと思います。

 合格発表は3月4日、その頃にはもう少し春の気配が感じられるようになっているでしょう。そして受験生みんなに「桜咲く」ことを心から祈っています。

校長室のひとりごと「表彰」

 昔と違い今は実に様々なコンクールや作品募集の案内が学校に届きます。部活動でも大会数が増えてきています。それだけ生徒の活躍の場が増え、認めてもらえる場面が増えていると言えます。本校では、そんなコンクール、大会などの入賞者を全校集会の場で表彰しています。毎回、実に多くの生徒が様々な分野で表彰を受け、全校生徒から拍手をもらっています。表彰はまず、該当する顧問や担当の教員が全校生徒にその大会やコンクールの概要を紹介し、受賞した生徒を呼名します。受賞者は「はい!」と返事をして賞状を授与する私の前に移動します。顧問や担当教員が賞状を代読し私から賞状やメダルを授与します。授与後生徒は全校生徒に向きを変え一礼、それに合わせて全校が拍手で受賞を讃えるという一連の流れです。そんな毎回の表彰、実は以前から気になっていることがあります。それは呼名の返事「はい!」です。皆一様に返事が小さくなんとも自信なさげです。中には全く聞こえず「欠席か?」と思ってしまうような生徒もいます。中学生といえば感受性の強い思春期、全校の前で名前を呼ばれること自体が恥ずかしいことなのもわからないでもありませんが、表彰は誇らしいことで恥ずかしいことではないはずです。なんとか「表彰=認められる場→堂々と返事」という流れを作っていきたいものです。

校長室のひとりごと「音楽交流会を終えて」

 この場でも紹介しましたが、先月市内南部中学校との音楽交流会を行いました。当日は南部中学校の吹奏楽部が本校まで来てくれて、全国レベルの演奏を本校全校生徒が聴いたり、その吹奏楽の演奏に合わせて踊ったり歌ったりと音楽づくしの楽しい交流会となりました。

 さて、交流会を終えて全校生徒に感想を書いてもらい私も一通り読みました。一様に「南部中の演奏は迫力があって凄かった」「演奏していない人も旗などを持って笑顔で踊っていて楽しそうだった」「機会があればまた演奏を聴きたい」などの感想が綴られていました。また「楽器をスイングさせる動きが揃っていたり、踊っている人がずっと笑顔だったり、相当練習をしているんだなと思った」「今まで思ったことはないけど音楽って楽しいんものなんだと気づいた」「同じ中学生であそこまでできるのが凄いと思った、私ももっともっと色々なことに真剣に取り組もうと思った」「今回は南部中と音楽を通しての交流だったけど、他の中学校とも交流してみたい」などの感想も書かれていました。

 南部中学校の吹奏楽部の保護者の皆さんの送迎で実現できた交流会、本校生徒にとって音楽的にも、それ以外にも良い刺激となった大きな意味を持った交流会でした。

校長室のひとりごと「大阪関西万博」

 子供の頃に広告の裏に、色とりどりの空飛ぶ車が行き交い、リニアモーターカーが超高速で移動し、ロボットが普通に活躍しているような「未来」を想像し描いていたものでした。

4月13日に開幕する「大阪関西万博」まで2ヶ月となりました。私と同年代の皆さんは万博といえば1970年の大阪万博「太陽の塔」などを思い浮かべるのではないでしょうか。「人類の進歩と調和」をテーマに77カ国が参加した1970年の万博では「動く歩道」「モノレール」「リニアモーターカー」「電気自動車」「テレビ電話」「携帯電話」「缶コーヒー」などが初めて登場し、子どもながらに「へ〜っ未来ってすごいなぁ」と漠然と憧れていたものです。そんな子ども心もいつしか忘れていましたが、改めて世の中を見れば、全て現実の物として活用しているものばかりです。子どもながらに憧れていた「未来は今」だったんですね。

 さて、4月に開幕する大阪関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、160以上の国と地域、民間企業などが参加し最新技術や独自の文化が紹介されます。日本館では「火星の石」の展示や「空飛ぶ自動車」も活躍するそうです。

 近い将来、万博を「月や火星」で開催する時が来るのでしょうか。

校長室のひとりごと「あと1ヶ月で」

 建国記念の日も過ぎ2月も中旬、いよいよ令和6年度のまとめの時期、年度末が見えてきました。来月の11日は卒業式、3年生は残すところわずか19回の登校で中学校を卒業します。中学校の卒業式には「中学校3ヶ年の課程を修了した」という意味と同時に「義務教育9ヵ年の過程を全て修了した」という意味があり、人生において大きな節目、祝福すべき特別な日です。立派な姿で卒業してほしいと思います。

 今から14年前の3月11日、その日も当時の中学3年生にとっては祝福すべき特別な日でした。卒業式を終えた午後2時46分、あの「東日本大震災」が発生しました。震源から離れたここ野田市でもプールの水があふれるほど大きく揺れ、体育館の天井の一部が落下したり屋根の瓦が落ちたり、地震が原因で火災が発生したりと、被災地ほどではないとはいえ、卒業生への祝福の日が別の意味で特別な日になってしまったことが記憶に残っています。以来この時期になると、災害について考えさせら、いつ起こるかわからない自然災害だからこそ、教師も生徒も防災意識を高め、防災体制を再確認しておこうと思います。

全国の中学3年生にとって門出を祝うにふさわしい日になってほしいと願っています。

 

校長室のひとりごと「Web出願」

 先週、千葉県公立高校入学者選抜の出願があり、本校からも多くの3年生が出願しました。出願といえば、受験生本人が受験する高校に出向いて手続きをし、受験番号の記された受験票をもらう。そして家の神棚など一番大切な場所に保管する…なんていう流れがこれまで一般的でしたが、私立はもちろん県立高校も今は「web 出願」を採用しており、インターネット上で行なっています。ですから、出願時に中学校が作成する調査書(内申書)等は、直接受験校に中学校から送付するという流れです。受験生本人はどっちみち出願も初めてなので戸惑いも少ないのですが、保護者の皆さんの方が戸惑いが隠せないようです。これも時代の流れですかね。

ところで、先週の出願を受けて各校の「志願者倍率」が発表されました。全日制の過程が1.14倍、定時制の課程が0.57倍です。受験生達は出願した高校の倍率を見て一喜一憂していましたが、大切なのはこれからです。入試本番の「学力検査」は2月18、19日に、そして合否の発表は3月4日、受験生本人が従来のように高校に掲示される発表を見に行きます。

倍率に惑わされず自分の実力を発揮し、みんなに桜咲くことを祈ります。

校長室のひとりごと「灯台下暗し」

 スキー林間も終えまた今日から日常に戻りました。菅平が寒すぎたため野田の朝が心地よく感じます。

 さて、この場で野生動植物が絶滅の危機に瀕しているという話題に触れてきました。「スズメ」が近年の開発や環境の変化により激減し絶滅危惧種II種に指定されたという話です。「そういえば最近スズメを見かけないなぁ」。それ以来ずっと気になっていました。「もしかするとこのまま本当に見ないまま絶滅してしまうのでは」とも思い、切ない気持ちでいました。このブログを読んでいる方からも先生たちからも「そういえばスズメ見ないですね」と言われたりもしてきました。

