ほごログ(文化財課ブログ)

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小渕小6年生出張授業【戦中の春日部の人々のくらし】

令和元年11月29日(金)小渕小学校6年生が、戦争中の春日部の人々のくらしについて学ぶ時間に、出張授業でお邪魔しました。今回は、市民の方々からご寄贈いただいたアジア・太平洋戦争ゆかりの資料を持参しました。
写真:戦争関係資料
皆さん、真剣に、少し怖がりながら(?)学芸員の説明を聞いてくれました。
写真:説明する学芸員
そして、代表の皆さんに資料に触ってもらいました。普段は常設展示でケースのなかに入っている、軍事教練で使用しといわれる訓練用の手りゅう弾を実際にもってもらったり、千人針などを手に取って興味深そうにじっくり見ていました。
写真:道具に触れる

写真:道具に触れる児童
その後、先生が用意された戦争中の春日部について調べるワークシートに取り組み、市内が戦争に巻き込まれていく状況を理解し、当時の人々の心情を考えていました。
写真:ワークシートに取り組む
最後に、戦争の経験が今日の春日部にどう活かされているのか、考えていました。市内には、戦没者を慰霊するモニュメントがたてられていたり、「平和」を掲げる各種イベントがあることが紹介されました。そして、今回持参した資料が、市民の方々が実際に経験した遺産であり、郷土資料館では、戦争の経験を未来に引き継いでいくために、それらを展示し、末永く保存していると紹介しました。
授業の後にも、資料を触りたい、よく見たいと希望があり、休み時間中も児童たちが集まって体験を続けていました。
写真:道具に自由に触れる
実物の資料だからこそ、そして実際に触れるからこそ、過去の先人たちの想いを身近に感じることができるのかもしれません。リアルな歴史を少しでも感じていただけたのならば、大変うれしく思います。

さて、郷土資料館では、学校の授業の教材の貸し出しを行っています(近々、今回持参した「アジア太平洋戦争関係資料」も紹介する予定です)。もちろん出張授業も可能です。学校の先生方には、ぜひご活用いただければと幸いです。

神明貝塚のシンポジウムを開催しました

11月24日(日)、『「和食」のルーツ?3800年前の縄文人の食文化』というテーマのもと3人の先生をお招きし、シンポジウムを開催しました。ちなみに11月24日は偶然にも「和食の日」でした。(担当者も全く意図していませんでした…)

会場の様子
市内外、さらには県外から多くのお客様にご来場していただき、シンポジウム全体の参加者は130名を超えました!!

担当者の報告
最初に文化財保護課の調査担当者から「神明貝塚で発掘された動物、植物、人骨」と題し、報告を行い、神明貝塚の縄文人は海の幸だけでなく、陸上の動植物を多く食べていることが分かりました。

植月先生の講演
続いて講演では、植月学先生が「神明貝塚人の食を彩った魚と肉」と題し、動物考古学の観点からお話しいただきました。特にフグ(トラフグ)がどこからやってきたのか、受講者の皆さんも興味深く聞いていらっしゃいました。

佐々木先生の講演
佐々木由香先生は植物考古学の専門家で、「神明貝塚で利用された植物からみた縄文時代の植物資源利用」と題し、縄文人の植物資源の利用についてご講演いただききました。クリは食物だけではなく木材として利用されたことや、土器に残る植物の種実や昆虫の圧痕から、多種多様な植物の利用があったことをお話しいただきました。

阿部先生の講演
阿部先生は考古学の立場から、「縄文後期と神明貝塚の生業」と題し、調理具として使用された縄文土器にスポットをあて食文化の発達についてお話しいただきました。また昨年のシンポジウムでも話題となった「塩作り」のお話も聞け、こちらも会場から大きな関心を集めていました。

パネルディスカッションの様子
最後に4名の講師によるパネルディスカッションを行いました。それぞれの専門領域から神明貝塚の縄文人の多様な食文化を垣間見ることができたと思います。身近にある旬な食材を利用した食文化であったことも「和食」というテーマにつなげることができました。


来年以降もテーマを変えシンポジウムを開催する予定となっています。引き続き神明貝塚へのご理解、ご協力をよろしくお願いします。

この道具はなんでしょうか?【くらしのうつりかわり展より】

「くらしのうつりかわり」展では、なつかしい道具を所せましと展示しています。今回は、激レアな昔の道具を紹介します。この道具は一体なんの道具でしょうか。
写真:民具1

正解は、「文化洗濯機(ぶんか せんたくき)」です。
洗濯機のプレートは摩滅しつつありますが、次のように印字されています。
  性能優秀簡単安全
  農村生活改善普及会
  文化洗濯機
  埼玉縣北葛飾郡庄和村米崎(農協前)
  電話南桜井14番
とあります。

実は詳しい調書などが残っていませんので、使い方や製造の経緯など、これ以上の情報はまったくありません。
しかし、この「文化洗濯機」は、昭和31年(1956)3月21日付の埼玉新聞に次のように紹介されています。

ここで生産される文化式(電機)洗たく機は生活の合理化という時代の要望をにない県産業改良課生活改善課からも推奨を受け、日本女子大学車田教授より優秀品として折紙をつけられた。簡便、性能の優秀さ、経済的の三拍子そろったこの洗たく機は一般家庭から歓迎されている。


新聞紙上では、上尾の製造元が写真付きで紹介されており、広告には、「僅か二千円程度で誠にも簡便」「類似品注意」とあり、県内でそれなりに普及していた可能性があります。
紙面からは動力が「電機」(電気)だったことが推定されます。動力と洗濯機のハンドルのような部位をベルトでつなげてスクリューを回転させ、水流を起こして洗濯をしたものと思われます。
謎の「文化洗濯機」について、今後の検討が俟たれます。何か情報をお持ちの方は、お知らせいただけると幸いです。


八木崎小3年生がやってきた

令和元年11月26日(火)春日部市郷土資料館に八木崎小3年生が調べ学習のため来館しました。
総合的な学習の一環で、「春日部じまんを探そう」というテーマで調べ学習をすすめているそうです。

写真:質問する八木崎小3年生
郷土資料館に来た2人は、
・50年前の春日部はどんなところだったのか?
・春日部の地名の由来は?
・昔、大きな地震が起こったときはどんな状況だったのか?
質問してくれました。

2人は、学芸員に話を聞き、展示室にある古い写真や資料をみて、昔の春日部についてたくさんメモをとっていました。とくに、関東大震災について強い関心をもったようで、「このときには避難所はあったんですか?」と自ら考え、質問をしてくれました。
「春日部のじまん」が見つかりましたでしょうか?

さて、皆さんは50年前の春日部についてや、地名の由来、関東大震災のときの状況を知っていますか?
ご存じない方は、ぜひ郷土資料館にお越しください。知りたいことや新たな発見がきっとありますよ。

神明貝塚シンポジウム最後のお知らせ

ついに明後日24日(日)に迫りました、 "シンポジウム「神明貝塚」"最後のお知らせです。

現在、11月22日(金)の時点で130に迫るお申し込みをいただきました!
明日23日(土)は祝日のため、教育センターは休館となり、事前申し込みは終了となりますが、シンポジウム当日の飛び込み参加大歓迎です!

11月24日の当日は12時15分から整理券をお配りますので、お申し込みをしていない方は当日受付までお越しください。

また既にお申し込みがお済みの方も、12時15分から受付を行いますので、受付で資料をお受け取りのうえ、ご入場ください。
なお、教育センターの駐車スペースは限りがありますので、公共交通のご利用をおねがいします!!

