ほごログ(文化財課ブログ)

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”神楽”の授業がスタート!ー江戸川小中学校ー

 5月22日(水)、義務教育学校の江戸川小中学校では、第4学年の総合的な学習の時間に神楽の学習がスタートしました。地域の歴史文化を学ぶ一環で恒例の授業となっています。

市指定無形民俗文化財『榎の囃子神楽』を継承する榎囃子神楽連の会長さんら3名の指導により、11月の「けやき祭り」に向け、初日の本日はタイヤを太鼓に見立てた打ち鳴らしを練習。

ニンバのリズム

バチの持ち方

 お囃子「ニンバ」は『テンツク・テケンツク・テツクツ・・・』と左右のバチを交互に振りおろし、リズムもゆったりと難しい演目です。4人一組のグループ毎にタイヤに向かって小一時間。あっという間にリズムと4人のタイミングが揃うグループがつぎつぎと!会長さんからもお褒めの言葉をいただきました。

練習風景1

練習風景2

 

 今後は様々な調子のお囃子に加えて、『おかめ・ひょっとこ』『大黒舞』などの伝統的な神楽の演目にも取り組みます。練習の成果は、10月の富多神社の祭礼や11月の学校のけやき祭りでお披露目されます。

 この経験から伝統芸能の継承に興味関心をもつ児童が出てくることを楽しみにしています。
 

出張授業「縄文体験教室」 in川辺小学校


5月17日(金)に川辺小学校へ出張授業に行ってきました。

今年度の出張授業第1回目となります。

3年生の2クラスの「総合的な学習の時間」に招かれ、「発見!探検!春日部じまん!川辺小学校ちかくの昔むかしの生活」について、学習しました。みなさん元気いっぱいに挨拶をしてくれました。

 

3年生では、歴史の授業をまだ習っていませんが、みなさん興味津々です。
授業の前半では小学校はどんな場所にあるのか、氷河時代にさかのぼってお話を聞きます。

 

 縄文人が住んでいたころ市内には海が広がっていたことを勉強しました。

小学校の周辺に広がる台地には、縄文時代の遺跡や貝塚が多くあります。
自分の家の近くで行われた発掘調査の話を聞いて、身近に縄文人が住んでいたことに驚いていました。

 

授業の後半では、3つの班に分かれて、縄文人の食べ物や道具を触れる体験を行いました。

石器の体験では、黒曜石を用いて段ボールを切るという、切れ味を確かめます。「こんなに切れるんだ!」「カッターよりも切れる!」驚きの声が上がりました。

 

縄文人の食べ物では、貝塚の貝がらと、川で取れる貝がらを見比べてみます。
貝の種類からも、縄文時代は温かい海が広がっていたことが分かります。史跡神明貝塚では「ヤマトシジミ」中心。「食べているシジミよりも大きい」「おいしいみそ汁ができそう~」と、率直な感想が聞けました。

土器の体験では、市内で出土した縄文土器を実際に見てもらいます。
縄文時代は、これがお鍋のように使われていたと話すと、とても不思議そうにしていました。

 

実際に縄文体験をして、当時の生活を想像することができたようです。
川辺小3年生のみなさん、ありがとうございました!6月は6年生を対象とした授業を行います。6年生はどんな感想が聞けるのか、楽しみです。また、多くの小・中学校からの出張授業の申し込みをお待ちしています

「さようなら二代目 #春日部市役所 」配布中

本日より、企画展「まちをみつめて50年~旧庁舎と市政のあゆみ~」展(7月7日まで)が始まりました。春日部市の旧庁舎の閉庁を記念した企画展示です。 #かすかべプラスワン

展示は、昭和29年(1954)に(旧)春日部市が誕生してから、旧庁舎(二代目市役所)が閉庁するまでの、春日部市の歩みを様々な資料を展示して紹介するものです。旧庁舎が完成するのが昭和46年(1971)1月のことですので、旧庁舎は春日部市政の大半と月日を過ごしてきました。とくに、春日部のまちが駅の西側に広がり、「近代的な都市」へと歩みを進めていく、その市政・まちづくりの中枢にもありましたので、近代的な発展を遂げた市にとって象徴的な建造物ともいえるでしょうか。この旧庁舎(二代目市役所)が昨年12月閉庁したことを記念し、展示を企画するにあたり、今回、「さようなら二代目春日部市役所」と題するリーフレットを作成しました。