 我が家の庭には、よく鳥がやってきます。この時期は小さな緑色した「メジロ」がチュンチュンと戯れていますが、やはりスズメは見かけません。先週末洗車したての車の屋根に「鳥フン」が落とされていました。拭き取ってもまた落とされます。一体誰の仕業かと物陰から見張っていると、なんと「スズメ」です。それも1羽ではなく4、5羽が車庫の屋根の骨組みに停まっているではないでしょうか。私の気配を察したのかすぐに車庫の外に飛んでいってしまいましたが、見ると以前はよく見かけたように電線にたくさんのスズメが連なっています。

なんだか「鳥フン」ですら愛おしく思えた週末でした。

校長室のひとりごと「スキー林間最終日」

 いよいよスキー最終日、昨日は前も見えないくらいの「豪雪」にも負けず、スキーの腕前はみんな想像を遥かに超えるほど上達しました。レッスン後にはみんな良い顔でホテルに戻ってきました。さすがに疲れはあるものの「インフルエンザ」などの体調不良もなく無事に最終日を迎えました。

 今回のスキー林間では、雪山という非日常の環境で級友と寝食を共にすることで多くの経験を積むことができたようです。中学2年生といえば、多感で一番難しい年頃です。日頃の学校生活ではなかなかできないこと、例えば誰に頼まれたでもないのに、食事後、食堂のイスを整えたり、みんなが脱いだスリッパを並べ直したり、レッスン中に転んだ仲間に手を差し伸べたりと、目立たないところで仲間を支えている生徒たちの姿をたくさん見かけました。おそらく私が知らないだけで、本当はもっとたくさんの心温まる生徒たちの行動があったのだと思います。明日から日常に戻っても、このような気持ちを大切に、そして互いにそんな気持ち、行動を認め合える学年になってほしいと願うばかりです。

さあ、あと半日。今日も滑るぞ!

校長室のひとりごと「スキー林間2日目」

2年生のスキー林間二日目の朝を迎えました。昨日は、ホテルでの昼食後、開校式を行い、午後2時間のレッスンを行いました。雪混じりの天気でしたが、経験者も全くの初心者も皆リフトに乗りなんとか降りてくることができたようです。二日目の今日は一日レッスンがあるので、レッスンが終わる頃には自在に滑ることができるようになるでしょう。

数年に一度という今シーズン最強寒波が関東地方にやってきています。野田もさぞ冷たい朝を迎えていることでしょう。

この画像は、菅平高原のホテルの温度計です。寒さに負けず頑張ります。

校長室のひとりごと「スキー林間」

 今日から3日間学校を留守にします。2年生の校外学習スキー林間に同行するためです。本校では2年生の校外学習「林間学校」はこの時期にスキー実習を行なっています。行き先は長野県菅平高原。年によっては雪不足が心配ですが、今年はどうやらその心配も必要なさそうです。私が若い頃はバブル時期、週末ともなれば若者達はスキーに行っていたものですが、近年はスキー人口も減少し、ほとんどが外国人スキーヤーというスキー場もあるようです。ほとんどの生徒は今回がスキー初体験です。それでも例年、3日目ともなると「シューッ」と滑れるようになるものです。

 今回のスキー林間は、スキー技術の上達ももちろんですが、それよりも日頃ここ野田では味わえない一面の銀世界、そして白い雪山と青空とのコントラスト、−10℃も下回るようなツーンと透き通る空気感などの大自然を肌で感じ取ってほしいと思っています。そして仲間と寝食を共にすることで、互いを思いやり、絆を深めてほしいと願っています。

 学校生活の延長と言いつつも、この非日常の3日間だからこそ「五感」を研ぎ澄ませ、様々なことを感じとれる三日間にしてほしいと願っています。

この三日間は、随時画像もアップしようと思っています。お楽しみに…

 

校長室のひとりごと「渡辺さんと坂田さん」

 暦の上では今日から春「立春」です。幸い雪ではなく雨模様だった昨日は「節分」でした。

 ご存知ですか?世の中の「渡辺さん」「坂田さん」は、節分に豆まきの必要がないそうです。その理由は平安時代中期に遡ります。京の街で悪さをしていた鬼を「渡辺綱(わたなべのつな)」という武将がやっつけたことから、「渡辺」は強いと鬼の間で広まり、以来「渡辺」という姓の家には鬼が近寄らないので「鬼は外」の必要がなくなったと伝えられています。またその様子を描いた当時の絵には別の鬼を退治している「坂本金時(さかもときんとき)」という後の金太郎のモデルと伝えらている武将も描かれていることから「渡辺さん」同様に「坂田さん」も鬼が近寄らないと代々伝えられているそうです。そのため今も「子供が小さい頃はやったけど基本的には豆まきはしない」という渡辺さん、坂田さんが多いようです。お知り合いに「渡辺さん」「坂田さん」はいらっしゃいませんか。ぜひ豆まきをしたか聞いてみてください。

校長室のひとりごと「節分」

 60年も生きてくると、近年の社会の変化についていくのがやっと、というよりついていけず、つい昔の余韻に浸りたくなってしまいます。この時期コンビニやTVのCMでは「節分」や「恵方巻き」という語句をよく目にします。我が子たちが小さい頃には、お面をつけて「ガオーッ」って鬼を演じ、「鬼は〜外」「福は〜内」という大声で豆をぶつけられてきたものです。今の子育て家庭にも豆まき文化は残っているのでしょうか。

 以前も「節分」について触れたことがありますが、季節を分けるのが「節分」、つまり「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日が節分なので一年に4回節分があります。そのうち、一年のはじまりということから立春の前日の節分がポピュラーなわけです。ところで節分といえば2月3日というイメージが強いのですが、今年は2月3日が立春なので2月2日が節分だとご存知でしたか?私も「えっ?」と思い調べてみたところ、地球が太陽の周りを1周するのには365日と6時間かかるそうで、この6時間分を修正するためにこうなっているのだそうです。

 今年の節分は日曜日、家族みんなで豆まきで福を呼び込んでみてはいかがでしょうか。

校長室のひとりごと「音楽交流会」

 本校に着任する前は、市内南部中学校で校長を務めていました。南部中学校は1学年の人数が本校の全校生徒数程度の大規模校です。大規模校には大規模校の良さがあり、本校のような小中規模の学校にも良さはたくさんあるものです。本校もそうですが中学校は、文化祭や先日の新入生説明会のように小学校との連携や交流活動は行われていますが、同じ中学校同士では、ほとんど交流はありません。部活動の大会などで「敵」「味方」の関係が影響しているのでしょうか。

 実は今日、その南部中学校の吹奏楽部に本校に来ていただき、全国トップクラスの演奏を鑑賞し、また演奏に合わせて本校生徒が合唱するという「音楽交流会」を行います。互いの学校のカリキュラムや授業の関係で、予定を組むのが難しいのですが、午前日課の南部中と一日日課の本校との予定が合い実現する運びとなりました。純粋に同じ中学生の素晴らしい演奏、それに合わせた合唱の場を設けることが互いの生徒の刺激になり、音楽的活動以外にもつながるモチベーションを持たせることができればと思っています。合奏も合唱も一曲を仕上げるには、時間と努力と皆の気持ちを合わせるなど、簡単なことではありません。今日の交流会を通して心に届く何かを感じてほしいと願っています。