めいちゃんとぐうすけ
ご来場おまちしています!

シンポジウム神明貝塚の受付状況

11月16日のブログでもお伝えしましたように、先週、11月15日(金)に国の文化審議会から「神明貝塚」国史跡に指定するよう文部科学大臣へ答申されました。国史跡に指定となると春日部市では初の指定です。

そんなこんなで盛り上がっている神明貝塚ですが、
11月24日に”シンポジウム”を開催します。

現在、80を超える申し込みをいただいていますが、新聞紙上でもシンポジウムの開催が記事として取り上げられ、本日だけでも20件に迫る申し込みがありました。

シンポジウム前日にあたる23日(土)は教育センター全体が祝日による休館のため、22日(金)が申し込みの最終日となります。お早目の申し込みをお待ちしています。

シンポジウムポスター

郷土資料館体験ワークショップを開催しました♪

令和元年11月17日(日)、郷土資料館で「体験ワークショップ」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作りました。

ワークショップの様子

電気を使わず再生する蓄音機の音楽鑑賞では、やわらかく温かみのある音に皆さん聞きいっていました。また、レコード1枚で5分間しか聞けないことに驚いていました。

ワークショップの様子

最後は、出来上がった「ぴょんぴょんカエル」を飛ばしあったり、紙鉄砲を鳴らしたりして、嬉しそうに遊んでいました。
ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。 
 次回ワークショップは、令和2年1月26日(日)に「パタパタ(板がえし)」を作ります。ご参加をお待ちしています。


 

【歴史文化講演会】万葉の世界を堪能

令和元年11月16日(土)、堀越令子先生をお迎えして、万葉集を読み解く講演会を開催しました。
写真:講演会の様子
堀越先生には昨年度に引き続き、東歌(あずまうた)を中心に、万葉歌に詠まれる古代東国の世界を一語一語丁寧に解説いただきました。講演の冒頭に、先だっての即位の礼で話題になった「高御座」(たかみくら)の八角形の屋根や新嘗祭に関する「万葉集」の歌にも言及され、受講者の皆さんは熱心に拝聴され、万葉の世界を堪能されているようでした。
写真:堀越先生

写真:受講者の皆さん
堀越先生の講演会は全2回。次回は11月30日(土)となります。引き続きよろしくお願いします。

【常設展】神明貝塚の展示

11月15日、西親野井地区にある「神明貝塚」が国の文化審議会から文部科学大臣に国史跡に指定するよう答申されました。このあと、令和2年(2020)2月ごろに、正式に指定される予定です。

郷土資料館では、神明貝塚で発見された人骨や市指定文化財の「堀之内式組合せ土器」などを展示しています。
また11月24日(日)には、「3800年前の縄文人の食文化」をテーマに、神明貝塚のシンポジウムを開催します。
シンポジウムポスター
シンポジウム詳細はこちら
展示、シンポジウムとも皆様のお越しをお待ち申し上げております。

神明貝塚展示コーナー

神明貝塚展示ケース

市指定無形民俗文化財【東中野の獅子舞】が公開されました

さわやかな秋晴れの下、11月10日(日)に東中野香取神社の秋季祭礼で獅子舞が公開されました。午前中は地区境6箇所で疫病退散、家内安全を祈願した”辻切り”が行われました。

▲新たに保存会に加わった2名の後継者が辻切りで見事にデビュー。長身を生かした大きな舞が披露されました!
 午後からは神社境内で庭入りをはじめ全7演目の奉納舞が公開されました。秋季に行われる祭礼は一般的に五穀豊穣を喜び、無事に一年が終えられるよう、そして来年の豊作を祈願するものと云われます。
東中野の獅子舞は享保5年(1720)に現在の越谷市下間久里から伝授され、数えで300年目を迎えます。激しくリズミカルな舞が特徴的で、この日も終盤にはストーリー性のある「花掛かりの舞」では三匹獅子に加え、いたずら狐との掛け合いで観覧された皆さんから拍手喝采でした。

▲女獅子と狐の掛け合いは祭礼での見どころとなっています
 この日は三匹獅子による千島の舞→太夫の舞→ふっきりの演舞に加え、保存会会長による『大祓い(おおばらい)』が初めて神社境内で披露されました。

▲口上の後、邪気を払う神事で、通常は最後の辻切りの場で行われます
来年の祭礼では、本日デビューを飾った2名の後継者の活躍を楽しみにしております。
 また、市内の民俗芸能を伝承する8つの保存会では、後継者の育成はもとより、舞の復活や子供の演舞、女性の参加など、新たな取り組みが芽生えています。ぜひ、現地での公開に足を運び、郷土の伝統の舞を応援いただきたく、よろしくお願いいたします。

【歴史文化講演会】消えゆく町の記憶をたどる

令和元年11月10日(日)、大川明弘先生をお迎えして、古地図から明治期の粕壁地区の歴史を読み解く講演会を開催しました。
写真:歴史文化講演会の様子
大川先生は、現在、昭和30年代の粕壁の町並みを復元するため、地元粕壁の方々に聞き取り調査をされておられます。今回は、その成果も踏まえ、古地図やさまざまな文献を合わせながら、粕壁が「近代化」を遂げ、また町の人々がそれを主体的に受け止め、町を発展せしめていった明治時代の歴史を、楽しくわかりやすくお話しいただきました。
写真:地図を説明する先生
担当者が個人的に重要だと思ったのは、近世以来粕壁には白木綿の仲買商が多かったことに着目されたことです。
先生のご指摘に触れた後、手元の近世史料を確認したところ、「木綿糸幷綿類商」や「綿屋」などの白木綿糸買継ぎ商の存在が確認されますし、近隣の藤塚村には農間に「晒渡世」をする者、備後村には「紺屋渡世」の者もおりました。また、粕壁の町中でもわずかな手作畑に野菜とともに木綿を栽培する者や、農間渡世として女性は機織りをしていたという記事も確認されますし、時代は下りますが、かの加藤楸邨も「棉の実を摘みゐてうたふこともなし」と昭和初めの粕壁の風景を句に遺しており、畑がちの粕壁では木綿作が広く行われていたようです。
産業の「近代化」による町中の業態の変化については、今後詳しく検討していく余地がありますが、近世以来の木綿商の存在に着目されたことは、通説的に語られてきた「粕壁は麦わら帽子・桐箪笥の町だ」とか「米問屋が多い」といった従来の町のイメージを改め、より多彩に描いていくきっかけになるのではないでしょうか。

最後に、来場者から様々なご質問やご意見が飛び交いましたが、先生は来場者のみなさんに「私たちの記憶を遺していくために、皆さんご協力いただきたい」と呼びかけ、今後の調査の協力を仰ぎました。
写真:大川先生
日々変わりゆく町の姿、つい最近の町並みですらも、私たちの記憶の奥底に眠り、いつしか消えてしまいます。消えゆく町の記憶をたどり、それを遺し、未来に伝えていく取り組みの重要性を痛感させられた、大変有意義な講演会でした。

中学生社会体験チャレンジ最終日

中学生の社会体験の最終日は、春日部市郷土資料館の体験講座「しめ縄づくり」の下準備をお手伝いいただきました。

まずは、大量の稲わらの束をわらすぐり。
材料に使えるわらを選別する作業です。「こんなにたくさんの稲わらを見たのははじめて」と驚きながらも、黙々と受講予定者のわら束を用意してくれました。
皆さん、立って作業する派のようです。

