校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「耳」
普段の生活の中で「耳」について意識することは少ないかもしれませんが、今日は「耳」について書いてみます。人には「利き手」「利き足」「利き眼」のように耳にも「利き耳」があります。小さな音を耳に手を添えて聞こうとする耳、それが「利き耳」です。ところで左右の耳にはそれぞれ得意な分野、役割があることをご存じですか。音を聴くという機能は共通ですが「音楽を聴くなら」「電話するなら」など音の種類によって左右それぞれ特徴があり、それは脳に関係しています。右耳から入る音(情報)は左脳で処理され、左耳から入った音(情報)は右脳で処理されます。左脳は「言語」「計算」「理論」などの概念的な思考を担当し、右脳は「音楽」「幾何学」「発想」など芸術的な分野を担当していると言われています。つまり英語など言語の習得や理解したいニュース、仕事上の大切な電話などは右耳で聞いて左脳で処理するのが得策なわけです。川のせせらぎ、打ち寄せる波の音など空間の雰囲気を楽しんだり、聞き流したいクレームの電話(?)などは左耳で聞いて右脳での処理が適しているのだそうです。神経は脊髄で交差して脳に伝わるので少しややこしい話になってしまいましたので、もう少しわかりやすい例をあげてみましょう。
大切な講義や授業は右耳で聞くと論理的に理解しやすく、お願い事は相手の右から右耳に伝わるようにすると肯定的に捉えてもらえ、勉強や作業中のBGMなどは左耳から聞こえるようにすれば、BGMが邪魔にならず心地よく聞き流すことができると言われています。でも実際は両耳で聞こえちゃうことが多いですよね。
校長室のひとりごと「ふたご座流星群」
昼間は暖かいものの朝晩はめっきり冷え込み、 冬本番の乾燥した晴天が続いていますね。夜空を見上げればいつも以上に星がきらめき見える星の数も多いように感じます。今週末には今年最大で三大流星群の一つ「ふたご座流星群」が極大を迎えようとしています。今週末13日(土)夜から14日(日)にかけて、14日(日)夜から15日(月)にかけてが、流星群の活動が最も活発になる「極大」になると予想されています。振り返れば「〇〇流星群を見るぞ」と寒い夜中に夜空を見上げてみたところで、雲がかかっていたり、見る方角が良くなかったり、ちょうどのタイミングでよそ見をしていたりと、なかなか満足がいく流星群観測ができていませんでしたが、どうやら今回はチャンスのようです。というのも、まず方角は「ふたご座」から放射線状に広がって星が流れるので「ふたご座」がわからなくてもどの方角でも見えるそうです。また星が流れる数も空の暗いところで観測すれば1時間当たり30個~50個程度見えると予想されています。つまり、15分~20分程度空を見上げていれば確実に一つは流れ星を見ることができる計算になります。今週末は少しだけ夜更かしをし、ダウンコートを重ね着するなど最大限の防寒対策で夜空をじっと見上げてみようと思います。(最新の予報が変わり天気が心配ですが)
校長室のひとりごと「次期学習指導要領」
以前も話題にしたことがありますが、学校は文部科学省が定める「学習指導要領」と呼ばれる教育課程の基準に基づき日々教育活動を行っています。これは日本全国どの学校でも一定の水準の教育が受けられるようにと、各教科で教える内容や目標などが示されており、概ね10年ごとに改訂されています。現在の中学校学習指導要領は平成30年に改訂されたもので「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び」「カリキュラムマネジメント」と大きく3つのポイントが掲げられています。本校でもこの3つのポイントの実現を目指し日々教育活動に当たっているところです。ところで既に次期学習指導要領改訂に向け文科省の各分科会において細かい内容の検討が進められています。道徳部会では10代の若者が巻き込まれるケースが少なくない「闇バイト」問題について検討を進めているそうです。また、生成AI(人工知能)の発達に伴い「フェイクニュース」問題を取り上げ、SNSが普及する社会の中での関わり方などが盛り込まれるよう検討が進んでいます。
よく「先生ってあれもこれもと大変だよね」と言われることがあります。確かに教員の多忙化という言葉も近年では当たり前に聞かれます。現代社会では加速度的に変化が著しく、前述のように時代や社会に即した指導内容が増えてきます。しかし代わりに減らすということはほとんどありません。これも先生方が忙しい原因の一つかもしれません。
校長室のひとりごと「プラマイゼロ?」
世の中便利になると、それまでの何かを失っているように思えてなりません。例えば、自動車のナビゲーションがまだない時代は、運転しながら道路地図を膝に置き、信号待ちの寸暇を惜しんで進行方向に地図を合わせるようにひっくり返したり、曲がる場所を忘れないように交差点の名前を何度も繰り返しながらドライブしていたものです。そうして道を覚えていたように思います。今はナビに目的地をセットすれば画面を見なくても音声案内で目的地まで連れて行ってくれます。おかげでさっぱり道を覚えなくなりました。
私はTVのニュース、情報番組、新聞、インターネットなどで様々な情報を仕入れています。最近の機器の進化もありインターネットには自動検索機能があり興味があるであろう情報をAIが予想し、次から次へと関連する情報を提供してくれます。例えば教育関係であれば、次から次へと新たな教育関係の情報の見出しが示されるため、教育関係で深掘りすることはできても、教育に関係のない未知の分野の情報に寄り道することが難しくなっているように感じます。情報が偏らないようアナログな新聞などもすすんで読むようにしています。
数年前にテレビを買い換えました。別に映らなくなったわけではありません。付属のリモコンが壊れてしまったのです。家電量販店に行けばメーカーや機種に合う互換性のあるリモコンが売っていますが、どれも直近10年前後の機種にしか対応していません。電源や選局などはTV本体の裏から操作できるものの、それ以外の操作はリモコンでしかできず、やむなくテレビを買い換えました。ソファに座ったままで操作ができるリモコンは便利なのですが、いざというときに困ってしまいました。
校長室のひとりごと「今時はピッ!」
師走に入り、めっきり冷え込むようになってきました。夏の「猛暑」「酷暑」の記憶はいつのまにか薄れてきています。野田市の中学校の体育館にエアコン(空調)を設置するための工事が始まっています。今年度と来年度に分け市内全ての中学校の体育館にエアコン設置が完了見込みです。もちろん「暑いから」なわけですが、中学校の体育館は災害や有事の際に避難所になることを考慮し、まずは中学校に設置だそうです。このように体育館にエアコン設置の動きは全国的に広まっており、既に設置が完了している市町村も少なくありません。「真夏の避難所」ということで、エアコンだけではなく飲料水の自動販売機を校内に設置している学校も増えています。高校や私学ならまだしも、さすがに公立の中学校に飲料水の自動販売機、古い考えの私には違和感があります。真夏に避難所としての水分補給という面ではありがたい限りですが、日常生活の中で中学生が利用するのかどうか、自治体によって判断が分かれているようです。日常的に中学生が使用している学校は、昼休みや放課後の部活動前後など自由に利用しているそうです。教員として一番気になるのはお金の管理です。既に自販機を設置し生徒が自由に利用できる学校は、今時はお金ではなくスマホで「ピッ!」と決済しているので金銭のトラブルの心配はないと話しています。「なるほど~」と納得しつつも、スマホを自由に持ってきて、生徒が自分で管理しているということに、驚きと頭の中の整理が追いついていない自分に気がつきました。
校長室のひとりごと「いったい何時?」
日常の会話の中で、我が子たち(既に成人)と話がかみ合わないことがあります。どちらが悪いのかおかしいのか・・・というより昭和世代の私と若者ではそもそも認識が違うようです。先日「今何時?」と尋ねられ「12時10分前」と答えました。これを読んでいる皆さん、いったい何時だと思いますか?時計の針は11時50分を指していたので、私は「12時10分前」と答えたのですが、最近の若者は、12時10分前とは「12時10分の前」つまり12時7.8分だと認識するようです。屁理屈の多い我が子達だけかと思えば、どうやら最近の若者に多い認識の傾向だそうです。また「1,000円弱」とはいくら位を思い浮かべますか?私は980円位を思い浮かべますが、若者は「1,100円位」と思い浮かべる人も少なくないとか。なぜ1,100円かというと「1,000円」と「弱」を別々に考え、双方を足して1,100円と認識しているそうです。日頃から若返った先生方や中学生相手の仕事なだけに、相手の常識や認識を考慮することが大切だと感じました。
日曜日、街中で会合があり妻に車で送ってもらいました。到着して車を降りる際に「お迎えは何時?」と聞かれ、「2時10分前頃」と答えました。しかし1時50分になってもお迎えは来ません。結局2時7.8分頃迎えに来てくれました。「まさか妻までも令和にアップデートか?」と思った瞬間「ゴメンうっかり忘れてた」という一言。お迎えが遅れたことの腹立たしさより、時間の認識が昭和世代で良かったと感じました。
校長室のひとりごと「便利だけどお節介」
12月に入ると今年1年間を振り返るような様々なイベントが行われたりランキングなどが発表され、年末の一つの風物詩になっています。先日ノミネートされた新語や流行語の中から昨日「2025新語・流行語大賞」が発表されました。見事(?)年間大賞に輝いたのは「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という高市総理の自民党総裁就任演説の一節でした。インパクトありましたもんね。せっかくなので他のトップ10も紹介しましょう。「トランプ関税」「国宝(観た)」「二季」「エッホエッホ」「古古古米」「ミャクミャク」「緊急猟銃/熊被害」「戦後80年/昭和100年」「オールドメディア」でした。また審査員特別賞として「ミスタープロ野球」、受賞者は巨人軍の終身名誉監督の長嶋茂雄さんと発表されました。
同様にこの時期気になるのが清水寺で発表される「今年の漢字」です。「ところで今年の漢字の発表はいつだろう」と検索すると12月12日「漢字の日」に発表されると書かれていました。そして驚いたことに「今年の漢字発表はいつ?」と検索しただけなのに、AIによる予想が表示されました。「米」「熊」「万」「暑」などの漢字が予想されており、何だかうれしい反面、発表当日の楽しみが少し減ってしまったかのような微妙な感覚でした。実際のところAI予想の中から今年の漢字が選ばれるのでしょうか。
校長室のひとりごと「伝統文化の継承」
いよいよ12月、令和7年もあと一カ月となりました。あと一カ月だと思うと「あれもやらなきゃ」「これもまだやってないな」などと、やけに慌ててしまいます。
昨日「野田市民俗芸能のつどい」が行われ本校の特設郷土芸能部が出演しました。特設郷土芸能部は、最後の大会を終えた3年生の有志が集い、夏休みから地元の「中里喜楽会」の皆さんのご指導のもと活動を始めます。演ずるのは里神楽「獅子起こし」、里に降りてきた獅子が餌を見つけ食べているうちに眠り込んでしまい、それを見つけた町人達が獅子を起こそうと、そして起きた獅子との騒動を笛や太鼓のお囃子に合わせて舞うもので本校に30年以上伝わる郷土芸能です。この「獅子起こし」は「文化祭」「ふれあいの広場」そしてこの「民俗芸能のつどい」で披露しています。これからも後輩達に受け継がれこの川間の地に根づき続けることでしょう。
野田市には各地区に古くから伝わる地域色豊かなお祭り、そしてそのお囃子や神楽などが今もたくさん残っており、今回は本校以外にも、中央小学校、宮崎小学校、清水台小学校も発表し、また一般の各保存会等の皆さんも演じてくれました。こうした郷土に古くから根付く民俗芸能は、今に生きるものとして次の世代に継承しなくてはならないと改めて感じさせられました。
校長室のひとりごと「鶴は千年・亀は万年」
昨日「サンディエゴの動物園で推定141歳のガラパゴスゾウガメが長い一生を終えた」というニュースが報道されていました。そういえば昔から「鶴は千年、亀は万年」と鶴や亀は長寿の象徴のように例えられてきましたが、まさか141歳とは驚きです。いつものようにネットで長寿について調べてみたところ、まず鶴ですが上野動物園のタンチョウが36年間生きたという記録が残っています。これが公式の最長寿だそうですが、非公式ではオウムやインコは鳥の中でも長寿で100歳を超えると言われているそうです。亀はと言えば、ガラパゴスゾウガメが175歳、アルダブラゾウガメが200歳以上という記録が残っているそうです。「鶴は千年、亀は万年」とまではいきませんがどちらも長寿には変わりありませんね。更に気になり長寿の動物について調べてみるとびっくりの結果でした。アイスランドガイ(二枚貝)の507歳が科学的に証明されており最長寿、ついでニシオンデンザメとシロナガスクジラが共に推定500歳以上、馴染みある鯉は200歳以上の記録があり、ハマグリも200年以上生きるとされています。いずれにしても長寿の動物の共通点はゆっくりとした代謝、細胞の修復能力の高さ、そして安定した生態環境だそうです。ちなみに人間の最長寿はフランス人女性の122歳という記録が残されているそうです。
校長室のひとりごと「宇宙ゴミ」
空気が澄んでいるこの時期、夜空を見上げる機会が増えたように感じています。人工衛星をはじめ科学技術の進歩に伴い宇宙の謎も少しずつ解明されてきています。しかし宇宙開発が進み我々の生活が便利になる反面、問題も持ち上がっています。「宇宙ゴミ」です。「宇宙ゴミ」とは人工衛星やロケットの残骸で、地球近くの軌道を高速で周回しており、それが人工衛星などに衝突でもすれば破損はもちろん大変なことにもなりかねない無視できないゴミのことです。この「宇宙ゴミ」は現在推計で10cm超の物に限っても約5万個あると言われています。そしてこの「宇宙ゴミ」対策としてロボットアームで掴み回収する、レーザーで除去するなど様々な研究が進められていますが、これらは大がかりな設備・費用が必要になることから実用化には至っていません。そんな中、宇宙関連事業を手がけ3年の企業が「宇宙ゴミ」自体の発生を防ぐ装置を開発しました。この装置は新たに打ち上げたロケットや人工衛星が役目を終えたあと、樹脂製の膜が船の帆のように開き、わずかにある空気抵抗を利用し、周回軌道から離脱させることで徐々に落下を促し大気圏で燃えて消滅するという仕組みです。今後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH3ロケットにこの装置を搭載し実証実験を行うそうです。
漠然と宇宙に興味を持ち「より遠くの星」「より新たな発見」など目先のことだけに注目していましたが、そのために発生する「宇宙ゴミ」について考えたことはありませんでした。
校長室のひとりごと「経営者の視点」
もともとは一人の教員でしたが今は学校長という立場で中学校に勤務しています。直接生徒を指導する場面もほとんどなく、専ら「経営者」の視点で日々学校に勤務しています。文部科学省や千葉県の掲げる教育施策はもちろんのことですが、社会の変化や時代の流れなども考慮しつつ、定期的に経営の方向性を先生方に示しています。その経営の方向性を決めるために大切にしていることは、生徒達の実態です。どんな立派な経営の方針を掲げようと本校生徒の実態に即していなくては、ただの「絵に描いた餅」にすぎませんから。そして生徒達の実態を掴む一つの手段として年4回の定期テスト後に全校生徒対象に実施している「アンケート」があります。内容は定期テストへの取り組みを振り返るような設問や日々の学習について、学習以外での家庭での生活などについての設問です。例えばアンケートの中には「塾や習い事」についての設問がありますが、これにより生徒達の放課後の時間の使い方や様子を掴むことができます。また「自己肯定感」についての設問での回答の割合により教師の生徒への関わり方を示すことができます。「社会や地域」に関する設問では、学校としての地域への関わり方などを示してきました。
11月も下旬になり、少しずつ次年度の青写真を考え始めます。生徒達は毎年1/3ずつ入れ替わりますからその年、その時ごとに正しく生徒の実態を把握し学校経営の具体的な戦略を先生方に示し、同じ方向で生徒たちと接することが大切だと感じています。
校長室のひとりごと「竹林の小径」
京都といえばどんな風景、景色を思い浮かべますか?6月に行った修学旅行3日目は、嵐山方面の散策で「竹林の小径(こみち)」に行きました。この「竹林の小径」近辺は平安時代に貴族の別荘地だったそうで、手入れされた竹林が両側を覆う400mほど続く道で、小倉山歴史的風土特別保存地区の日本を代表する景観の一つです。行ったことがなくても一度はその映像や画像を見たことがあるのではないでしょうか。実際にこの小径を散策すると、両側の竹が道を覆い、その間から微かな木漏れ日が、日常の雑踏を忘れさせてくれる心地よい空間です。
近年京都はオーバーツーリズムが問題となっていますが、6月の修学旅行でも「竹林の小径」は混み合い「人・人・人・・・」でした。それでも特別な景観に、初めての生徒達は感激していたものです。その「竹林の小径」での問題が話題になっています。「落書き」です。青々と立ち並ぶ竹に無数の心ない文字や記号が深く刻みつけられ、その被害は実に350本とも言われています。落書き被害は7.8年前から確認していたそうですが、ここ1.2年で急増しているそうです。これらの落書きは竹の表面を削ってしまっており、そこから竹が弱り枯れてしまう原因にもなり安全性の面でも大きな問題です。落書きが酷く弱ってしまった竹はやむをえず伐採される措置がとられるそうです。日本が誇る美しい景観を守るために、国籍などは関係なく観光客一人一人のマナーが問われています。
校長室のひとりごと「飛行機雲」
今日のように空気が澄んだ今の季節、晴れた空を見上げるのは気持ちの良いものです。ここ野田市は飛行機の航路になっているため、空を見上げると通過する飛行機も見ることができます。そう言えば「飛行機雲が残ると雨が降る」という言い伝えがあります。これにはそれなりの根拠があるようです。飛行機雲とは飛行機の燃料が燃えるときに発生する水蒸気が雲の原因ですが、上空が乾燥しているようならすぐに飛行機雲は消え、逆に上空の湿度が高ければ、いつまでも飛行機雲が残り、飛行機が尾を引いたように見えるそうです。そもそも上空の湿度が高い状態とは、低気圧が近づいているなど雨雲が近づいているサインだと言えるため「飛行機雲が残ると雨が降る」という言い伝えは、概ね正しいと言えるでしょう。同じように「猫が顔を洗うと雨が降る」という言い伝えもあります。猫にとって敏感なセンサーでアンテナ的な存在の「ひげ」、この「ひげ」は微妙な湿度の変化を感知しますが、そのひげの湿度を嫌がり顔を洗う仕草をしていると言われています。ただ、そもそも猫のグルーミング行動の一つですから「偶然では」という説もあります。この言い伝えには、いわゆる科学的な根拠はありません。我が家の3匹の猫について観察し「猫が顔を洗うと雨が降る」を実証実験、データ集めをしてみようと思います。(でも今朝も顔を洗う仕草をしているように思いますが・・・)
校長室のひとりごと「市長と話そう集会」
