カテゴリ:文化財の保存と活用
かすかべ親善大使の三遊亭楽生師匠と一緒に川の歴史を学びましょう(広報かすかべ8月号特集)
今月の「広報かすかべ」では、市内を流れる川の歴史が特集されています。
▼広報かすかべ8月号表紙
広報かすかべ8月号は市役所や公民館などに配架されています。市のホームページでもご覧いただけます。
川の歴史を案内してくださる方は、かすかべ親善大使の三遊亭楽生師匠です。
今回の特集では、大落古利根川をメインに紹介しています。
4月頃に、シティセールス広報課のみなさんと文化財課の担当者で紙面に載せる内容を相談して、記事の方向性を決めました。
その後、紙面のレイアウト作成や撮影・印刷をしてくださる業者のみなさんも交えた編集会議を経て、6月初旬に三遊亭楽生師匠の撮影が行われました。
表紙は古隅田公園の竹林で撮影されました。ここは古隅田川の自然堤防上に位置するところで、市民の方にも意外と知られていない穴場スポットです。
▼虫除けや暑さ対策をしながら撮影を行いました。
▼竹林を背景に色々な角度から撮影しました。
▼春日部市史「自然誌編」もご覧いただきました。
シティセールス広報課との事前の打ち合わせでは、掲載内容についてたくさんのアイデアが出されましたが、紙面の都合上、泣く泣くカットしたものもありました。
川について詳しく学びたい方は、春日部市史「自然誌編」もおすすめです。
市内の図書館や公民館などでご覧いただけるほか、市役所4階の文化財課や郷土資料館、庄和総合支所、道の駅しょうわ、ぷらっとかすかべで販売しています(税込3,000円)。
暑さが本格化してきましたが、川の歴史特集を読みながら、少しでも涼を感じていただけるとうれしいです。
子ども土器づくり教室以降の土器の様子
7月22日(水)に開催しました「子ども土器づくり教室」の1日目では、20名の参加者により土器が作られ、8月22日(土)の2日目の野焼きでの完成に向けて、現在、文化財課で作品を預かり、乾燥作業を継続しています。この乾燥期間こそ、職員の”腕の見せ所!”、単純に室内で乾燥させているわけではありません。
土器の制作後は、粘土に水分を含み濃い茶色をしていましたが、急速に乾燥しないよう、新聞紙で覆うなどの工夫をし、徐々に水分量を減じさせ薄い茶色へ変わるよう管理しました。
作ってから3日ほどで土器の上部が乾燥が進み薄茶色に変色しました。底付近が生乾きのタイミングで粘土ひもの凹凸を滑らかにナデつけます
生乾きの状態をみきわめて、粘土ひもを積み上げた際にできた土器の内側と外側の凹凸を竹べらで滑らかにする作業を繰り返しました。この工程により、乾燥時のヒビ割れや野焼きの際の破損を防ぐます。そして制作から10日目となる7月31日には、土器内面に光沢がでるように磨きをかけました。発掘された縄文土器内面にも縄文人が煮炊きや水の保管、料理の盛り皿など、実生活に使えるよう、一生懸命、手間をかけたことが観察できます。
入念に竹べらで光沢がでるまで磨きあげました。この作業によって乾燥時にヒビが出ない、野焼きでも壊れない、固く締まった土器になります
8月の二週目まで、ゆっくりと室内での乾燥を続け、野焼きの一週間前からは天日での最終乾燥を行います。8月22日に参加者みなさんが手塩にかけて作った土器を持ち帰ることができるよう、職員一同、今年も全力で対応しています。
市内在住の飯島勤さんが国の選定保存技術保持者に認定
令和8年7月17日、国の文化審議会は、本市在住の飯島勤さんを、選定保存技術「美術工芸品保存桐箱製作」の新たな保持者に認定するよう、文部科学大臣に答申しました。
文化財保護法では、文化財保存のための伝統的な技術または技能のうち、保存の措置を講ずる必要のあるものを「選定保存技術」として選定し、その保持者・保存団体を認定しています。
飯島さんは埼玉県内で4人目、本市では初めての保持者となります。
書画や工芸品の保存には、温湿度の調整に優れた桐箱や桐箪笥が用いられます。保存箱や箪笥の製作には、吟味された材料と正確かつ熟練した指物技術(金属製の釘を使わずに、ホゾや継ぎ手で木材を組み、板の接合には糊や竹の目釘などを用いる技術)が要求されますが、現在、優れた技術保持者は、極めて少なくなってきています。
飯島さんは、美術工芸品保存桐箱製作に精通し、熟練の技術によって、甲冑をはじめとした武具類の保存桐箱等を製作しています。また、甲冑の保存に必要な架台(甲冑保管時に、桐箱の中で甲冑を支える台)の製作にも多数の実績を残しています。
春日部の桐箪笥は経済産業大臣による伝統的工芸品に指定されており、飯島さんは伝統工芸士にも認定されています。
桐箪笥や桐箱が特産品である本市において、桐箱の製作に関する飯島さんの高い技術が評価されたことは、大変意義深いものだと思います。春日部の桐箪笥や桐箱をはじめ、その製作に関する高い技術を多くの人に知っていただき、保存技術を継承していくために、文化財課も協力していきたいと思います。
市内各地で指定文化財の無形民俗文化財が公開されました
7月19日(日)は、市内各地区で、夏の祭礼が行われ、県や市の指定文化財の無形民俗文化財が公開されました。
保存会の皆さまの日々の練習により受け継がれ、この日に公開された無形民俗文化財を以下のとおり紹介します。
