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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「多くの皆さんにご参観いただきました」

 昨日は、野田ガスホールで「川創祭(文化祭)」を行いました。
 午前中は各代表生徒たちの発表、午後は合唱コンクールでした。全生徒にかかわる合唱コンクールは、各学年、各学級ともに素晴らしい歌声を披露してくれました。コンクールなので賞をとった、とれなかったがついてしまいましたが、学級の仲間たちで共有してきた経験は、いつまでたっても決して色あせることはないでしょう。
 川創祭の余韻が冷めやらぬ今日の土曜授業、体育祭への取り組みが始まります。体育祭でも学級や学年、そして全校生徒のみなぎるパワーを発揮してほしいと思います。
 この次から次へと大きな行事が続き「体育祭を10月の下旬にできないの?」というご意見もいただきます。その通りですが10月には本校にとってもう一つ大きな対外行事があるのでこの時期に体育祭の実施となりました。その大きな対外行事とは「関東甲信越地区中学校家庭科研究大会」という関東甲信越地区の中学校家庭科教員のために、各県の実践を互いに発表し合う研修の場で、それを本校会場で行います。実際には千葉県内のいくつかの中学校で同時の開催となりますが、本校は3年生の授業を関東甲信越地区の家庭科の先生方が参観します。

※ 昨日はあいにくの天候でしたが、本校の保護者の皆さんをはじめ、小学校の保護者、地域・一般の皆さんの多くの皆さんにご来場いただき、生徒たちの様子をご覧いただきました。ありがとうございました。

校長室のひとりごと「文化の祭典『川創祭』」

 文化の祭典「川創祭」当日を迎えました。
 日程など詳しくは本HP内で案内しています。午前中は吹奏楽部、特設郷土芸能部の発表、各学年代表の「総合的な学習に時間」の発表、そして全校の代表で市、葛北で発表する弁論、英語スピーチの発表を行います。午後は、合唱コンクールです。9月に入りどの学級の練習にも熱が入り、今週は全校が「合唱モード一色」で校舎のあちらこちらに素晴らしい合唱が響いていました。今日はコンクールですから「賞」に輝く学級もあれば、残念ながら「賞」には手が届かなかった学級も出てきます。しかし、校長としてこれまでの取り組みを鑑みると、どの学級にも「賞」をあげたいと思うほど、生徒たちはよく頑張っています。
 そんな歌声を聞きながら、ふと思い出すのが学級担任だった当時の合唱です。2~30年たっても、曲名はもちろん、練習中のいざこざや、当時の合唱、賞を獲得して生徒とともに喜ぶ自分、賞を逃して悔し泣きする生徒をなだめる自分など…不思議と鮮明に目に浮かんできます。
 本校生徒たちの合唱を聞きながら、そんな昔を思い出し感じたことがあります。それは昔も今も中学生は中学生、何ら変わらないということです。よく「最近の子どもは…」などと言いますが、純真無垢に生まれてきた子どもたち、昔も今も子どもは子ども何も変わらないはずです。もし昔と何か変わっているとすれば、それは社会や子供たちを取り巻く環境、周囲の大人たちが変わっているのでしょう。本質的には昔も今も中学生は中学生、「最近の子供は…」などと変に躊躇することなく導いていこうと改めて考えさせられました。
 今日は、今の中学生の発表を見ながら、昔の思い出にも浸ってみようと思います。

