ほごログ(文化財課ブログ)

#エア博物館 #これはなんでしょう

#春日部市郷土資料館 では #休館中 収蔵資料の整理を進めています。今日は収蔵庫内に眠るお宝を #おうちミュージアム として紹介。

これなんでしょう?なにする道具?

 

 

 

 

 

 

正解は、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名称は「ミゾキリ」

春日部では古くから桐細工が盛んで、とくに桐箪笥・桐小箱が特産品となっています。「ミゾキリ」は木材を削るカンナの一種(溝切りカンナとも呼ばれるようです)です。この「ミゾキリ」は大正時代~昭和戦前まで、桐小箱を作っていた市内の職人が使っていた道具で、箱の本体と蓋を合わせるための溝などをほる時に使われたようです。

道具を横からみると、

 

矢印のところに突起(木・刃)があって、ここを木材の上で滑らすと、溝がほれるようになるのです。右手のナットを緩めて、溝をつけたい間隔を調整することもできます。

溝切りカンナは現在でも市販されているようですが、桐小箱づくりは高度経済成長期に機械化が進展したため、こうした道具は現在ではあまり使われていません。現在、春日部では桐箪笥職人の方たちが伝統工芸士として認定され、伝統的な桐箪笥製造の技術を伝承していますが、古くは桐小箱づくりの職人も「ハコサシ」などと呼ばれ、高度な指物技術を有していたものと考えられます。「ミゾキリ」は春日部の桐細工産業の技術を伝える資料として、とても貴重なものです。