学校の様子

2020年11月の記事一覧

ロボホン

北小のプログラミングの授業といえば、下の画像の猫が奇声を発しながら、残像が見える程のスピードで画面を駆け回るよう命令され、何だか可哀そうに見えるのがお決まりでしたが、ロボホンの登場により、今年の授業風景は一味変わっています。

前述した猫はディスプレイの中の存在ですが、ロボホンは実際に触れることのできる三次元の存在。物理的に不可能な動きは出来ないため、面白半分でハチャメチャな命令を出されることもなく、歌ったり踊ったり逆立ちしたりと、アイドルのように活躍をしていました。多芸に秀でたロボホンに子ども達も大喜びで、一家に一台ほしいとまで言わしめていました。

しかし、完璧に見えるロボホンにも少しだけ弱点があるようで、音声認識機能が付いているものの、子ども達の声をすんなりと認識してくれません。「ロボホン歌って」と言われても首をかしげることがありました。

全集中!!協力の呼吸壱ノ型「全力」by若松

10月13日から練習していたマラソンも、本日がいよいよ本番。子ども達は朝から緊張しているようで、先生に向かって「代わりに走ってください」という依頼をだしている姿も見かけます。しかし「いいよ」と冗談で快諾すると、即座に「ダメです」と返してくるあたり、緊張はしていても内に秘める熱い闘志を感じ取ることが出来ます。

全員の目標を黒板に貼りだしている1年2組の教室には「人生で初めてアニメにはまった」という若松先生の趣味と流行を全面に押し出した応援メッセージも描かれていました。趣味と流行を全面に押し出したと書きましたが、一切の私語なく、体に酸素を取り込むためだけに精一杯呼吸しながら走っている子ども達の姿は、完全に呼吸に全集中しており、マラソンの応援メッセージとしてはこれ以上ないほどピッタリでした。

大会終了後の校舎で、大会の感想を書いている子ども達の表情を見ていると、目標を達成出来た子どもと、出来なかった子どもの違いが一目でわかります。上位に入賞したにも関わらず不満げな表情をしている子どもからは、あくなき向上心。個人の目標は達成したものの、クラス全体の順位は振るわなかったという感想からは、団結力や仲間意識。応援に力を貰ったといった感想からは、感謝を忘れない心。等々、子ども達の様々な素敵な面が見えてきました。

一生ものの授業

人生で一番使う漢字の候補に挙がりそうな、自身の名前の漢字を3・4・5年生は書写の授業で練習をしていました。使用頻度は高いものの、普段の授業で習う課題の文字と違い、お手本を基に綺麗見える形を研究する機会はなさそうな自分の名前を子ども達はじっくりと分析。文字単体としての完成度だけでなく、前後の文字とのバランスなども考えて筆を進めていました。練習後の名前は、3年生ですら画像の通り見事な「藤」!!

また、既に書初めの課題の練習にも取り掛かったようで、小筆を使ったり、大筆を使ったりと、サイズの異なる2つの筆を巧みに使いこなしていました。子ども達の新年の作品は、課題と名前どちらも注目すべきポイントです。

ナンバーワン大使は誰だ?

各国の特徴をポスターにまとめていた6年生が、本日いよいよ学年全体での発表会を行っていました。国の特徴をまとめるという学習内容は、社会科かと思ってしまいそうですが、この学習単元は英語。ポスターの文字や発表する時の言語も勿論英語を使っていました。

完成したポスターは、固有名詞まで英語で表記した本格的な物や、英語の授業とは思えないほど建築物の書き込みに力を入れている見た目のインパクトが強い物など千差万別。解説に少しだけ日本語を使っている班もありましたが、発表を聞くと流暢な英語でその国の魅力を伝えてくれました。

授業の最後には学年ナンバーワンのポスターを決める投票タイム。力作ぞろいで、どのポスターに投票するか迷ってしまいそうですが、果たしてどのような切り口で国をアピールした班が優勝するのでしょうか?

