庄和地区公民館
市民大学「生涯学習論Ⅰ」
今年度、第1回目の講座は、文教大学前学長の野島正也名誉教授による『生涯学習論Ⅰ』、副題は『「学び」が開く豊かな人生』です。この講座は卒業生も参加できる公開講座で、この日は約20名のOB・OGの方が参加されました。
学校教育以外の学習機会は、個人学習(図書館での読書、博物館などの見学、インターネット/TVの利用など)と、グループ学習(グループでの話し合い、パネル・ディスカッション、シンポジュームなど公開での話し合い)に大別できます。このとき重要なのは「学びとる力」です。作家の吉川英治は「我以外皆我師」の精神で学び、本田技研工業の創業者の本田宗一郎は、「人生は見たり、聞いたり、試したり」の3つの知恵の実践で成功を収めました。野島先生は自らの経験を、「見て学ぶ、やって学ぶ、教えて学ぶ」と語られました。
クループ学習での話し合いというと難しいテーマでの議論を思い浮かべますが、“雑談“はりっぱな学習の機会だそうです。鶴見太郎著『座談の思想』(新潮社)を引用されて、「参加した人が自在に自分の意見を述べ、相手の優れた着想を聞き、さらなる自分の意見が生まれる」ことこそが、雑談の神髄だそうです。
講義の締めくくりは受講者が6人~8人のグループに分かれての話し合い(雑談タイム)です。スマホ、テレビ番組、お盆・お墓詣り、ゴミ出し、近所づきあい、などなど。次々と話題を変えながら参加者が自由に意見を述べる、その意見に他の参加者がさらに意見を加える・・・、ときどき各グループから笑い声起こる楽しい時間になりました。最後に各グループの代表がどんな雑談内容だったかを報告して、『生涯学習論Ⅰ』の講座は終了となりました。
今年度の本市民大学の学生会の活動スローガンは「楽しく 学びながら 仲間づくり」です。まさにこのスローガンにふさわしい講座内容でした。