校長室のひとりごと「興風会」

 今日は「柏寿賞・平成柏寿賞」の贈呈式が行われます。この「柏寿賞・平成柏寿賞」とは公益財団法人「興風会」による学校教育振興事業の一つで、市内の学校教育、社会教育、社会体育などの活動で模範となる顕著な実績をあげた教育関係者や市民へ贈られる大変価値ある賞です。

 なかなか一般の方は「興風会」という名前は知っていても詳しくはご存知ないかもしれません。野田といえば醤油、キッコーマンの創業者である茂木、高梨両家が野田の地で事業を拡大できたことに感謝し、地域への恩返しのために、地域貢献の基盤とし昭和4年に設立されたのが「(財)興風会」です。そしてその活動の拠点となっているのが、野田の商店街のキッコーマン本社の隣の一際目立つコンクリートのロマネスク様式の昭和4年に竣工された「興風会館」です。この「興風会館」は当時、県内では千葉県庁に次ぐ規模の洋風建築で、地上4階地下1階建てで国の登録文化財にも指定されています。外観だけではなく中に入れば館内全てがモダンで歴史の重みを感じる造りです。

 そんな歴史と伝統の「興風会」より「興風会館」で本日受賞される皆さん、大変おめでとうございます。私も贈呈式に参列してきます。

校長室のひとりごと「おかげさまで」

 受験シーズンの前半を終え私立高校の受験は概ね終了、連日その合否結果(合格通知)が届いています。私立高校を第1志望にしている「単願」の生徒は、合格すれば4月からの進学先が決まったことになります。最近の高校受験は、出願もWeb(インターネット)上で、合否の結果もWeb上で発表されます。受験生は自分でログインし合否を確認するわけです。合否の発表を受け、私立単願の合格生徒たちが、次々に校長室にやってきます。おそらく3年生の先生方の指導でしょうが「第一希望の〇〇高校に合格しました。」と報告するためです。皆一様に本当に嬉しそうな笑顔で得意げに報告してくれます。また「推薦してくださりありがとうございました」とお礼も言ってくれます。生徒にとっては中学3年間で一番の試練だったでしょうから、私も嬉しい気持ちになります。そんな生徒たちの報告に対して私も満面の笑みで「おめでとう!やったなぁ」などと返し、「合格は切符を手に入れたに過ぎない。大切なのは4月からどういう高校生活を送るかだよ。そのための準備期間が卒業までのあと2ヶ月を大切に過ごしてほしい」と真顔で話しています。また「あなたのこれまでの生活ぶりがあったからこそ推薦書に署名捺印したまで、これもあなたの実力、自信を持ってこれからも頑張れ」と付け加えています。

 今年の受験も2月中旬の千葉県、2月下旬の埼玉県の各公立高校の入試を残すのみとなりました。もう少し、あと1ヶ月です。がんばれ受験生!

校長室のひとりごと「御中」

 このブログを毎日書くにあたり、新聞記事やネットニュースなどを参考にすることがありますが、情報の真偽や偏った考えなどに惑わされず、自分の考えに基づいて書くことを心掛けています。いつものようにネットニュースを見ていると気になる記事がありました。「御中」についてです。毎年受験シーズンになると話題になりますが、出願書類等を郵送する際、高校側が封筒を準備してくれています。その封筒の表には、予め「〇〇高校入試係 行」などと印刷してあります。この封筒に出願書類を入れて送付するわけですが「 行」の字を2本線で消し「御中」と新たに書き加えることを指導しています。この「行」を「御中」に書き換えることに対してSNSでは「そんなの知らなかった」「最初から御中で印刷すれば良いのに」「学校で教えてくれれば良いのに」などの書き込みがあると記されていました。中には「日本人として知っていて当たり前」「社会人の常識」「何でも省略すれば良いわけではない」などの書き込みもあったそうです。

 今年から千葉公立高校入試でもWebによる発表なりましたが、私学ではまだ合否の結果を自分宛に郵送してくれる学校もあり、その際返信用封筒に自分の名前(宛名)を書きます。「野田太郎 行」と書くよう指導します。まさか自分に「様」を付けるわけにはいきませんから。当然、返送された時には「行」を2本線で消し「様」が付け加えられています。デジタルでのやり取りが増えている世の中ですが、アナログの良さも、更にはアナログのマナーなども引き継いでいかなければならないと感じます。

校長室のひとりごと「新入生説明会」

 今日は土曜授業です。令和7年度の「新入生説明会」を行います。本校に入学予定の6年生児童対象とした説明会、新入生保護者対象の説明会を同時並行で行います。6年生児童は、まずスライドによる「学校紹介」を控室となる各教室で見たあと、校舎内を見学してまわります。新入生が入学直後に「一段一段の階段の高低差」「体育館の大きさ」などを感じに圧倒されるようなので予め見てもらう予定です。続いて中学校の教員による「体験授業」です。これらは義務教育9年間という考えをもとに、スムーズに中学校生活に移行できるようにすることが目的です。同時に保護者の皆さんは体育館で、中学校のカリキュラムや1日の生活、各授業について、学校徴収金など、いわゆる中学校全般に関する説明をします。また保護者の皆さんには説明会後に公民館事業「家庭教育講演会」を行います。経験豊かな元小学校の校長先生による「中学生を持つ親の心得」についての講演です。

「中1ギャップ」「中1プロブレム」などという言葉がありますが、少しでも新入生、新入生の保護者の皆さんの不安を取り除くための一助になればと考えています。

校長室のひとりごと「大学入試に注目」

 先週末は「大学入学共通テスト」が全国各会場で行われました。もともと1989年までは「共通一次試験」と呼ばれ、その後2020年までは「大学入試センター試験」に、そして2021年からは現在の「共通テスト」と呼び名も内容も変化してきています。今年の「共通テスト」は報道でも取り上げられていたように「情報」という新しい教科が加わるなど2022年度に改訂された現行の学習指導要領を受けてきた受験生に対応した「共通テスト」で、いくつかの変更点がありました。

 以前、大学入試の「AO選抜」から「総合型選抜」に変わったことを話題にしましたが、こういった大学入試の変更については日頃より注視しています。中学生には直接的に関係はしていないませんが、大学側が高校生に求める資質や能力を問うのが大学入試であり、高校はそれに対応した教育を実践することになります。ということは高校側が求める資質能力も大差はなく、それを身につけさせることが中学校の役目の一つだと考えられるためです。今年の「大学入試共通テスト」の出題傾向は「思考力」を問う問題が多く出題されたと聞いています。本校生徒にも思考力を身につけさせるような授業を心がけたいと思っています。

校長室のひとりごと「背番号51」

 メジャーリーグで活躍したイチロー氏がアジア出身選手として初めて「アメリカ野球殿堂入り」を果たしました。満票での殿堂入りが期待されていましたが、満票には1票たりませんでした。それでも素晴らしいことには変わりありません。殿堂入りを果たしたイチロー氏は会見でこう話しています。(一部省略します)

「1票足りないのはすごく良かったと思う。足りないものを補いようがないんですけど、努力じゃないからね。それを自分なりに完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思うんですよね」と。

 更に「不完全であるというのはいいなって。生きていく上で不完全だから進もうとするわけで。そういうものを改めて考えさせられるというか。見つめ合える、向き合えるというのは良かったなと思います」と。

 イチロー氏といえば、野球はもちろん全てにおいてストイックに先を追い求める誰もが認める唯一無二のアスリート、その「イチロー氏」だからこそのコメントだと心に刺さりました。

 長年所属していたシアトルマリナーズは、イチロー氏がつけていた「背番号51」を永久欠番に決めたようです。

 

校長室のひとりごと「美味しい給食」

 先週の千葉県私立高校入試に続き、今日は埼玉県私立高校入試の集中日、がんばれ受験生!