 

小松菜が教えてくれた食のありがたみ

11月13日に小松菜収穫体験に行った5年生が、農家の中山さんへお礼の手紙を書いていました。

収穫体験をしたことで、当たり前に食べている野菜の裏には様々な苦労が隠れていることを感じたようで、子ども達の手紙の中には、収穫体験のお礼以外だけでなく食べることへの感謝を示すような言葉もありました。

中山さんからいただいた小松菜の種はクラスのベランダで育てている様で、今度は収穫だけでなく、育てることの大変さも学ぼうとしていました。

イナゴのユートピア

農作物を食い荒らしてしまうイナゴが大量発生し、何億匹という数を駆除したというニュースが記憶に新しいですが、1年生は生活の授業でイナゴの家を作っており、世界の動向と全く反対のことをしていました。

世間ではいかに駆除するかを考えるところですが、1年生が考えるのは、いかにイナゴやダンゴ虫が快適に過ごせるか。虫を見つけた場所を思い出し、出来るだけその環境を再現しようと色々な物を虫かごへと入れていました。チョイスした物を入れる思惑は人それぞれで、イナゴが飢えぬように入れる子どももいれば、何を食べるか解らないから色々な物を入れたという正直者もいました。

悪意なく、生きるために必要な食事をしているだけですが、人間が困るからという、人間のエゴとも考えられる理由で駆除されてしまう少しかわいそうなイナゴですが、せめて北小に生息しているイナゴは、人間の真心を感じながら天命を全うしてほしいと思ってしまいました。

 

予測可能な面白さ

テレビを見ていると「リアクション」を売りにして活躍する著名人を見かけることがあります。売れている著名人ともなると、推定年棒は5億円程になるそうです。そんな、一攫千金に繋がる特技にもなる「リアクション」を5年生は英語の授業で勉強していました。

得意な教科を聞いた後「Wonderful」「Good」「Nice」「Really」「Wow」の5つ程度の反応を返すという内容なのですが、こういう授業で大活躍するのは、やはり明るいムードメーカーの男子。何を言うのかはだいたい予想出来るのですが、大きな声と身振りで繰り出される「Wonderful!!」は、解っていても面白く感じてしまいました。一度場の空気が温まると、教室は何を言っても笑いを取れるような空間へと変貌。そこまでオーバーリアクションではない「Really」ですら、クラス全員で盛り上がっていました。

リアクション1つでここまで多くの友達を笑わせた今の5年生であれば、将来億万長者になる子どもが出てくるかもしれません。

 

次はクジラの肉がでます

本日の給食のメニューは、なんと「真鯛のレモンソース」!!なぜこんな高級品が出てきたかというと、結婚式場や旅館で使用するはずだった食材が、コロナウイルスの影響で需要がなくなってしまったため、国が買い取り学校に支給するという「千葉県産水産物緊急対策事業」が実施されたからです。

上質な食材を無料で食べられるとあって、職員室ですら給食の時間には大盛り上がり!!現在は班を作らず、黙々と食事をしている子ども達も、本日はやや興奮気味に箸を動かしているように見えてきます。おかわり争奪戦のじゃんけんのフォームにも気迫がこもっていました。

色々と制限ができたことで、心から楽しみづらくなっていた給食の時間でしたが、様々な方の粋なはからいにより、多くの子どもが笑顔となっていました。

 

納得の自己顕示欲

朝顔の蔓でリースを作る1年生の教室からは「見て見て」という声で溢れかえっています。それもそのはず、1年生が持ってきた装飾品は、どれも自慢したくなるような立派な物ばかり。朝顔の蔓では支えきれないのではないかと思うほど、大きい飾りを持ってくる子どもまでいました。

蔓が隠れて見えなくなるほど装飾品を散りばめた気合の入った作品も、家族から期待の込められた応援の品を貰ったとあればこそ。初めてのグルーガンも器用に使いこなし、秋らしい作品やもうすぐ訪れるクリスマスらしい作品まで、おしゃれなアンティークと表現しても恥ずかしくないレベルの物がたくさんありました。

 

吹奏楽部の恩返し

吹奏楽部の4年生も徐々に自分の担当する楽器が決まってきており、先輩達に教わりながら練習をするようになっていました。例年であれば5月頃に見られる風景を冬の寒さを感じるこの時期に見ると、休校措置の爪痕を改めて思い知らされます。