校長室のひとりごと「読書の秋なのに」

 先日、文化庁の国語の世論調査について書きましたが、この調査には語句だけではなく「読書」についても調査しています。例えば「1か月に何冊くらい本を読みますか」です。この「何冊」には、電子書籍は含まれ雑誌やマンガ本は含まれません。
 今回公表された2023年度調査では「1冊以上読む」が36.9%、「読まない」が62.6%という結果でした。2018年5年前に実施した前回調査では、「1冊以上読む」が52.6%と半数を超え「読まない」が47.3%でした。注目したいのは「読まない」の%で、この5年で約15%も増えた結果です。この調査の対象は16歳以上で6000人を抽出したものです。小中学生の頃に読書習慣が身につかなければ、なかなか大人になってから読書に親しむのは難しいと言われています。
 本校だけではなく、今各中学校は「時間のやりくり」に苦慮しています。一昔前には、学校ごとに工夫しながら「朝読書」など一斉に読書活動に取り組めるよう読書を多くの学校でカリキュラムに組み込んでいました。しかしコロナ禍も手伝い、部活動の朝練習がなくなり、放課後の活動の時間を確保するため少しづつ一般の下校を早めるのなど、一斉に読書の時間を確保することが難しくなってきました。
 GIGAスクール構想による一人一台端末の導入も読書、図書室の利用が少なくなった一因だと感じています。中学校では各教科の学習で「調べ学習」の機会が少なくありません。かつては図書室に行って本を参考にしていたものですが、今は教室にいながら各自がインターネットから欲しい情報を瞬時に手に入れることができるようになりました。
 読書の楽しさ、活字に触れる大切さは、今さら私が言うまでもありません。
 生徒たちには引き続き読書を推奨していこうと思います。

校長室のひとりごと「豚はお尻も呼吸?」

 世の中には、変わったことを真剣に研究する研究者がいるものです。

 先日、「豚はお尻でも呼吸できる」ことが発見されたと報道されていました。この研究をしたのは、東京医科歯科大学の教授のチームです。そしてこの研究が今年の「イグノーベル賞」を受賞したということです。皆さんノーベル賞はご存知と思いますが「イグ」とは否定するというような意味合いがあり、この聞き慣れないイグノーベル賞とは「人を笑わせ考えさせるような研究」に対して授与されている名誉ある賞です。「豚はお尻でも呼吸できる」という私のような素人には何のための研究なのか想像もできませんでしたが、東京医科歯科大学の研究チームだけあって大真面目な研究の結果です。

 コロナによる呼吸不全で従来の呼吸補助では救えなかった命の経験を生かし、患者に負担が大きい人工呼吸器に変わる呼吸の補助はないか、という再生医療の発想がこの研究の始まりだったそうです。研究チームによると既に人体での臨床実験も行われており、2028年頃の「腸換気法」の実用化を目指しているそうです。

 さて、この「イグノーベル賞」過去には「ワニもヘリウムガスを吸うと声が変化する」や「微弱な電気を流した箸やフォークで食品の味を変える」「涙の出ない玉ねぎ」などが受賞しています。

 ノーベル賞もそうですが、このイグノーベル賞など、豊かな発想で普通では誰も考えないような研究を推し進めることで新たな発見や発明が進むのだと改めて感じました。

今日は葛北駅伝大会です。この後応援に行ってきます。

校長室のひとりごと「川創祭」

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、お彼岸を境に朝晩随分と秋めいてきました。

 今週はいよいよ文化祭「川創祭」が行われます。この「川創祭」本校の体育館で例年行ってきましたが、今年は「野田ガスホール(旧野田文化会館)」で行います。

 コロナ禍では密を避けたり、感染予防の観点から保護者はもちろん、地域の皆さんに学校に足を運んでもらい、生徒の様子を見ていただく機会が失われてきました。そもそも行事自体ができない数年間が続きました。「地域連携」「地域に開かれた学校」、学校は地域の教育力なくしては円滑な教育はできません。今の中学生、本校生徒の様子を見ていただく機会として、今年の「川創祭」を企画しました。しかし、全校生徒が入り、保護者が参観すると本校体育館のキャパシティをオーバーしてしまい、せっかくご来校いただいても、地域の皆さんが参観できないことが予想されます。そこで多くの方に自由に参観いただけるようにと大きなホールでの開催となったわけです。

 当日、午前中は文化部の発表や学年、学校の代表生徒の各種発表、中里喜楽会の皆さんにご指導いただいた郷土芸能「獅子起こし」などを披露します。

 そして午後は、合唱コンクールです。今、生徒たちは心を一つにして最後の仕上げです。今回は大きなホールということもあり、川間小、尾崎小の両小学校の有志も招待し合唱を披露していただきます。