 ところでこのHPでも毎日写真でアップしている「◯日の給食」、ご覧になっていますか?学校給食も日々進化しており、生徒達への提供前に校長の重要な役割「検食」が毎日楽しみでなりません。毎日美味しく仕事を忘れておかわりしたくなってしまいます。どこの学校でも栄養士さんが工夫を凝らし、調理員さんや配膳員さん達の陰の努力の賜物だと日々感謝しています。そんな給食、生徒達の人気メニューと言えば「揚げパン」や「豚キムチチャーハン」、「クリームペンネ」などあげればきりがありません。しかし昔も今も子ども達に大人気なのが「カレーライス」でしょう。

 今日1月22日は「カレーの日」です。全国学校栄養士協議会が学校給食週間(1月24日〜31日)の前に、子ども達に人気のカレーライスの提供を全国の学校に呼びかけたことにちなんで、今日1月22日を「カレーの日」に制定されたたそうです。

ちなみに本校の今日の給食は…  ぜひあとで写真をご覧ください。

栄養士さんが工夫を凝らし考え抜いた一カ月の献立表もHP内で閲覧できます。「今日何にしよう?」なんて時にはヒントになるかもしれませんね。

 

校長室のひとりごと「体力の低下」

 よく「子ども達の体力の低下」が話題になりますが、昨年度の体力テストの結果が公表されました。小学5年生女子が過去最低を記録し、中学2年生男子は昨年度より上昇しコロナ禍前の体力に回復したようです。種目別では小学5年生の「握力」「立ち幅跳び」中学2年生の「持久走」が過去最低だったそうです。

 元々体育教師の私は、日々「子ども達の体力の低下」を実感しています。確かに技術技能の向上のためか、部活動では昔よりレベルが上がった種目もあります。しかし、校長室から見る体育の授業の様子からは男子も女子も体力の低下は否めません。例えばソフトボールの授業では、まずボールを狙ったところへ投げられません。またマット運動の授業では倒立(補助あり)ができません。昔は組体操で全員倒立していたものですが、随分と様変わりしています。原因としてよく言われている一つには、幼児期や小学生の運動体験の減少があげられています。昔はクラブチームや運動の習い事もなく、木登りや缶蹴り、三角ベース、公園の鉄棒などで暗くなるまで遊んでいましたが、そもそも外遊びが減っています。今は小さい頃からサッカーならサッカー、器械体操なら器械体操を習い、色々と経験する時間もないために、全体的な体力の低下という結果につながっているのかもしれません。

(またおじさん特有の昔話になってしまいました…)

校長室のひとりごと「淡水生物も…」

 歳をとると「昔は…」なんて昔話をしているものです。若い頃は、そんな昔話をするおじさんの話を「面倒くさいな」などと聞き流していましたが、まさか自分が得意げに昔話をする日が来るとは…

 話を戻しますが、私が子どもの頃は、江戸川にハゼ釣りに行ったり、用水路に四つ手網を仕掛け、タナゴやクチボソ、ドジョウなどを捕まえたり、田んぼでメダカやザリガニを捕まえたりしていたものです。それから半世紀も経てば環境も変化し、何より危険な水辺も減ってきたように感じます。

 この度「国際自然保護連合」が淡水生物を地球規模で調査し、その結果が公表されました。それによれば、私が捕まえて遊んでいたような、いわゆる淡水生物の¼が深刻な絶滅の危機にあるようです。原因は様々でしょうが、一つはより生命力の強い外来種の増加による生態系の変化、そしてもう一つは河川や水田周辺の整備による環境の変化があげられています。

 以前、スズメなど野鳥の絶滅の危機について書きましたが、野鳥の餌となる淡水生物の減少が関係しているのだろうと思います。

校長室のひとりごと「風化させない」

 千葉県私立高校入試の集中日です。本校からも32名の3年生がそれぞれの高等学校の入試に行っています。実力を発揮し全員に合格してほしいと願っています。

 ちょうど30年前の1995年の今日1月17日午前5時46分、阪神淡路大震災が発生しました。当時は今日と同じように多くの3年生が受験当日、3年生の担任だった私は早朝から最寄駅で受験生にエールを送り学校に戻ると、職員室の空気がいつもと違っていました。職員室のテレビには、まるで映画でも見ているかのような悲惨な街の映像と地震を知らせるニュース速報が繰り返し流れていたことをはっきりと覚えています。目に飛び込んだ映像は、とても日本、いや神戸の現状だとは受け入れられないものでした。あの日は、一日中職員室のテレビはつけっぱなし、時間が経つにつれ次々に新しい映像が流れてきました。高架の高速道路は崩れ、今にも落ちそうなバス、脱線した通勤電車、家もビルもみな崩れあちらこちらから煙と炎が立ち上がる上空からの映像・・・  

 犠牲となった6434人の中には、受験に行くはずだった多くの受験生もいたことを知りました。神戸では30年経った今も「午前5時46分57秒(地震の時刻)」で止まったままの時計が、無言の語り部となり見る人の心に風化させないよう訴えかけています。

 あれから30年、今日の受験という日を無事に迎えられたこと、それ自体が幸せなことだと感じる今日1月17日です。

 この週末は全国で大学入試共通テストが行われます。がんばれ受験生!

校長室のひとりごと「おじさんの特徴?」

 若者のSNSによるトラブルは一向に減少しません。年末の全校集会の「校長先生の話」ではスライドを流しながらSNS、インターネット社会の特徴や恐ろしさなどを全校生徒に話しました。これまでも学年や学級で注意を呼びかけてはいるのですが、生徒達は一般的な話として聞き流しているせいなのか、相変わらずトラブルが続いているため、全校に向け私が話すことにしました。

 私自身も、SNS(チャット機能)を活用しますが、生徒たちのトラブルとは違う意味で気をつけています。先日ドキッととする記事を見つけました。「直したいおじさん、おばさんの特徴」というSNS、特にチャット機能に関する指摘です。記事によると…

