学校の様子

2020年10月の記事一覧

レクですから

4月から5月の休校の影響で懸念されていた授業日数の確保ですが、子ども達の頑張りにより、平常時と変わらない進捗状況にまで追いつくことが出来ました。校内では今年度1回目の通知票が子ども達の手に渡っていました。

そんなある意味1学期終業式とでも呼べる本日、6年生は授業3時間分をまるまる使った「クラス対抗(担任も参加)スポーツレク大会」を実施していました。運動会では絶対言えないような「勝っちゃうぞー」という選手宣誓で大会はスタート。1~5年生の間に経験した、全ての団体競技で白熱した戦いを繰り広げていました。

「チェッコリ玉入れ」では、少し恥ずかしがりながらも、あのダンスを披露。可愛いさでは1年生とさしたる違いもない6年生でしたが、玉を投げだすとその身長差は歴然で、籠はあっという間に玉で溢れていました。その他にも「大玉ころがし」では玉が中玉くらいに見えたり、「台風の目」では3人で持つには棒が小さすぎるように見えたりと、6年生の成長があらゆる場面で伝わってきます。

この白熱の戦いを裏で支えるのはレク大会の実行委員。教員の間でも重労働だと評判の「用具係」や勝敗の判定を付ける決勝審判という責任重大な役割まで、子ども達の力だけでやり抜いていました。

クライマックスの90mリレーでは、9月のスポーツ大会のリベンジに燃える1組の冨田先生。自分と欠席児童の分、合計180mの距離をまとめて(バトンパスを1回分はぶいて)全速力で駆け抜けていました。50mを6秒くらいで走る韋駄天の活躍に、職員ですら「ズルい」という声を上げていましたが、勝負をしている子ども達からは、遠目から見て不満の声は上がっておらず、精神的な成長まで感じさせてくれました。

閉会式には、冨田先生から「あくまで楽しむのが目的のレク大会なので、勝敗について言わないように」と、自分と子ども達を納得させるかのような話がありました。

声に出して読みたい多田語録④

「失敗したと思わなければいいじゃないですか。何を持って失敗なのか、私には解らない。」子どもに「失敗しました」と声を掛けられた時、この返しを考え付く人間がこの世に何人存在するでしょうか?5年生は、子どもを陽転思考へ切り替える多田語録を受けながら、コンテという絵画用のチョークを使い、子ども県展の作品を描いていました。

3クラスとも違うシチュエーションを題材にしていましたが、どのクラスも書き始めは人間の手。指のしわまで完全再現しようと、目を凝らしながら細かくコンテを動かしていました。

人物を書き終わった後、背景を描く際にも細かい作業は続きます。窓から見える風景をしっかりと窓枠に収めきるように描くのは至難の業ですが、さすが高学年とも呼べる集中力で、見事に背景を再現しきっていました。

完成した作品は語録の通り、失敗したようには見えない名画ばかりでした。

孤独な厨房

感染症予防のために控えていた調理実習ですが、一度に調理する人数を普段より減らす・他人の食材は決して触らない、といった条件の下で実施していました。

調理実習の醍醐味といえば、調理から片づけまでをクラスメートと協力しながら時間内に終わらせることにありますが、今回の実習で頼れるのは自分のみ。15分間隔で設定されたスケジュールを守るため、パスタを短くして茹でたり、事前にニンジンを電子レンジで温めたりなど、時短テクニックを駆使しながら手際よく調理を進めていました。

調理時間は少ないですが、とんぺい焼き・明太子とブロッコリーのクリーム煮・和風トルティーヤ等々、美味しそうでオシャレな料理がたくさん出来ていました。

料理のアイディアや腕前も成長を感じますが、調理をしていない時間に黙々と自習をしている姿も成長を感じるポイント。ルールを守れる6年生だからこそ、感染リスクがゼロではない調理実習も任せることが出来ました。

社会現象

興行収入100億円を歴代最速の公開10日間で突破したと話題になっている、映画「鬼滅の刃」。ハロウィンの仮装をしながら英語の授業を受けている2年生の中にも、各クラス1人は鬼滅の刃のキャラクターの格好をしており、炭次郎のコスプレをする男の子は、自前の頭髪をワックスで固めてキャラクターの髪を再現するほどの気合の入りよう。写真に収めようとすると「ピアスを付けるからちょっと待って!!」と制止されてしまい、キャラクターへの愛着の強さを肌で実感します。授業内容自体は、7月7日にも実施した「No More Monkeys」の歌のモンキーの部分をモンスターに変えただけですが、お気に入りのキャラクターの格好をしているためか、2回目とは思えない盛り上がり方をしていました。

放課後の校庭でハロウィンをしている学童の子ども達の中にもやっぱり鬼滅。鬼滅の刃のコスプレをした子どもが、校庭に隠された鬼滅の刃のキャラクターのパズルを探すという、鬼滅にまみれたハロウィンを過ごしていました。

 

活きた無機物

働く車を描いた4年生は、色の濃淡を巧みに使い、遠近感や泥にまみれながらも力強く動く車を表現していました。

主役である車に目が行きがちですが、背景の空や木々にもその技術を存分に活かしており、武骨な無機物であるはずの車たちに、どこか爽やかさもプラスしてくれているような気がします。

砂を運ぶ車を描いた作品の砂は、綿棒に絵具を付けて表現したようで、許容量を超えアームからこぼれ落ちる砂の一粒一粒が宝石のように見える程芸術的です。

豪快な車を繊細な技術で仕上げた、剛柔一体とでも例えられるような作品が魅力的な4年生でした。