 初めての試み尽くしの今年の「川創祭」、私も今から楽しみです。

 当日は、家族に中学生がいなくても、どなたでも無料でご参観いただけます。どうぞお越しください。

校長室のひとりごと「もふもふ…」

「もふもふ」「まったり」「さくっと」「ごりごり」「きゅんきゅん」・・・
 「失笑する」「うがった見方」・・・
文化庁が2023年度の国語に関する世論調査の結果を発表しました。
1行目の語句は、日常会話で使われている新しい言葉の浸透度合いを調査する設問に使われた語句です。
 ふんわりと柔らかそう、な状態を表す「もふもふ」は全体の52.6%が使うという結果です。また、ゆっくりとのんびりする、ことを表す「まったり」も52.6%が使い、時間や手間をかけない、を表す「さくっと」は56.2%、筋金入り、を表す「ごりごり」は20.0%、ときめきを感じる、を表す「きゅんきゅん」は41.4%が若者を中心に日頃から使うと回答したそうです。
 2行目の語句は、本来の意味ではなく多くの人が間違えて使用している語句です。
「失笑する」、本来は「こらえきれず吹き出して笑う」という意味ですが、「笑いも出ないほどあきれる」と回答した人は全体の67.0%でした。
「うがった見方」、本来「物事の本質を捉えた見方」ですが、60.7%の人は「疑ってかかるような見方」と誤って認識している結果だったそうです。
 コミュニケーションや、言語活動を大切にしている学校、これからも言語環境を整えていこうと改めて感じさせられました。

※昨日、暑い中「ふれあい奉仕作業」が行われ、多くのPTAの皆さん、川間地区社会福祉協議会の皆さんにご参加いただきました。ありがとうございました。

校長室のひとりごと「報奨金」

 パリ五輪は、金メダル20、銀メダル12、銅メダル13を獲得するなど日本選手団の大活躍で幕を閉じました。

 ところで日本ではメダリストに報奨金が支給されることをご存知ですか。金メダルを獲得するとJOC(日本五輪委員会)から500万円の報奨金が支給されます。銀メダルでは200万円、銅メダルでは100万円が支給されます。体操競技の岡選手は金メダル3つ銅メダル1つでしたから1600万円の報奨金を手にしたことになります。JOCの報奨金以外にもメダリストには所属する企業やスポンサーなどからボーナスが支給されるそうです。

 ちなみにパラリンピックでは金メダルが300万円、銀200万円、銅100万円の報奨金が支給されたそうです。他国の五輪報奨金状況はと言えば、フィリピン男子史上初のメダルを獲得した体操選手には、平均年収の60年分の現金と不動産、生涯ラーメン無料券などが支給されたそうです。一方でイギリス、ニュージーランド、ノルウェー、スエーデンなどは報奨金制度がないそうです。

 各競技、五輪同様に世界一を競う世界選手権等の競技会がありますが、五輪のように報奨金は支給されません。4年に一度、国を挙げての五輪だからこその報奨金なのでしょう。

 選手たちは4年間、我々の想像できないほどの時間を費やし努力を重ね、遂につかんだ代表の切符、その大舞台での勝負に挑んでいます。その4年間には、遠征費用や何やら年間数百万円かかる競技も少なくありません。その費用を競技団体やスポンサー等が負担してくれる選手もいますが、自己負担の選手も少なくありません。4年に一度、それもメダリストにだけ支給される報奨金、皆さんはこの金額をどのように感じますか。

校長室のひとりごと「地球外知的生命体はいる?」

 昨日は中秋の名月、餅つきするうさぎをしっかりと見ることができた名月でしたね。どうでも良い話ですが、子どもの頃から今に至るまでほとんど見逃さないTV番組があります。「UFO 」や「宇宙人」に関する特番です。TVを見ながら、研究者や専門家を名乗る謎多きコメンテーターの「これは間違いありませんUFOです」とか、宇宙人に連れ去られた経験があるという人の声色を変え不自然なモザイクでの体験談「寝苦しくふと目を開けると宇宙人が話しかけ、急に激しい閃光が…」など「さすがにウソだろ!」と思いながらもつい最後まで見てしまいます。宇宙人の存在を信じているとか信じていないとかを超越した番組には引きつけられてしまいます。

 先日何気なく雑誌をめくっていると気になる見出しの記事を何度も読み直してしまいました。その記事の見出しとは「地球外知的生命体は100%存在する」です。その文の主は天文物理学、地球外知的生命探査(SETI)を専門とする大学の専任講師です。