 ① 絵文字をやたらたくさん使う

 ② 文章がとにかく長く読みたくない

 ③ 延々に終わらないラリー

 ④ 「ヨ」「ネ」など文末にカタカナを使う

 ⑤ スタンプ乱用

だそうです。おじさん代表(?)の私などは「別に良いじゃん!」と思いますが、受け取った側のZ世代には「重く」感じてしまうようです。 気をつけます…

校長室のひとりごと「インフルエンザ」

 ここ数年コロナに対する予防が徹底されてきたため、あまり意識していなかったインフルエンザですが、今年はコロナよりもインフルエンザに脅威に感じています。ご存知の通り年末年始も含め晴天続きで空気が乾燥しきっています。このような天候も手伝ってかインフルエンザの流行が広まっており、統計開始以来最悪の流行だそうです。本校では、まだ学級閉鎖などの措置を取るほどの流行はありませんが、いずれ流行の波が来ることでしょう。

 今週からの千葉県の私立高校の入試を皮切りに、本格的な受験シーズンを迎えます。また2月はじめには2年生のスキー林間が予定されているなど生徒達にとって特に大事な時期でもあります。本校では各教室に加湿器を置くなどしていますが、まずは一人一人が感染症対策を徹底するよう指導しています。

 ところで、本校にはいませんが巷では受験前に、元気にも関わらず欠席する生徒がとかく話題になります。コロナ禍では「心配だから…」はわからなくはありませんが、中には学校を休んで昼間から塾に通っているという例もあるようです。義務教育である中学校の校長という立場では、何とも複雑なものです。

まずは、学校でできる感染症対策と個人でできる感染症対策の双方の徹底が必要だということでしょう。

 

校長室のひとりごと「タロとジロ」

「南極物語」をご存知でしょうか。そうです、南極観測隊が南極での移動の犬ぞりを引くための樺太犬と観測隊との感動の実話です。時は1957年、第一次越冬隊と15頭の樺太犬は昭和基地を拠点に様々な活動をしていましたが、天候を含め様々なアクシデントに見舞われてしまい何とか隊員達は帰国できましたが、15頭の樺太犬は無人の昭和基地に置き去りにせざるおえませんでした。すぐに第二次越冬隊が入れ替わり南極に行くはずでしたが、天候は回復せず第二次越冬は中止となってしまった。極寒の南極昭和基地に餌もなく鎖に繋がれた15頭の樺太犬達の多くは力尽きてしまいました。結局、第三次越冬隊が昭和基地に入ったのは1年後のこと。第三次越冬隊には、第一次も犬係を務めた隊員も同行し昭和基地にたどり着きました。犬係の隊員が目にしたのは鎖に繋がれたまま息絶えた数頭の樺太犬の姿でした。残りの数頭は自力で鎖を抜けさまよった末に息絶えてしまったのだろうと落胆していた犬係の隊員のもとに、遠くの丘から二頭の樺太犬が隊員目がけて走り寄って1年ぶりに奇跡の再会を果たし、その二頭が「タロとジロ」だったという話です。その犬係の隊員と「タロとジロ」が奇跡の再開を果たしたのが、1959年の今日、1月14日だったことから今日は「タロとジロ」の日と制定されました。

校長室のひとりごと「鏡餅」

 今週は「正月特集」のようになってしまいますが、明日11日は「鏡開き」、正月に各家に宿っていた歳神様の滞在中の居場所とされている鏡餅を家族で分けて食べる行事です。鏡餅とはその昔、稲から作られた貴重なお餅を丸く型取り、円満に歳を重ねられますようにと願いを込めるために2段に重ねるそうです。「円満に」ということもあるでしょうが、光り輝く昔の宝である鏡は丸い「銅鏡」、そこから丸く2段に重ねるお供え餅を「鏡餅」と呼んでいるそうです。

 また、歳神様が宿っていた丸い鏡餅を家族、子供にも分け与えていたのが「お年玉」の始まりと言われています。幼い頃を思い出せば、私も正月に親戚が集まり、次から次へとちょこんと正座して新年の挨拶をかわし、「大きくなったな」などの言葉と「ポチ袋(お年玉袋)」に入ったお年玉をもらっていたものです。きっと昭和の子ども達は同様だったことでしょう。楽しみでなりませんでした。

 昨今のお年玉事情も随分と変化し、子どもはソファーでゲームしながら、スマホを通して親からキャッシュレスでのお年玉を受け取る、なんてやりとりも年々増えているようです。キャッシュレスでお年玉をもらった子ども達は「すぐにゲームに課金できて現金よりもうれしい」だそうです。

 

校長室のひとりごと「初詣」

 元日、近所の櫻木神社に初詣に行きました。息子、娘はそれぞれどこか別に初詣に行ったようで、今年は妻と二人での初詣でした。まずは手水舎で口と手を清め、本殿でお賽銭を捧げてお参りする。そしてその流れで「おみくじ」を引き、帰りがけに出店で小腹を満たす…これが毎年の我が家の初詣です。初詣の由来は古く、一説によれば「歳籠り」という各家長が大晦日の夕方から元日の朝にかけて氏神様のいる神社に籠り、新しい1年間の豊作や無病息災を夜通し祈ていたという風習です。そしてこの「歳籠り」が時代の流れで、大晦日の夜にお参りする「除夜詣」と元日の朝にお参りする「元日詣」に別れ、この「元日詣」が現在の「初詣」だと言われています。

 当たり前のように引いていた「おみくじ」も歴史は平安時代まで遡り比叡山延暦寺の僧侶が中国のくじを日本版に変更したものが始まりだと言われています。この頃は「吉」や「凶」などの区別もなく書かれた内容を実行することで皆「吉」になるというものでした。

 現在では様々な工夫を凝らした「おみくじ」があって当たり前ですが、伊勢神宮には「おみくじ」が昔からありません。それは「一生に一度の憧れのお伊勢参りに大吉がないわけはない」という理由からだそうです。

ちなみに私の初詣の「おみくじ」は「大吉」でした。良い一年になりそうです。

校長室のひとりごと「七草がゆ」

 昨日1月7日は「七草がゆ」を食べて祝う「人日の節句」でした。野草である七草の生命力にあやかって一年の無病息災を願う行事です。また「七草がゆ」には、正月のお酒やご馳走で疲れた胃を休め、不足しがちな栄養を補うためとも言われています。皆さんは「七草」全てを言えますか?毎年この時期になると必死に「春の七草」を覚えていますが、一年経つと「あれ、何だっけ?」となってしまいます。春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七種類です。今年は価格の高騰や、入荷できないという青果店やスーパーもあるようですが…

 この「人日の節句」に「七草がゆ」を食べるという行事は中国から伝わり、平安時代には宮中行事となり、江戸時代に入ると庶民にも広まり「七草がゆ」を食べる習慣が現代まで伝わっていると言われています。

 社会は目まぐるしく変化し、正月の風物詩「凧上げ」「羽子板」なども見かけなくなってしまいました。日常の文化が忘れ去られてしまいがちな今だからこそ、なんとか後世にも、ちょっとした伝統文化が残ってほしいと思います。

「ところで七草がゆを食べたのか?」というと、昨夜しっかりと頂きました。

(本来は1月7日の朝に食べるそうですが…)

校長室のひとりごと「新年明けましておめでとうございます」

新年明けましておめでとうございます。

いよいよ2025年令和7年、新しい一年がスタートしました。昨年は能登半島地震で始まった令和6年でしたが、今年はいったいどんな一年になるのか、期待と希望に満ち今から楽しみです。

