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校長室のひとりごと「過去の経験から」

 東日本大震災による津波など大きな被害を受けた岩手県大船渡市の山林火災の報道には胸を痛めています。多くの方が避難所生活を始めているそうです。

 1月、発生から30年の阪神淡路大震災について先週話題にしました。その後も2004年新潟中越地震、2011年東日本大震災、2016年には熊本地震、2018年北海道胆振東部地震。そして昨年2024には能登半島地震と、わずか30年の間に6回もの大地震、それも甚大な被害をもたらした震災が発生しています。ある専門家によれば30年以内に80%の確率で南海トラフ地震が起きるという予測も発表されています。この30年で防災に関する様々な取り組みが行われてきました。阪神淡路大震災は発生時刻が午前5時46分と朝食準備と重なったため、火災も発生し被害は拡大しました。また電気の復旧とともに寸断されていた電線等から発火し火災が長引いたとも言われています。様々な過去の経験から、例えば電力・ガスは揺れを感知したら元から供給を止めるシステムなど防災対策が各分野で進んでいます。同時に国民の防災意識は一気に高まりました。混乱を招いた阪神淡路大震災の時からは比較にならないほど避難所の整備は全国の自治体の取り組みもあり随分と進みました。

 しかし、地震だけではなく台風や今回の山林火災など避難生活で相変わらず課題になっているのは「寒さ」でもなく「食料」でもなく「トイレ」だと専門家は語ります。

 どこか他人事の関東地方に住む我々は、この30年の経験から得た教訓を生かし、日頃より簡易トイレなど備えておく必要があるのではと改めて感じています。