2025年11月の記事一覧
校長室のひとりごと「鶴は千年・亀は万年」
昨日「サンディエゴの動物園で推定141歳のガラパゴスゾウガメが長い一生を終えた」というニュースが報道されていました。そういえば昔から「鶴は千年、亀は万年」と鶴や亀は長寿の象徴のように例えられてきましたが、まさか141歳とは驚きです。いつものようにネットで長寿について調べてみたところ、まず鶴ですが上野動物園のタンチョウが36年間生きたという記録が残っています。これが公式の最長寿だそうですが、非公式ではオウムやインコは鳥の中でも長寿で100歳を超えると言われているそうです。亀はと言えば、ガラパゴスゾウガメが175歳、アルダブラゾウガメが200歳以上という記録が残っているそうです。「鶴は千年、亀は万年」とまではいきませんがどちらも長寿には変わりありませんね。更に気になり長寿の動物について調べてみるとびっくりの結果でした。アイスランドガイ(二枚貝)の507歳が科学的に証明されており最長寿、ついでニシオンデンザメとシロナガスクジラが共に推定500歳以上、馴染みある鯉は200歳以上の記録があり、ハマグリも200年以上生きるとされています。いずれにしても長寿の動物の共通点はゆっくりとした代謝、細胞の修復能力の高さ、そして安定した生態環境だそうです。ちなみに人間の最長寿はフランス人女性の122歳という記録が残されているそうです。
校長室のひとりごと「宇宙ゴミ」
空気が澄んでいるこの時期、夜空を見上げる機会が増えたように感じています。人工衛星をはじめ科学技術の進歩に伴い宇宙の謎も少しずつ解明されてきています。しかし宇宙開発が進み我々の生活が便利になる反面、問題も持ち上がっています。「宇宙ゴミ」です。「宇宙ゴミ」とは人工衛星やロケットの残骸で、地球近くの軌道を高速で周回しており、それが人工衛星などに衝突でもすれば破損はもちろん大変なことにもなりかねない無視できないゴミのことです。この「宇宙ゴミ」は現在推計で10cm超の物に限っても約5万個あると言われています。そしてこの「宇宙ゴミ」対策としてロボットアームで掴み回収する、レーザーで除去するなど様々な研究が進められていますが、これらは大がかりな設備・費用が必要になることから実用化には至っていません。そんな中、宇宙関連事業を手がけ3年の企業が「宇宙ゴミ」自体の発生を防ぐ装置を開発しました。この装置は新たに打ち上げたロケットや人工衛星が役目を終えたあと、樹脂製の膜が船の帆のように開き、わずかにある空気抵抗を利用し、周回軌道から離脱させることで徐々に落下を促し大気圏で燃えて消滅するという仕組みです。今後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH3ロケットにこの装置を搭載し実証実験を行うそうです。
漠然と宇宙に興味を持ち「より遠くの星」「より新たな発見」など目先のことだけに注目していましたが、そのために発生する「宇宙ゴミ」について考えたことはありませんでした。
校長室のひとりごと「経営者の視点」
もともとは一人の教員でしたが今は学校長という立場で中学校に勤務しています。直接生徒を指導する場面もほとんどなく、専ら「経営者」の視点で日々学校に勤務しています。文部科学省や千葉県の掲げる教育施策はもちろんのことですが、社会の変化や時代の流れなども考慮しつつ、定期的に経営の方向性を先生方に示しています。その経営の方向性を決めるために大切にしていることは、生徒達の実態です。どんな立派な経営の方針を掲げようと本校生徒の実態に即していなくては、ただの「絵に描いた餅」にすぎませんから。そして生徒達の実態を掴む一つの手段として年4回の定期テスト後に全校生徒対象に実施している「アンケート」があります。内容は定期テストへの取り組みを振り返るような設問や日々の学習について、学習以外での家庭での生活などについての設問です。例えばアンケートの中には「塾や習い事」についての設問がありますが、これにより生徒達の放課後の時間の使い方や様子を掴むことができます。また「自己肯定感」についての設問での回答の割合により教師の生徒への関わり方を示すことができます。「社会や地域」に関する設問では、学校としての地域への関わり方などを示してきました。
11月も下旬になり、少しずつ次年度の青写真を考え始めます。生徒達は毎年1/3ずつ入れ替わりますからその年、その時ごとに正しく生徒の実態を把握し学校経営の具体的な戦略を先生方に示し、同じ方向で生徒たちと接することが大切だと感じています。
校長室のひとりごと「竹林の小径」
京都といえばどんな風景、景色を思い浮かべますか?6月に行った修学旅行3日目は、嵐山方面の散策で「竹林の小径(こみち)」に行きました。この「竹林の小径」近辺は平安時代に貴族の別荘地だったそうで、手入れされた竹林が両側を覆う400mほど続く道で、小倉山歴史的風土特別保存地区の日本を代表する景観の一つです。行ったことがなくても一度はその映像や画像を見たことがあるのではないでしょうか。実際にこの小径を散策すると、両側の竹が道を覆い、その間から微かな木漏れ日が、日常の雑踏を忘れさせてくれる心地よい空間です。