 今年の干支は「巳」、一般的に巳年は脱皮する蛇のイメージから、「復活と再生」を意味し、「一皮剥ける」など大きく成果が現れる年、また種子ができ始める年、新しいものが誕生する年、「巳」と「実」をかけて身を結ぶ年とも言われています。

 2025年令和7年が皆さんにとって素晴らしい一年になりますように…

PS:またこれからも毎日ブログをアップします。今年もどうぞよろしくお願いします。

校長室のひとりごと「年内最後の登校」

 今日12月23日、上皇陛下は91歳の誕生日をお迎えになられました。上皇陛下が天皇時代には「天皇誕生日」今日は祝日でしたね。どことなく今日が祝日でないことに違和感を感じるのは平成時代に活躍されてきた皆さんも同じではないでしょうか。

 そんな今日、野田市の学校は年内最後の登校日になります。二学期制のため終業式ではありませんが、年内最後、そして冬休み前ということで全校集会をこの後行います。我々教員にとって冬休みなど長期の休みはとても心配なものです。例えば夏休み、40日以上の長期となれば、思春期の中学生が変貌するのに十分な時間があるためです。そしてこの冬休みは、Xmasや年末年始、社会全体がどことなく落ち着かず初詣など夜間の外出もあるかもしれません。大人はお酒の機会が増え、子どもが初めて飲酒を経験するのも実はこの時期です。ましてお年玉など多額のお金を手にする時期でもあり、悪い輩はそんなお金を狙っています。教師として注意喚起をあれもこれもしたいのですが、話が長ければ長いほど子ども達の心には届かないものです。今日この後の全校集会で私は、一番の心配事である「SNS」の使い方について話そうと思っています。やはりこの時期、仲間同士で写真を撮り「SNS」にアップすることが考えられ、それがトラブルに発展することが懸念されるためです。

 3年生は受験生でもあります。生徒たちにとって楽しい冬休みになることを願っています。

 それでは皆さん、また新年にお会いしましょう。良いお年をお迎えくださいね。

校長室のひとりごと「右手?左手?」

 突然ですが、皆さんはどちらの手でスマホを持ちますか。右手ですか、それとも左手ですか。ちなみに私は右利きですが、当たり前のように左手でスマホを持ちます。もう何十年もそうしています。ですから、ズボンの左ポケットに入れるのが定位置です。しかし、この利き手と逆の手でスマホを持つことが、どうやら「昭和世代」の特徴らしいのです。そう言えばZ世代の息子や娘は右手(利き手)でスマホを持っています。そもそも携帯電話が普及し始めたのは平成の時代、それまで電話といえば「固定電話」、それも昭和はダイヤル式だったりしました。その名残りで、右手でダイヤルを回し左手で受話器を持つことが習慣となっていました。また、電話口でペンを持ちメモするのも右手、受話器を利き手ではない左手で持つことが染み付いているためだと言われています。Z世代はそもそもダイヤルやボタンをプッシュする経験がないため、自然と操作しやすい利き手を使う習慣があるようです。おまけにZ世代の息子や娘を観察すると文字を入力する際も、ほとんどの操作をスマホを持っている手の親指で完結しています。ちなみに私は左手でスマホを持ち、右手で操作、つまり両手を駆使してスマホの操作をしています。こんなところでも「昭和世代は年寄り扱いされるのか(?)」と悔しくて右手でスマホを持ち親指で操作してやろうと意気込んでみても、できないばかりか違和感の塊です。仕方ないので今まで通り左手でスマホを持ち、せめて左手の親指だけで操作できるよう現在特訓中です。

皆さんはどちらの手で持ちますか?

校長室のひとりごと「日本式学校教育②」

 今、一本の日本のドキュメンタリー映画が海外で話題になっています。この映画を見た各国の教育関係者の評価は次の通りです。

 フィンランドでは「コミュニティづくりの教科書。自分たちの教育を見直す場になった」。アメリカは「自分たちのことは自分たちでやるということを学ぶ、最高の見本」。ドイツは「日本人は小さい頃から周りと協力する意識が自然と身についている。だから地震がきても慌てず、コロナ中もうまく対応できたのだろう」。ギリシャは「日本の子どもたちの責任感がすごい。小さな子どもを信頼する先生もすごい」などと高評価を得ています。

 この映画はイギリス人の父と日本人の母を持つ「山崎エマ監督」が手掛けたドキュメンタリーです。監督自身は日本の公立小学校に通い、その後インターナショナルスクールへ。卒業後はアメリカの大学に通ってきました。そんな監督自身が周りから評価され自分の強みと感じている「自分のことは自分でやる」「時間を守る」などの習慣は、日本の小学校で学び身につけたことであり、日本人の原点は小学校にあると考えたそうです。その日本の小学校の様子を世界中に紹介したいと日本の公立小学校で1年間、150日、700時間にも及ぶ撮影で出来上がった「小学校〜それは小さな社会〜」という映画です。実は予告編は見ましたが、まだ私も見ていません。ぜひ近々見たいと思っています。最後にこの映画のキャッチコピーを紹介します。

「6歳児は世界どこでも同じようだけれど、12歳になる頃には日本の子どもは“日本人“になっている」

校長室のひとりごと「日本式学校教育」①

 現行の学習指導要領では「全ての児童生徒の可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの一体化」を目指すことが「令和の日本型教育」だと記されています。似ている言葉で混乱しそうですが、今日は諸外国から注目を集めている「日本式学校教育」について書いてみます。

 2016年エジプト首相が来日の際に訪れた小学校の様子に衝撃を受け5年前よりエジプトの学校で「日本式学校教育」を取り入れ始め、今やその「日本式学校教育」は中東各地に広がりを見せているそうです。ではその「日本式学校教育」とは何なのか、例えば「全員で分担して掃除をする」「話し合い活動で問題を解決する」「日直や給食当番」など、我々日本人がこれまで当たり前に経験してきたことをまとめて「日本式学校教育」と読んでいます。特に「特別活動」特活と言われる話し合い活動等は社会性を身につけるのに大いに役立っているとエジプトカイロの小学校の校長先生は話しています。またエジプトでは「掃除は社会階層の低い人がやること」という意識があり導入当時は保護者から疑問視する意見も少なくなかったようですが、今では「子供が家でも整理整頓するようになった」と評価する保護者が大半だそうです。

 現在エジプトで「日本式学校教育」を取り入れているのは51校ですが、入学希望者は定員の5倍の人気で、今後「日本式学校教育」を取り入れた学校を増やしていく方針だそうです。日本人として誇らしい気持ちになる話ですよね。

校長室のひとりごと「下の名前」

 入学式では新入生一人ひとりの名前を呼び、呼ばれた新入生は「ハイ」と元気に返事をします。卒業式では、卒業生一人ひとりを呼名し卒業証書を手渡します。学校ではこのように入学から卒業までの間、何回も生徒の名前を呼ぶ機会があるものです。入学式や卒業式などフルネームで呼ぶ機会は教師にとって特別なもので、絶対に失敗しちゃいけないタイミングでもあり、とても緊張するものです。そんな教師にとって、最近の名前の読み方が難しすぎて悩みの種です。

