校長室のひとりごと「ペップトーク②」
昨日の続き「やる気にさせる魔法の言葉ペップトーク」について書いてみます。「ペップトーク」とはアメリカのスポーツ界で古くから重んじられている指導者必須の技術で指導者が率先して学ぶ「話術」です。
最も有名なペップトーク例です。舞台は1980年レークプラシッド冬季五輪アイスホッケーの決勝ラウンド。アメリカの相手は五輪4連覇中のソ連(現ロシア)、当時プロ選手の出場は認められておらずアメリカは代表とはいえ学生選抜。試合前のロッカールームは、勝てっこないという思いから来る恐怖と不安と緊張で静まりかえっています。そこへヘッドコーチがやってきて「偉大な瞬間は偉大なチャンスから生まれる。チャンスは今夜だ、その手でチャンスをつかみ取ったんだ」「たった1試合だ。10試合戦えばソ連が9回勝つだろうが、今日のこの1試合は違う。今夜は敵と肩を並べとことん食らいつく。そして完全に封じ込めるんだ、必ずできる」「今夜は俺たちが世界で最も偉大なチームだ。お前達はホッケーをやるために生まれてきた。今夜お前達がここに来たのは運命だ」「その時が来たぞ、ソ連の時代はもう終わった。もういいだろう、いい加減聞き飽きた。どこでもソ連は凄いという話ばかり聞かされ続けた。でももう古い」「時代はお前達のものだ。必ず奪い取ってこい!」そして選手達はリンクへ出て行き、結果は逆転の4対3で勝利、アメリカは金メダルに輝き、後に「氷上の奇跡」と呼ばれ語り継がれています。(つづく…)