近年京都はオーバーツーリズムが問題となっていますが、6月の修学旅行でも「竹林の小径」は混み合い「人・人・人・・・」でした。それでも特別な景観に、初めての生徒達は感激していたものです。その「竹林の小径」での問題が話題になっています。「落書き」です。青々と立ち並ぶ竹に無数の心ない文字や記号が深く刻みつけられ、その被害は実に350本とも言われています。落書き被害は7.8年前から確認していたそうですが、ここ1.2年で急増しているそうです。これらの落書きは竹の表面を削ってしまっており、そこから竹が弱り枯れてしまう原因にもなり安全性の面でも大きな問題です。落書きが酷く弱ってしまった竹はやむをえず伐採される措置がとられるそうです。日本が誇る美しい景観を守るために、国籍などは関係なく観光客一人一人のマナーが問われています。
校長室のひとりごと「飛行機雲」
今日のように空気が澄んだ今の季節、晴れた空を見上げるのは気持ちの良いものです。ここ野田市は飛行機の航路になっているため、空を見上げると通過する飛行機も見ることができます。そう言えば「飛行機雲が残ると雨が降る」という言い伝えがあります。これにはそれなりの根拠があるようです。飛行機雲とは飛行機の燃料が燃えるときに発生する水蒸気が雲の原因ですが、上空が乾燥しているようならすぐに飛行機雲は消え、逆に上空の湿度が高ければ、いつまでも飛行機雲が残り、飛行機が尾を引いたように見えるそうです。そもそも上空の湿度が高い状態とは、低気圧が近づいているなど雨雲が近づいているサインだと言えるため「飛行機雲が残ると雨が降る」という言い伝えは、概ね正しいと言えるでしょう。同じように「猫が顔を洗うと雨が降る」という言い伝えもあります。猫にとって敏感なセンサーでアンテナ的な存在の「ひげ」、この「ひげ」は微妙な湿度の変化を感知しますが、そのひげの湿度を嫌がり顔を洗う仕草をしていると言われています。ただ、そもそも猫のグルーミング行動の一つですから「偶然では」という説もあります。この言い伝えには、いわゆる科学的な根拠はありません。我が家の3匹の猫について観察し「猫が顔を洗うと雨が降る」を実証実験、データ集めをしてみようと思います。(でも今朝も顔を洗う仕草をしているように思いますが・・・)
校長室のひとりごと「市長と話そう集会」
今日は「市長と話そう集会」が行われます。これは野田市長が年一回、市内の全小中学校を訪問し、次世代の地域を担う小中学生の生の声を聞き、今後の市政のヒントになればと始められたものです。一方生徒達にとっても、直接市長さんと対面で歓談し、市政についてや野田市の未来についてなどの質問や意見を交わすことで、野田市民としての自覚が高まるきっかけになっています。学校によってこの集会の持ち方は異なり「全校集会」のように全校が一堂に会する集会形式だったり、学級や学年の代表が参加し学級の考えや質問などを投げかける形式だったりと様々ですが、今回本校は、予め各学級で募った質問を学級の代表生徒が市長さんに尋ねる方法で会を進めます。生徒達が野田市、野田市政についてどんな疑問を持っており、直接どんな質問するのかといえば、例えば「野田市の魅力と野田市の課題について」「市長という立場で具体的に中学生に何を望むことは何か」「昨今の集中豪雨などによる野田市の水害対策」「市としての少子高齢化対策」など多方面にわたって質問するようです。
今日の「市長と話そう集会」を受け、代表生徒が今度は各学級に報告することで市長さんのお考えや市政、更には自分たちに課せられた諸課題などについてを共有し、次の世代を背負って立つ中学生が「ふるさと野田」について考えを深めるきっかけになることを願っています。
校長室のひとりごと「野田の恵みを味わう」
今の給食は本当に美味しいです。各校の栄養士さんが栄養バランスを考え抜いた献立で、生徒たちにも好評です。翌月の献立表が配られるとすぐに、私の好物にはマーカーで印をつけ校長室の一番目立つ場所に掲示するほど楽しみにしています。このホームページでも毎日の給食画像を掲載しているので納得していただけるのではないでしょうか。
今日の給食は「野田の恵みを味わう給食の日」ということで、市内の小中学校で統一メニューです。献立メニューは「クリームライス、鶏肉の香草パン粉焼き、シューブレザ、ガルビュール、牛乳」です。と言われたところで私には鶏肉だということはわかって、それ以外は聞きなれない料理名なのですが、野田市の恵みである地元の食材を使っているところがポイントです。例えばお米は野田市の水と土から作られた「黒酢米」、この地域の農家さんが丹精込めて育てた「ほうれん草」、そして水はけの良い関東ローム層で育てられた色が濃く甘みが詰まった「ニンジン」など地産地消の食材を存分に生かした献立メニューです。校長の重要な仕事の一つに給食の「検食」があり、子供達が食べる30分前には「検食」、生徒が安全に美味しく食べることができるかをチェックします。ですから今日も生徒たちより一足先に「野田の恵み」を味わうかと思うと今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「ドローンハイウェイ構想」
