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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「成長期の後半に」

 今日は、3年生対象に「思春期講演会」が行われます。毎年この時期に3年生対象に実施しているこの「思春期講演会」とは、思春期の後期から青年期に向かう3年生を対象に自分と向き合い生きてゆく力を身につけること、また「生」と「性」について考え、より良い行動を選択するための正しい知識を身につけさせることを目的としています。

 昨日は尾崎小学校で授業(講話)をしてきましたが、児童たちは皆私の話に耳を傾け、話し合い活動では自分の意見をきちんと話すなど立派なものでした。安心していつでも中学生になる準備ができていると実感しました。その一方で日頃中学生相手のためか、小学6年生が小さく(身体面だけではなく)感じられました。やはり成長期真っ只中、3年間でこうも大人になるのかと今朝改めて生徒たちを見て感じたところです。

 さて、今日は千葉県助産師会の助産師を務めていらっしゃる先生をお招きし「いのちの話」と題して「生命誕生の大切さ」「正しい性の情報」「二次性徴、性感染症、男女の性の違い」「LGBTQ」についてご講演いただきます。よく言われているように北欧の学校に比べると、「性教育」について日本の学校では消極的で、お互いに学校では家庭が、家庭では学校がやるだろうと、他人任せの時代が長く続いてきました。

 今回、「生と性の専門家」でもある助産師から直接お話を聞く貴重な機会です。

日本のこれまでを考えれば、なかなかすぐに全家庭でできることではないと思いますが、ぜひ、この機会に家庭で「生、性」について話題にしてほしいと思います。

校長室のひとりごと「来春を見据えて」

 今日は尾崎小学校6年生を対象とした出前授業に行ってきます。本校と学区の川間小学校、尾崎小学校は小中連携、様々な取り組みをしています。これは小学校、中学校それぞれ単独で学校運営をするのではなく「地域の子どもたちを義務教育9年間で育てよう」というねらいがあります。

 例年、1月下旬に新入生保護者説明会と並行して6年生に体験入学を行っていますが、限られた時間内で中学進学への不安を取り除くには十分だとは言えません。そこで今回、尾崎小学校から6年生に「中学生になる心構え」について、講話と授業を体験させたいと依頼があり実施するものです。本校からは、校長の私が講話を、教務主任が算数(数学)、3年学年主任が国語の授業を行います。

 中学校では基本的に生徒たちを「大人」として接します。そのことを踏まえて今回私の講話の中でコンセンサスゲーム(NASAゲームとも)を体験させ「自分の考えを持つこと、それを伝えること」「自分以外の考えに耳を傾けること」そして「それらをもとに合意形成すること」「協力して最善の方法を導くこと」の大切さに気づかせたいと考えています。そのために今できることはなんだろう、と6年生が考えてくれるきっかけになればと思っています。


※コンセンサスゲームとは、グループで与えられた条件の中で課題を解決するための最善策を考えるゲームです。現在多くの企業の新人研修等で実施されています。

 

校長室のひとりごと「市長と話そう集会」

 昨日の「所長訪問」に続き、今日は「市長と話そう集会」のため野田市長が来校します。教育に力を入れている市長が忙しいスケジュールの合間を縫って市内の小中学校を直接訪問し児童生徒の生の声を聞き生徒は市政に感心を持ち、市長は今後の教育施策等に生かす話し合いの場です。

 2年生はこれまで「ふるさと野田」について学び、調べ市の今後について考える学習に取り組んできました。今日は学年集会で、これまでの学習のまとめとして各部門ごとにプレゼンテーションします。そのセクションとは…

「野田市の防災対策について」

「野田市の交通事故防止について」

「野田市の公共交通機関について」

「野田市の地下鉄8号線について」

「野田市の再開発計画について」

この5つについて調べたことに対して、中学生なりに考えをまとめ、それを市長にも参観いただき市長のお考えや施策などについてお聞きするという企画です。

事前に生徒たちの考えや、プレゼンテーションを見ましたが、さすが次世代を担う中学生、自分たちなりの考えをまとめ将来の野田市を考えているなと感心させられました。

 「市長と話そう集会」が、生徒たちの「ふるさと野田」について考え、野田市民だという自覚につながることを願っています。

校長室のひとりごと「所長訪問」

 今週は連日来校者、逆に他校に訪問と慌ただしくなりそうです。

 今日は、千葉県教育庁東葛飾教育事務所(野田市の学校を管轄)による「所長訪問」があります。この「所長訪問」とはその名の通り、教育事務所の所長が来校されるわけですが、総務課、管理課の皆さんも同行し、更には野田市の教育委員会からも教育長、学校教育部の管理担当の皆さんも来校します。管轄する県教育委員会、直接監督する立場の市教育委員会、それも所長、教育長が来るとなれば気の弱い(?)私は朝からソワソワ落ち着きません。この「所長訪問」とは3年に一度行われる視察を兼ねた監査のような性質のものです。授業を受けている生徒たちの様子や先生方の様子、校舎を含めた敷地内の安全点検、様々な諸帳簿が適正処理されいるかなどを点検していただき、それをもとに指導していただき必要があれば改善することを目的としています。

 今回、事前に先生方で安全という観点で校舎内を巡回してみると意外と改善点があることに気づきました。例えば、地震の際に危険な棚の上に物を置いてあったり、移動式大型テレビのキャスターにストッパーがかけられていなかったり、教室のロッカー内に破れた古いプリントが無造作に溜まっていたり…

3年に一度ですが、学校内を見つめ直す良い機会であることは間違いありません。

校長室のひとりごと「冷静に見極める」

 最近の技術革新はめざましく、その技術を扱う人間側のモラルや判断力が追いついていないと実感しています。人工知能AIも日々進化を続け、人間が描いたかのような絵画、声優の声を学習させ、まるで本人のような音声を作り出す、もう何が本当で何がどうなっているのかわからない状況です。これらが悪いというつもりはありませんが、使う側の意識やモラルが追いついていなければ、技術を悪用したり、ネット上のフェイクニュースなどに翻弄されたりしてしまいます。戦時中からフェイクニュースは存在していたようですが、今は誰でも簡単に作ることができ、ネットを通して拡散させることも可能です。報道とはとても言えない間違えた内容、興味を引くために個人が作りあげたものなどです。私もこの「校長室のひとりごと」を書く際にネットを開いて話題を探したり、詳細を調べたりとインターネットを使用しています。その際、その情報が正しいものなのか、過剰すぎる表現はないかなど必ず複数のサイトを確認し、最終的には冷静に自分で判断しています。

 今やインターネットを小中学生も当たり前に閲覧しています。しかしその情報の真偽まで考えているかと言えば、そうではない場合も少なくないと感じています。SNSでも同様です。その書き込みが全て真実とは限りません。我々大人は「ちょっと待てよ」となりますが小中学生もそうとは限りません。最近話題の闇バイトも「ちょっと待てよ」と冷静な判断力があれば、おかしいと気づくものが多いと言われています。

 技術革新が進み便利になり、多くの人が簡単に使えるようになればなるほど、その使い方、使う側の冷静な判断力が必要になってきます。その危険性を学校、家庭で大人が教える必要があるとつくづく感じます。