今日は「市長と話そう集会」が行われます。これは野田市長が年一回、市内の全小中学校を訪問し、次世代の地域を担う小中学生の生の声を聞き、今後の市政のヒントになればと始められたものです。一方生徒達にとっても、直接市長さんと対面で歓談し、市政についてや野田市の未来についてなどの質問や意見を交わすことで、野田市民としての自覚が高まるきっかけになっています。学校によってこの集会の持ち方は異なり「全校集会」のように全校が一堂に会する集会形式だったり、学級や学年の代表が参加し学級の考えや質問などを投げかける形式だったりと様々ですが、今回本校は、予め各学級で募った質問を学級の代表生徒が市長さんに尋ねる方法で会を進めます。生徒達が野田市、野田市政についてどんな疑問を持っており、直接どんな質問するのかといえば、例えば「野田市の魅力と野田市の課題について」「市長という立場で具体的に中学生に何を望むことは何か」「昨今の集中豪雨などによる野田市の水害対策」「市としての少子高齢化対策」など多方面にわたって質問するようです。
今日の「市長と話そう集会」を受け、代表生徒が今度は各学級に報告することで市長さんのお考えや市政、更には自分たちに課せられた諸課題などについてを共有し、次の世代を背負って立つ中学生が「ふるさと野田」について考えを深めるきっかけになることを願っています。
校長室のひとりごと「野田の恵みを味わう」
今の給食は本当に美味しいです。各校の栄養士さんが栄養バランスを考え抜いた献立で、生徒たちにも好評です。翌月の献立表が配られるとすぐに、私の好物にはマーカーで印をつけ校長室の一番目立つ場所に掲示するほど楽しみにしています。このホームページでも毎日の給食画像を掲載しているので納得していただけるのではないでしょうか。
今日の給食は「野田の恵みを味わう給食の日」ということで、市内の小中学校で統一メニューです。献立メニューは「クリームライス、鶏肉の香草パン粉焼き、シューブレザ、ガルビュール、牛乳」です。と言われたところで私には鶏肉だということはわかって、それ以外は聞きなれない料理名なのですが、野田市の恵みである地元の食材を使っているところがポイントです。例えばお米は野田市の水と土から作られた「黒酢米」、この地域の農家さんが丹精込めて育てた「ほうれん草」、そして水はけの良い関東ローム層で育てられた色が濃く甘みが詰まった「ニンジン」など地産地消の食材を存分に生かした献立メニューです。校長の重要な仕事の一つに給食の「検食」があり、子供達が食べる30分前には「検食」、生徒が安全に美味しく食べることができるかをチェックします。ですから今日も生徒たちより一足先に「野田の恵み」を味わうかと思うと今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「ドローンハイウェイ構想」
千葉県北東部に位置し利根川の流れに抱かれ豊かな自然と積み重ねられた歴史ある「東庄町」をご存じでしょうか。イチゴ狩りが有名で私も子ども達が小さい頃に数回訪れている町です。誕生70周年を迎えた東庄町も人口流出、少子高齢化が加速度的に進み、新しいまちづくりに取り組んでいます。2023年3月に統廃合で使われなくなった小学校跡地に「東庄町ドローンパーク」が誕生しました。ここではドローン技能の習得、技能証明書の取得ができる教習所、産業用ドローンの修理を行う技術センター、農業用薬剤散布、スマート農業の支援など次の社会を見据えたドローン活用の中枢的な役割を持った場所です。東庄町の唯一の中学校では基本的に自転車による遠距離通学の生徒が多く、登下校の見守り活動も大変だったそうですが、今は週2回ドローンによる通学路の上空からの見守り活動を行っており、見守りの効率化だけではなく、ドローンに設置されたスピーカーを通して注意喚起も可能で犯罪抑止の効果もあるそうです。また利根川沿いという立地をいかし近隣自治体と壮大な計画「ドローンハイウェイ構想」が持ち上がっているそうです。これは市街地では心配な「もしものとき」の安全性も考慮した利根川上空をメインルートとするドローンによる物流の常時運用化を目指すというものです。
かつては関東の物流の支えだった利根川水運を思わせるような壮大な「ドローンハイウェイ構想」、いずれ利根川の上流、ここ野田市にいながらドローンが東庄のイチゴを運んでくる日が来るのでしょうか。
校長室のひとりごと「デフリンピック」
もともと体育教師の私は、これまで様々なスポーツを経験し、様々な角度からスポーツに関わってきました。そんな私なりの持論ですが、スポーツで一番大切なことは「情報」だと思っています。もちろん技術や体力、経験、時には「気合い」なども大切ですが、それらを最大限に発揮するためには、その時の気温や風、湿度など外的な情報を正しく判断し分析すること、つまり「情報分析」が大切です。では天候などの外的な情報をどうやって入手しているかと言えば、肌に当たる風の強さや風向き、体感で得る気温や湿度、会場の喧噪や様子など、いわゆる「五感」と言われる感覚が中心です。
さて、日本で初めての「デフリンピック」が東京で開催されます。デフリンピックとは耳の聞こえにくいアスリートのための国際スポーツ大会で、五輪やパラリンピックのように4年に一度の開催、第1回の開催は1924年にフランス、パリでの開催でした。そして100周年の今大会が東京で明日開幕します。話を戻しますが、スポーツで大切な外的な情報の中には「耳」から得る情報も少なくありません。例えばスタートのピストルの合図、ゲーム中の審判のホイッスル、会場の応援の様子など・・・例えばデフリンピックでは陸上の短距離はスタートライン上の「スタートランプ」が赤く光れば「位置について」赤から黄色に変われば「用意」青に変われば「ドン!」というように、本来は「耳」から得る情報を「眼」からの情報「視覚による情報保証」が各競技でなされているのがデフリンピックの大きな特徴です。私の教え子もサッカーで出場します。デフリンピックに注目したいと思います。
校長室のひとりごと「世代を超えての交流」
昨日は、3年生全員で尾崎小学校を訪問しました。市内小中学校音楽会で3年生の学年合唱を披露しましたが、その歌声、楽しそうに唄う3年生の姿が各学校の先生方の目にとまり、ぜひ小学生達に見せてあげたいという尾崎小学校の先生方のお願いを受けての訪問でした。小学生の前で誇らしげに唄う3年生、笑顔で体でリズムをとりながら見る小学生、双方にとって良い経験となったようです。
明日は川間地区社会福祉協議会主催の「ふれあいの広場」です。この川間地区の地域行事では一番規模の大きな行事で、会場となる本校に多くの地域の皆さんが来校します。約5年間のコロナ禍で学校と地域との関わり、人と人との関わりが、途絶えてしまいました。感受性豊かで多感な中学生にとって、人と人との関わり、更には世代を超えての交流は何より大切なことだと常々感じています。この「ふれあいの広場」という地域行事に一部の発表生徒だけではなく多くの生徒が関わることができないかと社会福祉協議会の皆さんに無理にお願いし、今日の事前準備、明日の運営にも生徒が携わるという「協賛」という形で今年も本校は関わらせていただいています。
3年生は、受付や総合司会をはじめ各ブースでお手伝いさせていただくことで、様々なことを肌で感じ地域の一員としての自覚を高めてほしいと思っています。1.2年生はそれぞれ学年発表、全校発表の合間に、地域の一員として活動する3年生の姿を見て来年、再来年の自分の姿と重ねてほしい、そんな「ふれあいの広場」になることを願っています。
*月曜日が振り替え休業になりますので、次は18日(火)です。
校長室のひとりごと「希望ナンバー」
全国各地で手軽な足としてコミュニティバスが運行されていますが、我が野田市にも「まめバス」と呼ばれるコミュニティバスが運行され市民の足となっています。車体は野田市の名産「枝豆」色(黄緑色)に塗られ、フロント上部には「枝豆」のモチーフが施された可愛い小型バス、どこまで乗ってもワンコイン100円で乗車できることから、何台かある「まめバス」には「100」のナンバープレートが付けられています。また「野田市制75周年記念事業」の一環として、3月より「幸運を呼ぶまめバス」としてピンク色にラッピングされた特別仕様の一台が運行しています。ナンバーは「100」ではなく、末広がりの「8888」だそうです。
ナンバープレートといえば、登録時に数千円払って「希望ナンバー」を付ける人が増えていますね。近年よく見かけるのが「358」、風水などから縁起が良い数字を合わせた3桁の数字です。またよく見かけるのが、パトカーの「110」、消防車や救急車の「119」「4771」。また名字を数字に当てはめた「141」「510」「310」「3110」や、犬好きの「9911(クンクンワンワン)」サーファーの「1173」など、気にしてみると実にユニークなナンバープレートを付けた車が走っているものです。皆さんの身の回りにも、このような希望ナンバーを付けた車が走っているかもしれません。
校長室のひとりごと「インフルエンザ」
インフルエンザの流行が例年より早く、報道されているように全国的に学級閉鎖、学年閉鎖をしている学校も少なくありません。千葉県や他県でも「インフルエンザ注意報」が発令されており、本校でも先週末あたりから3年生を中心にインフルエンザが出始めています。冒頭で「今年は例年より早い」と書きましたが、例年であれば年明けの入試に備え、多くの3年生は12月にワクチン接種をするというイメージでしたが、今年はワクチンを接種する前に流行が始まったというところでしょう。ある医師によれば、大阪万博に世界中から人が集まり、冬のインフルエンザの時期に当たる南半球の人も多く日本を訪れたことも、この流行の時期の早さに影響しているのではないかと話しています。新型コロナ感染症を経験している我々にとってはインフルエンザなどの感染症対策は慣れていると思いますが、改めて予防策を確認しておきましょう。
・正しい手洗いやうがい
・マスクの着用
・休養と栄養で免疫力を高める
・人混みをできる限り避ける
・室内を適温、湿度を保ち、定期的に換気をする
・そして何よりワクチンの接種 など
何しろ高熱が出るのがインフルエンザ、辛いインフルエンザにかからないように気をつけましょう。
校長室のひとりごと「1並びの11月11日」
猛暑もいつの間にかおさまり、過ごしやすい日が続いています。例年思うことですが「秋・春」が短く、季節が「二季」になってしまうのかと不安になってしまいます。秋の深まり(冬の到来)を感じる昨今、気づけば校庭のイチョウは黄色く色づき始め、猛暑で葉焼けしてしまったもみじも、薄ら赤く、校庭の景色からも秋(冬)を感じる季節となってきました。
ところで、1位は8月8日で69件、2位の10月10日は63件、3位は11月11日で61件・・・ これは何の順位でしょうか?日本記念日協会が認定した「記念日」の数が多い順のベスト3です。数字の「1」の形が4つ並んでいることから、今日11月11日は3番目に記念日が多いそうです。例えば「ポッキー&プリッツの日」「うまい棒の日」「きりたんぽの日」「チンアナゴの日」など確かに棒状の物が記念日になっています。一方変わり種としては漢字では「十一」と書くためプラス・マイナスで「プラズマクラスターの日」と言うのもあるそうです。「ポッキー・プリッツの日」が制定されたのは「1」が6本並んだ平成11年11月11日だそうです。ちなみに1位の8月8日には「世界のこの日(日本の猫の日は2月22日)」や「そろばんの日」などがあり、2位の10月10日には「眼の愛護デー」「銭湯の日」などがあるそうです。世の中には様々な記念日があるものですね。
校長室のひとりごと「ピグマリオン効果」
よく先生方に「良いところを見つけて褒めてあげよう」と話しています。
1963年、ある心理学者による実験です。実験は学生達にネズミを使った迷路実験を任せました。ネズミを二つのグループに分け、一方のグループは「訓練された賢いネズミ」だと学生に伝え、もう一方のグループは「訓練されていない『のろま』なネズミ」と伝え学生に渡しました。実際には双方のネズミとも個体差はありません。学生は無意識のうちに先生の期待に応えようと「賢いネズミ」と渡されたグループのネズミに声をかけたり、応援したりより丁寧に扱いました。実験は結果的に賢いとされたグループのネズミの方が優れた結果だったそうです。
1968年、別の心理学者の行った実験です。小学校のあるクラスで知能テストを実施しました。後日このテストは「将来成績が伸びるかどうかがわかるテスト」だとクラスの担任に伝え、ランダムに選んだ一部の児童を「今後伸びる児童」だと担任に伝えました。数ヶ月後、「今後伸びる」と期待された児童は実際に成績が向上したそうです。「この子達は伸びしろがある」と担任が信じたことで、無意識のうちに子ども達への期待や接し方が変わり良い影響を与えたと考えられるという実験です。
このように他者から期待されることで、成績や仕事の効率が向上する心理現象を「ピグマリオン効果」と呼んでいます。これとは逆に期待されないことで成績が下がったり、仕事の効率が下がったりすることもあり、これを「ゴーレム効果」と呼んでいます。
校長室のひとりごと「津波防災の日」
今日は立冬、暦の上では冬の到来です。先日11月5日は「津波防災の日」。2011年3月11日東日本大震災が発生し、大地震による津波で多くの人が被害を受けたことは記憶にあるところです。この東日本大震災を機に「津波対策を推進に関する法律」が制定され、11月5日を「津波防災の日」にすることが記されました。1854年11月5日に発生した安政南海地震による津波が和歌山県を襲った際に、暗がりの中でもわかるように稲を焼いて避難場所を示したことで多くの人が助かったという逸話「稲むらの日」にちなんでいるそうです。先日5日には、各地で津波を想定した防災訓練が行われました。東日本大震災による津波で千葉県でも銚子や旭市は被害をうけましたが、銚子市では市として中学生も交えて高台に避難したり、避難所の設営などの訓練を行ったそうです。
今年の7月30日、カムチャツカ半島付近でM8.7の地震が発生し、日本の各沿岸部では津波警報が発令されました。実は、ちょうどそのタイミングで私は九十九里の海岸におり、急に防災無線のサイレンが鳴り、海岸には消防車やパトカーが連なり始め、ただ事ではない状況に気づき、周囲の人々と共に急いで車に乗り込み、海岸を離れ高台方面へと車を走らせ帰路についたということがありました。幸い大きな被害に繋がる津波が到達することはありませんでしたが、危機を感じる経験でした。海に囲まれた島国、また地震大国と言われる「日本」、津波だけではなく、あらゆる災害への、知識や備えをすることが大切だと改めて感じました。
校長室のひとりごと「明晰夢(めいせきむ)」
「夢」を見ていますか?ここで言う「夢」とは将来の夢や希望の「夢」ではなく、睡眠中に見る「夢」です。昔より「夢」は「神のお告げ」「不吉な予感」などと扱われてきた現象でこれまで様々な研究がなされています。近年は「夢を見やすい人・見づらい人」の特徴もわかってきており、夢を見やすい人の特徴として「ストレスを抱えている人」「睡眠の質が低い人」「感受性が豊かな人」「直感が鋭い人」などがあるそうです。ネガティブな夢を見るのは「疲労やストレス」のサインだとも言われています。私も夢を見ますが、朝起きると「夢」を見ていたはずなのに内容を覚えていない、なんてこともしばしばあります。また「夢」を覚えていても「どうせ夢ならもっと・・・」と欲張ることもしばしばです。「夢」について検索すると「明晰夢(めいせきむ)」という興味深い言葉がヒットしました。「明晰夢」とは、夢を見ている最中に「これは夢だ」と自覚し、内容をコントロールできる夢のことだそうです。そしてその「明晰夢」は訓練により能力が向上し、思った通りに夢の内容や夢の中での行動を操ることができるのだと言われています。「そんなことが可能なのか」と思ってしまいますが、「明晰夢」を見るための訓練方法に「日常生活で創造力を使う練習」「明晰夢を見たいと強く思い、夢でどうしたいかを具体化する」など簡単にできそうなので、私も訓練(?)を始めてみました。 今は、夢を操るまではいきませんが「これは夢だ」と夢の中で自覚することが少しずつできるようになってきました。
校長室のひとりごと「AI対AI?」
昨日に続き、AI関連の話題です。今のところ本校では生徒のAI使用(悪用)が問題になってはいませんが、巷では夏休みの宿題にAIを使っている(悪用)という話や記事を見かけます。AIの使用、活用自体はこの時代ですから問題ありませんが、例えば小中学生の「読書感想文」「絵日記」「自由研究」「生活記録」など、あたかも自分の考えを綴ったかのようにAIを使用している例もあるようです。「ようです」なんて、のんきに他人事で構えている場合ではなさそうです。昨今大学のレポートや論文、課題をAIにつくらせ提出してくる学生が少なくないようです。そしてそのレポートや課題を採点する先生が四苦八苦しているという記事を読みました。以前は提出された文章を読み内容を採点するのが先生の仕事でしたが、最近はまず「AIかも?」と疑いの眼差しで本人の何十倍もの時間をかけて「AIっぽい」文章と向き合っているそうです。場合によっては、疑わしい膨大な文章をAIに読み込ませ、AIがAIによるものか判定するなど、AI対AIという訳のわからない状況にもなっているともいわれています。それでも限りなく黒に近いグレーの場合には、学生を呼び出し、口頭で内容を質問し受け答えで判断しているそうです。
これまで読み書きが基本だった教育も、もはや過去の物となってしまったのかと思わされます。近い将来、教育、学問に何を求め、どんな能力を身につけさせたいのか、そしてそれをどう評価していくのか。なんだか訳がわからなくなってしまいます。
校長室のひとりごと「心のよりどころ?」
皆さんは人工知能AIをどのくらい使っているのでしょう?実際に対話型AIを週1回以上使っている12~69歳1000人を対象にAIについて調査したところ「AIを信頼している」と回答した割合は86.0%、「AIと感情を共有できる」では10代と20代では7割を超え、40代以降でも5割だったそうです。更に踏み込んだ質問、「感情の共有相手として・・・」、では「親友が64.6%」「母親は62.7%」「父や配偶者が4割前後」という興味深い調査とその結果です。また、AIを使用している人の中には、AIに「ニックネーム」つけている人もいるようです。では実際にAIをどう使い、何を求めているのかといえば、全体の46.6%が「自分が知らないことを教えてほしい」と回答し、「心の支えになってほしい」が15.8%、10代に限っては23.8%が「心の支え」を求めているそうで、「自分の存在を認めてほしい」もほぼ同様の結果だったそうです。
調査担当者は「AIは本音を話せる相手としてストレス対応にも役立っている」「ただAIが間違った回答をすることや、依存性があることも理解した上で上手に使ってほしい」と述べていました。私自身は、自分からAIを使う、頼ることはほとんどありませんが、スマホやPCで調べごとをしていると、知らずのうちに「AIの回答」なるものが表示され、知らず知らずのうちにAIに触れています。SF映画のようにAIロボットが家族のような存在になる日も、そう遠くはないかもしれませんね。
校長室のひとりごと「算術・算数・数学」
教育相談(三者面談)が始まっています。中学生ともなると得意な教科、苦手な教科が生まれ、その差が広まってくるものです。中学校ではより専門的内容を学習するため得意・不得意が出てくるのも当然かもしれません。学級担任だった頃の面談を思い出すと「苦手な教科は?」と尋ねると「数学です」と答える生徒が少なくありませんでした。更に「いつ頃から?」と尋ねると「小学校の頃は大丈夫だったのに中一頃からだと思います」というようなやりとりをしたことを思い出します。なぜ中学校に入ると数学が苦手になるのでしょうか。小学校では数学ではなく「算数」という教科です。明治時代には「算術」と呼ばれ、買い物でのお金の計算や土地の測量など、日常生活で使える計算技能を身につけることが最優先だったそうです。その名残で、まずは日常生活で必要となる数字に関する意味、数量の関係性など数量感覚(例:消費税の計算など)を学ぼうというのが小学校の算数です。一方中学校の「数学」では代数や関数、証明や確率など日常生活に直結しているわけではありません。これが苦手な原因かもしれません。しかし、これらを学ぶのには理由があります。数学的な物の捉え方・考え方、つまり「物事を筋道立てて考える力」を身につけることを目的としているからなのです。ですから「こんなの学者じゃなければ一生使わないし・・・」などと苦手な生徒は愚痴をこぼしたりします。中学校では、直接日常生活に直結するとは言いがたい学習を各教科で進めているのはこのような理由からなのです。