 彼によると「地球は天の川銀河という星団の中にあるが、天の川銀河には1000億を超える星があり、例えるなら五輪の水泳プールいっぱいに詰め込んだ砂の数に匹敵する。宇宙にはそんな銀河が見える範囲だけでも1兆個も存在する。宇宙規模で考えたら、地球だけではなくどこかに知的な生命体がいると考えるのが自然。天文学者にとって地球外知的生命体がいることは大前提だ」そうです。ではどのように地球外生命体を探すのかというと、電波望遠鏡で受信する電波信号を追跡しているそうです。

 1977年オハイオ州立大学の電波望遠鏡が自然のノイズの約30倍の強さの電波を72秒間探知したそうです。地球の自転の関係で地球以外の天体からの電波を受信できるは最長72秒だそうです。つまりこの電波は人工衛星や航空機ではなく別の天体から発せられたものと考えられているのです。

 宇宙人と考えるからウソっぽく感じてしまいますが、確かに「地球だけに」と考える方が不自然なのかもしれませんね。

校長室のひとりごと「民間人初の船外活動」

 既にご存知の方も多いとは思いますが、国の宇宙機関に所属しない民間人を乗せた「スペースX」の宇宙船で地球を周回し高度700km付近で宇宙船クルードラゴンのハッチを開き船外活動に成功し、その様子が「X(旧Twitter)」で中継されました。

そして無事に地球に帰還した様子も同様に「X(旧Twitter)」で生配信されたと報じられました。

 私の勝手なイメージですと、船外活動と言えばガチガチの着ぐるみのような宇宙服を想像していましたが、映像にはイメージと違い、宇宙服の開発も民間の宇宙事業参入で急加速していることを実感させられました。

 このスペースXはアメリカの起業家イーロン.マスク氏が火星への移住計画を目的として設立され、その一つの段階として今回の船外活動となったわけですが、人類の宇宙進出も現実味を帯びてきたと感じます。

 さて、今日は中秋の名月、天気も良く綺麗な月を見ることができそうですね。私もゆっくりと月を眺め、先人たちの月へ、そして宇宙への憧れを少しでも味わいたいと思います。

※ 今日は月の隣に土星も一緒に見ることができるそうです。

校長室のひとりごと「スズメバチ」

 唐突ですが、川間中はとても居心地よい空間です。野田市の小中学校はいずれも歴史があり、どこの学校でも木々が茂り自然豊かな環境を持ち合わせています。中でも川間中は校庭や校舎を囲む四方全てが、樹齢6~70年という桜やヒマラヤスギ、イチョウなどの木々が生い茂り、四季の移り変わりが感じられます。校長室からの眺めは最高で、レースのカーテンも開け放し、毎日景色を見ながら学校運営について考えを巡らせています。
 恵まれた環境なだけに、ウグイスやメジロ、シジュウカラ、セキレイなどの野鳥や夏にはカブトムシやクワガタ、オニヤンマなどの昆虫も見かけることもできます。
 一方で、毎年のようにスズメバチには悩まされます。昨年も玄関前の松の幹の空洞にオオスズメバチが巣を作り、専門業者に駆除していただきましたが、今年も別の場所で巣を作り活発に飛ぶ姿を見かけるようになってきました。先週も専門業者に駆除してもらいましたが、まだまだしばらくは気を抜けません。これだけ自然豊かで木々が茂っていればしょうがないのかもしれませんが…
 スズメバチだけではなくハチ全般の話になりますが、冬を越冬した女王バチが1匹で4~5月に巣を作り始め、夏にはその巣の中で働きバチが羽化をはじめ、巣は更に大きくなり働きバチが活発に動き始めます。そして最も活動が盛んになるのが8月から10月、ちょうど今の季節です。巣に近づきすぎたり、振動や物音などにも反応し襲われることもあるそうです。学校内だけではなく、この自然豊かな川間地区、またこの3連休でお出かけされる方もいるかと思います。十分に気を付けたいものですね。