 先日、今年に生まれた子どもの名前ランキングなるものが発表されました。年々初見では下の名前を読めなくなってきており、比較的キラキラネームに慣れている教師である私にも手強い名前もあります。

男の子 1位「陽翔(はると)」2位「凪(なぎ)」3位「朝陽(あさひ)」4位「暖(だん、はる)」5位「陽向(ひなた)」です。そして女の子では1位「紬(つむぎ)」2位「翠(すい)」3位「凛(りん)」4位「陽葵(ひまり)」5位「芽依(めい)」でした。近年のグローバル化を背景に、英語でも表記、呼びやすい名前が増えているそうです。

校長室のひとりごと「年賀状じまい」

 今年はいつまでも暑い日が続き、やっと秋が訪れたかと思えば、すぐに冬の寒さ、どうも季節感がうまく掴めないまま、12月も中旬です。物価の高騰の影響か、X‘mas商戦も以前ほど激戦ではないように感じます。また、以前であれば師走の声を聞けば「そろそろ書き始めるか」と年賀状が気になるはずなのですが、今年は少し違います。今年も年賀状の受付が始まりましたが、最近の「年賀状離れ」の影響か、年賀状に関連するCMやメディアの報道も少なくなっているように感じます。

 年末年始の風物詩でもある「年賀状」、SNSやメールの普及など時代の変化とともにその在り方も変わってきました。相手との関係を壊すことなく年賀状のやり取りをやめる人も増えてきていることから「年賀状じまい」という新しい文化(?)も生まれています。以前は「年賀状」とネットで検索すれば来年の干支にちなんだ文例集やイラスト関連のサイトばかりでしたが、今は「年賀状じまい文例集」なども目につきます。

 平安貴族が遠方への「年始の挨拶回り」に代わって手紙を届けたという起源を持ち、江戸時代には飛脚の台頭から庶民にも広まった歴史を持つ「年賀状文化」なだけに「年賀状じまい」は少し寂しい気がしますが、これが時代の流れ、社会の変化ということなのでしょうか。

校長室のひとりごと「金」

 漢字一文字で世相を表す「今年の漢字」が昨日漢字能力検定協会により発表されました。京都清水寺の舞台で大筆で豪快に書き発表される、あれです。もうご存知の方も多いと思いますが、今年の漢字は「金」に決定しました。「金」はこれで5回目、過去には2021年、2016年、2012年、2000年も「金」が今年の漢字に選ばれました。と、ここで「金」の5回の共通点がお分かりですか。そうです、いずれも五輪イヤーで日本選手が活躍した年なんです。

 この「今年の漢字」の始まりは1995年、その年の1月には阪神淡路大震災が発生したこともあり、漢字は「震」でした。「今年の漢字」をもとにその年を振り返ってみます。

  1998年 毒入りカレー事件     「毒」

  2001年 アメリカ同時多発テロ事件 「戦」

  2002年 北朝鮮拉致被害者帰国   「帰」

  2010年 記録的猛暑        「暑」

  2015年 消費税引き上げ      「税」

  2019年 新元号 令和       「令」

  2020年 新型コロナ蔓延      「密」  という年がありました。

 あと二週間で2025年の幕開けですね。来年はどんな一年になり、どんな漢字が「今年の漢字」に選ばれるのでしょうか。

校長室のひとりごと「鈴木貫太郎翁」

 皆さんは「鈴木貫太郎」という名前をご存知でしょうか。

 ここ野田市(関宿)の偉人として名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「鈴木貫太郎(敬称は省略します)」は戦時下の1945年に総理大臣になり、終戦直後までの約4ヶ月間総理大臣を務め「戦争を終わらせた総理大臣」として知られています。この程度の知識しか私はありませんでしたが、やはり野田市に住み野田市で働く者として、今一度「鈴木貫太郎」のことを正しく知ろうと思い、鈴木貫太郎のお孫さんの著書を読むことにしました。「正しく知ろう」と書きましたが、この鈴木貫太郎がポツダム宣言の受諾を断ったから広島、長崎に原爆を落とされたのではないか、など史実に誤って伝わる部分もあるため「本当のところはどうなのか」という興味が湧いたためです。今回「祖父、鈴木貫太郎」というお孫さんの著書を読んでいます。家族として、そばで見てきたこと、家族しか知らないことなどが書かれた本のページが進むにつれて、改めて鈴木貫太郎の偉大さが伝わってきました。戦乱の中勃発した「ニ・ニ六事件」では実際に事件の標的の一人となり4発の銃弾を浴び、奇跡的に命を取り留めたこと、もともと海軍の軍人で多くの実績を上げてきたこと、そして何より「戦争継続だ」と軍部も国民までも欺き、昭和天皇との関係やお考えを悟り終戦への道を模索していたことなど、読めば読むほど、現代日本があるのも鈴木貫太郎のおかげであり、彼が長年望んでいたことなのだと感じました。

 鈴木貫太郎記念館は現在修復中ですが、完成の折にはぜひ足を運びたいと思います。

校長室のひとりごと「過去から未来を探る」

 羊の「ドリー」を覚えていますか?当時の最先端技術を結集させ1996年に誕生した羊のクローン「ドリー」です。このクローン羊の誕生は大きな話題となりました。それ以来遺伝子学は飛躍的に進み、今では実際にペットの犬のクローンを誕生させるなどの事例が報道されています。

 ところで「絶滅した動物を現代に甦らせる」と言えば、映画の世界でCGを駆使しまるで本当に恐竜が蘇ったかのように描かれたりしています。「絶滅した動物を現代に甦らせる」、実際にそんな研究が進んでいることはあまり知られていませんが、地球温暖化により溶け始めた永久凍土の中からは様々な物が冷凍保存状態で発見されています。マンモスも良い保存状態で発見されていますが、そのマンモスの遺体のDNAを採取し「マンモス復活プロジェクト」なるものが進められているそうです。研究の進行度合いや、マンモスがいつ蘇るのかなどはまだ先の話ですが、近い将来動物園でマンモスが見られる日が来るかもしれません。

 この「マンモス復活プロジェクト」は、単に甦らせることだけが目的ではなく、現在絶滅の危機にある他の動物の絶滅防止、氷河期に生息した生きたマンモスを調べることで、気候変動に関する研究を進めるといった、その先を見据えているそうです。絶滅したマンモスが地球を救う救世主になる日は遠くないかもしれませんね。

 

校長室のひとりごと「探究の種を探す」

 昨日に続き探究学習について、具体的にはどういう学習なのか幾つか例を挙げてみます。ある女子高生たちは先輩たちから引き継いだものも加えた40万枚以上の撮影した雲の写真をもとに探究学習を進めました。雲の形や種類、組み合わせによって天気が予想できる、という結果を受け全国総合文化祭の自然科学部門で文部科学大臣賞に輝きました。誰しもが一度は空を見上げたことがある「雲」、この女子高生たちも同様です。ただ色々な雲の形や種類に興味を持ち「何でだろう」という「探究の種」を見つけたことが探究の実をつけたのです。