しかし、「悲愴感」を覚えているのは見ている自分だけで、明るく練習している吹奏楽部からは、悲しい中でも前へ進むという意味合いを持つ「悲壮感」が漂っています。大幅に減った練習時間の中で、吹奏楽部6年生が歴代の先輩達にしてもらったことを今の4年生に返そうと、1回1回の練習を大切にしているように見えます。

練習の時間や回数が減ろうとも、受け継いできた吹奏楽部魂の火が消えることは無いようです。

裁判は起こさないでください

北小の中ではアメリカの大統領選挙よりも注目を集めていた「あいさつキャラクター・あいことば選挙」の覇者がついに決定されました。並み居る強豪を打ち破り、最も票を集めたのは、エントリーナンバー11番の「アンティナくん」でした。マスコットらしいシンプルかつ可愛らしいデザインとキャラ設定が人気を集めたのはいうまでもありませんが、何を隠そう11月4日の記事で取り上げた選挙活動をしていたのは、アンティナくんの製作者。児童に寄り添った地道な活動が花開いた結果と言えるでしょう。

キャラクターが決まり、ひとまず活動が一段落したように思えますが、目的はあくまで北小のあいさつを活発にすること。アンティナくんというマスコットが誕生したことで、子ども達のあいさつがどのように変わっていくのか、まだまだ目が離せません。

マルチエンディング

村人と仲良くなるという願いを叶える代わりに親友を失う、2年生国語の「泣いた赤鬼」。自分に対して償いをしていたキツネを誤って射殺してしまう、4年生国語の「ごん狐」。ハッピーエンドとは言えない物語の、作中では描写されていない、結末後の主人公や登場人物の心情について子ども達は考えていました。

4年生では、物語の結末を読んで単純に感じる印象だけでなく、人物の心が動いたと思われる一文を抜き出し「こう書いてあるから、こう思っている」と、自分の発言に信憑性を高める証拠まで発表していました。

結末で赤鬼が泣いているにも関わらず「赤鬼は幸せ」と主張する子どもが意外と多い2年生。友を失った悲しみを抱えつつも、新たな出会いに喜びを見いだせるポジティブな思考を持てる2年生には、ある種のたくましさを感じずにはいられません。

この授業を見ていると、人の数だけ主張があるということがよく解りました。

限界を決めるな

「蝉の寿命は1週間しかない」という知識は世間に浸透しきっているような気がしますが、広島県の高校生がそんな常識を疑ってかかり、実際には蝉が最長で32日間生存したことを発見したという話があります。

理科の授業で物の溶け方を実験している5年生にも、その「当たり前を疑う精神」に通ずるものがあり、食塩が限界まで入り、飽和状態となった水溶液が入ったビーカーの底に残っている塩を「まだ溶けるかもしれない」と必死にかき混ぜていました。

限界まで溶かす実験をした次は、塩やミョウバンが溶けた水を加熱・冷却し、塩やミョウバンの結晶を取り出す授業。こちらの授業は先ほどとは違い、一定の温度となれば水溶液が反応するため、子どもの努力が介入する余地はありませんでしたが、授業に対する姿勢は変わらず真剣なものでした。

レディース&ジェントルマン

介護の事について様々な本で調べて新聞紙にまとめていた3年生ですが、本日は「白杖体験」を実施し、実際に目が不自由で困っている人とそれを介助する人のシミュレーションをしていました。

アイマスクをして疑似的に暗闇を作り、白杖と介助役の友達の声を頼りに校内を進んでいく3年生。白杖を使い進むのが難しいのは簡単に想像出来そうですが、意外にも介助をする方も、進行先の情報を言葉で伝えるのが難しいようで、白杖を使う役と同じくらい悪戦苦闘をしているようにも見えました。それでも子ども達は友達を目的地までエスコートすべく、先生が廊下に倒れているという不測の事態が起きようとも冷静に言葉で伝達。介助をする方もされる方も、様々なことを体験する時間となりました。