校長室のひとりごと「周期セミ」

 9月も中旬だというのに、日中はまだまだ猛暑、セミの鳴き声が暑さに追い打ちをかけるようにあちこちから聞こえてきます。

今日はセミについて書いてみます。

 セミの種類によっても、またその個体によっても差はありますが、一般的にセミは幼虫の7年間を土の中で過ごし、地表に出てきて羽化し成虫としては7日間しか生きられないと言われています。暑さに追い打ちをかけるようなセミの鳴き声も、7年間我慢してやっとの7日間だけ必死に鳴いていると思えば我慢できる気がしますね。

 ところで「周期セミ」って聞いたことありますか。この「周期セミ」とは北米のみに生息する毎世代正確に17年周期、13年周期で成虫になるセミの総称です。その周期年数が素数であることから「素数ゼミ」とも呼ばれており、毎年北米のどこかで発生しているそうです。

 この夏、17年周期のセミと13年周期のセミの発生が重なり数兆匹とも言われるセミの大量発生が記録されました。前回両者の発生が重なったのが1803年のこと、実に221年ぶりの大量発生です。

この周期ゼミの神秘は氷河期に遡るそうです。正確に同じ周期で成虫になれば劣悪な環境下や外敵からも逃れる可能性、つまり生存率が高く種の保存に適した進化が現在に繋がっているそうです。

実際の周期セミの大量発生に興味がある方は「周期セミ」か「素数セミ」で検索してみてください。衝撃的(?)な画像が満載です。

校長室のひとりごと「9.11」

「9.11」。2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きました。ハイジャックされた旅客機が、ニューヨークのワールドトレードセンターやアメリカ国防総省本庁舎(ペンタゴン)に激突しビルが倒壊するという余りにも衝撃的な映像、どちらも23年も前のことですが、私には今もなお鮮明に記憶に残っています。
 翌2002年2月には米ソルトレークシティでの冬季五輪が控えていたため、冬の競技団体には、出場権を争うシーズンが始まろうとしている矢先の出来事です。当時、縁あってスケルトン(ボブスレー競技)チームの代表コーチだった私にとっても他人事ではなくなってしまいました。状況が状況なだけに各国のチームがアメリカへの遠征を中止したり、日本でも各競技団体は海外渡航を見合わせるよう各チームに指示が出されました。五輪出場枠に影響するシーズン、大会が開催されれば出場しないわけにはいかない我々は、選手、スタッフそれぞれ、家族と相談し、連盟からの派遣ではなく、あくまで個人の判断で出国という決意をしました。「自己責任で…」などという念書を書いた記憶があります。
 事件の影響が一向に治まらない9月下旬、最初の遠征地はカナダのカルガリー。次の目的地はニューヨーク州のレークプラシッド、空港は厳戒態勢、アメリカに入国できるかもわかりません。そこで他国のチームと合流し、同じカナダ国内モントリオールまで飛行機で移動し、陸路で国境に向かい、他国の選手たちの助けもあり無事入国、レークプラシッドまで移動したことを覚えています。とにかく2001ー2002シーズンは異常でした。
 時は2002年2月、ソルトレークシティ五輪開会式当日。テロリストの次なる標的は、当時のブッシュ大統領も参加する開会式だとも噂されていました。各国選手団は開会式の入場準備のためメイン会場の外に待機。軍の怖いほどの厳重警備の中、開会式が始まろうとしているその時、「一斉に爆発音が…」選手たちは皆、頭を抱えしゃがみ込みました。その爆発音が開会式の始まりの合図「花火」だと理解するまで少しの間がありましたが、皆、安どの表情で顔を見合わせ笑顔を取り戻しました。
 盛大な花火と割れんばかりの大歓声の中を入場した記憶が今も残っています。

校長室のひとりごと「下水道の日」

 9月10日は「下水道の日」。一年を通して多く雨が降る台風シーズンの中でも、9月10日は立春から数えて220日目にあたり、大雨に備える特別な日とされてきたため「下水道の日」と制定されたそうです。

 水道に比べ、どちらかと言えば日陰的な存在の下水道ですが、昨今の台風やゲリラ豪雨の影響で、河川の氾濫だけではなく、多過ぎる雨量を処理しきれず道路に水が溢れ川のように道路を濁流が流れる映像や、マンホールから水柱が上がったり、さらにはマンホールの蓋が下水に押され吹き飛ばされる映像などを頻繁にニュースなどで見かけます。

