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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「旅立ちの日」

 今日は本校にとって大切な日、そして特別なお祝いの日「卒業式」です。生徒達は小学校でも卒業式は経験していますが、校区があるので6年生は卒業しても同じメンバーがそのまま中学校に入学してきます。しかし中学校の卒業は、みな受験を通して別々の学校に進学するため、中にはもう会うことがない級友も出てきたりと、小学校とは少し違った雰囲気が中学校の卒業式にはあります。

 中学校の卒業式には「4つのお祝い」があります。一つ目のお祝いは「中学校の課程を修了した」というお祝いです。二つ目は「義務教育を終え自分で選んだステージに進む」という門出のお祝いです。三つ目は「9カ年間に渡る教育を受けさせる義務を果たした」という保護者へのお祝いです。そして四つ目は15歳と言えば昔の元服大人の仲間入りですから「15年間の子育てご苦労様でした」という保護者や家族に対するお祝いです。この4つのお祝いを広く披露するのが中学校の卒業式です。三つ目、四つ目は保護者、家族へのお祝いですが、卒業証書には一つもそのことは書かれていません。卒業生本人が家族の代表として、壇上で卒業証書を受け取ることの意味をしっかりと噛みしめ、立派に堂々と卒業生には式に参加してほしいと願っています。

 昭和22年の創立以来、1万人を超える先輩達から脈々と受け継いだ歴史と伝統を、今度は1.2年生達に託す時が来たわけです。卒業しても、いつまでも後輩達の憧れの先輩でいてほしいと思います。

校長室のひとりごと「春の訪れ?」

三寒四温とはよく言ったもので、週末の雪も春に向けた準備の一つだったと感じます。

「猫の日」に合わせて、我が家では3匹のネコを飼っていると紹介しましたが、これも近づく春のせいか躍動(?)する機会が増えてきたようです。猫同士のじゃれ合いで騒がしいのなんの…猫の聴覚は人間の4倍とも言われており、特に高い音、虫の羽ばたきなどの高周波も聞き分けるそうです。一方で雷や打ち上げ花火、物を落とすような突発的な大きな音に怯えるそうで、確かに我が家の猫もその通りです。また男性の低い声は動物の唸り声を連想するため、男性より高い声の女性に懐くことが多いそうです。こういった猫の習性から、ゆったりと透き通るような高音の「クラッシック音楽」が猫を癒す!という説があります。あるサイトでは「ロック音楽」も好むと紹介されています。猫の心拍数は運動後の人間くらい(150〜180)で、ロックのビートとシンクロするためだそうです。このようなことから猫専用の音楽を作っている人もいるというから驚きです。えっ?ところで試したのか?って話ですが、音楽を選んでいるうちに疲れたのか猫たちが落ち着いてしまうため、まだ試せていません。こういうところも気まぐれな猫ならではなんでしょう。

 明日は卒業式です。なんとか天気も大丈夫そうで一安心です。

 

校長室のひとりごと「魔法の言葉」

 想像してみてください。例えば、比較的混んでいる電車に乗りましたが詰めればもう一人くらいは座れそうです。乗ってきたあなたに気づき何人かが席を詰めてあなたが座れるスペースを空けてくれました。あなたはその席に座りますが、そのときどのような言葉を口にしますか?例えば、道を歩いていてハンカチを落としてしまいました。自分では気がつきませんでしたが、後ろから「落としましたよ」とハンカチを手に駆け寄ってくれた人に、どのような言葉かけをしますか?例えば、飲食店で店を出る際にスマホをテーブルに置き忘れてしまいました。店員さんが慌てて「忘れてますよ」とスマホを持ってきてくれました。その店員さんにどのような声をかけをしますか?

 三つの例で考えてもらいましたが「何も言わず頭を下げるだけ」と言う人もいるかもしれませんが、ほとんどの人は「○○○○○」という5文字を口にするでしょう。皆さんの5文字はどちらでしょうか。「すみません」「ありがとう」・・・

 つい「すみません」と言ってしまいがちですが、やはり「ありがとう」を選びたいものです。人は「ありがとう」と言われれば嫌な気持ちにはなりません。むしろうれしくなるものです。人をうれしくさせる力がある美しい日本語「ありがとう」。そんな「ありがとう」が飛び交う社会になれば良いなと思っています。

校長室のひとりごと「不易流行」

 年度末を迎え、今は来年度の日程やカリキュラムなど来年度の様々なことを決めたり調整したりしています。過去のこととなりつつあるコロナ禍の余波は学校にたくさん残っています。行事の精選・縮小、地域交流の自粛、部活動時間の短縮、リモート学習…もちろんこれらはコロナだけではなく、教員の業務改善や社会全体の変化も影響しています。一方でコロナの余韻は悪いことだけではなく、昭和から続く古い体制を見直す機会にもなり、学校教育は大きな転換期を迎えています。

 この大きな転換期に私が校長として常に意識していること、それは「不易流行」です。「不易」とはどんなに社会や時代が変化しても変わらないこと、変えてはならないこと。「流行」とは社会や時代の変化に合わせて変わること、変えなくてはならないことです。コロナ禍では、感染拡大防止が最優先だったため、様々なことをいわば削ってきました。そしてコロナ禍が明けた今、削ってきた何を戻して、何をそのままにするか、単にコロナ禍前に戻すわけには行きません。生徒達はもちろん先生方も若返りコロナ禍前の学校の様子を知らない先生もたくさんいます。

「生徒にとって」必要なことは削らず、むしろ手厚く時間を割いて、逆に削っても影響ないものは過去にとらわれず削るなど形を変えていくことがこれからの学校には必要だと思います。

校長室のひとりごと「3年生を送る会」

 令和6年度もいよいよ大詰めです。今日は「3年生を送る会」が行われます。「卒業式」や「修了式」はまだこれからですが、生徒会が企画し行われる行事としてはこの「3年生を送る会」が今年度最後になります。今年1年間の生徒会活動の集大成として、また、卒業してゆく3年生への感謝や激励、餞を表現する大切な生徒会行事です。1.2年生はこれまで時間をかけて準備し、何度も何度も練習をしてきました。3年生は入試の関係でほとんど練習していませんが、それでも例年1.2年生はやはり3年生にはかないません。

 3年生は今日の「3年生を送る会」から「卒業生」と呼ばれるようになり入試モードから卒業モードに切り替わります。また1.2年生は改めて3年生の卒業後の自分たち、つまり1年生は先輩に、2年生は最上級生になる自覚と責任を持つきっかけにする会でもあります。単に「お世話になった3年生のために…」の会ではなく、自分たちの1年間の成長を実感し4月からの新年度の準備となる、それが「3年生を送る会」です。

 約1ヶ月後、新年度最初の生徒会行事は「新入生歓迎会」です。先輩となって、最上級生となって新入生達を迎え入れる会、そのためにも今日の「3年生送る会」はとっても大切です。心のこもった温かい「3年生を送る会」になることを期待しています。