校長室のひとりごと「熊」
連日、報道されている「熊」関連のニュース、全国的に熊の目撃情報、農作物被害、人的被害が報じられています。今年の熊による人的被害はここ数年間で異例の増加ペースだそうです。専門家は、東北や北海道で記録的な少雪もあり熊の冬眠が例年より早く明けたこと、ブナの大凶作など猛暑による深刻な餌不足などが影響していると話しています。また、秋めいたとはいえ、例年より冬眠に入るのが遅く12月末まで注意が必要だとも話しています。
先日、文部科学省は異例とも言える熊対応策を全国の学校に(教育委員会経由)通知すると報じられました。全国各地で熊の目撃情報が相次ぎ、その近隣では「休校」や保護者の車での送迎で登下校する学校も出ています。特に北海道や東北地方などでは市街地でも目撃情報があり、通常の生活ができない状況を思えば納得できる対応かもしれません。この通知は環境省の熊出没時のマニュアルを参考に「学校のゴミ集積場所は施錠する」「登下校中など熊の足跡を見つけたらすぐにその場を離れる」等が示される予定だそうです。そんな中、昨日は小学校や高校に熊が出没した映像が報じられました。幸い子ども達に被害はなかったものの心配はつきません。
「熊なし県」の千葉県に暮らしていることもあり、どこか他人事のように捉えてしまっていましたが、近県でも目撃情報があることからも、この文部科学省の通知文に沿って生徒達に注意喚起していこうと思います。考えが甘いかもしれませんが、なんとか人間と熊と上手に共生できないものでしょうか。
校長室のひとりごと「マジックアワー」
特に「写真」に凝っていると言うわけではありませんが、夏の「モクモク」とした積乱雲、秋なら高く線状の雲冬であれば澄み切ってキラキラ光る空など季節の特徴が現れているような空を撮影しています。最近は日の出、日の入り前後の空を撮影しています。
「マジックアワー」という言葉をご存じでしょうか。日本語では「薄明」ですが、一般的に「マジックアワー」という言葉が使わます。このマジックアワーとは、日の出前と日の入り後のわずかな時間で、条件が整えば見ることができる朝焼けや夕焼け、オレンジ色をはじめカラフルな「魔法のような色をした空」を見ることができる、そんな時間をマジックアワーと呼んでいます。色々な色が混じった太陽の光が、大気中の小さな粒子とぶつかることで空は色々な色に見え、ちなみに青い光は空気中で拡散しやすいため昼間の空は青く、空気中の粒子が水蒸気など大きくどの色の光りも同じように混ざると「空は白く」つまり雲は白く見えます。そして朝や夕方の太陽は低い位置にあると青い光は途中で散乱しきってしまい、赤やオレンジ、黄色の光が目立ち夕焼けや朝焼けになるのだそうです。
そして、オレンジ色だけではなく、青や紫、ピンクや赤などが混じり絶妙なグラデーションの「美しい空は」は日の出前と日の入り後の各10数分間(水平線に対し太陽が0°~6°)だけ見えるという、まさに魔法のような時間帯「マジックアワー」、皆さんも注目してみてはどうでしょう。
校長室のひとりごと「ビースト」
米国トランプ大統領が6年ぶりに来日しました。大統領専用機「エアフォースワン」で羽田空港に到着し、都内の米軍施設に向かうため大統領専用ヘリ「マリーンワン」に乗り換え、そこから大統領専用車で皇居に入り天皇陛下と面会されたと報道されていました。もともと車好きの私が注目したのは「ビースト」と呼ばれる大統領専用車です。移動中のテロから大統領を守るため特別な装備が施されていることは知っていましたが、都内を走るビーストの窓から手を振る大統領の映像を見て一層興味が湧き詳しく調べてみました。まず、車全体が厚さ5cm を超える軍レベルの装甲板で覆われ、ロケット弾が着弾したり近くで爆発が起こっても壊れないそうです。ドアに至っては厚さ20cm、窓は12cmの防弾ガラスという徹底ぶりです。タイヤは銃弾を受けパンクしても走行可能、車内は完全密閉されており化学兵器攻撃にも耐えられ、車内には暗視カメラ、酸素ボンベ、輸血用の血液製剤も装備されているそうで、正に「走る要塞」です。ちなみに普通の自家用車が車重1〜2トンなのに対して「ビースト」は車重約9トン、燃費は2.8km/lだそうです。
また万全を期すために「エアフォースワン」「マリーンワン」「ビースト」は各2機、2台で移動し、どちらに大統領が乗っているのかわからないように移動するそうです。そのため通常は窓をスモークにしているのですが、昨日の移動ではビーストの後部座席で手を振る大統領の姿が見られたなど、安全な日本だからこその一幕だと感じました。
校長室のひとりごと「読書の日」
昨今、若者の読書離れが気になります。これには学校としても少々責任を感じているところです。数年前まで多くの小中学校では「読書の時間(朝読書)」をカリキュラムに取り入れていました。これをお読みの皆さんには「朝自習」の時間に読書を取り入れていた、と言えばイメージが掴めるでしょうか。毎日10分~15分でも読書に触れる時間があり、それが読書の習慣に繋がっていたことは否めません。しかし、コロナ禍頃からでしょうか、教員の時間外勤務時間の削減の動きと相まって、特に中学校では一日のカリキュラムを見直す動きが出てきました。勤務時間内に部活動の時間を確保するためです。本校も例外ではありません。そこで「朝読書」の時間をなくし、登校後、朝の諸連絡を済ませ1時間目の授業開始としています。中学校の場合は年間1015時間、週29時間、1単位時間は50分の授業を削るわけにはいきませんから、ある意味苦渋の決断と言えます。では中学生に読書は必要ないのかと言えばそうではありません。ゲームやSNS、動画など眼から入る情報ばかりの世の中だからこそ、読書により「文字」や「文章」から想像を巡らせる、読み取る力は子ども達に培ってほしい能力の一つだと考えています。
10月27日、今日は「読書の日」です。そして11月9日までが「読書週間」でもあります。秋の夜長、子ども達に読書を勧めるのはもちろんですが、私も文字や文章の世界に浸ろうと思います。
校長室のひとりごと「君ノ高校」
君津市にある「君ノ高校」という学校をご存じでしょうか。「君ノ高校」とは2020年に廃校となった緑豊かな君津市立亀山中学校の施設を活用して2023年11月に民間会社が開校(?)した外国人向けの体験施設です。この施設でのアクティビティは、日本の学校の伝統的習慣を取り入れ、まずは学ランとセーラー服を選んで着替え、午前中は授業体験。体育の授業では運動会さながらの「玉入れ」「パン食い競争」などを行い、筆を手に書道の授業などを行います。お昼は給食体験、割烹着を着て給食当番を体験したり、放課後には、ホウキとちりとりで掃除を体験します。最後には卒業式を行い「卒業証書」を受け取るという、日本の学校を疑似体験できる施設です。SNSなどの口コミで広がり、これまでに多くの外国人が参加しているそうです。
成田空港でポスターを見て「君ノ高校」で実際に体験した外国人の方は「給食の揚げパンが気に入った。日本への理解が深まった」「アニメで見ていた日本の学校風景とまた違って面白かった」などと語っています。
人口減少による少子化・過疎化など地域によって抱える問題も様々ですが、この「君ノ高校」の取り組みの原点は「地域の活性化」だそうです。これからも多くの外国人が体験することで、日本の伝統文化を正しく知ってもらうことで日本人も外国人も共に理解し合えると良いですね。
校長室のひとりごと「全ては関係している」
先日この場で、英国政府による干ばつ対策の一つとして「干ばつ対策のためPCの古いデータを削除して」というメッセージを国民に送ったという、一見関係のない両者が、実は深く関わっていることがあるという話をしました。文章を書きながら「こんなことわざがあったな」と気になっていましたが思い出せませんでした。しかし遂に思い出しました。「風が吹けば桶屋が儲かる」です。もうご存じかと思いますが簡単に紹介を・・・
・強い風が吹くと土埃が舞い上がる。
・舞い上がった土埃で眼を病み失明する人が増える。
・失明した人は三味線弾きになり三味線の需要が増える。
・三味線には猫の皮が使われるため猫が減る。
・猫が減ればネズミが増える。
・増えたネズミが家中の桶をかじって使えなくする。
・結果として桶の需要が増え桶屋が儲かる。
江戸の街で生まれたこのことわざは、直接の因果関係がないように思えても間接的に連鎖し影響するという意味で使われています。また、ことわざではありませんが、似たような意味を持つ「バタフライ効果」という言葉があります。ご興味がある方は調べてみてください。
校長室のひとりごと「だからどうした・・・」
日頃は興味なくても、不思議といざ報道されると、なぜか見入ってしまうことってありませんか。先日そんな報道に見入ってしまい、すぐに詳細を知りたくてタブレットで検索してしまったことがあります。「都道府県魅力度ランキング」なるものです。この「都道府県ランキング」といっても「移住したい都道府県ランキング」「人が優しい都道府県ランキング」など様々ですが、今回は「地域ブランド調査」に基づいた「魅力度」のランキングです。「だからどうした」という気持ちもありますが、すぐに調べたのがやはり千葉県のランキング、18位でした。千葉県は昨年の15位から3つ順位を落としてしまい、なぜか「いや~落ちちゃったか・・・」などと悔しい気持ちになりました。やはり「だからどうした」って話ですが。栄えある第1位は北海道、調査を開始した2009年から17年連続の1位だそうです。確かに広大な大地の北海道は暑い夏でも爽やかなイメージがあり、冬なら寒くても雪まつりやラーメンを食べに行きたいなんて考えてしまいます。ちなみに第2位はこれも17年連続で京都府、3位は沖縄県と観光地が上位を占めています。また昨年度最下位47位だった佐賀県は45位、46位は昨年45位の茨城県、そして47位は昨年46位だった埼玉県という結果でした。実際お隣の埼玉県や茨城県に観光地がなく魅力がないかというと決してそんなことはありません。なぜかこうした「都道府県ランキング」、各県の自慢などのTVのトーク番組では、つい我が故郷千葉県に注目してしまうものです。
*温かくしてお出かけ、お過ごしください・・・
校長室のひとりごと「2つの天体ショー」
冬に向かい大気が乾燥し夜空の星の輝きが一段ときれいに見える季節になってきました。今日21日「オリオン座流星群」が活動のピークを迎えます。オリオン座という明るい星座からの放射で、空の高い位置からの流星群なので、条件が合えば肉眼で十分に見ることができそうです。街の明かりが少なくなる深夜から明け方にかけて1時間に10個程度の出現が見込まれているそうです。
もう一つ、今日は一生に一度の天体ショーのチャンスでもあります。今年1月、米国アリゾナ州レモン山天文台で発見された「レモン彗星」が地球に最接近するのが今日21日の日本ではPM10:00頃です。「レモン彗星」は「ハレー彗星(76年周期)」などと同様に長周期彗星で、諸説ありますがNASAによると次に地球に接近するのは1150年後、西暦3175年と予想されています。一生に一度のレモン彗星の観測のチャンスともなれば気になりますよね。晴れていれば東京近郊はPM6:30頃、西北西の高さ15度程度に望遠鏡や双眼鏡でも(肉眼では微妙)見ることができるそうです。そもそも彗星とは、主に氷や固体の微粒子でできており、太陽の周りを楕円の軌道で周回し、太陽に接近すると、氷が溶けたりガスや塵が放出され、ホウキのように尾を引いたように見えるのだそうです。
う~ん、今日の天気は曇り(11月上旬まではチャンスあり)
次回1150年後の3175年に期待しましょうか・・・
校長室のひとりごと「データセンターと節水」
今日は一段と秋の深まりを感じますが、今年の夏は本当に暑く、山沿いではゲリラ豪雨はあったものの、ここ野田市では、いわゆる「夕立」もほとんどありませんでした。日本と同じように今年の夏は世界中至る所で記録的な暑さに見舞われ、小雨と猛暑で各地で山火事も発生してしまいました。英国では連日の猛暑と小雨による干ばつが深刻だったそうで政府は国民に対して節水を呼びかけました。その節水に関する具体的な項目の中に「干ばつのためPCの古いメールや画像をできるだけ削除するように」という内容の項目があり話題になりました。「干ばつとPC」何の関係があるのでしょう。どう考えてもPCと節水に接点は見いだせず、遂にはネットで関連の記事を検索し読み進めてみました。すると、もともとこの要請を政府にお願いした出どころはPCのデータセンターだそうです。PCのデータセンターでは常に水で機器を冷やしており、一人一人のユーザーが不要な古いデータへアクセスするたびにデータセンターの負担が増え、機器を冷却するための水の使用量が増えてしまう。そこでPCデータセンターの要請で、政府が国民に対して異例(?)の節水要請をしたということです。世の中には、一見関係のなさそうなことでも、結果として大きく関係していることがあるものだと考えさせられました。
確か、こんな状態を表すことわざがあったような・・・
校長室のひとりごと「第77回東葛飾地方中学校駅伝競走大会」
明日10月18日、第77回東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)が行われます。この地域でない方もいると思いますので、東葛駅伝について簡単に説明します。
今年で77回目を迎える歴史と伝統ある中学校の駅伝大会で、東葛地域、つまり野田市、流山市、柏市、松戸市、我孫子市、鎌ヶ谷市にある74の中学校が出場します。一斉に松戸市民劇場前を9:00にスタートし、野田市の清水公園(野田市総合公園陸上競技場)までの31.9kmを10区間でタスキをつなぎゴールを目指します。大学の駅伝大会ではお馴染みですが、中学校の駅伝大会で一般道路を規制し白バイが選手を先導する、ましてや70校を超えるチームが一斉に走る大会は全国でも珍しく、歴史と伝統だけではなく、その大会規模でも全国屈指です。第一回大会は終戦間もない昭和23年、創立間もない川間中を含む12校が出場し野田市立福田中学校が初代優勝校となりました。コロナで実施できない年もありましたが、道路事情、交通事情が変化した今もなお続いています。歴史ある大会ですから、皆さんの中にも中学時代に出場したり、また親子3代で出場したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。過去には、中学生時代に東葛駅伝を走った選手が、後に箱根駅伝やオリンピックに出場した日本を代表するような長距離ランナーもいます。どの学校の選手達も皆来る日も来る日も長い距離を走り、晴れて学校の代表としてタスキをつなぎます。川間中はもちろんですが、全ての学校の中学生を応援したいと思います。
校長室のひとりごと「3年生から受験生へ」
今日は3年生の保護者(生徒同席)を対象とした「第2回進路保護者会」が行われます。6月に第1回目の進路保護者会(生徒も同席)を行いましたが、そのときの内容は「進路開拓に向けて」「受験校の選び方」「夏休みの過ごし方」など受験生としての「心構え」が中心でした。生徒達は7月の「三者面談」を経て、各高校の「学校説明会」に参加し、自分の肌で各高校を知り、受験校を選び始めています。そして、決まりつつある受験校について「進路希望調査」を行い、間もなく始まる「三者面談」で最終的な受験校を絞っていくわけです。話を戻しますが、今回の進路保護者会では、具体的な進路関係の今後の予定や進路事務の進め方などについて教員と保護者、生徒達本人が共有し、自分が選んだ受験校に照らし合わせながら各自のスケジュール感を掴むことが主な目的です。
高校受験は毎年同じ高校でも少しずつ変化しています。かつては「紙」が主流だった出願も「インターネット出願」に代わるなど今年も様々な変化があるようです。各高校8月、9月に正式な受験日程、募集人員、受験制度など募集要項を発表しました。夏休み返上で受験勉強に励んできた受験生3年生にとって、またその家族にとっても、この第2回進路保護者会を境に「受験モード」に切り替わる、そんなきっかけになるのが「第2回進路保護者会」というわけです。
校長室のひとりごと「野田から世界へ!」
「ジョージア」という国をご存じでしょうか。日本では余り馴染みがないかもしれませんが「旧グルジア」と言えば少しはピンとくる方もいるかもしれません。この3連休中、野田市国際交流協会主催の野田市制施行75周年記念事業「講演会」に行ってきました。「野田から世界へ!ジョージア大使が語る国際交流」という演題で、ジョージアの大使「ティムラズ・レジャバ閣下」による講演です。レジャバ閣下は、幼少期から日本との関わりがあり、早稲田大学を卒業され「キッコーマン株式会社」に入社され、その後ジョージア外務省に入省され、2021年には特命全権大使に任命され現在に至っています。現在はSNSで積極的に情報発信するなど日本とジョージアの架け橋となり活躍されています。このような立派な方がなぜ野田で講演かというと、そうです、閣下にとって第二の故郷、それが野田だったからです。講演は、流暢な日本語で時折ユーモアを交えながらわかりやすく、ジョージアの歴史や文化、日本との関わりをお話しいただきました。招待された市内の中学生も終始目を輝かせながら話を聴き、講演後多くの質問を投げかけていました。
現在、ロシアによるウクライナ侵攻が続いていますが、同様に2008年ロシアとグルジアの間で紛争が勃発した暗い歴史もあり、ロシア語読みのグルジアから2015年に英語読みのジョージアに改名されました。そんなジョージアは約8000年もの歴史を持つワイン発祥の地で、訪問者を各家庭が作るワインと家庭料理、伝統の歌でもてなす文化が今も残っているそうです。コーカサス山脈と黒海に接する豊かな自然など、機会があれば一度訪れてみたいと思わされた講演会でした。
校長室のひとりごと「一つの区切り新たなスタート」
約半年間の開催だった「大阪・関西万博」も昨日閉幕しました。また、イスラエルとハマスの戦闘も停戦合意に基づき人質を解放する映像が報じられるなど、何か世の中の一つの区切りを迎えたように感じます。
学校はといえば今日から「令和7年度後期」がはじまりました。「実りの秋」「充実の秋」、生徒達には後期も様々な経験を通して「実りある」「充実した」学校生活を送ってほしいものです。1年間を「走り幅跳び」に例える(体育科教師なので)なら、4月に助走を始め、各学年共に徐々にスピードを上げ、9月には「共栄祭」「体育祭」など力強く大きく高く踏み切ることができました。この高さや力強さ、勢いをそのままに、まずは距離を伸ばすために空中での姿勢を整えなくてはなりません。気張り過ぎたり、脱力し過ぎたりと、どちらにしても空中で失速してしまいます。そして着地です。砂場に尻餅をつかないよう大きく手を上から後ろに振り、先を見据え上体を前傾します。着地の目標地点、3年生は「卒業式」、1.2年生は「修了式」が着地点の目標です。
WHOによると人間が活動するのに適している気温(室温)は18~22℃、湿度55%~65%だと示されています。まさにこれからの季節です。運動にしても勉強にしても読書にしても何にしても本気を出すのに丁度良い「実りの秋」「充実の秋」の到来です。皆さんは「何の秋」を目指しますか?
