八木っ子 トピックス
終業式で紹介した児童の作品②
『勇気ドリンク』 作 4年2組 S.R
僕は、けんご。あるサッカークラブに所属している小学校4年生だ。クラブでは、5位以内に入る。だが、僕は人前で話すのは無理だった。
そんなある日、いつも通りサッカークラブに行くとコーチがいつも以上に深刻そうな顔をして、「昨日の帰りに、あつしが車にひかれて足を折って、しばらくサッカーに復帰できないらしいから代わりにキャプテンになってくれ。」と言ってきた。僕はしょうがなく引き受けることにした。
今日は、練習が少し長引いてしまったので、近道のうら路地を通ることにした。少し歩いて行くと自動販売機があった。そこには、「勇気ドリンク」という物が売っていた。はじめは興味はなかったけれど見れば見るほど欲しくなってきた。けれどそれはとても高く、三百円と書いてあった。高かったけれど買ってしまっていた。そして、今日は家に帰ることにした。
そして次の日サッカークラブに行く前に勇気ドリンクを飲んでクラブに行くと、なぜか勇気がとても出てきてみんなにサッカーを教えることができるようになった。僕は、勇気ドリンクは、自分に勇気をくれるのだと唐突に理解した。
そして、次の練習の日、勇気ドリンクを飲んだら少し変な味がしたけれど、なんでもないかと思いクラブへ行くことにした。そしていつも通り勇気を出そうとしても勇気が出ずに、恥ずかしいまま練習が終わってしまった。
そして、家に帰ってドリンクのラベルを見てみると要冷蔵と書いてあった。これは、冷蔵庫に入れておかなければならなかったのだ。
そして、次の日また同じ路地に行ってみたが勇気ドリンクは見つからないで終わってしまった。
そういうことで僕はしょうがなく勇気ドリンクに頼らずに自分の力でキャプテンをやっていくことにした。
これは、後から気づいたことだけど、勇気ドリンクはそういう名前なだけで勇気はでないことがわかった。僕は、勇気が出ると信じ込んでいて、自分の力で勇気を出しているのだと知った。けれど、僕には、もう勇気ドリンクはいらない。なぜなら、僕は、もう自分の力で勇気を出せるからだ。