 現在下水道の普及率は全国平均79.3%に対して千葉県は77.1%と下回っているものの生活排水の処理や市街地への雨水の浸水を防ぐなど、大切なライフラインと位置付け下水道の普及に努めてくれています。

 今更ですが、地球の水は増えることも減ることもありません。雨水や生活用水は河川を通り海に流れ、海上で蒸発し雲となり、また雨を降らせるという限られた水の循環です。地球環境を考えさせられる昨今だからこそ、「下水道の日」をきっかけに地球の水の循環の恩恵を受けているという意識したいと思います。

 ①調理クズはそのまま流さない

 ②使用済みの油などはそのまま流さずペーパー等で拭きゴミとして処理する

 ③無駄に洗剤を使用しない

 ④トイレはペーパー以外の紙は流さない

校長室のひとりごと「パリ五輪(その2)」

 連日パラリンピックの日本選手の活躍が報じられています。4年に一度のスポーツの祭典、選手たちには、大いに楽しんでほしいと思います。
 パリ五輪は開会式をセーヌ川で、パラリンピックではコンコルド広場などで行うなどパリの街並みが印象的ですが、一方で「メイン会場」となる陸上競技場の映像を見る機会が少ないように感じています。前回の東京五輪での国立競技場にあたるメイン会場「スタッド・ド・フランス」は陸上競技の映像以外では、ほとんど目にすることがありませんが、実は画期的な工夫がなされています。
 陸上競技場といえば周囲を大きなスタンドに囲まれ、中央のフィールドは一面緑の芝生。そしてフィールドとスタンドの間には陸上競技の400mトラック、全天候型のタータンに真っ白なラインでレーンが区切られています。では、陸上の400mトラック(地面)は何色をイメージしますか?日本の国立競技場のようなレンガ色を思い浮かべるでしょう。昔の競技場は茶褐色の「人工土アンツーカー」が主流で、1964年の東京五輪の国立競技場もこのアンツーカーでした。その後1968年メキシコ五輪で現在のようなタータンが採用され陸上競技場の主流になりましたが、「人工土アンツーカー」の名残で世界中多くの陸上競技場はレンガ色のタータンを使用しています。
 今回のパリ五輪、パラリンピック会場「スタッド・ド・フランス」の400mトラックは見慣れたレンガ色ではなく「紫色」です。実はリオ五輪でも「ブルータータン(青色)」が採用されましたが、紫色はこのパリが初めてです。一般的に赤色は「緊張を高め闘争心を煽り興奮させる効果」があるとされていますが、青(紫)色には「緊張を和らげ集中力を向上させる効果」があるそうです。多くの競技場を経験している陸上選手でも「紫色」は初めてなので、一層集中力が増し、好記録を期待しての「紫色」だそうです。
 パリ五輪陸上競技では、棒高跳びで世界新記録が、男子100mでは、決勝を走った全員が9秒台という好記録が生まれたのも「紫色」の効果かもしれませんね。 
「スタッド・ド・フランス」の映像が映った際には注目してみてください。

校長室のひとりごと「まだ続く猛暑」

 朝晩涼しくなったとはいえ最高気温35℃予報、今年の暑さはどうなっているのでしょうか?夏休み中は連日朝から30℃を超え、地域によっては40℃近くまで気温が上昇し、連日熱中症アラートが発せられる。天気予報では35℃でも驚かなくなってしまいました。学校もこれまで以上に対策を講じなくてはならないと考えてしまうほどの暑さです。
 心配材料はたくさんあります。まず登下校です。7月は朝の7時前から温度計は30℃を指し、夕方6時過ぎても30℃を指している状態です。教室は冷房がありますが体育の授業は問題です。こう連日「熱中症警戒アラート」が発せられては体育の授業どころではありません。昔は暑い夏にはプールで涼んでいたものの、近年この暑さで水温は30℃。特に心配なのが部活動です。放課後とはいえグラウンドや体育館ではWBGT計では厳重警戒レベル。この暑さでも大会は行われるため練習しないわけにもいかず練習内容や時間など対策を講じての活動が続いています。
 今年の6.7.8月は平均気温の+1.76℃だったと気象庁が発表しました。暑いわけです。専門家も地球温暖化状況や温暖化対策を鑑みても、この暑さはこの先も続くと話しています。であるなら、抜本的な改革、暑さ対策に乗り出す時期ではないかと感じています。例えば「サマータイム制度」を導入し涼しい時間帯に活動したり、夏の大会の時期をずらしたり、夏休みの部活動を例えばAM5:00からとかPM5:00からなどと暑い時間を避けるなど、数年中には、これまでのように「十分に気を付けて…」では太刀打ちできない時代がくると心配しています。
 国や企業レベルでは温暖化対策を進めているのですが、今こそ我々一人一人ができる温暖化対策、そして熱中症対策を考えなくてはならないと強く感じます。
 来週も暑くなりそうです。お互い無理せず頑張りましょう。

