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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「生徒目線を忘れずに」

 稀代の発明家「トーマス・エジソン」の言葉に「私は失敗したことはない。ただ、うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ」という有名な言葉があります。これは「人生にとって無駄なことなど一つもない」「どんな経験も活かすも殺すも自分次第」という意味でよく取り上げられます。一方で効率化を重要視する現代では「世の中の90%は無駄なことばかり」という人も少なくありません。

 昨日は体育祭でした。コロナ禍を境に全国的に運動会や体育祭を縮小する傾向にあります。体育祭自体が「無駄」だとまでは判断しなくても、実際に種目を減らしたり短縮や省略、簡略化している学校も少なくありません。理由には「教員の負担軽減」「競争することに異論を唱える風潮」「教育的効果への疑問視」など大人側の言い分、判断がほとんどです。本校では、昨日の体育祭も開会式から閉会式までコロナ前と同様にフルサイズで実施しました。今年も3年生を中心に総合優勝、応援賞を目指して声を枯らしながら組織的に練習、応援をしてきました。そんな応援でさえ「時間の無駄」「なんの役に立つのか」と、体育祭の花形「選抜リレー」も「一部の生徒だけが」「選ばれない子の気持ちを考えると」と廃止している学校もあります。いつしか大人たちが昔を忘れ「無駄」と判断されているのでしょう。私はこれまでの生徒達の様子、変容ぶりを見る限り、開会式から閉会式まで、全ての種目が、時間が決して「無駄」ではないと考えています。実際に昨日一日生徒の様子をご覧いただけた方ならご理解いただけるでしょう。

 明日、前期の終業式を迎えますが後期も大人目線ではなく「生徒目線」で学校運営していこうと思います。(長くてすみません)

校長室のひとりごと「体育祭」

 いよいよ令和7年度「体育祭」の当日を迎えました。昨年に引き続き9月の猛暑(残暑)を避けてこの時期の実施です。なんとか猛暑は大丈夫そうですが台風が心配です。今日一日、せめて体育祭が終わるまで台風にはちょっとだけ待ってほしいものです。

 今年の体育祭のスローガンは「Soul together ~燃やせライバル心~」です。これまで約一週間の体育祭練習期間では、どの色も3年生を中心に「総合優勝」「応援賞」を目指して、互いに負けまいと競うことで高め合い、切磋琢磨する姿が見られました。正にスローガンの通りです。そして当日の今日は、学級や学年、各色としてだけではなく、一人一人が一生懸命に競技・演技し、それを精一杯に応援する、讃える、そんな生徒たちの姿をたくさん見ることができる、そんな「体育祭」になることを願っています。今日は素晴らしい体育祭になるでしょう。

 天気も大丈夫そうですね・・・

校長室のひとりごと「異例の早期流行の兆し」

 今年は何から何まで異例づくしで、全国的にインフルエンザの流行が昨年より約1ヶ月早く、過去2番目に早い「流行入り」だそうです。インフルエンザと言えば気温が低く空気が乾燥する11月12月に流行するのですが、今年は千葉県はもちろん既に26の都道府県でインフルエンザによる学級閉鎖が、19の都道府県で学年閉鎖の措置が執られているそうです。今年のインフルエンザが例年より早く流行し始めた原因はいくつか考えられていますが、医師によると主な原因は2つ、一つ目は9月に入っても猛暑続きで、冷房をガンガン効かせていたため換気が十分でなく室内が乾燥しウイルスにとって快適な環境が続いたこと、二つ目は「大阪・関西万博」や「世界陸上」など世界的なイベントの開催により、今が流行期の南半球の国を含めた海外からの訪日客が増えたり、国内でも県をまたぐ移動が多かったことなどがあげられます。またインフルエンザだけではなく、新型コロナ感染症もジワジワと増えているそうです。流行が早まったからといって流行の収束が早まるわけではない、とその医師は話しています。今こそコロナ禍を思い出し一人一人が、また社会全体として手洗い、うがい、換気を励行する必要があると実感しています。

 明日は「体育祭」です。台風22号の動きが心配ですが、なんとか天候が崩れないことを祈っています。

校長室のひとりごと「月」

 「月」。昔から我々人類にとって切っても切れない関係の地球に一番近い天体、それが「月」。夜空を見上げれば当たり前のように地表をほんのりと照らしてくれる存在で、昔から詩や歌の題材に使われるなど人の心に影響を与えています。1969年アポロ11号の人類初の月面着陸の瞬間は世界中の人々がテレビの前で固唾を飲んで見守っていました。当時、私も幼いながらも月面着陸、アームストロング船長の月面を飛び跳ねるように歩く映像に釘付けになっていたものです。

 月の引力により潮の満ち引きが起きるなど、物理的にも地球とは密接な関係で、もし月が存在していなかったら、地球も我々人類もどうなっていたか想像できません。

 さて、今日は「中秋の名月」です。旧暦の8月15日が秋の真ん中「中秋」でしたが、旧暦を元にしているため現在では毎年日付は異なります。「中秋の名月」には月見団子を備え、お月見という習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。いつまでも残暑が残っているとは言え、朝晩は秋を感じるこの頃。今日は天気が心配ですが雲が邪魔をしなければ、夜空を見上げて「名月」を見ながら物思いに耽るのも良いのではないでしょうか。

※今日は体育祭の予行です。なんとか天気は大丈夫そうで何よりです。

校長室のひとりごと「ポチる」

 先日、6年度実施の「国語世論調査」の結果を文化庁が発表しました。調査は1995年から毎年実施されており、対象は全国の16歳以上の男女です。調査は多岐にわたっていますが、本来の言葉の意味と違った意味で使われている言葉についてメディアでも紹介されていました。

『にやける』は本来の「なよなよしている」ではなく「薄笑いを浮かべている」と本来とは違った意味で使っていると回答した割合は81.9%。また『役不足』は本来の「力量に対して役目が軽すぎる」ではなく、逆の「役目が重すぎる」と回答したのは全体の約半数48.9%だったそうです。

 調査では他にも「新しい表現」について尋ねており、次の各表現を使うと回答した割合は「エモい(17.8%)」「ポチる(32.0%)」「映える(50.4%)」だったそうです。これらの表現以外にも「さくっと」「まったり」「もふもふ」などについても調査対象の半数以上が「使っても別に気にならない」と回答したそうです。この調査を実施した文化庁国語課担当者は、語感からくる言葉のイメージやニュアンスを持てる表現なら相手に伝わりやすく広まりやすいと分析し、またSNSの普及が文字や語句、言葉の使い方に影響していると調査対象の9割近くを占めていたとも話しています。

 改めて「言葉」を正しく、そして本来持つ意味についても正しく理解したいと感じました。