 他にも、「地域の特産物を全国に広めるにはどうすれば良いか」「空き家問題」「地球温暖化」「シャッター商店街からの脱出」「スズメの急激な減少理由」「お祭りの衰退化」「AIの効果的な活用」などなど大人でも感心してしまうほどの身近な「探究の種」を見つけ探究の木を育てた例がたくさんあります。また実際に空き家問題について、自治体や不動産屋さんと連携し「高校生カフェ」をオープンしたという「探究の実」をつけた例もあります。

 本校でも「野田市の活性化」「今後の豆バス」「防災と高齢化」など素晴らしい探究学習が続いています。

こういった身近な課題を解決する力が、これからの社会に求められる「生きる力」だということでしょう。

 

校長室のひとりごと「探究学習」

 中学校では、国語や数学などの各教科の学習以外に「総合的な学習の時間」という授業があります。この「総合的な学習の時間」中学1年生は年間50時間、2、3年生は年間70時間(週2時間)割り当てられています。これまでどこの学校でも手探りで進めてきたというのが実際のところですが、昨今の技術革新や少子化、雇用体系の変化、価値観の多様化などの背景から、改めて「総合的な学習の時間」が注目を集めています。「総合的な学習の時間」は言い換えると「探究学習」であり、予測不能なこの時代、自分と社会をつなぐ上で重要な資質や能力を培うものです。高等学校では今この探究学習に一層力を入れています。大学の入試方法も変化し、この「探究」の成果を評価する「総合型選抜」を実施する大学も増えてきていることからも伺えます。

 探究とは、興味や関心を突き詰めていくことですが、仮にこの興味関心を「探究の種」とします。この種に水をやり、時には肥料をあげることで芽が出て「探究の木」が育ちます。この水や肥料に当たるのが「書籍やインターネット、これまで学んできたこと」などです。そして探究を進めることで「探究の木」は大きく逞しく育ち結果として「探究の実」をつけるわけです。この一連の学習が探究学習ですが、仮に木が思うように育たず実をつけなくてもそれはそれで良いのです。大切なのは「探究の種」を探し、その種をまき「探究の木」を育てようとすることです。

 言葉では簡単ですが、いざとなると「どの種にしようか?」でつまづいてしまうところが、この探究学習の難しいところです。

 

校長室のひとりごと「お茶会を・・・」

 かれこれ数十年続けている毎朝のルーティンがあります。それは毎朝起きて一番にコーヒーをたて、朝のニュースを見ながらゆっくりとそのコーヒーを2杯飲むことです。別にコーヒー通ではありませんが、仮に朝早くから用事がある日でも、このコーヒーを飲む至福の時間を逆算し早起きするようにしています。そんなコーヒーについて気になる記事を見つけました。

 このところの空気の乾燥で星が綺麗に見えますね。ちょうど今は三日月の隣に金星がよく見えます。

 ところでコーヒーやお茶は成分には発がんを抑制したり、血中コレステロールを低下させ、虫歯を防ぐなど多くの作用がこれまで知られてきました。抗酸化・抗炎症作用があり、動脈硬化などの予防に良いとされている「ポリフェノール」、一般に赤ワインやチョコレートが有名ですが、日本人のポリフェノール摂取源で一番多いのがコーヒー、次いでお茶だそうです。1日に3から4杯ほどコーヒーを飲む人は、1杯未満の人に比べ循環器疾患、糖尿病、死亡リスクが低いことが分かっているそうです。

 また、高齢者2万4千人を対象にお茶の摂取量と対人交流の多さ、残っている歯の本数を調査したところ、お茶を4杯以上飲む人は飲まない人に比べ平均1、6本歯が多く残っており、1ヶ月に10人以上の知人に会う人は、誰にも会わない人に比べ2、6本多く残っているという結果が発表されています。

 私の場合は、毎朝一人でコーヒーを味わっているのですが、これらの記事によるといわゆる「お茶会」と呼ばれるような何人かで集まり、コーヒーやお茶を会話と共に楽しむことが健康につながるということでしょう。

校長室のひとりごと「学校もデジタル化」

 近年、学校もデジタル化が進んでいます。子ども達は「GIGAスクール構想」による一人一台端末を活用した授業に日々取り組んでいます。また授業以外の場面でも業務のスリム化を目指し先生方の仕事もデジタル化が進んでいます。学校から家庭への配布物や欠席連絡なども、デジタル配信サービスを利用し直接配信するなど以前と変化しています。

 こういったデジタル化により、保護者から「困る」という声を聞くことがあります。以前は当たり前だった「連絡網」の存在です。個人情報保護の観点で「連絡網」を作っていない学校がほとんどです。学校から急な連絡があれば、連絡網の先頭の家庭に連絡し、家庭から家庭へと電話連絡していましたが、今は学校から、学年、学級などの特定のグループへの一斉にデジタル配信を直接家庭にしているため家庭と家庭のつながりの希薄化は否めません。何より我が子の学級に誰がいるのかさえ親はわからない状況です。最近は子どもが直接スマホで連絡を取り合うため親は「誰とどこへ」行ったのかわかりません。仮に「◯◯くんの家」と言って出ていったとしても、仲の良い「ママ友」ならともかく、基本的に親同士は連絡先を互いに知りません。昔は「息子がお世話になっているみたいで…」「いいえこちらこそいつも仲良くしていただいて、もう直ぐ帰しますのでご心配なさらずに」なんて連絡網で探し固定電話に架電することで家庭同志、親同士の関係を築いてたものです。現在連絡先はほとんど携帯電話、子供同士の連絡もスマホや携帯電話。結果として親同士の関係に変化が生じているのかもしれません。

 

校長室のひとりごと「お酢を飲む?」

 突然ですが、皆さんは「柔軟性」がある方ですか?柔軟性と言ってもなぞなぞに強いなど脳や考え方の柔軟性ではなく、いわゆる体前屈など身体的な柔軟性です。幼い頃からありとあらゆるスポーツに挑戦してきた私にとって「柔軟性」は大きな課題でした。スポーツ選手にしては体が硬かったので「お酢を飲めば柔軟性が増す」なんて都市伝説に頼り実際に何度か試してみたりもしました。もちろん変化は認められず、挙げ句の果てには「体は硬い方が跳ね返りが強く瞬発力系のスポーツには向いている」などの、これまた都市伝説に食いつき安心したりと… 一流になれなかったのはそんな精神的甘さだったかもしれませんね。

  前置きが長くなりましたが「体が柔軟な人より硬い人の方が死亡リスクが高い」と、あるブラジルの調査の結果をスポーツ医学専門誌を通して発表しました。調査は46歳から65歳までの男女を対象に、肩や膝など関節の可動域を点数化したもので、13年余りの追跡調査も行ったそうです。その結果ですが、男女ともに体が硬い人グループは体の柔軟な人グループよりも死亡リスクが高く、女性では⒋78倍、男性で⒈87倍のリスクだそうです。

 この調査では、調査対象者が途中から運動を始め柔軟性を高めたり、そもそも個人差もあるため、まだまだ調査は道半ばだと言われています。

 ケガの予防ということであれば、体が硬い人より柔軟な人の方がリスクは少ないのは確かです。今後も「お酢を飲む」のではなく日々のストレッチなど柔軟性を高めていこうと思いました。