※ 例年この時期の体育祭、今年はこの暑さを予想し10月に実施します。

校長室のひとりごと「共学?別学?」

先月、埼玉県教育委員会が「男女別公立高校の共学化を推進する」と発表しました。埼玉県の公立高校で男女別学の学校は12校、男子校の春日部高校、女子校の春日部女子、久喜高校などは本校からも受験している学校です。

 埼玉県教委の共学化推進の背景には「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」などがあるそうです。今後、社会の変化や県民へのアンケート、地区別ヒアリングを実施する予定だとしています。

 ちなみに千葉県はどうかと言えば、やはり共学化が進み現在男子校はゼロ、女子校が2校です。全国的に見ても1990年には261校あった男女別学も2023年には45校、⅙にまで減少しています。

 私は中学3年生と校長面接を行っています。既に行った1回目の面接では、生徒の人となりを知ることを目的に、今後行う2回目の面接では、一人一人の志望校について、具体的な進路の話題が中心です。実際に男女別学の学校を志望している生徒は、皆一様に「男子だけなので…」とか「女子高だから…」とはっきりと志望動機を教えてくれます。確かに社会的にみれば「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」もわかりますが、あえて男女別学を選択する子どもたちが実際にいるということを忘れてはいけないと思います。私学ではなく公立だということ、共学と別学と選択肢が2校しかないわけではありません。一中学校の校長として、世論も大切ですが、一人一人の中学生に目を向けて大切にしてほしいと切に願っています。

校長室のひとりごと「パリ五輪(その1)」

 この夏、パリ五輪から目が離せず寝不足だったという方もいらっしゃったのではないでしょうか。私も「今晩こそ絶対見るぞ!」と気持ちはあったのですが、睡魔に負け翌朝のニュースで結果を知ったという毎日でした。
「五輪オタク(?)」の私にとって、今回のパリ大会では時代の流れ、変化を様々な場面で実感させられました。その一つに表彰セレモニーがあげられます。これまで表彰セレモニー、メダル授与といえば、金・銀・銅のメダルを授与し、優勝した選手の国歌が流れる、そしてその場でメディアに向けてポーズをとり写真撮影があり、一連のセレモニーが終わり、各国メディアが待ち受けるミックスゾーンと呼ばれる通路を通りインタビューを受け退場する、そんな流れがこれまでの五輪の常でした。
今回のパリ大会では、これらの流れに一つ恒例行事(?)が加わったことに気づきましたか? 金メダルの選手の国歌が流れた後、選手たちが表彰台でスマホを使い「自撮り」をするという行事です。五輪は他の国際大会と比べ厳格で、しきたりや縛りも少なくなく、全世界に映る表彰セレモニーで自撮りなど到底考えられませんでした。今回のパリ五輪のスポンサー企業であるサムスンが、全参加選手17000人にスマホを配布したことで、こういった表彰台上での自撮りが可能になったわけです。やはり時代の流れですかね。
今、五輪に続きパラリンピックの熱戦が繰り広げられています。こちらにも注目しようと思います。