千葉県北東部に位置し利根川の流れに抱かれ豊かな自然と積み重ねられた歴史ある「東庄町」をご存じでしょうか。イチゴ狩りが有名で私も子ども達が小さい頃に数回訪れている町です。誕生70周年を迎えた東庄町も人口流出、少子高齢化が加速度的に進み、新しいまちづくりに取り組んでいます。2023年3月に統廃合で使われなくなった小学校跡地に「東庄町ドローンパーク」が誕生しました。ここではドローン技能の習得、技能証明書の取得ができる教習所、産業用ドローンの修理を行う技術センター、農業用薬剤散布、スマート農業の支援など次の社会を見据えたドローン活用の中枢的な役割を持った場所です。東庄町の唯一の中学校では基本的に自転車による遠距離通学の生徒が多く、登下校の見守り活動も大変だったそうですが、今は週2回ドローンによる通学路の上空からの見守り活動を行っており、見守りの効率化だけではなく、ドローンに設置されたスピーカーを通して注意喚起も可能で犯罪抑止の効果もあるそうです。また利根川沿いという立地をいかし近隣自治体と壮大な計画「ドローンハイウェイ構想」が持ち上がっているそうです。これは市街地では心配な「もしものとき」の安全性も考慮した利根川上空をメインルートとするドローンによる物流の常時運用化を目指すというものです。
かつては関東の物流の支えだった利根川水運を思わせるような壮大な「ドローンハイウェイ構想」、いずれ利根川の上流、ここ野田市にいながらドローンが東庄のイチゴを運んでくる日が来るのでしょうか。
校長室のひとりごと「デフリンピック」
もともと体育教師の私は、これまで様々なスポーツを経験し、様々な角度からスポーツに関わってきました。そんな私なりの持論ですが、スポーツで一番大切なことは「情報」だと思っています。もちろん技術や体力、経験、時には「気合い」なども大切ですが、それらを最大限に発揮するためには、その時の気温や風、湿度など外的な情報を正しく判断し分析すること、つまり「情報分析」が大切です。では天候などの外的な情報をどうやって入手しているかと言えば、肌に当たる風の強さや風向き、体感で得る気温や湿度、会場の喧噪や様子など、いわゆる「五感」と言われる感覚が中心です。
さて、日本で初めての「デフリンピック」が東京で開催されます。デフリンピックとは耳の聞こえにくいアスリートのための国際スポーツ大会で、五輪やパラリンピックのように4年に一度の開催、第1回の開催は1924年にフランス、パリでの開催でした。そして100周年の今大会が東京で明日開幕します。話を戻しますが、スポーツで大切な外的な情報の中には「耳」から得る情報も少なくありません。例えばスタートのピストルの合図、ゲーム中の審判のホイッスル、会場の応援の様子など・・・例えばデフリンピックでは陸上の短距離はスタートライン上の「スタートランプ」が赤く光れば「位置について」赤から黄色に変われば「用意」青に変われば「ドン!」というように、本来は「耳」から得る情報を「眼」からの情報「視覚による情報保証」が各競技でなされているのがデフリンピックの大きな特徴です。私の教え子もサッカーで出場します。デフリンピックに注目したいと思います。
校長室のひとりごと「世代を超えての交流」
昨日は、3年生全員で尾崎小学校を訪問しました。市内小中学校音楽会で3年生の学年合唱を披露しましたが、その歌声、楽しそうに唄う3年生の姿が各学校の先生方の目にとまり、ぜひ小学生達に見せてあげたいという尾崎小学校の先生方のお願いを受けての訪問でした。小学生の前で誇らしげに唄う3年生、笑顔で体でリズムをとりながら見る小学生、双方にとって良い経験となったようです。
明日は川間地区社会福祉協議会主催の「ふれあいの広場」です。この川間地区の地域行事では一番規模の大きな行事で、会場となる本校に多くの地域の皆さんが来校します。約5年間のコロナ禍で学校と地域との関わり、人と人との関わりが、途絶えてしまいました。感受性豊かで多感な中学生にとって、人と人との関わり、更には世代を超えての交流は何より大切なことだと常々感じています。この「ふれあいの広場」という地域行事に一部の発表生徒だけではなく多くの生徒が関わることができないかと社会福祉協議会の皆さんに無理にお願いし、今日の事前準備、明日の運営にも生徒が携わるという「協賛」という形で今年も本校は関わらせていただいています。
3年生は、受付や総合司会をはじめ各ブースでお手伝いさせていただくことで、様々なことを肌で感じ地域の一員としての自覚を高めてほしいと思っています。1.2年生はそれぞれ学年発表、全校発表の合間に、地域の一員として活動する3年生の姿を見て来年、再来年の自分の姿と重ねてほしい、そんな「ふれあいの広場」になることを願っています。
*月曜日が振り替え休業になりますので、次は18日(火)です。