写真:わらすぐりの様子

午後は、実際にしめ縄づくりを体験してもらいました。
まずは基本の縄ない。はじめは慣れない動作で戸惑っていたようですが、無事に縄をなうことができました。

写真:縄ないの様子
続いて、しめ縄(ゴボウジメ)をつくります。2人1組になって、ねじりながら編み込んでいきます。
写真:しめ縄づくり
写真では、なぜか4人がかりです。複雑なひねり方・編み方にチャレンジしているのが伝わってくる写真ですね。わらでなく、腕が絡まっていました。

最後に紙垂(シデ)をつけて完成。皆さん、立派なしめ縄がつくれました。
(担当者が完成した写真を撮るのを忘れましたので、ご想像にお任せします)

最後に「郷土資料館が展示室を管理するだけの仕事だと思っていました」と感想とお礼をいただきました。
今年の中学生は社会科への関心が高い方たちで、3日間、一生懸命取り組んでいただけました。皆さんが大人へと成長するにあたって、この3日間で何か一つでも得たものがあったならば大変幸甚です。資料館としても有意義な3日間となりました。

中学生社会体験チャレンジ2日目

3daysチャレンジ2日目のミッションは、考古学分野の仕事です。市内の遺跡にも出かけます。

朝の掃除
まず資料館の朝の業務である展示ケースの清掃を行いました。

花積貝塚解説板清掃
午前中は、車で市内を巡回しました。
まず、市指定史跡の花積にある花積貝塚で、解説板の清掃をしました。

神明貝塚の見学
この後、春日部市を東から西へ横断し、西親野井の神明貝塚で貝の広がりを見学をしました。

文化財整理室見学

文化財整理室見学2
続いて、上柳にある文化財整理室で、土器の図面を作成している様子や土器を洗浄している様子を見学しました。

土器洗い
午後は、郷土資料館に戻り、まず市内で採集された土器を洗いました。

拓本とり
その後、洗った土器の観察と拓本とりをしました。みなさん、きれいに拓本をとることができました。

朝から移動したり大変でしたが、一生懸命取り組んでもらいました。

中学生社会体験チャレンジ1日目

11月6日(水)から3日間、春日部中学校1年生の5人が郷土資料館のお仕事を体験しています。みなさん緊張した面持ちで迎えた初日。最初のミッションは、団体見学のお客さんへの展示解説の補佐をお願いしました。

5人は、模型を指差して説明する係と古写真を解説する係を分担し、説明の読み原稿づくりに取り掛かりました。みんなで話し合いながら、説明するコツや文章を推敲しました。
写真:読み原稿づくり
職員の前で何度か練習して、いよいよ本番!
写真:古写真解説の様子
栃木県小山市からお見えになったお客さんに、練習通りに説明ができました。中学校の先生も体験の様子をご覧になっており、緊張したようでした。お客さんからは、「たくさん勉強したんでしょう。頑張ったね」と優しく声をかけていただき、みなさん励みになったようでした。

午後は、資料のクリーニング。市内出身の鈴木久五郎の実家の邸宅(料亭大榎)の襖のホコリやカビを丁寧にふき取ってもらいました。襖の表紙が破れて、なかの下張りの文書がみられ、中身が何なのか興味を持ってもらえたようでした。
クリーニング途中に「これはなんですか!?」と発見。
写真:ゴキブリの卵鞘
ゴキブリの卵だよと教えると大騒ぎ。クリーニングが資料を害虫などから守るために必要な作業であることを実感してもらえましたでしょうか。
写真:襖のクリーニング
最後に、資料の調書作成。採寸やスケッチをしながら、資料の状態をよく観察し、現状を記録する体験をしてもらいました。

初日から盛りだくさんでしたが、引き続き、楽しみながらチャレンジしていただければと思います。

神明貝塚のシンポジウムを開催します!

昨年に引き続き神明貝塚のシンポジウムを開催します。

題して

   「和食」のルーツ?3800年前の縄文人の食文化
                                  です。

「和食」は、四季の移り変わる日本において、山海の豊かな自然とともに育まれました。そのルーツの一つと考えられる縄文時代の食文化について神明貝塚の発掘調査の成果と最新の研究結果から、神明貝塚に暮らした縄文人の食生活についてスポットをあてたシンポジウムとなっています。

開催は 11月24日(日)12:45~16:00
場所は 教育センター2階 視聴覚ホール
定員は 200名(先着順・要申込み)となります。

シンポジウムポスター

11月1日(金)9:00~申込みの受付を開始します。
申込みは、文化財保護課窓口で直接、または電話(048‐763‐2449)にて受け付けます。
土日は郷土資料館(048‐763‐2455)までお願いします。

昨年のシンポジュウムでも200名近い申込みをいただき、大盛況となりました。
先着順となりますので、お早目のお申込みをおススメします。
皆様のお申込みを心よりお待ちしております!

手作り季節展示を展示してます

朝晩の冷え込みが強くなってきましたね。
間もなく、紅葉や ”こたつ”の時期です。
郷土資料館では、冬支度をテーマとした手作り季節展示を展示中です。

季節展示

また企画展示室では、3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

【常設展】浜川戸遺跡の火葬墓

浜川戸遺跡では、これまで8世紀前半から9世紀後半の4基の火葬墓と推定される遺構が確認されています。
日本では、奈良時代の西暦700年に僧侶であった道昭(どうしょう)が初めて火葬されたと『続日本紀(しょくにほんぎ)』に記録されています。これ以後、歴代の天皇や貴族、僧侶なども火葬されました。
ちなみに、縄文時代や弥生時代の遺跡からも、焼けた人骨が出土することがありますので、遺体を焼く行為自体は、これ以前からあったようです。

浜川戸遺跡から発見された火葬墓で特徴的なものは、4次調査の1号火葬墓です。穴の中から、底に近い部分を打ち欠いた甕と坏が2点ずつ出土し、これらは、それぞれ甕の穴が開けられた部分に坏をのせる蔵骨器として使用されたものと考えられています。また穴の中は、火を焚いた状況が確認され、遺体を火葬する作業も同じ穴で行ったと推定しています。

浜川戸遺跡の火葬墓は、どのような人物がどのように火葬されたのかなど、まだまだ謎が多いことも事実です。蔵骨器として使用された土器は、常設展示の浜川戸遺跡コーナーに展示しております。ぜひご覧ください。

火葬墓から出土した甕と坏
浜川戸遺跡で発見された蔵骨器

嘉永2年(1849)「小金原御鹿狩ニ付手控帳」を講読中

令和元年11月2日(土)古文書勉強会を開催しました。この勉強会は、市民の方々が主体的に市内ゆかりの江戸時代の古文書=神間村文書(春日部市郷土資料館所蔵)を解読するものです。
写真:勉強会の風景
今回は嘉永2年(1849)「小金原御鹿狩ニ付手控帳」を講読しました。読んだ部分には御鹿狩の勢子人足として動員された神間村の人々が、3月15日に村を出立し、16日に宿泊、17日に至るまでの記事です。「寒中之如しのきがたく」と記述されるように、寒いなか夜を徹して決められた場所に配置され、「世話役」の指示にしたがって獲物を追い立てた様子が克明にうかがえます。「赤白きさへヲ持」あるいは「ふり立申」という表現について、「さへ」とは采配のことではないか、などの意見がありました。ただ、解釈がしづらい部分もあり、今後読み進めていくなかで考えていくことになりました。
まだ読み始めたばかりなので、成果は読了後に公開します。これまでの成果は
こちらからさかのぼって御覧になれます。

