ほごログ
4月15日(日)不動院野の神楽が公開されます
茨城県稲敷市(いなしきし)にある大杉神社は「あんばさま」と呼ばれ、現在、全国に670社ほどある大杉神社の総本宮です。江戸時代、船を守る神、また疱瘡(ほうそう・天然痘:てんねんとう)から人々を守る神として信仰されました。
不動院野の大杉神社は、江戸時代に稲敷市の大杉神社から勧請(かんじょう)された神社です。不動院野の
不動院野の神楽は、毎年4月15日に近い日曜日に地元の大杉神社の祭礼の際に奉納されるほか、7月に開催される春日部夏まつりの際に
開催日時:平成30年4月15日 (日曜日) 午前9時~地区内で辻切り、午後1時30分~境内舞台で神楽の奉納が行われます(雨天時は集会所内で公開されます)。
開催場所:大杉神社(東不動院野集会所・春日部市不動院野615番地)
【交通機関】
最寄の公共交通機関はありません
国道16号バイパス八丁目(東)交差点を西宝珠花方面に折れ、埼葛広域農道との交差点にある1つ目の信号を杉戸方面へ、400メートル程度進むと左手に集会所あり
筆子塚『新編図録春日部の歴史』からのご紹介43
筆子塚は、寺社や墓地などにおかれ、「筆子中」や「筆子三十人」といった銘文や、時にはその師匠の経歴も書かれています。
市域には、下柳に所在する薬師堂の明和二年(1765)のものをはじめ、約20基の筆子塚が確認できます。地域別では粕壁宿が7基と多く、他に、中曽根、大衾、椚、米島、金崎、西宝珠花、永沼、木崎などの地域に所在しています。
「学び」『新編 図録 春日部の歴史』118ページ
下柳 薬師堂の筆子塚(明和2年)
4月1日(日)圓福寺所蔵の市指定有形文化財が公開されます
圓福寺(えんぷくじ)には、江戸時代の元禄年間(1688年~1704年)に光世上人(こうせいしょうにん)が作成した木彫当麻曼陀羅図(もくちょうたいままんだらず)、釈迦涅槃図(しゃかねはんず)、閻魔王宮(えんまおうきゅう)ならびに八大地獄図(はちだいじごくず)が伝えられています。
一般的に曼陀羅図は絵画によるものが多く、本例のように木彫りで立体的な曼陀羅図は、非常に珍しいものです。大きさは、縦287.85㎝、横242.4㎝と大型です。共に伝えられている版木(はんぎ)には、光世上人が2~6年をかけて、これら仏教美術の大作を作成したことが記録されています。
開催日時:平成30年4月1日(日曜日) 午前10時~午後3時(雨天決行)
開催場所:圓福寺(えんぷくじ・春日部市一ノ割一丁目30番17号)
交通機関
東武伊勢崎線(スカイツリーライン)一ノ割駅下車、踏切または地下道を渡り、徒歩5分
(一ノ割駅の改札は東口のみ、圓福寺は駅の西側になります)
圓福寺サイト
「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」展、目下準備中です
目下準備中ですが、特に展示担当者がこだわり、重点をおきたいのは、舟運の歴史です。技術革新にともない近代に登場した鉄道や自動車におされて、衰退していったといわれる舟運業。ファンが多く、華やかな鉄道の歴史に対して、近代の歴史のなかではなかなか光が当てられません。
今回は、収蔵資料の西金野井の河岸問屋の資料を再検証して、新たに見えてきた近代の舟運業の実態から、市域や周辺地域の農産業・手工業などについても考えてみたいと思っています。西金野井は西宝珠花とともに、蒸気船通運丸が停泊する「汽船宿」でした。では、西金野井では蒸気船でどこに、どんなもの、どれほどを運んでいたのでしょうか。実は、最近、蒸気船で運搬していたものがわかる新たな史料を見出しました!準備しながら担当者も新たな発見にワクワクしています。詳細は下記の展示会で。お楽しみに。
展示会名:春季企画展示(第58回)「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」
会期:平成30年4月17日(火曜日)~7月8日(日曜日)、月曜日・祝日休館
会場:郷土資料館 企画展示室(春日部市粕壁東3-2-15 教育センター1階)
観覧料:無料
郷土資料館体験ワークショップを開催しました
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作りました。
電気を使わず再生する蓄音機の、やわらかく温かみのある音を楽しみ、自分で作ったおもちゃで嬉しそうに遊んでいました。
郷土資料館の体験ワークショップは、平成30年度にも開催する予定です。申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。どうぞ、お気軽にご参加ください。
3月28日(水)埼玉県指定有形文化財「板石塔婆」が公開されます