校長室のひとりごと「通知表」
二学期制の野田市の学校では、今日前期終業式が行われます。本校も終業式を行い、その後は各学級担任より「前期通知表」が手渡されます。読んでくださっている皆さんの世代はわかりませんが、私が教師に成り立ての頃(昭和の終わり)に比べると、通知表も随分変化しています。昔は一枚一枚手書きだったため絶対に失敗できません。鉛筆で下書きし、それを先輩の先生に点検して頂いたうえで慣れない「万年筆」で記入していました。当時は「学習所見」「行動所見」「総合所見」があり、その生徒のことを思いながら、知恵を絞り何度も何度も書き直し文章で記載していました。若い教員にとって一つの試練とでも言えるほど大変でした。文章が下手な私などは仕上げるまで数日泊まり込みなんてこともありました。通知表の中身は、今も昔もほぼ共通で学習の記録「観点別の評価ABC」「5.4.3.2.1の評定」、そして責任感など該当の欄に〇印を記入する「行動の記録」、学級内での係や委員会活動、部活動など「特別活動の記録」などです。平成に入り徐々に所見も「総合所見」に一本化され、そのうちPCの普及により簡単に訂正ができるようになりました。現在では前期の通知表の総合所見も省略し、教育相談(三者面談)で学校での様子を口頭で伝えるという学校が増えています。本校も同様に前期の所見を省略し、かわりに教育相談を予定しています。後期の通知表には1年間の総合所見を記載しご家庭へ通知しています。
昔も今も子ども達にとってハラハラドキドキの通知表、終業式であることには変わりありません。通知表を開くと「数字(評定)」に目が行きがちですが、全体を見てお子さんの良いところをほめてあげてほしいものです。
校長室のひとりごと「生徒目線を忘れずに」
稀代の発明家「トーマス・エジソン」の言葉に「私は失敗したことはない。ただ、うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ」という有名な言葉があります。これは「人生にとって無駄なことなど一つもない」「どんな経験も活かすも殺すも自分次第」という意味でよく取り上げられます。一方で効率化を重要視する現代では「世の中の90%は無駄なことばかり」という人も少なくありません。
昨日は体育祭でした。コロナ禍を境に全国的に運動会や体育祭を縮小する傾向にあります。体育祭自体が「無駄」だとまでは判断しなくても、実際に種目を減らしたり短縮や省略、簡略化している学校も少なくありません。理由には「教員の負担軽減」「競争することに異論を唱える風潮」「教育的効果への疑問視」など大人側の言い分、判断がほとんどです。本校では、昨日の体育祭も開会式から閉会式までコロナ前と同様にフルサイズで実施しました。今年も3年生を中心に総合優勝、応援賞を目指して声を枯らしながら組織的に練習、応援をしてきました。そんな応援でさえ「時間の無駄」「なんの役に立つのか」と、体育祭の花形「選抜リレー」も「一部の生徒だけが」「選ばれない子の気持ちを考えると」と廃止している学校もあります。いつしか大人たちが昔を忘れ「無駄」と判断されているのでしょう。私はこれまでの生徒達の様子、変容ぶりを見る限り、開会式から閉会式まで、全ての種目が、時間が決して「無駄」ではないと考えています。実際に昨日一日生徒の様子をご覧いただけた方ならご理解いただけるでしょう。
明日、前期の終業式を迎えますが後期も大人目線ではなく「生徒目線」で学校運営していこうと思います。(長くてすみません)
校長室のひとりごと「体育祭」
いよいよ令和7年度「体育祭」の当日を迎えました。昨年に引き続き9月の猛暑(残暑)を避けてこの時期の実施です。なんとか猛暑は大丈夫そうですが台風が心配です。今日一日、せめて体育祭が終わるまで台風にはちょっとだけ待ってほしいものです。
今年の体育祭のスローガンは「Soul together ~燃やせライバル心~」です。これまで約一週間の体育祭練習期間では、どの色も3年生を中心に「総合優勝」「応援賞」を目指して、互いに負けまいと競うことで高め合い、切磋琢磨する姿が見られました。正にスローガンの通りです。そして当日の今日は、学級や学年、各色としてだけではなく、一人一人が一生懸命に競技・演技し、それを精一杯に応援する、讃える、そんな生徒たちの姿をたくさん見ることができる、そんな「体育祭」になることを願っています。今日は素晴らしい体育祭になるでしょう。
天気も大丈夫そうですね・・・
校長室のひとりごと「異例の早期流行の兆し」
今年は何から何まで異例づくしで、全国的にインフルエンザの流行が昨年より約1ヶ月早く、過去2番目に早い「流行入り」だそうです。インフルエンザと言えば気温が低く空気が乾燥する11月12月に流行するのですが、今年は千葉県はもちろん既に26の都道府県でインフルエンザによる学級閉鎖が、19の都道府県で学年閉鎖の措置が執られているそうです。今年のインフルエンザが例年より早く流行し始めた原因はいくつか考えられていますが、医師によると主な原因は2つ、一つ目は9月に入っても猛暑続きで、冷房をガンガン効かせていたため換気が十分でなく室内が乾燥しウイルスにとって快適な環境が続いたこと、二つ目は「大阪・関西万博」や「世界陸上」など世界的なイベントの開催により、今が流行期の南半球の国を含めた海外からの訪日客が増えたり、国内でも県をまたぐ移動が多かったことなどがあげられます。またインフルエンザだけではなく、新型コロナ感染症もジワジワと増えているそうです。流行が早まったからといって流行の収束が早まるわけではない、とその医師は話しています。今こそコロナ禍を思い出し一人一人が、また社会全体として手洗い、うがい、換気を励行する必要があると実感しています。
明日は「体育祭」です。台風22号の動きが心配ですが、なんとか天候が崩れないことを祈っています。
校長室のひとりごと「月」
「月」。昔から我々人類にとって切っても切れない関係の地球に一番近い天体、それが「月」。夜空を見上げれば当たり前のように地表をほんのりと照らしてくれる存在で、昔から詩や歌の題材に使われるなど人の心に影響を与えています。1969年アポロ11号の人類初の月面着陸の瞬間は世界中の人々がテレビの前で固唾を飲んで見守っていました。当時、私も幼いながらも月面着陸、アームストロング船長の月面を飛び跳ねるように歩く映像に釘付けになっていたものです。
月の引力により潮の満ち引きが起きるなど、物理的にも地球とは密接な関係で、もし月が存在していなかったら、地球も我々人類もどうなっていたか想像できません。
さて、今日は「中秋の名月」です。旧暦の8月15日が秋の真ん中「中秋」でしたが、旧暦を元にしているため現在では毎年日付は異なります。「中秋の名月」には月見団子を備え、お月見という習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。いつまでも残暑が残っているとは言え、朝晩は秋を感じるこの頃。今日は天気が心配ですが雲が邪魔をしなければ、夜空を見上げて「名月」を見ながら物思いに耽るのも良いのではないでしょうか。
※今日は体育祭の予行です。なんとか天気は大丈夫そうで何よりです。
校長室のひとりごと「ポチる」
先日、6年度実施の「国語世論調査」の結果を文化庁が発表しました。調査は1995年から毎年実施されており、対象は全国の16歳以上の男女です。調査は多岐にわたっていますが、本来の言葉の意味と違った意味で使われている言葉についてメディアでも紹介されていました。
『にやける』は本来の「なよなよしている」ではなく「薄笑いを浮かべている」と本来とは違った意味で使っていると回答した割合は81.9%。また『役不足』は本来の「力量に対して役目が軽すぎる」ではなく、逆の「役目が重すぎる」と回答したのは全体の約半数48.9%だったそうです。
調査では他にも「新しい表現」について尋ねており、次の各表現を使うと回答した割合は「エモい(17.8%)」「ポチる(32.0%)」「映える(50.4%)」だったそうです。これらの表現以外にも「さくっと」「まったり」「もふもふ」などについても調査対象の半数以上が「使っても別に気にならない」と回答したそうです。この調査を実施した文化庁国語課担当者は、語感からくる言葉のイメージやニュアンスを持てる表現なら相手に伝わりやすく広まりやすいと分析し、またSNSの普及が文字や語句、言葉の使い方に影響していると調査対象の9割近くを占めていたとも話しています。
改めて「言葉」を正しく、そして本来持つ意味についても正しく理解したいと感じました。
校長室のひとりごと「体育祭で期待すること」
10月8日(水)に体育祭が行われます。「えっ、平日に?」と思われる方も多いと思います。以前は市内の中学校は揃って9月第2土曜日に行っていましたが、近年のこの残暑、というより猛暑のため9月下旬、10月上旬にずらして学校ごとに体育祭を行っています。しかし、9月下旬、10月の土曜日には各運動部の新人戦が行われており、体育祭に参加できない生徒が出ないようにと、平日の開催がスタンダードになってきています。
体育祭まで約一週間、昨日から体育祭の練習が始まりました。今年は3年生は3学級、1.2年生は2学級のため、1.2年生をそれぞれ3色に色分けして、例年通り3色対抗での体育祭です。初日から各色応援団を中心に一つ一つの行動に気合いが入っています。
昨日、体育祭練習のはじまりにあたって体育主任より全校生徒に話をしました。「体育祭の意義は二つあると思っている。一つは『一人ではできないことを仲間と協力して成し遂げる経験ができること』。二つ目は『本気になれる経験ができること』・・・」というような話です。私も同じように思っています。どちらもこれからの人生にとって大切な経験であり、何より中学生の今しかできない貴重な経験です。仲間と本気になって何かを成し遂げようとする、それこそ中学校の体育祭を実施する意義だと思っています。
毎年、大いに盛り上がる川間中学校の体育祭、今年の体育祭で生徒達が見せてくれる姿を想像すると今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「折り返し地点に」
例年より少し遅れて彼岸花が街に彩りを添える季節になってきました。雨のスタートとなりましたが今日から10月、作物だけの話ではなく「実りの秋」の到来です。4月にスタートした令和7年度も後半(後期)を迎えようとしています。創立79年目にして最少人数の224名でスタートした今年度、その前半(前期)を振り返ってみると、様々なことがありました。1年生の校外学習や3年生の修学旅行では、少ないことを逆手にとりフットワーク良く生徒達も満足できた校外学習となりました。また2年生の職場体験学習でも自己の将来を見つめる一つのきっかけとして貴重な体験ができたようです。少ない人数ながらよく頑張ったと言えば部活動です。他校と合同チームを組むなど、大規模校の人数の多さには苦戦しましたが、どの部も大会やコンクールで中学生らしく清々しい姿を見せてくれました。そして先日の文化祭「共栄祭」では少ない人数だからこその東部中学校との合同開催が実現でき、東部中、川間中の両校にとってとても意味ある文化祭でした。
12歳から15歳の中学生にとっての半年という期間は成長著しく一人一人の生徒を見ても学級や学年など集団としてもひとまわりもふたまわりも、この半年で成長した姿が見られます。何をするにも適した気候「秋」、前半(前期)の様々な体験・経験を土台として、一人一人の生徒にとって充実した後半(後期)「実りの秋」になってほしいと願っています。
校長室のひとりごと「生徒会役員改選」
今日は生徒会役員改選に伴う「立候補者立ち会い演説会」「投票」が行われます。野田市は二学期制、これまで学校を引っ張ってきた3年生に代わり、この生徒会役員の改選を機に後期からは1.2年生が中心となり学校を引っ張ってゆくことになります。
そう言えば、5月の生徒総会の中で生徒達に話したことを思い出しました。それは「日本は民主主義社会であり、様々な会があり、会の会長や役員を会員による選挙で選んだり、承認を得たりして選出します」という話です。またこうも話しました。「民主主義社会で大切なのは、自分の考えや意見を持つこと、つまり当事者意識を持つことだということを忘れないでほしい」という話です。
今日の立ち会い演説会ではこの生徒総会での話に触れながら,自分の考えを持ち勇気を出して立候補し、その考えを全校生徒に演説という形で表現した姿は素晴らしく民主主義にとって大切な行動だということ、そして会員である全校生徒によるこの後の投票では、立候補者の演説の内容と自分の考えを照らし合わせた上で、民主主義で最も大切なこと当事者意識を持って投票してほしいと話そうと思います。
共に栄えていく川間中学校の次の一歩を踏み出すのにふさわしいリーダーを選出してほしいものです。
校長室のひとりごと「本校生徒にとって」
先週金曜日に東部中との合同文化祭「共栄祭」が野田ガスホールで行われました。両校の保護者はもちろん、回覧板等でお知らせしたこともありたくさんの地域や一般の皆さんに参観していただきました。皆さんには特に合唱コンクールが印象的だったようで、帰りがけに「一生懸命な中学生の姿に感動しました」「中学生の頃が懐かしく中学生に戻りたいわ」「こんな立派なホールで2校合同なんて良い経験で羨ましい」「あんな一生懸命になれるのは先生たちのおかげですね」「先生方はご苦労されたんでしょうね」などの声をかけてくださいました。私自身、結果発表であれほどに一喜一憂する姿を見て、改めて生徒たちにとって大切な行事だったと感じました。学校に戻り先生方に「教員の業務改善、行事の精選が進む中、合同開催ということで、先生方にはご苦労をおかけしました。ありがとうございました。ところで大変な一日でしたが本校生徒たちにとって文化祭は必要だと思いますか?合唱コンクールは意味があると思いますか?合同開催の理由が分かりましたか?」と話しました。私の問いかけに対して先生方は終始うなずいていました。
共に栄えようという「共栄祭」、本校にとって確かな手応えを感じた文化祭になりました。「生徒たちにとって」という観点を忘れずに教育に取り組んでいきます。
校長室のひとりごと「学級の合唱」
いよいよ東部中との合同開催「共栄祭」当日を迎えました。初の試みとなる文化祭の「合同開催」、心配もありますが今から楽しみです。午前の部は「弁論」「英語スピーチ」などの学校代表生徒の発表や「祝いの手打ち」「郷土芸能」「吹奏楽部発表」を、午後の部では両校交じっての「合唱コンクール」、学級ごとの合唱で全員がステージに上がります。「業務改善」や「行事の精選」が進む今の時代に、なぜあえて「学級の合唱」なのか、そこにはこだわりがあります。先生方にはそのこだわりを理解していただいた上で各学級練習を重ねてきました。これは東部中も同様です。コロナ禍を経て、人間関係を構築するのが苦手な生徒も増え、本来学級の中で様々な経験をしながら身につけてゆくはずの何か大切なことが後回しになっているような、そう感じることが多々あります。合唱を仕上げるには様々なことを合わせなくてはなりません。「音程を」「指揮者に」「息継ぎを」「気持ちを」「パートごとに」など多くのことを合わせなくてはなりません。学級の合唱は合唱部でも合唱団でもありません。音楽が得意な生徒もいれば苦手な生徒もいます。だからこそ合わせることは難しく、一曲を仕上げるまでには「紆余曲折」があるわけです。どの学級もその紆余曲折を乗り越えて今日を迎えました。賞を目指しやりきったからこそ、競い合うコンクールの意味があり、結果として賞をとれてもとれなくても学級集団は成長します。学級というただの人の集まりから、意味を持った仲間、学級の絆を育むことが出来る、それが「合唱」なのだと信じています。今日は大きなホールに各学級の「自分たち色」の合唱が響くことを願っています。
校長室のひとりごと「甘党」
個人的な話にお付き合いください。実は私こう見えて(?)甘党です。一番何が好きかと問われれば一つに絞ることができず「プリン」「シュークリーム」「ショートケーキ」など次から次へと思い浮かべ想像するだけで幸せな気持ちになるものです。もちろん洋菓子だけではなく和菓子もたまりませんね。「みたらし団子」「大福」「おはぎ」など…