次回は、12月15日(日)14時~となります。

武里西小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

令和元年10月31日(木)に武里西小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
郷土資料館の学芸員より、展示してある物を見ながら 少し昔の生活や道具の説明を聞きました。

見学の様子

説明を聞いたあとは、実際に昔使われていた道具に触れて、大きさや重さなど今の道具との違いに驚いていました。

見学の様子
「昔の冷蔵庫だけれど、金庫みたい!」

郷土資料館では、3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

【常設展】縄文時代のヒョウタン

春日部市郷土資料館の竪穴住居復元模型では、ヒョウタンを壁にかけて展示しています。水などの液体を運搬、保管する容器として使われていたことを想定しています。

ヒョウタンは、ウリ科の植物で、果実は苦みが強く、果皮は非常に堅くなります。原産地はアフリカと考えられていて、野生種はアフリカにのみ存在します。
世界の歴史をみると、ヒョウタンの果実は、容器のほか、農具や漁具、楽器と非常に多くの用途で使われました。そのシンボリックな形から、お祭りの道具にもなったようです。

福井県の鳥浜貝塚では、約8500年前の縄文時代早期のヒョウタンの種子や果皮が発見されており、すでにこの時期には日本に持ち込まれ、栽培されていたようです。他にも青森県の三内丸山遺跡、また縄文時代だけでなく、弥生時代や古墳時代、古代の遺跡からも発見例があり、日本でも人間の生活に欠かせない植物であったことがわかります。

竪穴式住居のヒョウタン
竪穴住居模型の奥の壁にヒョウタンを3個展示しています

郷土資料館体験講座「ミニぞうりを作ろう」を開催しました

令和元年10月26日(土)、郷土資料館体験講座「ミニぞうりを作ろう」が開催されました。

体験講座

長さ3mの江戸打ち紐を3本使い、10cmほどの可愛いミニぞうりを作りました。ぞうり本体は、江戸打ち紐を互い違いに編んで作り、最後に鼻緒を、かぎ針を使い本体に編み込んで完成させます。

ミニぞうり作り

参加者の皆さんからは、「自宅で、もっと小さな物を作ってお財布の飾りにしよう」「すごく楽しかった」と喜んでいました。

ミニぞうり作り
 
次回体験講座「しめ縄を作ろう」は、12月15日(日)・12月21日(土)です。ご参加をお待ちしております(事前申込必要)。

【常設展・ぷち展示替】明治43年の水害資料

つい最近展示替した水害資料がそこそこ反響がありましたので、その隣のコーナー「水とのたたかい」の資料も展示替えしました。展示替えといっても、展示のページをめくっただけなので、「ぷち展示替」です。
写真:少し展示替したコーナー
展示替えした資料は、明治43年(1910)の水害を記録した「幸松村水害誌」です。
この資料は、編者の幸松尋常小学校の教員によって「後日ノ参考備忘ニ供スル」ため編さんされたもので、幸松村の被害状況などが克明に記録されています。
今回は、浸水の状況・面積・罹災した戸数・人口の箇所を展示しています。
なんと、村民の99%、村の土地面積の99%が浸水被害にあい、8月11日・12日に浸水した水が完全に引いたのは10月20日だったといいます。
「うめわかくん」の展示解説も付しましたので、あわせてご覧ください。なお、「幸松村水害誌」は定期的に展示替え(ぷち展示替)をする予定です。お楽しみに。

白鹿小学校の児童への送別会 ~江戸川小中学校の神楽の舞~

10月23日(水)、この日は江戸川小中学校3・4年生の児童による、中国は江蘇省白鹿小学校の皆さんへのお別れの会が開催されました・・・・。
江蘇省といえば「漢字」「漢」を建てた「劉邦」の出身地。
悠久の中国の歴史を感じることができる場所です。

一方、こちらは埼玉の「春日部」
もちろん「漢」には負けられません(笑)

日中の児童の皆さんが様々な催しで友好を深められたようです。今日が最終日で午後には体育館で開催されたお別れの会で、
江戸川小中学校の皆さん達が日本の伝統「神楽」を披露。




※演目は「おかめひょっとこ」「大黒天」。

地域で伝承されている、市指定無形民俗文化財「榎の囃子神楽」について、日頃、江戸川小中学校3、4年生は『総合的な学習の時間』をとおして練習に取り組んでいます。皆さんの一生懸命な演舞に白鹿小学校の皆さんも、盛大な拍手を送ってくれました。



日中両校、お互いとても良い思い出になったようでした♫

再見、白鹿小学校♬

古文書勉強会の成果(その14)

令和元年10月20日(日)古文書勉強会を開催しました。この勉強会では、市民の方々が主体的に市内神間地区ゆかりの江戸時代の古文書=神間村文書(春日部市郷土資料館所蔵)を解読しています。これまでの成果はこちらからさかのぼって御覧になれます。
写真:勉強会の風景
くずし字の解読を自主学習されてきた新たな方も加わり、20名の方が出席されました。
解読に先立って、参加者の方から、以前読んだ寛政7年(1795)の御鹿狩の古文書に登場した「竹貝」を自ら作ってみました、と本物の「竹貝」をご披露いただきました。
写真:市民の方がつくった竹貝
「竹貝」については、「竹貝」と読むか、「竹具」と読むか、古文書解読で意見が分かれたところでした。
あわせて「竹貝」の演奏の実演も。ほら貝のような音色に一同驚きました。東日本ではほら貝が取れないため、古くから竹を加工した「竹ぼら」という楽器が使われたそうです。
写真:竹貝をふく実演
郷土資料館でやるべきことを、市民の方に実践していただき、頭が下がります。機会をみて、解読した古文書とともに展示させていただければと思います。

さて、今回解読したのは、寛政7年(1795)2月「御鹿狩野場賄諸入用取立覚帳」(神間村文書№346)です。御鹿狩の費用銭18貫文の負担を神間村の村人たちで割り合ったものです。帳簿なので、決して丁寧とはいえないくずし字に苦戦し、判読不能の文字もありましたが、何とか読み終えました。
写真:古文書写真写真:古文書の本文
ここで当日参加された方への事務連絡です。「弐」なのか「八」なのか読めない字は、計算してみましたが、そもそも計算が合いませんでした。なので「八」と読んでいます。
以下、釈文です。

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●神間村文書№346

(表紙)

「   寛政七年

  御鹿狩野場賄諸入用取立覚帳

    卯二月吉日        」

 