大王寺別院(だいおうじべついん) の板石塔婆は、年号は刻まれていませんが、南北朝時代(1336年~1392年)に製作されたのものと推定されます。表面には、大日如来(だいにちにょらい)や倶利伽羅不動(くりからふどう)などが刻まれています。これらは「弘法大師が爪で掻(か)いた」との伝承があり、「爪掻き不動(つめかきふどう)」とも呼ばれています。
開催日時:平成30年3月28日 (水曜日) 午後2時~午後4時(雨天決行)
・東武伊勢崎線(スカイツリーライン)春日部駅東口から朝日自動車バス「関宿中央ターミナル・はやま工業団地」行きで約30分、大凧公園入口で下車、徒歩約12分
・東武伊勢崎線(スカイツリーライン)東武動物公園駅東口から朝日自動車バス「関宿中央ターミナル」行きで約23分、塚崎入口で下車、徒歩約5分
*バス時刻などのお問い合わせは、朝日自動車 株式会社 境営業所(電話:0280-87-0780)
坊荒句遺跡出土の板碑『新編図録春日部の歴史』からのご紹介42
平成4年9月に内牧公園の造成に先立って、公園予定地内の坊荒句(ぼうあらく)遺跡で発掘調査が行われました。調査では、縄文時代の住居跡や貝塚とともに、中世から近世までの墓のあとが44基も発見されました。
11号土壙(どこう)からは、板碑(いたび)7基が墓に対してふたをするように折り重なる状態で発掘され、これらの板碑の下からは青年男子の頭蓋骨が見出されました。遺体を板碑で覆っていたものと想定されます。
板碑に刻まれた年代は、延文2年(1357)、貞治7年(1368)、応安7年(1370)、康暦2年(1380)、応永16年、25年(1409、1418)、永享9年(1437)です。
板碑は明らかに二次的に利用されているので、これらの年代以降に内牧周辺で活動していた人物が葬られた墓と考えられます。
『坊荒句北(1,2次).坊荒句.立山遺跡』春日部市遺跡調査会報告書第4集 1996年
「中世の石造物」『新編 図録 春日部の歴史』68ページ
古文書解読勉強会の成果(その4)
今回も、郷土資料館所蔵の神間村文書を読みました。
前回までの成果は、上の「郷土資料館からのお知らせ」のリンクをご覧ください。
次回は、4月14日(土)10時~12時(場所:視聴覚センター4F研修室3)を予定しております。みなさま奮ってご参加ください。
【史料番号37】
入置申一札之事
私親九平代より数拾年已来厚思召ニ預り、
彼地江住居罷在候処、此度酒狂之上
用意不成義申出し、心得違之兼々
被仰聞一言之申訳ケ無御坐候ニ付、当村へ
御先達様江相歎き御詫仕候処、早速
御勘弁被成下難有仕合ニ奉存候、然ル上は
向後右様之義無之様相慎、已来不埒
之義仕出し候節は何時成共我等引請、
貴殿江御苦労相掛ケ申間敷候、為後日詫書
入置申処、仍而如件
神間村
安政三年 当人
辰十二月 作左衛門㊞(墨抹消)
古布内村
引請人
金左衛門㊞(墨抹消)
神間村
立入人
弥右衛門㊞(墨抹消)
〔(切取抹消)〕
同村
源兵衛殿
(ひとことメモ)
本史料は、神間村の作左衛門が酒に酔って迷惑をかけてしまい、源兵衛に謝罪した詫び証文。もともとの署名者は4名だったとみられ、奥の1名は切り取りで抹消されている。ほかの3名の印判も墨により消されており、文書の効力を反故にしたことがわかる。古布内村は、現在の千葉県野田市古布内。
大凧会館の被災『新編図録春日部の歴史』からのご紹介41
大凧あげ祭りであげられる縦15m、横11mの実物大の大凧4張をはじめ、日本のみならず世界各地の凧や郷土資料などを展示していた施設です。
しかしながら、平成23年(2011)3月11日に発生した東日本大震災により被災し、1~4階まで吹き抜けの展示室に設置されていた大凧や他の展示品が破損しました。
建物本体にも大きな被害があったことから、平成26年、大凧会館は解体され、跡地は大凧公園として利用されています。
(大凧公園は現在整備工事中で、3月下旬からの一般開放を予定しています。)
「春日部市の景観1」『新編 図録 春日部の歴史』294ページ
◆東日本大震災で被災した展示室の様子
第6回民俗文化財講習会を開催しました。
民俗芸能には楽譜がなく、先輩方の笛の指先の所作を見たり、奏でられる音色を耳で覚える方法でお囃子などが伝承されています。そのため近年では、伝承方法に限界があり、各団体でお囃子の音色の変化が危惧されています。こうしたことから、音声を録音し、記録することで後継者の養成にお役立ていただくものです。
改まって舞台での音声の録音ということもあり、終始、緊張した空気が流れていました。皆様のご協力のお陰で、無事録音が終了しました。各団体の皆様には、お忙しい中ご出席いただき大変ありがとうございました。
今後の後継者の養成や地域で育まれた伝統の技の継承の一助になればと思っております。
【銚子口獅子舞保存会では12曲を録音しました】
【やったり踊り保存会では3曲を録音しました】
【赤沼民俗文化財保存会では神楽を含め14曲を録音しました】
【東中野獅子舞保存会では獅子舞10曲を録音しました】