画像:展示リーフレット

一見、地味ですが、そこそここだわっています。

タイトルの「さようなら二代目春日部市役所」の「春日部市役所」の文字は、旧庁舎の玄関に掲げている「春日部市役所」の文字をトレースしています。建築に明るい人に言わせれば、この文字のレタリングが近代建築の風合いを遺しているとか。浅学ながら、旧庁舎は、いわゆる「モダニズム建築」と「ポストモダニズム建築」の狭間に置かれた建造物なのだろうと思います。文字も結構ですが、専門家の方には、まずは建物自体の建築史的な建物の評価をしていただきたいものです。

表紙の写真は、落成当時に「新市庁舎完成記念特集号」として発行された「広報かすかべ」の表紙です。新庁舎の完成が市にとって重要な出来事であったことがうかがえます。展示室では複製版をご覧いただけるようにしていますので、気になる方はぜひご来館ください。

背景は旧庁舎のタイルの画像となっています。リーフレットを開くと、見開きの背景は旧庁舎の内装のタイルの画像だったりもします。

このリーフレットは、ご来館いただいた方に無料で配布しています。旧庁舎や春日部市政をふりかえる機会にしていただければ幸いです。

 

展示名:企画展示(第69回)「まちをみつめて50年~旧庁舎と市政のあゆみ~」

会 期:令和6年5月18日(土)~7月7日(日)

会 場:春日部市郷土資料館 企画展示室

入 場:無料

関連事業

・展示解説講座「広報かすかべにみる市政のあゆみ」

 と き:令和6年6月30日(日)10時~12時

 ところ:教育センター

 申込み:郷土資料館に直接、電話、電子申請

・みゅーじあむとーく(学芸員による展示解説)

 と き:5月25日(土)10時30分~、15時~

 ところ:郷土資料館 企画展示室

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「#春日部市役所 よ、さようなら(写真でみる現庁舎)」(2023年12月23日)

旧市庁舎の池

企画展「まちをみつめて50年」では、昨年12月に閉庁した旧市庁舎(二代目市庁舎)にスポットをあて、市政のあゆみを紹介しています。 #かすかべプラスワン

写真:竣工直後の二代目市庁舎

上の写真は、竣工直後の二代目市庁舎。鳥瞰の写真で周囲の様子もわかる、大変貴重な写真です。先日、市役所内の担当部署から移管されたものです。あたりに田んぼの形跡があるように、二代目市庁舎は、昭和46年(1971)1月落成し、田園のなかからひとり、近代化していく春日部の町の有り様を見守ってきたといえるでしょう。

そんな、たくましさすら感じられる二代目市庁舎について、いろいろと調べているうちに「昔はこうなっていたのかぁ」と、小さな発見がありました。実は、池があったのです。

池はなんと、正面玄関の階段の脇です。スロープになっている段差を利用して、そこを池にしていたようです。図面でも池があることは確認できていたのですが、半信半疑。しかし、下の写真(昭和49年)を発見し、確信にかわりました。

写真:昭和49年市役所玄関前の池

この池、現在は植栽が植えられ、当時の面影は残っていません。いつ、どのような理由から池が植栽に変えられたのか、現時点では不明です。

へぇ~、と思った次第です。

【どこにあるかわかるかな?】目指せ資料館ハンター!

埼玉県鉄道高架建設事務所と郷土資料館が協力して、
令和6年4月1日(月)に、教育センター1Fに鉄道高架PR展示室を開設しました。

教育センターに入って、エレベーターやお手洗いを抜けたガラス扉の先に展示室があります。

以前は教育委員会の執務室として使われていた空間です。

ちょっと分かりにくい場所ですが、勇気をもって入ってみてください(笑)
鉄道高架PR展示室
展示室には駅周辺の古写真のみならず、粕壁宿のペーパークラフト模型や、古利根公園橋、鉄道高架事業の駅周辺の模型なども展示してあります。

 

そこで!
郷土資料館・鉄道高架PR展示室をよりじっくり味わってもらうために、こんなプリントを作成してみました。
「目指せ資料館ハンター!」
プリント
写っている写真は、郷土資料館もしくは鉄道高架PR展示室内に設置された模型の一部分をズームアップしたもので、その場所を探してもらうというゲーム感覚で楽しんでいただけるプリントです!
写真の中に含まれる色や特徴など、様々なものを手掛かりにぜひ探してみてくださいね!

 

郷土資料館写真

鉄道高架PR展示室写真
プリントは郷土資料館内に設置してありますのでご自由にお取りいただき、挑戦してみてください♪