   覚

一、銭拾八貫文

此わり

一、五百五拾六文     吉左衛門

一、五百八十一文     同人

   壱分取、三百三十八文返し

一、百四十四文      惣左衛門

一、三百四十一文     源蔵

   弐朱受取

   三百九十一文返シ

一、弐百三十文      冨五郎

一、弐百三十五文     同人

一、三十五文       常右衛門

一、四百七十五文     茂七

一、四百七十一文     長右衛門

   弐朱ト八十三文返シ

一、三百五十弐文     同人

一、七百三十弐文     義助

   弐朱取、四文返シ

一、七百八十文      忠右衛門

一、百十五文       平治郎

一、百九文        同人

一、七百四十文      与□(四カ)右衛門

一、壱貫百廿六文     半右衛門

   壱分取

   三百四十六文返シ

一、八百十文       常右衛門

   弐朱ト百九文

一、六百十五文      弥右衛門

一、五百十六文      平七

   弐朱取

   二百廿文返シ

一、四百四十五文     藤蔵

一、百八十三文      浄□坊

   弐朱取

   五百四十九文返シ

一、三百六文       重左衛門

一、三百廿六文      甚五兵衛

一、六百廿八文      忠七

   弐朱取

   [  ]八文返シ

一、六百八十八文     幾右衛門

一、六百廿弐文      恒七

   弐朱請取

   百拾六文返シ

一、六十三文       磯七

一、壱貫弐百四十六文   三郎右衛門

   百六十弐文ふそく

一、三百五十文      忠蔵

一、廿六文        愛宕山

一、弐百四十三文     兵左衛門

 弐朱取

 四百八十九文返シ

一、七百六文       同人

一、五百弐文       吉五郎

   弐朱取

   弐百三十四文返シ

一、四百六十七文     重左衛門

一、壱貫十四文      藤右衛門

一、七十四文       直次郎

一、四百文        三右衛門

一、七十四文       念相いん

一、五十七文       文右衛門

一、七百廿九文      同人

〆十八貫百六十四文

      百六十四文取立過

[       ]達而

相談之通り

割合致候間

来ル廿九日九ツ時

無間違念相院へ

御持参可被成候、以上

 

  卯二月廿七日

 

 

取立〆金弐両三分ト

     壱貫七百六十九文

-----------------

以上です。次回は11月2日(土)14時~。次々回は12月15日(日)14時~を予定しています。

後継者の舞が披露されました

10月20日(日)、豊野地区の赤沼神社、そして銚子口香取神社では江戸時代から地域で代々引き継がれる、市指定無形民俗文化財の獅子舞が秋季例大祭で公開されました。
『赤沼の獅子舞』では力強い三匹獅子に加え、小学生の児童による日頃の練習成果が堂々と舞われました。

▲子供獅子の太夫による「弓くぐり」
特に今秋の例大祭では、子供獅子の卒業生である女性3名が三匹獅子を担い、赤沼の獅子舞の特徴である”勇壮”と”華麗”の舞を披露してくれました。

▲勇壮的な所作の中でも女性による柔らかさを兼ね備え、新たな魅力を発信してくれました。

『銚子口の獅子舞』では昨年一足先に女子高校生が舞手としてデビューしましたが、今秋には新たに一人が加わり、本日、小獅子役で舞を披露してくれました。
小獅子の舞
▲昨年までは笛役で活躍していましたが、「小獅子の舞」でデビュー。緊張せずに練習とおり舞うことができ、楽しかったという感想をいただきました。
中獅子の舞
▲舞手2年目を迎えた2年生の女子高校生は新たに中獅子で「さんぎりの舞」を披露。アップテンポのお囃子で息を切らしていましたが、力強さと柔らかさの特徴を思う存分表現してくれました。

両団体共に300年を越す伝承の歴史を誇りますが、伝統芸能の課題である昨今の後継者不足に対応するため、門戸を開け、地域一帯となった継承と保存に取り組んでいます。引き続き、皆様の暖かい応援と現地での観覧をよろしくお願いいたします。
銚子口の獅子舞は12/15(日)開催の第9回春日部市民俗芸能公開事業でも舞を披露していただきます!本事業については広報紙や本ホームページでも詳しくご紹介いたします。

【常設展・展示替】水害の歴史を伝える資料を展示

春日部市郷土資料館の常設展示の一部を展示替し、明和3年(1766)の水害関係資料を出品しました。
写真:樋籠村年貢仮免状
明和3年6月下旬から大雨が続き、江戸川・庄内古川(中川)が「満水」となり、江戸川は西親野井の堤防、庄内古川は永沼の堤防がそれぞれ決壊しました。このとき市域は水害を蒙りました。
展示資料は、明和4年5月「樋籠村年貢仮免状」(当館所蔵)です。
この資料は、”関東郡代”伊奈備前守役所から、樋籠村の前年の年貢取り立て額を通達するものですが、水害により「水損」した田んぼの年貢米は「米なし」と全額免除されています。水害によって田んぼの作物は全く収穫できなかったことがうかがえます。

令和元年(2019)10月12日未明に上陸した台風19号により、日本列島は近年まれにみる広域的な水害に遭いました。市内では河川の決壊・氾濫は免れましたが、浸水の被害が少なからずありました。
こうした経験を得た私たちは、いまこそ資料が物語る郷土の水害の歴史を見つめなおしてみてもよいのかもしれません。

藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

令和元年10月18日(金)に藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。

見学の様子

明治から昭和期の民具・農具を見たり、実際に千歯こきを使い脱穀し、少し前の農家の仕事を体験しました。

見学の様子

郷土資料館では、3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

【お知らせ】11月10日歴史文化講演会の募集〆切

11月10日(土)に開催予定の歴史文化講演会「古地図で読み解く明治期の粕壁」は、おかげさまをもちまして会場の定員に達しましたので、受講者の募集を締め切らせていただきます。会場定員の都合上、当日の飛び込みのお客様もお断りする予定です。恐れ入りますが、ご了承ください。
イラスト:うめわかくん泣く

なお、11月16日・30日(全2回)に開催する歴史文化講演会「万葉の世界」の受講者募集は引き続き、受け付けております。お申し込みをお待ちしております。

桜川小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

令和元年10月11日(金)に桜川小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。

見学の様子

館長に兜をかぶせてもらったり、昔の春日部の写真を見て 今との違いに驚いたりしていました。

見学の様子

郷土資料館では、3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

緑小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

令和元年10月11日(金)に緑小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。

見学の様子

少し昔に使われていた道具を実際に手に取ったり、千歯こきを使い脱穀を体験したり、懐かしい道具を触ったりしました。

見学の様子

郷土資料館では、3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

【お知らせ】10月12日の古文書講座中止します

台風19号が東日本に接近する予報となっておりますので、明日10月12日(土)に予定されていた古文書講座初級・中級は中止とさせていただきます。
初回は11月9日(土)に繰り越しとなります。時間・会場は同じです。
なお、補講の予定は未定です。

受講者の皆様にはお電話にてお知らせしておりますが、念のためお知らせいたします。

画像:うめわかくんあやまる

豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

令和元年10月9日(水)に豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。

見学の様子

時代とともに変わっていった春日部を学芸員から説明を聞いたり、少し昔である昭和期の生活について、説明を聞くだけでなく、当時使っていた物を触ったりして体験しました。

見学の様子

郷土資料館では、10月1日(火)から3月22日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催します。
昔の懐かしい道具や写真を展示し、小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

見学の様子
 
   ↑ 白黒映像が興味津々な児童たち♪

第9回民俗芸能公開事業の開催にむけて

本日、10月6日(日)、例年開催しています郷土芸能を継承されている保存会に舞台上で演舞いただく、『民俗芸能公開事業』の開催に向けた準備会を正風館で行いました。
 第9回目を迎える今年度は、県の指定文化財である”西金野井の獅子舞”と市の指定文化財”銚子口の獅子舞”に出演いただきます。両団体は市内でも長き伝統を誇る獅子舞で、また、西金野井の獅子舞は地元の南桜井小学校で伝統芸能クラブをとおした後継者の育成を、銚子口の獅子舞でも地元の子供たちへの継承に力点を置いて取り組んでいただいていることから、『地域で育まれた獅子』と題したテーマを設けています。