先日お彼岸なので「おはぎ」を食べました。あんこは粒あんで、予想通りなんとも言えない幸せな気持ちになりました。そこで一つの疑問が。私は「おはぎ」が好きなのか「ぼた餅」が好きなのか?答えは簡単、両方とも好きなのです。「おはぎ」と「ぼた餅」に何か違いはあるのでしょうか。いつものようにネットで調べてみれば、秋の彼岸に食べるのは、秋の花『萩』に由来する「おはぎ」と呼ばれ、春に咲く『牡丹』に由来することから春の彼岸に食べるのは「ぼた餅」だそうです。他にもあんこの原料「小豆」は秋が旬なので、秋に食べる「おはぎ」は小豆本来の粒を残した粒あんで、一方の春のぼた餅は、硬い小豆を砕いたこしあんを使うのが一般的だそうです。また萩をイメージした細長い俵型の「おはぎ」に対して、牡丹の蕾をイメージした丸く大きい「ぼた餅」など形にも違いがあったようです。「甘党」と言っておきながらこれらの違いを知らずにいたなんて… どちらも幸せな気持ちにしてくれることには変わりありませんが。
校長室のひとりごと「学校の防犯」
防災の日(9月1日)に、校内に不審者が侵入したことを想定した対応訓練を行ったことを紹介しましたが、不審者侵入の対応として賛否が分かれているのが「防犯(監視)カメラ」の設置についてです。近年市街地の様々な場所に防犯カメラが設置され、多くの事件解決に役立てられています。2001年の大阪池田小学校で不審者による児童殺傷事件を受け、多くの市町村でも正門など学校周辺に防犯カメラが設置されるようになり、2023年現在、全国の幼・小・中・高の64.6%の学校で校地内に防犯カメラが設置されています。今年5月に東京立川市の小学校での侵入事件、全国で発生している心ない教員による校内での盗撮事件、後を絶たないいじめ問題など社会における学校への関心(不信感)が高まっています。そんな中、熊本市はモデル校で試験的に普通教室にカメラを設置するそうです。過去には東京都の小学校で校舎内に防犯カメラを設置した例がありますが、結局保護者の皆さんの猛反対があり撤去されたそうです。今、再び校舎内、教室内にカメラを設置したらどうか、という議論があちらこちらで持ち上がっています。もし校舎内にカメラを設置するとなれば、各自治体の予算が必要になること、プライバシーや映像の流出などのリスク、個人情報保護の問題、設置場所の選定など設置までのハードルは決して低くありません。そして何より、一日中、カメラをとおして監視されているという子ども達の精神的なストレスなど考えれば、安易に「じゃあ校内にカメラを設置すれば・・・」とは行かないのではないでしょうか。
*今日は葛北駅伝大会が行われます。私もこの後応援に行ってきます。
校長室のひとりごと「秋分の日」
いったい今年の夏の暑さはどうなっているのか?この場でも何度かこのようなことを書いてきましたが、一雨ごとに秋の気配が近づいてきたことを実感しています。つけっ放しだったエアコンもoffの時間が日ごとに増え、夜明けも徐々に遅くなり、日没も徐々に早まり・・・ 「暑さ寒さも彼岸まで」昔の人は上手く言ったもので明日9月23日はお彼岸の中日「秋分の日」です。夏と秋の区切りの日とされており、昼の長さと夜の長さが同じ日、それが「秋分の日」とされています。その「秋分の日」がなぜ国民の休日なのか調べてみると、古くから農作物を育てる太陽が私たちを育ててくださっているという「日願(ひがん)信仰」と真西から太陽が昇るこの時期が浄土への道が一番近づくとされてきた「浄土の世界(彼岸)信仰」が結びついた結果として、この日はご先祖様の供養を行いつつ仏教修行をすることで自分を見つめ直すのに最適だという名残で、彼岸にはお墓参りをする、その中日の「秋分の日」は国民の休日なのだそうです。
学校という建物は基本的に南向きに窓があるため、秋が近づき太陽が夏に比べて傾くと教室には日差しが差し込みます。ここ校長室も同様で午前中には直射日光が降り注ぎ秋の訪れを感じています。
※ なぜ教室の窓は南向きか?机に向かう生徒達の手元の左から照らされるように、だそうです。
校長室のひとりごと「第2回弁当の日」
今日は土曜授業、2回目の「弁当の日」です。6月21日にも「弁当の日」を行いましたが、献立、食材の買い出し、実際の弁当づくりに至るまで生徒本人が全て行う、それが弁当の日です。もちろん先生達も自分で作った弁当を持参し、生徒達と一緒に弁当を食べるという企画です。「弁当の日」には栄養配分などの「食育」の観点も大切にしていますが、何よりも献立を考えたり、食材の買い出し、実際の弁当づくり、味見など一連の活動の中で、家族との会話が増えることが一番のねらいです。今の世の中、同じ部屋にいても、スマホなど自分一人の時間が多く、昔のような一家団欒、家族の会話が少なくなっている現状があります。いつも食事の準備をしてくれている、朝起きたら弁当ができあがっている、という決して当たり前ではないことへの有り難み、家族への感謝の気持ちを持つと同時に、弁当づくりをとおして家族の会話、笑顔が増えてくれることを願っています。6月の1回目の「弁当の日」の振り返りでは、多くの生徒が家族への感謝を言葉にすると共に「またやりたい」「次はもっと・・・」などの感想を記していました。自分で作ってきた弁当をみんなで一斉にオープンして食べる弁当、教室内に笑顔があふれていたのが印象的でした。今日もそんな笑顔あふれる各教室を偵察するのが楽しみです。保護者の皆様、ご協力有り難うございます。
また、今日は「ふれあい除草作業」です。全校生徒、PTA、地域の方々とともに夏場に伸びきった校庭を体育祭に向けて整えたいと思います。
校長室のひとりごと「合同開催の共栄祭」
文化祭まで、あと1週間と迫ってきました。文化祭では合唱コンクールも行われるため、どの学年・学級も合唱練習に励んでいます。校舎に歌声が響き、生徒達の活力を感じます。
今年の文化祭は東部中学校との合同開催です。この合同文化祭をとおして「互いの文化に触れ、尊重し、認めることで共に栄えよう」という願いを込め「共栄祭」と名付けられました。文化祭を企画する両校の生徒会本部は、これまでリモート会議を重ね企画や準備を進めてきました。午後の部で行われる合唱コンクールでは東部中の各学級を混ぜてのコンクールのため本校と東部中をオンラインでつなぎながら合唱を披露し合う交歓会も進めてきました。何もかもが初めてのことで苦労もありましたが、なんとか来週の本番を迎えられそうです。
ところで、なぜ2校で合同開催なのかというと、少子化の波を受け両校とも生徒数が減少し、学級数も少なくなっていること、近年の急激な社会の変化で先行き不透明な世の中に羽ばたいてゆくことになる中学生、そんな中学生には学校や地域という枠を超えて交流し、互いを知り認め合い、視野を広げてほしいという願いに東部中学校の校長先生にも賛同していただき今回実現することとなりました。また昨年同様川間小学校、尾崎小学校にも合唱も披露してもらいます。小学生中学生共に視野を広げ、地域、野田市への意識が高まればと期待しています。 共栄祭まであと1週間、どうなることか今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「高齢化」
先日9月15日は「敬老の日」。現在60歳で孫がいる私は「老人なのか?」という素朴な疑問について調べてみました。かつては定年を迎えた60歳から「敬老の日」に祝う習慣があったようですが、現在は(公務員も定年が延びています)60歳ではなく、老人福祉法により高齢者とされる65歳や70歳でお祝いするケースがスタンダードだそうです。良かったんだか残念だったのか微妙な気持ちで「敬老の日」を過ごしたところです。
ところで、厚生労働省は9月15日時点での100歳以上の高齢者の数を発表しました。昨年度より4644人増え、過去最多の「9万9763人」だそうです。調査を始めた1963(昭和38)年の100歳以上は全国で153人、1981(昭和56)年に1000人を超え、1998(平成10)に1万人を超え、現在は10万人弱・・・日本の人口が減少していると先日この場でも紹介しましたが、100歳以上はもちろん、いわゆる高齢者が急激に増えている日本の「高齢化」が浮き彫りになった形です。ちなみに女性の最高齢は1911(明治44)年生まれの114歳、男性の最高齢は1914(大正3)年生まれの111歳だそうで、女性の平均寿命は87.13歳に対し男性の平均寿命は81.09歳です。
「きんも、ぎんも100歳・100歳」なんて「きんさん・ぎんさん」がCM出演していたのを思い出しましたが、当時はまだ100歳の長寿は珍しかったんですね。(ちょっと古すぎますかね)皆さん長生きしましょ!
校長室のひとりごと「1/fゆらぎ」
ご存じの方もいると思いますが、自然の中には人をリラックスさせ落ち着かせる効果のある「1/fゆらぎ」というものがあります。この「1/fゆらぎ」とはどのようなものなのかと調べてみると「心地よさを感じる音や感覚で、パワー(スペクトル密度)が周波数fに反比例するゆらぎのこと」また「予想できそうで、予想することが難しい意外性を含んだ規則的な動き」などと説明されています。???「予想できそうで予想が難しい・・」とはどういうことかと思い更に調べてみると「焚き火」が例としてあげられていました。「焚き火」の炎の大きさや形は、見ている次の瞬間(例えば5秒後)どうなっているか、大体は予想できほとんど変わらないでしょう。炎の勢いや大きさ、色などは大凡の予想ができますが、揺らいでいるため正確に予想すること困難で、これが「予想できそうで予想が難しい・・・」ことのようです。「焚き火を見ていると落ち着く」という人も少なくないのはこの「1/fゆらぎ」の効果だといわれています。他にも「小川のせせらぎ」「浜辺の波音」「そよ風に揺れる木々の音」なども自然の中にある「1/fゆらぎ」と言われています。確かに想像すると落ち着いてリラックスできそうですよね。また、モーツアルトなどのクラシック音楽や、自然の風のように不規則に強弱が変わるエアコンや扇風機などが「1/fゆらぎ」効果のあるとされています。
校長室のひとりごと「ラーメン好きはご注意」
特別にラーメン好きというわけではありませんが、なぜか定期的に食べたくなってしまうのがラーメンです。私が好んで食べるのは「味噌ラーメン」、麵にこってりと味の濃いスープが絡みつき、食べ終えた後のスープを汗をかきながらレンゲですすり飲むのは「やり遂げた感」を感じ病みつきになってしまいます。中には「週3で・・・」「ほぼ毎日・・・」なんてラーメン好きも世の中にはいるようですが、先日そんなラーメン好きには気になる記事を見つけました。
全国屈指のラーメン消費量を誇る山形県の山形大学などチームが40歳を対象にラーメンについて追跡調査し、衝撃的な結果が公表されました。その衝撃的な結果とは、「週3回以上ラーメンを食べる人」は、「週1.2回の人」に比べ死亡リスクが1.52倍高い傾向にある、また、年齢に関係なく更に飲酒の習慣がある人では2.71倍のリスクがあるそうです。調査チームによると、原因の一つは「塩分の取り過ぎ」で、高血圧、脳卒中、心疾患、腎臓病などの塩分の取り過ぎが原因で引き起こすリスクが上がるためと話しています。また、予防策としては「減塩」「野菜を併せて」「スープを全部飲み干さない」などとしています。
ラーメン好きには酷な予防策かもしれませんね。
校長室のひとりごと「オーバードーズ」
「オーバードーズ」という言葉をご存じでしょうか。若者を中心に精神的苦痛から逃れたり、多幸感や高揚感を得るために、市販薬や処方薬を過剰摂取することです。近年この「オーバードーズ」問題がクローズアップされています。2024年度の厚生労働省調べ(中学生約3万8千人)によると、過去一年間にオーバードーズの経験がある中学生は1.8%(55人に1人)と推定されると公表されました。調査をとりまとめた「国立精神・神経医療研究センター」によると、過去一年間に市販薬を「ハイになるため」「気分を変えるため」に定められた回数や量を超えて使用したことがあるかどうかを聞き、乱用経験率を算出したもので、男子の1.5%、女子の2.0%で全体では1.8%がオーバードーズの経験があると回答したそうです。学年別では中学1年の2.1%、2年生の1.8%、3年生の1.6%、また薬の入手先としては、薬局・ドラッグストアが64.2%、家にある常備薬が33.3%という結果でした。乱用経験のある生徒は、経験のない生徒に比べ「学校が楽しくない」「相談できる友達がいない」「悩み事があっても親には相談しない」との回答が多く、日常や学校生活での「生きづらさ」が影響している傾向が見られたそうです。
ちなみに前回の本調査は2021年、対象が高校生で結果は1.6%(60人に1人)だったことから、ここ数年でオーバードーズの「広がり」「低年齢化」の傾向が数値として表れた結果です。
校長室のひとりごと「自分には良いところがある」
4月に行われた中学3年生対象の「全国学力学習状況調査」の結果が7月下旬に戻ってきました。今年行われた国語・数学・理科の結果をもとに先生方が今、詳細を分析しており今後の学習に役立てようとしているところです。校長である私は、教科の調査結果はもちろんですが、毎年「生徒質問」の結果に注視し学校経営に反映させています。例えば「自分には良いところがあると思いますか?」というような自己肯定感を問う質問の本校、また野田市の回答結果です。残念ながらこれまで全国平均や千葉県平均に比べ「そう思う」と回答する割合が、野田市・本校ともに少ない現状がありました。生徒達の将来にとって「自分は出来る」「良いところがある」という自己肯定感を持つことは何よりも大切なことだと考えています。日頃より「どんな小さなことでも見逃さず褒め、認めてあげましょう」と先生方に話してきました。調査対象の学年は毎年変わるため一概にその成果が現れたとは言えませんが、今年は「自分には良いところがある」の設問で全国、千葉県平均ともに「そう思う」が約40%に対して本校は46%。また「先生はあなたの良いところを認めていますか?」では「そう思う」が全国が約46%、千葉県が約47%に対し、本校は約55%とどちらも大きく上回る結果でした。この調査結果に甘んじることなく、本校生徒全員が「自分は出来る」「良いところがある」と思えるように取り組んでいこうと思います。
校長室のひとりごと「生徒会長に10万円?」
毎年秋になると多くの中学校で「生徒会役員改選」が行われます。生徒会長を含め本部役員の任期は一年、1.2年生の秋に改選され翌年度の秋まで、つまり現2.3年生中心から1.2年生中心の生徒会役員へ引き継ぐための選挙です。ちなみに本校では9月30日に立候補者の立ち会い演説を行い、その後全校生徒による選挙が行われます。そして後期より新生徒会長はじめ役員をリーダーとした生徒会活動が始まるわけです。
そんな中学校の生徒会役員の改選を前に、滋賀県彦根市の新たな珍しい取り組みが話題になっています。彦根市にある7中学校の「新生徒会長に10万円を交付する」というのです。キャッチコピーは「彦根の中学生が地域・社会を変える!」で、詳細を見ると、この10万円は生徒会長への小遣いではなく、生徒会長に立候補した際に公約を発表し、見事生徒会長に当選すれば、その10万円を元手に公約を実現させるという斬新な取り組みです。一般的に中学校の生徒会活動に対しては「形式的な活動で自由度が少ない」「やりたいことがあっても予算など金銭的な壁で実現できない」などの意見が多く、こうした生徒達の思いを応援するための今回の企画で、そのための予算は既にクラウドファンディングで目標額が集まっているということです。実際に立候補者が、どういった公約を唱えるのかとても興味があります。
校長室のひとりごと「1年で90万人減」
「82億3200万」。何の数字でしょう。世界の人口です。昨年の「81億1900万人」から1年間で1億1300万人増加したことからもおわかりのように、地球上の人口は増加の一途をたどっています。国連の推計では2037年には90億人、2061年には100億人を超えると予想しています。