校長室のひとりごと「避難訓練」

 昨日、避難訓練を実施しました。皆さんも学生時代に経験があると思いますが、まず教室で「これから避難訓練を行います」「放送があったら机の下に身を隠しましょう」「非難する場所は校庭です、静かに速やかに移動すること」など予め教師が段取りを教える、訓練というより指導という意味合いが強いものです。今年度も4月当初に1回目の避難訓練を行いました。年度がかわり、改めて上記のような避難訓練を実施しました。そして昨日が2回目です。101年前の関東大震災の教訓から「防災の日」に制定されている9月1日(今年は2日)に例年実施しています。
 今年の夏、毎日のようにどこかで発生するゲリラ豪雨、また南海トラフとの関連が懸念される九州での地震、各地で大きな被害をもたらした台風10号など災害の頻度や種類、想定される被害も変化してきたように感じます。
 元日の能登半島地震、夏休み中の九州での地震など「いつ」「どこで」発生するか予想困難なのが災害であり、そのための訓練であることから、今回は「掃除中」に行いました。生徒には事前の告知もせず、いつものように各掃除場所に散らばり、近くに教師がいるとも限らない状況での訓練です。生徒たちは自分で考え行動しなくてはなりません。安全な近いルートで校庭まで避難し、人数の確認などが必要です。実際生徒たちは、それぞれの場所で身をかがめ、頭部を守り、速やかに非難することができ、我々教師にも生徒たちにとっても有意義な経験でした。
 災害は学校にいる時間とは限りません。元日や夏休みの旅行や帰省先かもしれません。家族や誰かと一緒かもわかりません。生徒たちはもちろんですが、皆さんもこの機会に災害時の対応について話題にしてみてはいかがでしょうか。

校長室のひとりごと「学校再開」

 毎日のように熱中症警戒アラートが発出された猛暑続きの今年の夏、運動部は思うように活動もできず、午後ともなると閑散とした校内でした。43日間の夏休みも終わり、今日から学校が再開し日焼けした生徒たちの笑顔、活気が学校に戻ってきました。かつて我々大人もそうだったように「43日間もある」と始まった夏休みも終わってみれば「あっという間に」という感覚で、生徒たちは今日の学校再開を迎えたことと思います。

 ところで、この夏は暑さだけではなくパリオリンピック、九州四国での地震、そしてこの台風10号などさまざまな出来事がありましたが、夏休み前に生徒たちには「勉強でも部活動でも、遊びでも、何でも良いが長い休みにしかできない時間の使い方をしてほしい」と、また「今年の夏休みは◯◯に頑張ったなと9月に言えるような夏休みにしよう」と話しましたが、生徒たちはどうだったでしょう?機会あるごとに「今年の夏休みはどうだった?」と聞いて回りたいと思います。

 夏休み中はこの「校長室のひとりごと」もお休みしていましたが、今日からまた毎日(出来る限り)更新してまいります。

校長室のひとりごと「有意義な夏休みを」

 いよいよ明日から夏休みになります。子供のころを思い起こせば「夏休み」と聞くだけで、ソワソワと開放的な気分になり、これからやってくる夏休みの日々に何か特別な期待をしていたことを思い出します。実際には夏休みといっても一日中部活動だったりで、毎日が特別というわけにはいきませんでしたが、それでも「夏休み」という言葉には、特別なことを期待してしまう魔力(?)があったように記憶しています。
 さて、そんな今年の夏休みは実質43日。夏休みは「子どもを家庭に一旦返す」わけですが、この43日間という膨大な時間が与えられることになります。
 43日間を時間にすると実に1032時間。毎日の睡眠や食事、入浴などの時間をざっくり10時間と仮定し、1032時間から差し引くと602時間が残ります。3年生は受験生、1.2年生も勉強はするでしょうから、仮に学校と同じ毎日6時間勉強するとしたら、43日間で258時間、先ほどの602時間から258時間を差し引けば344時間が残り、つまり一日8時間が「自由な時間」という計算です。
 日頃学校では「分刻み」の生活をしていのですから、夏休みにしかできない時間の使い方をしてほしいと思っています。
 ゆっくりと「読書」したり「映画」を観たり、「絵」を描いたり。また「旅」にでたり、何かの「研究」や何かを「作る」、もちろん「もっと勉強」でも良いわけです。
 ただ何となくゆっくり過ごす夏休みが悪いというわけではありませんが、「今年の夏休みは〇〇だったな~」と9月に振り返れるようなメリハリのある時間を生徒たちには過ごしてほしいと願っています。
4月より、ご愛読ありがとうございました。「校長室のひとりごと」も夏休みをいただきます。次回は9月2日から再開します。HPのその他は随時更新していきますのでよろしくお願いします。