校長室のひとりごと「プラマイゼロ?」
世の中便利になると、それまでの何かを失っているように思えてなりません。例えば、自動車のナビゲーションがまだない時代は、運転しながら道路地図を膝に置き、信号待ちの寸暇を惜しんで進行方向に地図を合わせるようにひっくり返したり、曲がる場所を忘れないように交差点の名前を何度も繰り返しながらドライブしていたものです。そうして道を覚えていたように思います。今はナビに目的地をセットすれば画面を見なくても音声案内で目的地まで連れて行ってくれます。おかげでさっぱり道を覚えなくなりました。
私はTVのニュース、情報番組、新聞、インターネットなどで様々な情報を仕入れています。最近の機器の進化もありインターネットには自動検索機能があり興味があるであろう情報をAIが予想し、次から次へと関連する情報を提供してくれます。例えば教育関係であれば、次から次へと新たな教育関係の情報の見出しが示されるため、教育関係で深掘りすることはできても、教育に関係のない未知の分野の情報に寄り道することが難しくなっているように感じます。情報が偏らないようアナログな新聞などもすすんで読むようにしています。
数年前にテレビを買い換えました。別に映らなくなったわけではありません。付属のリモコンが壊れてしまったのです。家電量販店に行けばメーカーや機種に合う互換性のあるリモコンが売っていますが、どれも直近10年前後の機種にしか対応していません。電源や選局などはTV本体の裏から操作できるものの、それ以外の操作はリモコンでしかできず、やむなくテレビを買い換えました。ソファに座ったままで操作ができるリモコンは便利なのですが、いざというときに困ってしまいました。