先日、総務省は日本の人口について調査結果を公表しました。2025年1月1日現在日本の人口は「1億2065万3227人」と昨年度より90万人減と過去最大の減少でした。世界的に人口が増加している一方、日本では少子高齢化が深刻で減少の傾向は今後も続きそうです。総務省は来年にも1億2000万人を割り込むと予想しています。この人口統計には、国内滞在期間3ヶ月以上の外国人も含んでおり、対象の外国人は35万4000人増え、日本の人口のうち367万7463が外国人だそうです。
また人口の推移を都道府県別で見ると東京都以外の46道府県で減少し、千葉県では2万5709人減少で608万4566人と減少率は0.42%です。この減少率が最も高いのが秋田県で1.91%、次いで青森県の1.72%、高知県の1.71%です。
日本の少子高齢化による人口減少もそうですが、いわゆる「生産年齢(15歳から65歳)」の減少も大きな問題の一つとなっています。
校長室のひとりごと「猛暑にメリットは?」
久しぶりの雨で少しは涼しく(と言っても30℃超え)なったのも束の間、まだまだ暑い日は続き今年29回目の猛暑日予報が出ています。こう暑いと思考回路も混乱気味で妙なことを考えてしまいます。例えば、この暑さを語るのに「秋になっても夏のような暑さ」と言うべきか「今年の夏は長いな」と言うべきか・・・ どうでも良いことですがこの暑さのから、そんなことを考えてしまいます。
一般的に日照時間が延びる夏は外出の機会も増え消費が拡大すると言われていますが、今年の暑さは尋常ではなく、日照時間の長ささえデメリットとなり外出すら控えてしまいます。熱中症の危険性、暑さの影響での火災、車のトラブル、米や農作物の生育不良、エアコンの稼働しっぱなしの電気代の負担の増加など、どうしてもこの暑さをネガティブにとらえてしまいます。ではまだ続くこの暑さをポジティブに捉えるために何か暑さによるメリット、良いことはあるのでしょうか。一般的にはアイスクリームやビール、飲料水といった「夏物消費」が増えるわけですが、生産者にはメリットかもしれませんが、私のような一般人にとってのメリットではありません。強いて挙げるのであれば、我が家の太陽光発電がたくさん発電し蓄電してくれていること、暑すぎて「蚊」や「害虫」が少ないなどはメリットかもしれません。
ちなみに、この夏沖縄では猛暑日が一日もないそうです。
校長室のひとりごと「スマホ使用制限条例」
愛知県豊明市の市長が「スマホの使用は一日2時間まで」と促す条例案を9月市議会に提案すると話題になっています。この条例案は「市民(特に子ども)の、睡眠時間を十分に確保することが心身の成長に不可欠」だという考えからだそうです。厚労省のデータなどを参考とし「一日2時間」となったそうですが、関連報道の街頭インタビューでは、一日に14時間使用しているなど軒並み10時間超えの若者の実態が報じられていました。もちろん2時間以内やほとんど使用しないという例もあるでしょうが、大人として10時間超えはやはり心配です。
近年、諸外国ではSNS規制の動きが加速しています。オーストラリアでは16歳未満の子どものSNS利用を原則禁止にする法律が施行され、EUでも「15歳未満のSNS利用禁止」が提案されており、EU全体での規制の可能性もあります。確かに中学生をはじめ若者は食事中も寝る前ベットに入っても、時間があればSNSや動画がひっきりなしに繋がっていたり見ている現状があります。
スマホやSNSが一概に「悪」だとは決して思いませんが、やはり子ども達には使用時間や使用内容を含め節度ある使用をさせなくてはなりません。中学生であれば、やはり契約者である保護者の理解なくしては子ども健康、SNS被害などから守ることができないでしょう。それが叶わないからこその「条例や法律」の施行に発展してしまうのでしょう。
校長室のひとりごと「夏休みの宿題とAI」
夏休みの思い出と言えば、ラジオ体操で一日が始まり、暗くなるまで汗だくで遊ぶ。プールに行き真っ黒に日焼けし、日焼け具合を競ったりしていましたが、それも遠い過去のこと。今は「熱中症警戒アラート」が発表され屋外での活動がそもそも出来ず、プールに入るときも日焼けを防ぐなど様々な理由でラッシュガードなどで肌を覆うのが当たり前に… 時代の流れを実感します。子ども達の夏休みの変化を感じるもう一つが「宿題」です。ある調査では、34%(3人に1人)の子どもが夏休みの宿題に「人工知能AI」を利用しているというのです。ではどんな課題にAIを使っているかというと「ワークのわからないところを聞く」「自由研究で参考にする」などは想定内ですが、「作文・論文」「読書感想文」にAIを利用し、そのまま写している子どももいるようです。何より驚かされるのが「絵日記や絵画」などに「画像生成AI」を利用し、そのAIが作成した絵を更に「子どもっぽく」「小学生らしく」と更にAIを利用し、いかにも子どもの絵のように加工している例もあるようです。
近年どこの学校でも宿題の量を減らしています。単に「書き写せば…」というような思考を伴わない課題を減らし、点数などで表せない「物事に対する考え方、取り組む姿勢、行動」など日常生活に役立つ能力「非認知能力」を養う課題に重きを置いているためです。非認知能力を養う課題、つまり「作文・論文」「読書感想文」「絵日記・絵画」までも一つの作業をこなすかのようにAIを頼るのはいかがものなのでしょうか。
校長室のひとりごと「最も暑い夏」
「今年の夏は暑かったな~」と過去形で話す前に9月になっても暑い日が続いています。気象庁がこの夏(6月7月8月)の暑さについて1898年の統計開始以降「最も暑い夏」だったと発表しました。国内最高気温記録が塗り替えられたり、最高気温35℃以上の「猛暑日」の地点も過去最多になるなど「異常な高温」だと関係者は話しています。
また、都市化の影響が少ない長期間観測が行われてきた全国15カ所の、この夏の平均気温を分析した結果、過去30年間の平均値より「2.36℃」もこの夏は高く、過去最高だった昨年、一昨年よりも1.76℃と大幅に上回っていたそうです。地域別で見ると特に北日本が例年より高温で、平年より3.4℃上回り、北海道だけで見ると3.7℃上回ったそうです。全国どこも暑く、予報最高気温が一番低いのは「沖縄」なんて天気予報もあったくらいです。この「暑すぎる夏」の要因は、大きく地球温暖化なわけですが、今夏はその温暖化の影響を受けた偏西風が大きく蛇行し熱帯の暖気が日本に流れ込んできていること、高気圧続きで熱い空気が地表に押しつけられ夜でも気温が下がらないことなどが上げられるそうです。
野田市は数年前まで9月の第2土曜日に体育祭を行っていましたが、今は学校ごとに10月にずらして開催しています。この暑さではやっぱり9月の体育祭は無理ですよね…
校長室のひとりごと「不審者対応訓練」
今日も朝から暑いですね。昨日9月1日は「防災の日」でした。1923年9月1日の関東大震災に由来しています。「防災の日」には学校はもちろん全国的に避難訓練や防災に関わる催しが行われました。例年本校でも、大地震発生、それに伴った火災発生を想定した避難訓練を実施してきましたが、今年は、校内に凶器を持った「不審者」が侵入したことを想定した避難訓練を実施しました。今年5月、立川市の小学校に保護者(母親)の知人2名が教室押し入った事件は記憶に新しいところです。「池田小学校事件」以来、何度となく学校に不審者侵入事件は全国で発生しており、どこの学校でも「不審者対応マニュアル」というものを作成し、年度はじめの職員会議で確認しています。「いざ」という時に先生方がマニュアル通りに動けるのか、生徒たちの命を守れるのか、というと少し疑問が残ります。そこで今回は不審者侵入を想定し、教員も生徒たちもどう動き、どう安全を確保し、関係機関とどう連携をとるべきなのかを訓練したわけです。
昨日の訓練では、先生方が自分の役目を再認識し、生徒の安全を確保し、速やかに体育館に避難させること、また生徒たちも整然と速やかに移動する動きが確認できました。機能の訓練では予めシナリオがありましたが、いざという時に命を守るための行動を考え行動できるように訓練を重ねたいと思います。
校長室のひとりごと「今日から9月」
本当に暑かった今年の夏休み。大きな事件事故もなく、今日から学校が再開しました。この「校長室のひとりごと」も今日からまた更新していきます。引き続きご愛読いただければと思います。今年は(も)雨も少なく連日記録的な暑い日が続き昼間の陽射しがこたえ外に出るのも億劫になってしまったのは私だけでないようで、昼間に歩いている人、外で遊んでいる子どもたちも随分少なかったように感じました。いつも以上に暑かった夏、皆さん体調など崩されていませんか。
ところで、冒頭に「暑かった夏休み」と書きましたが、今日も朝から暑く予報ではこの暑さはまだまだ続くようで、また9月10月も暑さはしばらく続き、「秋らしい秋」がなく寒くなりそうだと長期的な予報も出されています。
子供たちだけではなく、我々大人も猛暑の夏で体力が落ちてしまっています。まずは生活リズムをしっかりと取り戻し、今日から再開した学校生活を健康に送れるようにしていきたいと思います。
校長室のひとりごと「明日から夏休み」
いよいよ明日から「夏休み」。今年はカレンダーの巡りで44日間にわたる長期の休みです。野田市は前後期の二学期制のため「終業式」ではありませんが、このあと長期休業中に向けた全校集会を行います。集会の中で私は、以前ある医学博士の講演を聴いて印象に残っていることを話そうと考えています。内容は「命」についてで「命とは自分が自由に使える時間」だと話していらっしゃったのが印象に残っています。そこで生徒たちに「みんなの日常は、朝起きて朝ご飯を食べる、そして学校に行き、勉強したり部活動に取り組んだり、家に帰れば塾に行ったり、スマホをいじったり、晩ご飯を食べてお風呂に入って寝るといったところでしょうか。どれも自分のために時間を使っています。でも夏休みはたっぷりと時間があり、その時間をどう使うかも自分で決めることができます。その自分で決めることができる時間の少しでも、自分以外の人のために使ってみませんか。医学博士の先生が言うように『命』が時間だと考えれば、自分以外の人のために時間を使うことが、心を豊かにし、豊かな人生を送ることにつながるのではないでしょうか・・・」というような話です。
3年生は受験生、1.2年生は部活動の新チームでの活動など忙しいとは言っても、日常に比べれば時間的な余裕はあるはずです。自分以外の人に目を向けることで、一回り成長した生徒達に9月再会できることを楽しみにしています。
※ 「・・・ひとりごと」も夏休みに入ります。また9月にお会いしましょう。
校長室のひとりごと「人型ロボット」
技術の進歩には驚かされるばかりです。特に昨今「人型ロボット」の進化は目覚ましく、コテコテの昭和世代の私は「未来がやってきたな」と感じてしまいます。4月には中国北京で世界初の「人型ロボット」のハーフマラソン大会が行われました。中国国内の企業や研究者が開発した20体が参加しました。スニーカーを履いたり、ランニングウェアを着たりと様々でしたが、スタート後に壊れてしまったロボットなどもいた中、6体の人型ロボットが完走し、優勝ロボットのタイムは2時間40分だったそうです。また同じく北京では、AIを搭載した人型ロボットによるサッカーの試合が行われたと報じられました。そしてこの8月には中国北京で「世界人型ロボット体育大会」が開かれ、中国はもちろん、アメリカ、ブラジル、ドイツ、オランダ、イタリア、ポルトガル、シンガポール、オーストラリア、アラブ首長国連邦、インドネシア、そして日本から選手(ロボット)が参加し、陸上、サッカー、武術、体操などの競技が行われるそうです。また、この大会ではスポーツだけではなく、日常生活の中の「資材の運搬」「接客」「清掃」「仕分け」などのジャンルでも「場面競技」で争われるということです。
昔憧れた「手塚治虫」の世界や「ドラえもん」のような猫型ロボットが活躍する社会が訪れる日は来るのでしょうか。
校長室のひとりごと「創造性・創造力」
「誠実・英知・壮健・創造 〜未来を創造する人材の育成~」。これは本校の学校教育目標です。昨年「創造」という言葉を加えました。昨日の話に通ずることですが、数年後の社会はどうなっているのか予想すらできない「VUCAの時代」と言われています。日本社会はこれまで長きに渡り、自ずと一定の価値観の中で、社会をどう発展させていくかを追求してきましたが、AIなどの技術革新により、価値観も変化し世の中は大きく変わり始めています。そんな先が見えない社会の中に飛び込もうとしている小中学生には、これまでの固定概念には捕われない「創造性・創造力」が求められているわけです。しかし「創造性・創造力を育もう」と力んだものの、難しいのはその手立てです。「創造」とは独自の方法で新しい何かを作り出すこと。生徒達に今までなかったことや物を作り出す力を育ませようとしても漠然過ぎて、なかなか手のつけようがありません。そこで実際に生徒達を指導する先生方には、これまで生徒達が身につけてきた知識や技能を、その教科だけにと留めず、他教科で得た知識・技能とを互いに見えない糸で関連付けさせること、そうして生徒個々の「引き出し」を増やすことが、新たな発見、新たな疑問、新たな価値観を持つきっかけになり、それが「創造性・創造力」に繋がることを話しました。昨日書いた「探究学習」は自分の知識・技能を結集させながら一つの結果を追い求めていくこと、つまり「創造性・創造力」を育む第1歩だと考えています。そうは言っても難しいことには変わりありませんね。
校長室のひとりごと「異年齢クラスでの探究学習」
これまで何度かこの場でも「探求的な学習」について話題にしてきました。AIなどの技術革新で社会の変化は著しく世の中はどう変化しているのかすら予測が難しいと言われています。そんな社会で主体的に生きてゆく今の子ども達には、これまでのように既習の学力だけではなく、自分で何かを作り出したり、変化させたりできるような創造性が求められています。そこで高校では「探求的な学習」が必修化され大学入試へも影響を与えています。中学校では「総合的な学習の時間」の中で探究学習を行います。今年度本校では、探求したいテーマを生徒個々が設定し、そのテーマごとに1年生から3年生まで一緒のクラスを新たに編成し、時には個人で、時には協働で探究学習を進めています。実際に生徒が設定した探求のテーマをいくつか紹介します。
「未来のAIと人間の関係」「絶滅危惧種の増加」「南海トラフに備えできること」「人間と機械と未来」「水位上昇問題」「海洋汚染問題」「未来の世界の中での日本」「未来の税金問題」「地球温暖化を防ぐ」「企業の人材確保の競争率激化」「少子高齢化の改善策」「20年後の輸入問題」「30年後の文化と伝統」「環境に良い家づくり」…
この他にもたくさん興味深いテーマを設定しています。これらのテーマだけを見ても、現在抱えている課題や問題が様々で、中学生が興味を持っていることがわかります。単に調べ学習で留まるのではなく1年間でどこまで掘り下げることができるのか今から楽しみです。
校長室のひとりごと「はいポーズ!」
校長は修学旅行や校外学習など、何かと写真(集合写真)を撮られる機会があります。いつも私は前列中央で写真屋さんの「はいみんな良い顔をして!」「じゃあ次はピースしてみようか・・・」など言われたとおりに操られています。最近はカメラと言うよりスマホで手軽に写真を撮れるので、プライベートでも撮られる機会が増えたように思います。しかしカメラ(スマホ)を向けられると、どうポーズを撮れば良いのか困ってしまい、いつもこわばり引きつった顔で写ってしまいます。カメラ(スマホ)を向けられたときのポーズには年代によりある特徴があるそうです。令和世代では、視線が顔に集中しないようにと、顔を隠す、横顔、視線をそらすポーズが多いそうです。では平成世代ではどうかというと、手をアゴに添えたり手に持った飲み物などを顔周りに持ってくるなど、ファッション誌の表紙のような決めポーズが多いそうです。また「ギャルピース(手のひらを上に向けたピース)」などを考えた世代でもあり「ギャルピース」は今も健在だそうです。では昭和世代はというと、恥ずかしがりながら控えめに胸の前でピースが多いようです。また私のようにどうして良いか迷った末に、手を前に組んでみたりソワソワしている間に撮影終了なんてパターンが多いようです。どうでしょう、アルバムを開いて見直してみたら面白いかもしれませんね。
※ この週末「セミ」が鳴き始めましたね!