一時的にですが盲目を体験したことで、大半の人にとっては当たり前である「目が見える」という事のありがたみを実感した3年生。アイマスクを取った後は少しだけ見えている世界が変わったのではないでしょうか。

わびさび

音楽の授業で使っているリコーダーや、最近の邦楽でも使っていない曲が無さそうなほどメジャーなギターは、子ども達にも馴染みのある楽器だと思います。しかし、前述した楽器と音が出る原理は一緒かつ、日本発祥にも関わらず、琴や尺八の音を聞く機会は少ないように感じます。

そんな、珍しく感じてしまう日本の伝統を体感するため、4・5年生を対象に邦楽鑑賞会を開催しました。講師の先生方の琴と尺八によるゆったりとした曲調の演奏は、いかにも日本古来の邦楽といった印象を受けました。曲の風情だけでなく、ドラムのようなリズムを刻む役割が欠けているにも関わらず、息ぴったりな演奏をする技術にも感銘を受けました。

実際に楽器を触る体験では、尺八は指使いの確認だけでしたが、リコーダーよりもはるかに大きく扱いづらい尺八は、それだけで講師の先生の凄さに説得力を持たせていました。琴の体験では実際に「さくら」を演奏。一人一人の体験時間は多いとは言えませんでしたが、事前に配られていた資料を待ち時間に読んでいた子ども達は、琴を触るのが初めてとは思えない程の「さくら」を演奏していました。

難しいお年頃

10月22日に紹介した通り、4年生は側転の練習でしたが、5年生は更に難易度の高い倒立に挑戦していました。

倒立を教える1組の多田先生と言えば、口を開けば名言が飛び出す口達者なイメージですが、今回の授業で子ども達へ技術を伝えるのに選んだツールは自らの肉体。一切の補助なしに、正しい倒立の例と悪い倒立の例を実際に演技して、子ども達を一気に体操の世界へ引き込んでいました。こうなると以前の4年生と話の流れは完璧に同じで、子ども達は倒立の基礎練習を意気揚揚と取り組んでいました

正しい倒立

失敗を繰り返すうちに、子ども達も倒立に対する恐怖感が薄れてきたようで、マットに向かって勢いよく足を投げ出し、体の軸が真っ直ぐで綺麗な倒立が出来るまでに成長していました。そんな姿を見た多田先生が「自信のある人は先生が補助します」と、もう一段階上の練習を提案すると「足を触るんですか?!」と反応する女子。多田先生は、すかさず「つま先しか触らないですから」とツッコミを入れていました。

北小でも選挙

10月16日に紹介した「北小あいさつ・キャラクター募集」ですが、その応募総数はなんと308という驚異的記録。その中から、児童会による厳正なる審査を勝ち残った12作品が本日発表されました。

掲示板に貼り出された最終候補キャラクター達の中に、自分が考えたキャラクターが載っていた子どもは、票を集めるべくすぐさま行動開始。他学年の廊下で、本物の選挙と同じように、有権者から清き1票を求めていました。しかし、北小内にも派閥はあるようで「自分のクラスメートのキャラクターが出ているからな~」と、簡単には懐柔されない強い団結力が垣間見えました。

水面下での選挙活動まで行われている「北小あいさつ・キャラクター募集」。歴史に名を刻むのは一体どのキャラクターとなるのでしょうか?

止まらない子ども達

流山では馴染みがないためあまりピンときませんが、今年度は2学期制となっているため、11月から令和2年度後期が始まりました。長期休業明けの風物詩とも言える係の交替が、何の変哲もない月曜日に行われている光景はとても新鮮な印象を受けます。しかし、子ども達は脳が若いおかげか、慣れない時期の切り替わりでも即座に対応し、新たな係の仕事内容や意気込みなどを係カードに書いていました。

20日に日光への日帰り校外学習へ行く6年生も、実行委員が休み時間に色々と話し合いをしていました。流山の良さを伝える総合学習、通称「流山PRプロジェクト2020」の実行委員も同時に動いており、残り半分を切っている学校生活の中で4・5月の休校分を取り返さんばかりの勢いです。

社会情勢によって、この先どう変化するか見当もつかない冬を迎えようとしていますが、子ども達は前に向かって進んでいました。