▲舞台袖で当日の運営方法を両団体で協議・調整しました
●開催日時:令和元年12月15日(日)午後1時~4時
●会  場:庄和地区公民館(正風館)大ホール


▲舞台上で一連の流れを確認
 詳細は広報かすかべ11月号や市公式ホーム、当ページでもお知らせしてまいります。
事前の申し込み等は不要ですので、是非、この機会に両団体の勇壮、かつ伝統の舞と地域の子供たちの練習成果をご覧になってみてはいかがでしょうか!おまちしております。

11月の歴史文化講演会のお知らせ

春日部市郷土資料館では、11月に2本の歴史文化講演会を行います。皆様のご来場をお待ちしております。

●11月10日「古地図で読み解く明治期の粕壁」※募集は〆切ました
 日時:令和元年11月10日(土)10時~12時
 場所:春日部市教育センター
 講師:大川明弘氏(元春日部市史調査員、近現代歴史研究者)
 定員:45名(先着順)
 費用:無料
 郷土資料館へお電話(048-763-2455)、または直接ご来館の上、お申し込みください。

●11月16日、30日(全2回)「万葉の世界」
    日時:(全2回)令和元年11月16日(土)、30日(土)14時~16時
 場所:春日部市教育センター
 講師:堀越令子氏(文学研究家)
 定員:100名(先着順)
 費用:無料
 郷土資料館へお電話(048-763-2455)、または直接ご来館の上、お申し込みください。

古文書勉強会の成果(その13)

令和元年9月7日(土)古文書勉強会を開催しました。この勉強会は、市民の方々が主体的に市内神間地区ゆかりの江戸時代の古文書=神間村文書(春日部市郷土資料館所蔵)を解読しています。これまでの成果はこちらからさかのぼって御覧になれます。
写真:勉強会の様子
今回は、寛政7年2月「御鹿かりニ付御廻状写」を講読しました。
この史料は前に講読した「御鹿狩ニ付御触書之写」にも含まれる記事でしたが、若干記述が異なり、復習もかねて、史料の解釈を深めることができました。釈文は以下の通りです。

写真:古文書353表紙
写真:古文書353本文

●神間村文書№353

(表紙)

    御鹿かりニ付御廻状写

                」

 

追而東西葛西領・渕江領・小金領村々より出人足ハ勢

子相済候上、御獲松戸河岸迄持送相勤事ニ付、

御狩相済候ハヽ一纏ニ集り残可申、尤御扶持方ハ

弐人分被下之候

当卯三月五日小金原 御鹿狩勢子人足割

村限出人足書面之通候条、別紙書付之趣

相心得、村毎宰領付添、三月二日朝四時迄別紙帳

面ニ記置候揃所江罷出、勢子差引役人之差図を

請、猪鹿追立ハ勿論立切とも可勤、右之外

村限有人別不残罷出、村内追立可申、老人子

供病人等差出候歟、又ハ遅参不参於致

は急度相咎条、得其意触書村下ニ令請

印飛脚之ものへ可相渡もの也

    三河口太忠

    竹垣三右衛門

 卯二月三日   役所印

           右村々

             名主

             年寄

             百姓代

 

 

 下総国葛飾郡中ノ台村地内字浅間下詰人足

    下総国葛飾郡

一六人     花嶌村

一六人     細野村

一弐十三人   槙野地村

          寺領共

一拾弐人    下木津内村

一拾三人    上木津内村

一六人     目沼村

一十弐人    屏風[  ]

一廿三人    宮前[  ]

一三十五人   鷲巣村

一廿五人    西宝珠花村

一拾四人    木ノ川村

一五拾三人   深輪村

一七拾三人   榎村

一四拾八人   芦橋村

一三拾三人   木崎村

一弐拾六人   西宝珠花村

一五拾壱人   上吉妻村

一三拾八人   下吉妻村

一九拾弐人   神間村

 

人足出方心得書付

一壱村限人足何拾何人何村と認候幟壱本

才料之もの持出人数右幟江引合可申候事

  但シ才料之もの高張烑灯壱張宛持出可申候

一村限出人足ニ応し弁当并呑水等用意

可有事

  但雨天御延引日送り被仰出候節之

ため二日分余慶ニ可持出事

一猪鹿追立用い候長七八尺之竹棒之内

壱人ニ付壱本宛并長三尺位之縄壱筋ツヽ

竹貝・細(ママ)貝之内壱ツ宛持出可申候事

    但ㇱ本文之外鳴物勝手次第持出可申候

一右幟右挑灯弁当持人足は高割人数之外可出候事

右之通り心得無差支様可致候、以上

  卯二月

 



次回の日程は、10月20日(日)14時~、次々回は11月2日(土)14時~を予定しています。

モダンな双六(新収蔵品)を展示しています

令和元年10月1日(火)から始まった「くらしのうつりかわり」展で、新規収蔵品の「粕壁町商売繁栄双六」を展示しました。
写真:粕壁町商売繁栄双六(異本)
この双六は、昭和初めに印刷されたもので、双六のマスが粕壁町の商店の広告になっているものです。以前にご寄贈いただいた「粕壁町商売繁栄双六」とは別のタイプのもので、描かれている商店も異なります。双六については、お子さん向けの講座などで遊んだり、大いに活用させていただいています。まだまだ別系統の異本がある可能性もあります。

今回展示した双六に記載されている商店名は、以下の通りです。
油宗呉服店、島村忠太郎商店、伊勢三箪笥店、木崎六之助商店、大竹青松堂、丸清、泉屋商店、中村屋(洋品)、山幸商店、魚六、中野屋(食堂?)、幸松屋時計店、外島医院、岡田(そば屋)、後藤書店、永井商店、橋本薬局、正木洋品店、鍋屋(新聞?)、吉田屋(学用品)、文化堂、越沼自動車、興文堂、春日屋支店、正木洋服店、入舟、オータヤ靴店、丸八酒店、中井洋品店、中屋、岡村時計店、千歳、美ツ和食堂、産婆関根、松本洋服洋品店、鳥松商店、永島茶舗、アヅマ写真館

今回の展示では、これらの商店と以前いただいた双六の商店を、昭和48年(1973)の住宅地図(春日部市内では最古です)で所在地を示してみました。
昭和48年にの地図では見つからないお店、現在も続く老舗のお店など、粕壁の町並みの移り変わりがよくわかります。

いろいろ調べても、所在地や詳しい業種がわからない商店もありました。ぜひごらんいただき、わかることがあれば教えていただければ幸いです。

くらしのうつりかわり(小学校地域学習展)を開催します

令和元年10月1日(火)より、第36回小学校地域学習展「くらしのうつりかわりー懐かしい昔の道具展」を開催します。

小学校3年生の社会科で学ぶ「地域学習」に即し、主に明治から昭和時代に実際に使われた、日常的な道具や農作業用具を展示します。
小学生だけではなく、ご高齢の方や若い方も、懐かしい道具をご覧になって楽しめる内容となっております。

この機会にぜひ、ご家族お誘いあわせの上、ご来館ください。

<第36回 春日部市郷土資料館小学校地域学習展「くらしのうつりかわり」>
会期:令和元年10月1日(火)~令和2年3月22日(日)
会場:郷土資料館 企画展示室(春日部市粕壁東3-2-15 教育センター1階)

観覧料:無料

地域学習展ポスター
地域学習展ポスター(PDF:460KB)