校長室のひとりごと「崖っぷち」
先月「関東甲信越中学校長会研究大会」に参加しました。楽しみにしていた記念講演「絶対にあきらめない」銚子電鉄の竹本勝紀社長のお話は大変印象に残っています。竹本社長は、何度も経営難による廃線の危機に直面しながらも、その度に独特の発想で乗り切ってきた経験談をユーモア交えてお話ししてくださいました。その中で「崖っぷち」の経営状態を逆手にとって新たな企画を考えているとも話しておられました。
先日新聞を見ると、この「崖っぷちプロジェクト」について紹介されていました。まずは「犬吠崖っぷちライン」という名称です。もうお気づきだと思いますが銚子の犬吠埼、屏風ヶ浦など崖の景勝地と崖っぷちの経営難とをかけて名付けたものです。JRと連携し、車内の乗り換えアナウンスで「犬吠崖っぷちライン」と流されているそうです。また竹本社長は、「崖っぷち」の中小企業を応援しようと「崖っぷちサミットin犬吠埼」を開催すると意気込んでおられ「最低7社以上集めたい、崖っぷちだけにG7サミットだ」と話されているそうです。
これらの逆境を逆手にとるという発想で、これまでも「銚子名物ぬれ煎餅」や「まずい棒」、本銚子(本調子)駅になぞらえて「運気アップ記念切符」、銚子名産「鯖(サバ)」にかけて「鯖威張る(サバイバル)カレー」など様々な商品をヒットさせてきました。これらの一つ一つに商品化までのドラマがあり、社員一丸となって「地域のために銚電を残さなくては」という全社員の「地域のために銚電を残さなくては」という強い思いを感じます。勉強になりました。夏休みにぜひ銚電に乗りに行こうと思います。
校長室のひとりごと「あれ、セミは?」
西日本や東海地方は短い空梅雨で、例年より早い夏の到来で連日猛暑が続いています。関東地方も連日の暑さは、既に真夏と言っても良いかもしれませんね。いつもなら梅雨明けと同時に「ミーンミーン・・」と暑さに輪をかけるようなセミの鳴き声があちらこちらから聞こえてくるのですが、今年は全国的にセミの鳴き声が聞こえてきていないようです。虫の生態に詳しい専門家によると、今年は梅雨が短く、集中豪雨はあったものの空梅雨で地中深くまで水分が行き渡らず、木々にも十分な水分が足りず、セミの幼虫の栄養分となる樹液が少なかったこと、またセミの羽化には地温が20℃以上の日が続かなくては幼虫の羽化のスイッチが入らないこと、地面が乾燥して固まっているため幼虫が地表に出てこられないことなどの原因が重なっているからではないかと推察しています。
早朝から安眠を妨げるかのような夏の始まりを知らせてくれる風物詩のセミ、鳴かないと鳴かないで何か物足りなく感じます。セミは寿命のほとんど4年以上を土の中で過ごし、ようやく訪れる夏に地表に出てきて羽化し、数日間だけ大合唱をし短い生涯を終えます。そう思うとあの「やかましい大合唱」が、やけに恋しく感じてしまいます。
校長室のひとりごと「テレビ離れ」
3年生と校長面接を行っています(6月30日参照)。生徒の普段の姿を引き出そうと質問内容も工夫しています。「どんなテレビ番組をよく見ますか?」と問えば、「〇〇とか△△などが好きです」と生徒達は答え、すかさす「昨日の◇◇見た?面白かったよね」などと私も返すというやりとりで生徒の緊張を和らげていたものです。しかし最近は「どんなテレビ番組・・・・見ますか?」と聞くと「テレビは見ません」と答える生徒が大半です。「ではニュースはわからないかな?」と聞くと「ニュースはスマホで見ています」といった具合です。年々テレビ離れが進んでいると実感します。テレビの視聴に関する調査がありますが、2014年実施の調査で「テレビコンテンツを全く見ない」と回答した13歳~19歳は10%だったのに対し、2022年実施の調査では「全く見ない」と回答した13歳~19歳は19%と倍増しています。調査によればこの傾向は、全ての年代で同様の結果が表れているそうです。テレビっ子だった私は「テレビばっかり見てるんじゃないよ!」とよく叱られたものですが、テレビ離れが良いのか悪いのか判断が難しいところです。情報を手に入れる手段としてスマホを利用することは悪いことではありませんが、AIが自動的に履歴から「興味のありそうな情報」を次から次へと表示し、そうでない情報は、表示されなくなる性質がスマホにはあります。それを理解した上で利用してほしいものです。昭和の学校の朝の風景「ねえねえ昨日〇〇見た?」「見た見た」なんてはしゃぐ姿は懐かしい過去のことなんですね。
校長室のひとりごと「水泳の授業」
今、水泳授業が話題になっています。愛知県大府市や静岡県沼津市などいくつかの市では、水泳の授業の廃止が報じられ、それに対し賛否両論の考えがネットでざわついています。学習指導要領では小1から中2まで水泳の授業は必修で行うことになっています。ただし「適切な水泳場の確保が困難な場合は実技で取り上げなくても良い」と記載があります。なぜ今水泳授業の廃止なのか、原因の一つがプールの老朽化です。1955年の小中学生の水難事故を期に、小中学校にプールを設置されはじめ水泳の授業を行うようになりました。本校は昭和47年にプールが設置され50年以上が経過しています。新設校は別として全国的にほぼ同時期の設置だと思います。沼津市の中学校のプールも老朽化が深刻で修繕には一校当たり2億円かかるそうで、学校での水泳授業を廃止したそうです。老朽化以外にも近年の猛暑の影響で、プールサイドは火傷しそうなくらいに熱くなり、水温も30℃、水中での熱中症の危険が高まっていること、宗教や多様化する生徒への配慮のため、体育教師の負担軽減など廃止する理由はいくらでもあります。中学校の体育の授業で水泳に充てられる時数も限られており、授業の中で全員が泳げるようになるには限りがあります。では、水泳授業は必要ないかと言えば、そうは思いません。7月に入り水の事故が全国で発生してる現状を鑑みれば、つまり原点に戻り、水難事故対策の一助と考えれば、水に慣れることは大いに役立つことだと思います。昔と違い、夏のレジャーも様変わりしプールへ行ったり海水浴に行く家庭も減少しています。水泳授業で水に慣れることの意味は大きいと考えています。
校長室のひとりごと「音を立てて崩れていく」
「これでもか」というくらいの晴天続きですが、心は重い雲に覆われているようなスッキリしない気持ちが続いています。原因は名古屋市の小学校教員による児童の盗撮、教員SNS仲間での共有による不祥事、というより逮捕されるという事件の報道をはじめ、連日新たに報じられる教員による盗撮やわいせつ事件の報道です。一般の視聴者と同じように私も「あり得ない」「酷すぎる」などと報道に胸を痛めています。全国で小中高等学校の教員は約92万人、その多くは身分や立場を自覚し「聖職」とまでは言いませんが、日々子ども達のために職責を全うしようと一生懸命励んでいます。しかし、連日これだけ教員としてあるまじき行為による逮捕者、不祥事が続いてしまうと、社会的に学校、教員に対する信頼や信用を失うことを懸念しています。大切な我が子を学校に預けている皆さんにしてみれば、例え当該校でないにせよ「先生の質も下がった」「日頃偉そうなことを言っているくせに」「これだけ芋ずる式に出るなら、もしかして・・・」「うちの学校は、うちの担任は大丈夫だろうか」「もう何も信じられない」と不信感を募らせるのも当然です。これまで積み重ねてきたことが音を立てて崩れていくような喪失感を感じずにはいられません。社会全体の学校に対する信用、教職員に対する信頼を取り戻すために、一つ一つこれまで同様、子ども達のために頑張っていこうと思います。
校長室のひとりごと「験担ぎ」
いよいよ明日、各部の葛北大会初陣です。暑さに気をつけ頑張ってほしいものです。皆さんは、ここぞというときに何か「験担ぎ(げんかつぎ)」をしていますか。
「験担ぎ」とは辞書によると、ある物事に対し過去に良い結果が出た行為を繰り返すことで吉兆を推し量ること。また縁起を気にして物事の成功を願った行動をすること。と書かれています。私が部活動顧問をしている頃は、大会前に弁当の話を部員にしていました。「勝ちたいからって『カツ丼』は胃もたれして動けなくなるぞ!」とか「ウインナーは『winner(勝者)』で縁起いいぞ!」「デザートは『伊予柑』がいい予感がするな~」などと言った具合です。受験前にも同様に「先に通るように『ちくわ』がいいんじゃない」なんて話していたものです。受験の翌日「先生昨日弁当にちくわ入ってました」「良かったな」「でもキュウリが詰められていて先が見えませんでした・・・」「・・・」みたいな笑い話をしていた頃を思い出します。その生徒はしっかり合格したので今こうして話すことができます。
ちなみに私の験担ぎは「金色のネクタイ」です。もし「金色のネクタイ」を締めていたら、その日は勝負の日だと思ってください。験を担いだからと言って全てうまくいくわけではないでしょうが、それで気持ちが楽になるのであれば「験担ぎ」も悪くないですよね。似た意味で「縁起担ぎ」という言葉がありますが、一説によると江戸の商人達の間で流行した「逆さ言葉(ハワイ→ワイハ)」で「えんぎ→ぎえん→げん」になったと言われています。
校長室のひとりごと「スポGOMI?」
「スポGOMI」をご存じでしょうか。これは「スポーツごみ拾い」のことです。と言ってもそもそも何それ?ですよね。2008年に日本で誕生したスポーツで、1チーム3人、競技時間は60分。つまり60分以内にどれだけゴミを拾えるか、そしてゴミの種類ごとにポイントが決められており、獲得ポイントで勝敗を競い合い世界大会も開かれています。
世界中で深刻化している海洋ゴミ問題、その8割は陸(街)から流れ出ていると言われており、それを防ぐための有効な手段、それが「ゴミ拾い」と言われています。昨年21カ国が参加した「スポGOMIワールドカップ」は世界中で大きな反響を呼び、国と国、人と人つなぎ地球規模で「スポGOMI」をとおして「ゴミ拾いの輪」が広まっています。今年10月には東京で34カ国が参加する世界大会「スポGOMIワールドカップ2025」が開催されるということです。この「スポGOMIワールドカップ2025」は既に各国で予選が始まっており、その各国予選でこれまで集められたゴミの総量は1773.98Kgで、参加人数は1,458人、また2008年に誕生以来のゴミの総量は193,120Kgで参加延べ人数は165,321人だそうです。
地球に優しいスポーツ「スポGOMI」の紹介でした。
校長室のひとりごと「睡眠時間」
こう暑いと夜も寝苦しくて、朝は汗だらけで目覚めもスッキリとせず睡眠不足気味だと感じます。これまで我慢していた寝室にもついに冷房を入れました。
ところで、OECD(経済協力開発機構)による睡眠時間に関する調査結果が興味深いので紹介します。先進国33カ国で一日の平均睡眠時間が一番長かったのは「南アフリカ」で9時間13分。次いで中国の9時間01分、アメリカの8時間51分です。では日本人の平均睡眠時間はというと7時間22分と、調査した先進33カ国中、一日の平均睡眠時間が一番短いという結果です。一番短い日本の中でも、女性の平均睡眠時間は男性よりも13分短かく、更には睡眠時間が短いのは大人だけではなく、子どもにおいても世界で一番睡眠時間が短いそうです。別のある調査によると日本の子どもはどの年齢層でも「年齢別推奨睡眠時間」よりも実際の睡眠時間は短く、特に5歳児では1時間52分も短いそうです。おまけに「世界の子どもの睡眠時間と比べ日本の子どもの睡眠時間が世界一短いことを知っているか」という問いに対し、「知らない」と回答したのは全体の68.7%に及んでいたそうです。
「寝る子は育つ」と昔から言いますが、その通りで睡眠不足だとホルモンバランスが崩れるなど、特に育ち盛りの子ども達には心配ですよね。
皆さんも無理せず適度に冷房を利用し暑い夏を乗り切りましょう。
校長室のひとりごと「実感!地球温暖化」
関東も梅雨明けこそしていないものの連日の猛暑には困ったものです。日本だけではなくこの猛暑、ヨーロッパでも大変なことになっているようです。スペインやイタリアでは気温42℃という予報もあり対策を進めています。イタリアのシチリアでは最高気温が39℃以上の予報の日には昼間の屋外労働を禁止とし、今後この措置がイタリア全土に広がりそうだということです。またローマ、ミラノ、ベネツィアなどではAM11:00からPM6:00は外出しないように市民に勧告しているそうです。フランスのマルセイユは最高気温40℃に達すると公共プールを市民に無料開放しているそうです。ギリシャのアテネ、ポルトガルのリスボンでは熱波により山火事が発生し住民が避難する事態になっています。またスイスではビルヒ氷河が高温のために崩壊し、近隣の村の90%が埋没してしまったそうです。調べを進めると、アメリカでも凄いことになっているようで、ニューヨークでは37℃という連日の猛暑で、エアコンの使用量の急増で停電したり、アスファルトが溶け車が道路を突き抜け落下する事故が発生したということです。
地球温暖化による地球規模の異常気象なのでしょうが、暑いからエアコンをつける。そうすると電力消費が増し、さらに電気を作らなくてはならず、結果としてCO2などの温室効果ガスが増える・・・ 正に負のスパイラルと言えます。どうにか良い方法はないものでしょうか。
校長室のひとりごと「校長面接」
今年も3年生全員と「校長面接」を行っています。3年生はいよいよ受験生と呼ばれる時期になってきました。3年生一人一人が、どんな生徒なのかをより詳しく知るために直接1対1で面接をします。生徒達は、予め学級で所作を覚え練習したり、言葉遣いなどに意識し練習したりと、校長面接に臨んでいます。3年生にとっては面接試験の予行練習の場、受験生としての自覚を持つきっかけになっています。面接で質問する内容は「得意な教科、苦手な教科」「長所と短所」「今現在考えている卒業後の進路」などいたって簡単な質問ばかりです。それでも生徒達にとっては滅多に入ることのない校長室という場所で、校長と1対1で質問されるわけですから、予め考えていた回答も緊張のためか真っ白に吹っ飛んでしまう生徒も少なくありません。しかしそれこそが予行練習、入試までの時間でしっかりと準備を積んで入試当日を迎えることができるのだろうと思います。
「面接は普段通りで良い」という考えも間違いではありませんが、やはり中学3年生らしい受け答えや所作、そして何より「面接試験」という選ばれる場だというTPOを考えればそれなりの準備が必要になります。「家族構成を教えてください」という質問に「パパ、ママ、お兄ちゃん・・・」ではなく「父、母、兄・・・」と答えるべきでしょう。日頃より受験生だという意識で生活することが大切なのだと思います。
校長室のひとりごと「葛北大会壮行会」
今日は「葛北大会壮行会」が行われます。葛北大会とは運動部活動の千葉県中学校総合体育大会(夏の県大会)への出場権を懸けた葛北支部(野田市・流山市)の予選となる大会です。この夏の大会を区切りとして3年生は一線を退くため、3年生にとっては最後の大会です。種目によって多少異なりますが、この葛北大会で勝ち残れば「葛北支部代表」として7月末の県大会に出場できます。そしてその県大会でも勝ち残れば「千葉県代表」として8月に行われる関東大会や全国大会に出場することができる、中学校の部活動の大会では全国大会まで続く一番大きな大会です。そんな葛北大会は明日の野球の開会式を皮切りに、しばらく毎週末続きます。今日の壮行会では、各部より葛北大会に向けた決意を発表し、それに対し全校でエールを送る会です。壮行会で私が選手達に贈る言葉として「日本中に中学校は9033校、中学生は314万人。たった1校、または一人を除いて必ずどこかで負ける。だから負けることは恥ずかしいことではない。恥ずかしいことがあるとすれば、途中で諦めてしまうこと。終了のホイッスルが鳴るまで全力で戦ってほしい」というような話をしようと思います。3年生には1試合でも多く川間中のユニホームを着て戦ってほしいと思っています。
校長室のひとりごと「書き表すこと、読みとること」
社会の変化に伴い「学力観」も変化しています。それは入学試験をはじめ様々なテストにも影響しており、例えば単に答えを導くだけではなく「なぜそうなるのか」を文章で説明する問題や「国語でありながらグラフを読み取り文章で説明する」問題など従来より一歩も二歩も先に進んで、自分の考えを文字で表したり、問題そのものの意味を読み解く力が求められています。各教科、授業のまとめをしっかりと時間をとり「自分の言葉」で書かせるようにしているのは、こうした「学力観」に対応するためです。
昨日「弁当の日の振り返り」を全校生徒分を読んだ話をしましたが、唖然としてしまいました。例として掲載したのは「文章を書くことに慣れている」生徒なのでしょう。ごく自然に読むことができましたが、漢字の誤字脱字はもちろん、多くの生徒の振り返りはお世辞にも文章とは言えない状況でした。中には文字自体が解読できない雑なものまでありました。振り返り用紙を校長が読むとは思っていなかったのでしょうけれど、だからと言って見逃すことはできません。どうみても「自分の考えを文字で書く」ことに慣れていないことがうかがえます。自分の考えを書かせる機会を増やすためにも、授業のまとめの時間をしっかりと設け「自分の言葉で」まとめさせるよう、先生方にもう一度話そうと思います。
書けなければ読み取れないですから…
校長室のひとりごと「弁当の日(振り返り)」
先週の土曜日は「教職員ファミリーデー」、先生方のご家族が本校の様子を参観しました。参観された方からは「実際に働いている姿、どんな学校なのかがわかって安心した」と感想をいただきました。また生徒は自分で弁当を作り、その弁当をみんなで食べる「弁当の日」でもありました。弁当箱を開ける時には皆ニコニコと自慢げにワイワイと楽しげに弁当箱を開け食べていました。最後に振り返り用紙を記入し「弁当の日」はめでたく終わりました。全校生徒の振り返りを読みましたが、多くの生徒がこの「弁当の日」のねらいを達成できたと感じる振り返りでした。例えば「大会の日、朝起きたら当たり前のように弁当が準備されてけど、それって当たり前のことじゃなくて、こんな大変なことをお母さんがやっていたんだと気づきました」「こんなに時間がかかってこんなに大変だとは思わなかった、ただただ母に感謝です」「次はもっと彩り良く栄養のバランスを考えたい」「次はキャラ弁も作ってみたい」「最初は眠いし面倒だと思ったけど、弁当箱に詰め終わると達成感があってとても楽しかった。また作りたい」「お母さんに教えてもらいながら作ったので、たくさん話すことができました。手際が悪いと怒られたけど…」などなど、それぞれ生徒一人ひとりに物語があったようです。
