校長室のひとりごと「学校の防犯」
防災の日(9月1日)に、校内に不審者が侵入したことを想定した対応訓練を行ったことを紹介しましたが、不審者侵入の対応として賛否が分かれているのが「防犯(監視)カメラ」の設置についてです。近年市街地の様々な場所に防犯カメラが設置され、多くの事件解決に役立てられています。2001年の大阪池田小学校で不審者による児童殺傷事件を受け、多くの市町村でも正門など学校周辺に防犯カメラが設置されるようになり、2023年現在、全国の幼・小・中・高の64.6%の学校で校地内に防犯カメラが設置されています。今年5月に東京立川市の小学校での侵入事件、全国で発生している心ない教員による校内での盗撮事件、後を絶たないいじめ問題など社会における学校への関心(不信感)が高まっています。そんな中、熊本市はモデル校で試験的に普通教室にカメラを設置するそうです。過去には東京都の小学校で校舎内に防犯カメラを設置した例がありますが、結局保護者の皆さんの猛反対があり撤去されたそうです。今、再び校舎内、教室内にカメラを設置したらどうか、という議論があちらこちらで持ち上がっています。もし校舎内にカメラを設置するとなれば、各自治体の予算が必要になること、プライバシーや映像の流出などのリスク、個人情報保護の問題、設置場所の選定など設置までのハードルは決して低くありません。そして何より、一日中、カメラをとおして監視されているという子ども達の精神的なストレスなど考えれば、安易に「じゃあ校内にカメラを設置すれば・・・」とは行かないのではないでしょうか。
*今日は葛北駅伝大会が行われます。私もこの後応援に行ってきます。