春日部市郷土資料館9月の休館日のお知らせ

郷土資料館は9月中、下記のとおり休館いたしますので、ご来館の際はご注意ください。
<9月の今後の休館日>
16日(月・祝)・17日(火)
21日(土)・22日(日)・23日(月)・24日(火)
30日(月)

9月21日(土)~24日(火)は、館内燻蒸作業を行うため臨時休館いたします。
ご迷惑をおかけいたします。

出張展示 庄和図書館 三上於菟吉と春日部展

三上於菟吉顕彰会と庄和図書館との共催による、連続講座「三上於菟吉と春日部」が、10月12日(土)、11月9日(土)、12月8日(日)、いずれも14時~15時30分に開催されます(定員30名・申込順 お申込みと会場は庄和図書館048-718-0200)。

これに先立ちまして、春日部市郷土資料館では、庄和図書館にて、ミニ展示「三上於菟吉と春日部 ~時代物・現代物・翻訳・随筆 多彩な作品たち~」展を9月12日(木)から開催中です。




三上於菟吉は、明治24年(1891)庄和地区木崎に生まれ、昭和19年(1944)に幸松地区八丁目で亡くなりました。代表作『雪之丞変化』をはじめ、映画化された作品多数のベストセラー作家でした。直木賞の初代選考委員を務めたほどです。庄和図書館での出張展示も3回目となります。

会場では、三上於菟吉の処女作『春光の下に』や宝珠花付近が舞台の『百萬両秘聞』、その他初期の翻訳本『獣人』、現代物の『白鬼』、唯一の随筆集『随筆 わが漂泊』、妻長谷川時雨の『近世美人傳』などの貴重書を展示しております。



また、今回はお手に取って、皆さまに触れていただける本を増やしました。処女作の複写本や翻訳『三銃士』、ご当地の時代小説『百萬両秘聞』、代表作『雪之丞変化』ほかの諸書をご覧になれます。



会期は9月30日(月)までとなっております。
郷土ゆかりの作家である三上於菟吉の世界に、ぜひ触れてみてください。

【常設展】日光道中の道標

常設展示にある道標(どうひょう)2基は、日光道中沿いに建てられていたものです。
向かって左側の背の高いものの実物(展示はレプリカ)は、位置は移動していますが、今でもかつて粕壁宿であった「かすかべ大通り」に建てられています。正面に「東 江戸、右之方 陸羽みち」、右面に「北 日光」、左面に「西南 いハつき」(西南 岩槻)、背面には、天保5年(1834)二月に、それまであった木の道標から、石の道標に変えたことが刻まれています。粕壁宿の西方、新町橋方面と岩槻方面に道が分かれる辺りに建てられていたものと考えられます。

右側のものは、古利根川の川ざらいの際に発見された実物です。正面に「向 江戸道」、右面に「此方 金ノ井 一里半 岩井 四里 宝珠花 二里 野田 三里」、左面に「此方 日光道中 関宿道 四里八丁 是ヨリ三町先庚申塔ヨリ右ヘ□」と刻まれます。背面には、嘉永6年(1853)に亡くなった女性のために、安政4年(1857)に建てたとあります。新町橋の八丁目側あたりに建てられていたものと考えられます。


道標レプリカ

8月31日(土)土器作り教室を開催しました!

8月31日(土)は午前10時から内牧公園にて、「土器作り教室」2日目を開催しました。

8月4日(日)の1日目に笠間産の粘土をこねて、縄文時代と同じ粘土ひもを積み上げる「輪積み」技法で思い思いの土器を作りました。

土器の水分を乾燥させるため、約一か月間、教育センターで預かり、少しずつ、慎重に土器を乾燥させました。思ったよりも時間が必要なんですね。


土器を焼いている様子
土器を焼いている様子。熱気があたりを包んでいました。約600から700度で焼き上げます。

土器を焼いている間、希望する方は「ブルーベリー」の収穫体験を楽しんだり、「ろう石」をけずって「勾玉」を作ったり、火おこし体験と、様々な体験を行っていただきました。
ブルーベリー収穫体験
内牧公園の近くの農園さんのご協力でブルーベリー収穫体験を行いました!農業振興課や観光振興課の職員も加わった庁内のコラボ事業です!

お子さん以上に一生懸命になって楽しんでいただいた保護者の方もいました。

参加者の皆さんが「夏休み最後に貴重な体験をできた」と喜んでくださいました。
肝心の土器焼きは不安定な天候にもかかわらず、ほぼ原形をとどめ、無事に焼き上がりました。
参加者の皆さま、ありがとうございました。来年も開催しますので、興味のある方、お待ちしております^・^

内牧地区にて開催中!

夏休み期間中、ご好評いただいた庄和図書館での巡回展が終了し、今回は内牧地区公民館で神明貝塚の巡回展を開催しています。

内牧地区は塚内古墳群をはじめ、内牧公園など周辺でも神明貝塚と同じ縄文時代の遺跡も数多く確認されており、春日部市内でも歴史的に古くから人々が暮らしていた地区でもあります。

暑さも和らぎつつあるこの季節、内牧地区公民館で神明貝塚の展示をご覧いただいた後、内牧地区の歴史散策などはいかがでしょうか?

巡回展の様子

場 所:内牧地区公民館 1階ロビー(講堂前)
会 期:令和元年9月3日(火)~12月中旬(予定)
休館日:月曜日・祝日(月曜日が祝日の場合はその翌日)
その他:文化祭などの公民館行事の際は展示を一時休止することがあります

記念講演会・ミュージアムトークを開催しました

8月31日(土)、埼玉大学大学院の水村典弘先生をお招きして、記念講演会「成金鈴木久五郎の時代」を開催しました。この講演会は、春日部市郷土資料館で現在開催中の企画展示を記念して開催したものです。
写真:記念講演会の様子
満員御礼となった会場では、当日どうしても拝聴したいというお客様も多くお見えになり、122名もの方にお集まりいただきました。
水村先生のご講演は、鈴木久五郎がこれまでいかに評価されてきたか、久五郎が口述した資料から、彼の投資哲学を読み解くお話でした。先生は、久五郎が、ただの「相場師」「成金」ではなく、企業の合同や信託会社の設立など日本の経済界のうねりのなかで大きな信念をもって株に投資していたことを評価され、久五郎には才覚や株取引のための努力を惜しまなかったのではないか、とその人間像に迫った意欲的なお話しでした。日頃より、企業経営者や投資家の方々とご交流があり、経営学の専門家である水村先生ならではの重要なご指摘で、大変有意義なひと時となりました。
写真:水村典弘先生

個人的には、戦後から平成のバブル崩壊まで、久五郎がいかにマスメディアにとりあげられてきたのか、という問題を興味深く拝聴しました。展示担当者は無自覚ですが、2019年の今、春日部市郷土資料館が「鈴木久五郎」をテーマに据えた歴史的な意義も、実はあるのかもしれませんね。

受講者からは「成金のイメージが覆され、面白かった」「人柄や考え方を知れてよかった」「春日部に偉大な人物がいて驚いた」など、ご感想をいただきました。

翌日9月1日(日)にはミュージアムトークも開催し、関連事業は、おかげさまでご好評のまま、すべて終了しました。
写真:9月1日ミュージアムトーク
企画展示「元祖!成金鈴木久五郎」展も、残りあとわずかです。
鈴木久五郎を春日部でみられるのは、9月8日(日)まで。