「倉常の神楽囃子」
倉常地区で市指定無形民俗文化財の「倉常の神楽囃子」が倉常神社で公開されました。
倉常の神楽囃子は、神田囃子深川流の流れをくむお囃子で、格調高い太鼓や笛の囃子が会場内に響き渡りました。
神楽は、「大黒舞」や「獅子舞」が披露されました。特に「大黒舞」では、今回、初めて演じた方が、立派な舞を披露しました。
「倉常の神楽囃子」を伝え守る、倉常神楽ばやし保存会の皆様は、今年度、開催予定の民俗芸能公開事業へ出演予定です。詳しい日程が決まりましたらご案内しますのでご期待ください。
▼大黒舞
▼獅子舞
「榎の囃子神楽」
榎地区では、市指定無形民俗文化財の「榎の囃子神楽」が榎集会所で公開されました。
榎の囃子神楽は、茨城県稲敷市の大杉神社から神様を迎えた際に演奏したことが、囃子の由来といわれています。
また、神楽は,倉常と同じ師匠から習ったと言われています。
当日は、午前中、地区内の辻切りの後、榎集会所へ集まり神楽の公開となります。
「榎の囃子神楽」を伝える榎囃子神楽連の皆さんは江戸川小中学校の総合的な学習で神楽を教えています、今回もそこで教わった生徒や卒業生が参加しました。
神楽は、「テンコサンバ」、「テンタン(オカメの舞)」、「ヒョトコの舞」、「大黒舞」、「獅子舞」が披露されました。
会場内では、神楽の演目中に、拍子木を床に打つ演出が行われ、演者の動きを強調する効果音が響きわたりました。
▼テンコサンバ
▼テンタン(オカメの舞)
▼ひょっとこの舞
▼大黒舞
▼獅子舞
同日、夜5時30分頃からは、内牧の鷲香取神社の神楽殿で同神社の祭礼に合わせ、神楽が舞われました。開始当時はまだ明るかった会場ですが、演目が進むにつて夕暮れ、そして宵闇の中、神楽殿で舞われる神楽は、ひと際舞台が明るく映えていました。
今回、舞われた方の中には、人前で初めて踊る舞手の方もいましたが、立派な舞を披露していました。
演目は、最初に「三番叟」、そのあとお昼に榎集会所で演じられた「テンコサンバ」、「テンタン」、「ひょっとこの舞」、「大黒舞」、「獅子舞」、そして最後は、創作の舞を取り入れた舞も披露され、新たな取り組みも行われました。
榎囃子神楽の皆様は、今年度、開催予定の民俗芸能公開事業へ出演予定です。
詳しい日程が決まりましたらご案内しますのでご期待ください。
▼三番叟
「西金野井の獅子舞」
西金野井地区では、県指定無形民俗文化財の「西金野井の獅子舞」が西金野井香取神社で公開されました。
神社拝殿での奉納の舞の後、大鳥居下での保存会、子供獅子による辻斬、新しく竣工した神楽殿での演舞、
午後は、裏参道の鳥居下での辻斬、神楽殿での演舞、最後は拝殿での「注連切り」の舞などが行われました。
▼奉納の舞(出端)
▼大鳥居下(辻斬)
▼神楽殿での演舞(雨乞い)
▼神楽殿での演舞(辻斬 南桜井小伝統芸能クラブ)
この日の公開のため、保存会や南桜井小学校の伝統芸能クラブの児童の皆さんは、連日練習を行っていました。
特に新しく竣功した神楽殿での練習では、立ち位置の確認など念入りに確認して、当日のお披露目の日をむかえました。
▼神楽殿での練習風景
「銚子口の獅子舞」
銚子口地区では、市指定無形民俗文化財の「銚子口の獅子舞」が銚子口香取神社神社で公開されました。
天狗を先頭にした道中流しの後「天狗の舞」、「出端の舞」、「中の舞」、「太夫の舞」、「三切」と演じられました。
女性の舞手も獅子舞を披露し、夏の暑い日差しの中、勇壮な獅子舞が披露され、クライマックスには「幣かがりの舞」で夏の獅子舞の演目の幕を閉じました。
▼天狗の舞
▼出端の舞
▼中の舞
▼太夫の舞
▼三切
▼幣かがり
こども土器作り教室1日目を開催しました
7月22日(水)に、教育センター2階視聴覚ホールにて、「こども土器作り教室」の1日目を開催しました。
多くの方にご応募いただき、当日は20名の方にご参加いただきました。
土器作りの前に、まずは本物の縄文土器を見てもらいました。
実際の縄文土器を見て、今回どのような土器を作るか考えてもらいます。
そして、土器作りスタート!
まずは頑張って粘土を練っていきます。皆さん上手に、力強く練ることができていました。
耳たぶくらいのやわらかさまで練ることができたら、次は底を作っていきます。ピンポン玉くらいの粘土を取り、厚さ約1㎝の円盤を作ります。そしてその上に太さ約1㎝のひも状にした粘土を、一段ずつ積んでいきます。積み上げたひもの痕跡が見えなくなるよう、指先を使ってなめらかにしていきます。この作業を繰り返していき、土器の形を作っていきます。実際の縄文人も同じ方法で土器を作っていました。
お家から大きな葉っぱを持ってきて、土器の下に敷き、ろくろのようにして作業している子もいました!
土器の形ができあがったら、次は文様を入れていきます。
縄目のほかにも、竹や貝がら、ヘラなどを使って文様をつけていきます。
皆さん集中して土器作りに取り組まれていました。
個性豊かな土器たちは、この後1ヶ月間乾燥させていきます。そして来月のこども土器作り教室2日目は、西宝珠花にあるハルカイトにて野焼きを行い、完成となります。
どんな土器ができあがるか、2日目がとても楽しみです!