校長室のひとりごと「校外学習」
今日は1年生の校外学習です。例年この時期の校外学習は天気が心配です。昨年の1年生(現2年生)は大雨のマザー牧場でした。今日も少し心配ですがなんとか最後まで耐えてほしいものです。電車で上野まで行き上野公園内を班ごとに散策、そして今度は上野から浅草まで徒歩で移動しながらの浅草散策。ゴールのスカイツリーを班ごとに目指し、スカイツリーの高さ450m地点にある天望回廊などを見学する予定です。
今回の校外学習のスローガンは「We can do it! 最高の校外学習にしよう」で、サブタイトルとして「Youは何しにTokyoへ」です。今回の校外学習では、上野公園、浅草と外国人観光客に人気のスポットであり、おそらく浅草寺などは今日も外国人観光客でいっぱいでしょう。そこで今回の校外学習では各班に一つのミッションを与えています。それは「外国人を見つけ英語でインタビューする」ことです。これまでの英語の授業で学んできた英語力を駆使して「自己紹介」「お名前を教えてください」「どこから来たのですか」「なぜここに来たのですか」「上野(浅草)で何を楽しみましたか」「お礼」という一連の流れでインタビューすることになります。みんなしっかりとインタビューできるでしょうか?あとで生徒達に様子を聞くのが楽しみです。
校長室のひとりごと「陽性型の梅雨」
今年の「梅雨」はどうなっているのでしょう。実は「梅雨」といっても、年によって様々な性格や特徴があり、梅雨前線の動きや位置によっては雨が降らない「空梅雨」になることもあります。昔は梅雨の時期には「たまには静かに雨の音を聞きながら読書でもしてみたらどうだ?」なんて生徒達に話していた記憶があります。そんなしっとりの梅雨も地球温暖化による気候変動の影響なのか、最近は特徴も随分と変わってきたように感じます。梅雨には大きく二つのタイプ「陽性型」「陰性型」があるそうです。「陽性型」の梅雨は、雨が降るときには短時間に激しい雨が降り、晴れた日には気温が急上昇するというタイプです。一方「陰性型」の梅雨は、梅雨前線の北側で弱い雨がしとしとと降り続き、さほど気温も上がらない、以前の梅雨のようなタイプです。最近の「梅雨」は、梅雨前半は「陰性型」の特徴を持ち、梅雨明け間近の後半には、集中豪雨をもたらすような「陽性型」の特徴をそれぞれ持ち合わせるパターンが多かったようですが、今年は思い切り「陽性型」で梅雨入りし、大雨と猛暑に悩まされそうです。今なら「熱中症が心配だから窓を閉め切りエアコンを効かせた部屋で読書でもしてみたらどうだ?」なんて話すのかもしれませんね。6月でこんな状態では、今から夏本番が心配になってきてしまいます。
どうやら明日からまた梅雨空が戻ってきそうです。明日は1年生の校外学習、明後日からにしてもらえないでしょうかね…
校長室のひとりごと「ファミリーデー」
以前ご紹介しましたが今日の土曜授業は「弁当の日」です。生徒達(教職員も)は自分で弁当を作り持参して、みんなでそのお弁当を食べる日です。この「弁当の日」には食育はもちろんいくつかの目的があります。一番の目的は弁当づくりをとおして「家族の会話」や「家族への感謝」「家族の絆」などを生徒達に考えさせるためです。理想を言えば、作る弁当の食材の調達から、作り終えた後始末も含め一切家族の手を煩わせないことですが、なかなかそうもいかないと思います。保護者の皆様にはご理解いただければと思っています。
さて、今日はもう一つイベントを企画しています。名付けて「教職員ファミリーデー」。これは本校に勤務する教職員の家族を招き、学校の様子、勤務する様子を参観してもらおうという企画です。小学生ではよくある「家族の職場見学」の教職員版といったところでしょうか。ご家族にとって「自分の娘、息子、またはお父さん、お母さん、夫、妻がどんな環境でどんな仕事をしているのか」は興味があることでしょう。本校だけではなく教員は若返りが進み、若い先生方がたくさんいます。メディアでは「教員はブラック」などと取り上げられ、少なからずご家族は心配していることでしょう。そんな心配を払拭していただくことで、ご家族も教職員も「家族」について考えるきっかけになればと考えています。
つまり今日は生徒にとっても教職員にとっても「ファミリーデー」なのです。
校長室のひとりごと「地産地消」
このホームページ「校長室の・・・」のコーナーは校長の私が担当しておりますが、HP内には他にも、教頭が担当している「学校の様子」、各部活動顧問が担当している「部活動の様子」、養護教諭担当の「保健だより」事務室担当の「事務室より」、栄養士担当の「給食だより」などがあります。そちらもご覧いただけていますでしょうか?はじめにHPを開いたトップ画面に「新着情報」として毎日の給食の画像を更新しています。栄養士が毎日更新してくれています。「6月19日(木)の給食」をご覧になりましたか?6月19日(木)昨日の給食は「のだの恵みを味わう給食」でした。野田産の発芽玄米、枝豆、なすを食材として各校様々なメニューの給食で提供されました。本校のメニューは画像の通り。地元で作られた作物を地元で食べることを「地産地消」といいますが、今、この地産地消が色々な意味で注目されています。収穫した作物の輸送が短距離、短時間で済むため、輸送にかかる消費エネルギーが少なくて済むことや、収穫したての新鮮な食材を提供することができるなど「良いとこ取り」の、まさに恵み豊かな野田市ならではの給食でした。昨日の枝豆に至っては、ここ川間中の学区にある「船形地区」で朝一番で収穫したものを朝早くに納品していただき、調理員さん達が給食の時間に間に合うように美味しく茹でてくださいました。この「暑さ」と「枝豆」とくれば、あとは「ビー◯」があれば完璧です。給食ではやはり無理ですよね。
校長室のひとりごと「進路保護者会」
本日、3年生保護者を対象とした「進路保護者会」が行われます。毎年第1回目の進路保護者会はこの時期に実施しています。3年生は部活動の大会を終える夏休みともなれば、多くの上級(高校等)学校の「学校説明会」や「体験入学」「相談会」などに参加します。自分の肌感覚で行きたい学校選び(受験校選び)をはじめていくわけです。そして脱偏差値時代、「行ける学校選び」から「行きたい学校選び」について、保護者の皆さんにも生徒達同様夏休み前にご理解いただくためです。また、上級学校に進学するには入学試験に合格する必要があるため、行きたい学校に見合った学力を身につけられるよう本格的な受験勉強を始めるのもこの夏の時期で、秋には三者面談で受験校を絞り込み、私立高校では、手続きを進め12月には、実際の出願となっていきます。こうした進路選択、受験に関するスケージュール的なことを説明するのも、今回の進路保護者会の目的の一つであり、この時期に実施するのはそのためです。例年夏には各高校の入試要項が確定するので、秋の第2回進路保護者会で説明する予定です。
昨日から「校長面接」をはじめました。今年は受験生であるという自覚を促すことを目的としています。皆、これまでにない緊張した趣で、校長室のドアをノックしぎこちなく面接を始める姿には初々しさを感じます。
校長室のひとりごと「熱中症」
連日こう暑いと「熱中症」が心配になります。「熱中症」というと「夏」を思い浮かべますが、実は4月から10月までが要注意だそうで特に注意が必要なのが「梅雨」のこの時期だそうです。そもそも熱中症を引き起こす条件には「気温」「湿度」「日差し」が関係しています。ですから曇りや雨の日でも、また屋外だけではなく室内にいても注意が必要だということです。この熱中症を引き起こす三つの条件を割合で考えると「気温が2割」「日差しが1割」、そしてなんと「湿度が7割」だそうです。人間は暑いときには汗をかきます。そしてその汗が蒸発する気化熱により体温を下げてくれるのですが、外気の湿度が高ければ高いほど汗が蒸発しにくくなり結果として体温が上がってしまいます。この湿度が高い梅雨の時期に「熱中症」への注意が特に必要というのもうなずけます。この三つの条件の割合から熱中症の危険度を表す「暑さ指数(WBGT)」を計測するのが「WBGT計」、今年はこれまで以上に「熱中症」のリスクがあると想定し、この「WBGT計」を各部活動に一つ準備し、活動中には常に暑さ指数に注意を払えるようにしています。
ところで「梅雨」はどこに行ってしまったのでしょうか・・・
校長室のひとりごと「親子の会話」
6月10日は「時の記念日」でした。日本書紀によると671年6月10日、日本で最初の時計「漏刻」と呼ばれる水時計が初めて時を刻んだことから、後に「時の記念日」に制定されたそうです。その「時の記念日」に合わせて「シチズン」が小学生の子どもがいる共働き夫婦に家庭での時間の使い方について調査したそうです。それによると親子の会話時間が13年前に比べて減っているということです。その要因としてスマホの普及があげられると担当者は話しています。一昔前は家族で一つのテレビを囲みながら、といういわゆる一家団欒の光景が思い浮かびますが、今では大人も子どもも同じ部屋にいながら、個人個人でスマホを見ているというのも、とりわけ特別ではない時代なのかもしれません。一昔前なら何かわからないことがあると子どもは「ねえねえ…」などと自然と親と会話していたことが、今ではわからないことはスマホを通してAIが教えてくれる時代、会話が減少しているというのもうなずけます。ちなみに平日どのくらい子どもと話すかという調査の結果では、平均で父親が52分、母親が1時間34分だそうです。もちろんその間話し続けるというわけではないですが・・・
校長室のひとりごと「300万件突破!」
昨年度の4月始業式からブログ「校長室のひとりごと」を始めました。足かけ5年にわたるコロナ禍により、地域・社会と学校の間に大きな溝ができてしまい、地域の教育力をお借りしようにも、まず本校のことを少しでも知ってもらうための一つのツールとして「HPを活用しよう」と考え、校長として何かできることはないかと始めたのが「校長室の・・・」というわけです。始めた当初は「毎日続けられると良いな・・・」程度の気持ちでしたが日が経つにつれ、毎日続けることが「自分自身の契約」かのように今日まで続けてきています。始めた当初のHPのカウント数は「1411320」件、うれしいことに口コミで広がったのか徐々にカウントが増え、冬休みには「2000000」件を突破し、2月には始めてから100万件を数えるほどになり、そして目出度く週末に「3000000」件を突破しました。本当に皆さんのおかげだと感謝しています。単にカウント数を増やしたいのであれば、生徒の写真をたくさん掲載すれば良いのかもしれませんが、今は何かと難しい世の中、個人を特定されないように後ろ姿であったり、顔が写っている場合には解像度をわざと下げるなど個人情報の漏洩対策をしたうえで他のコーナーで写真を載せています。そんなこんなで今では、毎日約4~5000件もの方々に閲覧していただいています。これを励みにこれからも続け、400万件、500万件を目指して頑張ろうと決意を新たにしました。
校長室ひとりごと「定期テスト」
今年度最初の定期テストが来週あります。学生の頃は「テストさえなければ学生は最高なんだけど・・・」なんて考えていませんでしたか。今の野田市は前後期の二期制なので「定期テスト」と呼んでいますが、三学期制の頃は「中間テスト」「期末テスト」などと呼んでいました。そもそもなぜ「定期テスト」を行うのでしょう?その答えの前に私なりの持論ですが、学習の効果を上げるためには「学習サイクル」が大切だと考えています。短期的な学習サイクルとしては、授業中の理解を定着させるために復習する。復習の最後に「次時は何を?」と簡単に予習する。予習した内容なら授業での理解が増す。そしてまた復習するという毎日繰り返しのサイクルです。定期テストも中期的な「学習サイクル」一つと考えられます。今回で言えば4月からの約2ヶ月間の内容をテスト勉強という名の復習をする。そして実際にテストを受ける。満点ならともかく間違えた箇所をできるようにする。この一連の短期的、中期的な流れが学力の効果を上げるためには必要だと考えます。また我々教師にとっては、日頃の授業を見直し改善する一つの目安となるのがこの「定期テスト」なのです。
生徒も含め教師以外のほとんどの人は「成績をつけるため」にテストをすると答えるでしょう。確かに成績に左右することはありますが、教師も生徒もこれまでを振り返るための一つの物差しであり、今後改善するための数値的な材料、それが「定期テスト」だと考えています。
校長室のひとりごと「チャンスに変える発想」
今日明日と学校を留守にします。「関東甲信越地区中学校長会研究協議会」に参加するためです。この研究大会は、関東1都6県と新潟、長野、山梨を加えた中学校の校長で組織する校長会の研究大会で、今年で77回目、千葉県がホストとなり千葉市で開催されます。この場でも何度もボヤいていますが、時代の流れや社会の変化に伴い学校教育は大きな転換期を迎え、それぞれの学校が抱える課題も多岐にわたっています。今回の研究大会は、そんな各中学校の現状から「新たな時代を切り拓き、よりより社会を形成していく人間を育てる中学校教育」テーマとし9分科会に分かれ、それぞれの課題について協議します。一日目の今日は、開会行事、全体協議、記念講演が行われます。今回の記念講演は「絶対に諦めない!~地域と共に存続を目指す銚子電鉄の挑戦~」という演題で、竹本勝紀氏(銚子電鉄代表取締役)にご講演いただきます。全国的にローカル線の廃線が続く中で、銚子電鉄は何度も廃線の危機に直面しながらも、銚子名物「ぬれ煎餅」の生産や販売、「まずい棒」の販売、「お化け屋敷電車」などのイベント企画、映画の制作など、数々のピンチをチャンスに変える発想力で3年連続で黒字という成果を上げている実績があります。竹本氏のご講演から、本校の経営戦略のヒントが得られるのではないかと楽しみです。
校長室のひとりごと「市内陸上大会」
あいにくの天気ですが今日は市内中学校陸上大会が行われます。先月、各運動部活動の市内大会が行われましたが、この市内陸上大会は単に陸上部の市内大会ではなく、各学校とも全校体制で所属部活動に関係なくメンバーを選抜し学校対抗で競い合います。私が教員に成り立ての頃は、この陸上大会だけではなく、水泳大会、体操大会も同様に学校対抗で行われていました。今では水泳も器械体操もクラブチームの活動が主で、中学校の部活動は存続が難しくなくなっているのが現状です。しかし陸上部だけはどこの中学校にも存在し部員もいます。しかし陸上部員だけでは、大会自体が成り立たず、この市内陸上大会だけが今も残っているわけです。
本校でも、全校生徒から陸上部員を中心にメンバーを選抜し、今日の市内陸上大会に向けて練習をしてきました。学校対抗ではありますが、やはり大きな学校や陸上部員の多い学校にはなかなかかないません。今日は勝ち負けや記録だけではなく、これまでの自分を少しでも超えられるよう頑張ってほしいと思っています。
この市内陸上大会は、大会中の合間を縫って各種目の表彰が行われます。各種目優勝した生徒の所属する学校の校長が担当し、賞状とメダルを授与することになっています。今年は何回表彰を担当することができるか今から楽しみです。
校長室のひとりごと「紫陽花」
東海、近畿、中国地方の梅雨入りが発表されました。どうやら平年より3日ほど遅れで今日にも北陸地方と関東地方の梅雨入りが発表される見込みです。本格的な雨の季節がやってきました。雨の季節になると「紫陽花(あじさい)」に目が行きます。梅雨入り前からきれいな花を咲かせていたでしょうが、「梅雨と紫陽花」を関連付けられた思考回路のためでしょうか、やはり梅雨と紫陽花はセットで捉えてしまいます。紫陽花の花と言えば「ピンク」「紫」「青」ですが、植わっている土壌で花の色が決まってくるということがよく知られています。植わっている土が「酸性」を帯びているようなら、花は「青」、土がアルカリ性なら「ピンク」、そして中世の土に植わっているようなら、青とピンクを混ぜた「紫」の花が咲くそうです。
この紫陽花を見ると苦い出来事を思い出します。中学生の頃ですが、理科のテストのことです。酸性、アルカリ性で「リトマス試験紙」はそれぞれどう変化するかという問題です。先に書いたように紫陽花の花の色は土壌で決まることを以前から知っていたため、リトマス試験紙も同じだろうと、酸性は青色に、アルカリ性は赤色に変わると解答しました。しかし、実際にリトマス試験紙は紫陽花とは逆だったという話です。その間違い以来、紫陽花もリトマス試験紙も間違えずに覚えることができました。
雨の季節に紫陽花の花を見ると、そんな昔の出来事を思い出すものです。
校長室のひとりごと「〇ハラ」
今更ですがハラスメントとは「相手に不快感や不利益を与えたり尊厳を傷つける」ことです。近年、聞いたことのないハラスメント「~ハラ」という言葉を聞くようになったと感じています。その中に「〇(まる)ハラ」があります。これは若い世代を中心にSNSのチャット機能で末尾に「。」句点をつけた文に恐怖を感じるというものです。一般の企業でも仕事上の連絡等をLINEを利用していることが多いと聞きます。本校でも緊急連絡などはLINEを使用しますが、例えば部下から上司への報告に対して、上司が文末に「。」をつけたとします。上司はそんな気持ちはなくても「これで終了なの?」「切り捨てられている?」と恐怖を感じる若者が一定数いるというのです。日本語的には新聞の見出し、短歌・俳句、賞状以外は句読点をつけるのが基本なのですが・・・
話は少し飛躍しますが、中高生のSNSによるトラブルには、この「。」あり・なしを含め「?」「!」が関係している場合もあります。例えば「何でくるの?」と送られた側は、手段を「バス」などと返信するでしょうが「何でくるの」となれば「はっ、言っちゃいけないのかよ」とトラブルの原因にもなりかねません。
そんなこんなで、特に仕事で先生方にLINEを利用するときには、細心の注意を払おうと思います。これも時代の流れなのでしょうか。