8月31日の記念講演会は受付を終了しました

8月31日開催の記念講演会「成金 鈴木久五郎の時代」は、ご好評につき、定員に達しましたので受付を終了しました。
たくさんのお申し込みを頂き、誠にありがとうございました。

講演会当日、お申込みいただいた方の出欠状況を確認した上で、当日受付を行います。ご希望の方は、13時55分に春日部市教育センター2階、視聴覚ホール入口にお集まりください。
なお当日受付の場合、机が無いイスのみのご案内になる場合があること、またご期待に沿えない場合があることをあらかじめご了承ください。

●企画展示記念講演会「成金鈴木久五郎の時代」
講師:水村 典弘(みずむら のりひろ)さん(埼玉大学経済学部教授)
日時:令和元年8月31日(土)午後2時~午後4時(午後1時30分開場予定)

会場:春日部市教育センター 2階視聴覚ホール


 

常設展示をご堪能いただきました

令和元年8月23日、かすかべ案内人の会の皆さんが春日部市郷土資料館を見学されました。

かすかべ案内人の会は、ボランティアで市内の観光を案内されている団体で、当館にも県内外のお客様をご案内していただき、大変お世話になっております。普段、お客様をご案内されてはいますが、一部更新した常設展示をじっくり見たことがなかった方が多いとのことから、今回、同会の研修会として常設展示を学芸員が展示解説することになりました。

まず、館長が当館開館の経緯について説明。
写真:館長の説明

そして、考古分野の学芸員による解説。
写真:展示解説の様子

最後に歴史分野の学芸員による解説。
写真:解説2
約2時間かけて、時に質問もまじえながら、じっくり常設展示をご観覧いただきました。今後ともご協力のほど、よろしくお願いいたします。

土器の拓本をとってみようを開催しました

8月18日(日)、夏休み学芸員教室「土器の拓本をとってみよう」を開催しました。
当日は、総勢8人の皆さんに参加していただきました。また高校生ボランティアの三澤さんにお手伝いただきました。誠にありがとうございました。

拓本は、デコボコしたものの様子を紙にうつしとる作業です。縄文土器は、その名の通り、デコボコした縄文の文様が土器についていますので、拓本によってそれを紙にうつしとることができます。考古学の研究でも昔から使われてきたものです。

資料館で土器の勉強
拓本を始める前に、展示室でいろいろな縄文土器を観察しました。

土器を選ぶ
拓本をとる土器をみんなで選びました。

水をつける
画仙紙(がせんし)に水をつけて土器と密着させます。

墨をつける
紙が乾いてきたら、墨をつけます。

メモと比べる
拓本をとったあと、最初に書いた観察メモと拓本と土器を比べてみました。
(考古学者顔負けの観察メモ!)

みなさん時間いっぱいまで、たくさん拓本をとってくれました。 また開催しますので、ぜひご参加ください。

「粕壁宿めぐり」参加者を募集しています!

文化財保護課では、観光振興課・都市計画課と連携し、現在のかすかべ大通り周辺を徒歩でめぐりながら、地域の歴史景観名産品を案内する「粕壁宿めぐり」を、毎年開催しています。
今年度は、9月19日(木)、20日(金)に予定しており、昨年度までと案内ルートを若干変更しています。
また、本事業は、「日光街道埼玉六宿連携スタンプラリー」関連事業・「かすかべ健康マイレージスタンプカード」スタンプ付与対象事業にもなっていますので、スタンプ集めや健康作りにもお役立てください。
普段は入ることのできない商家の蔵の中など見学できる機会になりますので、皆さんの御応募をお待ちしています。
応募の詳細は、こちらで御確認ください。

案内の様子

古文書勉強会の成果(その12)

令和元年7月13日(土)古文書勉強会を開催しました。この勉強会は、市民の方々が主体的に市内神間地区ゆかりの江戸時代の古文書=神間村文書(春日部市郷土資料館所蔵)を解読しています。これまでの成果はこちらからさかのぼって御覧になれます。
写真:勉強会の様子
今回、4月から4回にわたり読み続けてきた、寛政7年「御鹿狩ニ付御触書之写」の講読がようやく終わりました!
写真:古文書表紙
みなさまにもその成果を公表いたします。今回は長文なのでPDFファイルにしてみました。古文書翻刻の成果はこちら(PDFファイル240KB)
この史料は、寛政7年(1795)2月から3月にかけての小金原御鹿狩(おししがり)に関するもので、前半の神間村に下達された幕府の触書の写し、後半の3月2日から6日にかけ実際に小金原に勢子人足として動員させられた神間村の村人の備忘録からなります。
後半の備忘録は、神間村の愛宕山を出立して、江戸川を渡船でわたり、現在の野田市域から猪鹿を「御立場」に追い詰める過程が記録されています。御鹿狩が行われた5日には「御かり」を「見物」しており、「其面白事筆ニも尽し難し」と記しています(下の画像参照)。

写真:古文書の部分

みなさん、古文書を読んで御鹿狩について理解を深められたようです。
次回の古文書勉強会は、9月7日(土)14時~です。また別の御鹿狩の史料を読み始める予定です。

ミュージアムトーク開催&追加日程のお知らせ

令和元年8月10日(土)、企画展示「元祖!成金鈴木久五郎」展のミュージアムトーク(展示解説)を開催しました。
前回のミュージアムトークは冗長になった(実習生からキビシイご批判をいただきました)ので、今回は少し短めに。とはいえ、45分かかってしまいました。
ご来館いただいた方には東京からお見えいただいた方もおり、解説の後には、たくさんのご質問をいただきました。市民の方からは、久五郎ゆかりの八丁目や粕壁のことについて、ご教示いただきました。ありがとうございました。


【緊急告知】
さて、このミュージアムトーク、ご好評いただいておりますので、急きょミュージアムトークの追加日程を以下のように組んでみました。

・令和元年8月16日(金)午前10時30分~、午後3時~(各回30~40分程度)
・令和元年8月22日(木)午前10時30分~、午後3時~(各回30~40分程度)

実は、8月22日は久五郎の誕生日(明治10年生まれなので、生誕142周年)、8月16日は命日(昭和18年没なので没後76周年)にあたります。ちなみ、誕生日についてはパンフレットでは8月23日としています。これは娘の文子さんが久五郎の肖像写真にメモ書きしているものですが、諸資料により22日が妥当のようです。
いずれも久五郎にゆかりのある日付「鈴久デー」です(実は展示が始まってから気づきました)。ともに平日にはなりますが、ぜひともお越しください。
写真:ミュージアムトーク8月10日

常設展示「神明貝塚の縄文人」コーナーにパネルを追加しました

常設展示室、「神明貝塚の縄文人」に、「くらべてみよう!縄文時代の人骨と江戸時代の人骨のちがい」のパネルを追加しました。

このコーナーでは、神明貝塚で出土した縄文時代の人の頭骨と、坊荒句遺跡で出土した江戸時代の人の頭骨を並べて展示しています。
展示している縄文時代の頭骨は全体的に丸く、上の歯と下の歯がすき間なくかみ合います(毛抜き状咬合)。目の穴が大きい特徴もあります。これに対し江戸時代の頭骨は長細く、上の歯が下の歯より前に出るかみ合わせになっています(はさみ状咬合)。

ぜひ涼しい資料館で、実物の人骨をご覧になって、ちがいを感じてください。


神明貝塚の縄文人コーナー
「神明貝塚の縄文人」コーナー


縄文時代の人骨と江戸時代の人骨