ほごログ
幸松っ子くらぶに出張しました
毎年恒例、幸松小学校の幸松っ子くらぶ。今回も「幸松クイズ・双六で遊ぼう」と題して、郷土資料館オリジナルのクイズ・双六で遊んでもらいました。
まずは、イベントでは、おなじみの郷土資料館オリジナルの紙芝居の上映。後半の双六ゲームのクイズのヒントになるかもしれない「牛島のフジ」に関するお話で、皆さん真剣に聞いてくれました。
そして、本題のクイズ&双六ゲーム。
3つのチームにわかれて、郷土カルタの絵札をマス目にした、オリジナルの飛び双六で「あがり」を目指します。
サイコロは特製の大きなサイコロ。大きなサイコロをなげるのは、子どもたちに大人気でした。お昼のひととき、「ごきげんよう(旧・いただきます)」を見ているようでした。
双六の特定のマスにとまったら、郷土クイズ。
「幸松ってどんな意味?」「牛島のフジは樹齢何年といわれているでしょうか?」「盆踊りって何のために踊るの?」など、素朴で身近な3択クイズに答えてもらいました。子どもたちには少し難しかったかも。
優勝した「ぐうすけ」チームには、オリジナルのシールセットをプレゼント。
この日のために用意した、ビックリマンシール的なオリジナルシールです。名付けて「かすかべ郷土シール」。
第一弾は、国特別天然記念物の牛島のフジと4つの特産品の5枚。「ぐうすけ」チームには、キラキラの5枚セットを贈呈。2、3位の皆さんには、牛島のフジのシールを参加賞として差し上げました。
双六のあとは、みんな仲良く郷土資料館の昔のおもちゃで楽しく遊びました。
「双六もう一回やりかった」「おもちゃづくりに参加したい」など、うれしい感想をいただきました。
郷土資料館を知らない子も多かったので、ぜひ来てもらえるとうれしいです。
【出張授業】輪飾り作りin江戸川小中学校
11月7日(金)に江戸川小中学校第5学年を対象に稲わらを使った“輪飾り作り”を行いました。
江戸川小中学校では,、「バケツ稲」というバケツを使った稲づくりをしているそうで、
普段食べているお米を、自分で育て、実際に食べることで、稲を育てることの大変さや、感謝の心を育む体験を行っているとのことです!
その体験学習のトリを務めるのが、脱穀後の稲わらを使った輪飾り作りです!育てた稲を最後まで有効活用します。
稲わらの“はかま”を取り除く「わらすぐり」、わらを木槌で打って柔らかくする「わら打ち」、わらをねじり合わせて縄を作る「なわない」など、輪飾りになるまでの工程を下処理から体験してもらいました!
途中、難しい工程がありながらも児童のみなさんは一生懸命取り組んでくれました。
稲の一生を感じることができる珍しい体験学習でもあり、いい思い出にもなったのではないでしょうか♪
次年度以降も江戸川小中学校ではバケツ稲づくりを計画しているとのこと。
輪飾り作りの際は、改めて協力させていただきますので、ぜひご依頼ください!
江戸川小中学校のみなさん、ありがとうございました!
【手作りおもちゃクラブ】11月の手作りおもちゃクラブのお知らせ!
11月14日(金)(県民の日)と16日(日)に“手作りおもちゃクラブ”を開催します。
11月は2回開催です!
11月14日(金)は「ぶんぶんゴマ」と「吹き上げパイプ」を作ります。
作り方も難しいものではないので、ご安心ください♪
16日(日)は「ジャイロバズーカ」です。
こちらのおもちゃは今回が初お披露目となります♪
はじめて作るものなので、みんなに上手く教えられるか少し心配ではありますが、準備を整えておまちしています!
おもちゃの紹介動画はコチラ!
手作りおもちゃクラブはお申込不要です。
おもちゃの材料も資料館で用意しています。
当日の午前10時30分と午後2時からの計2回開催しますので、お時間までに郷土資料館にお越しください!
【手作りおもちゃクラブ】
日時:令和7年11月14日(金)・16日(日)午前10時30分~・午後2時~
場所:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15)
内容:蓄音機と紙芝居の上演
おもちゃづくり(14日(金)ぶんぶんゴマ・吹き上げパイプ、16日(日)ジャイロバズーカ)
費用:無料
申込:不要(開催時間までに郷土資料館にお越しください)
石造物部会の巡見(武里・豊春地区)を行いました
10月30日(木)に春日部市市史石造物部会で武里・豊春地区の巡見を行いました。
午前中は武里地区を中心に、一ノ割の圓福寺、一ノ割香取神社、備後の丸彫庚申塔、備後西川香取神社、備後須賀稲荷神社、武里小学校前石碑(森泉安兵衛翁之碑)を回りました。
路傍にある備後の丸彫庚申塔は、享保13年(1728)に建てられた庚申塔で、全国的にも珍しい形をしており、市有形文化財に指定されています。
午後は、豊春地区を中心に、三郎谷稲荷神社、内谷稲荷社(粕壁地区)、新方袋の満蔵寺、新方袋・南中曽根香取神社、やじま橋、東光院薬師堂跡、東西寺門前を回りました。
古隅田公園内にある、やじま橋は古隅田川にかけられていた石橋を移築したもので、元文2年(1737)に岩槻藩主の永井氏のために造られました。現存する石橋としては県内最古のもので、市有形文化財に指定されています。
今回は、越谷市やさいたま市との市境まで足をのばして巡見しました。巡見を重ねる中で、春日部市には未調査の石造物が数多くあることがわかってきました。
11月も石造物部会の巡見を予定していますので、またブログで報告します。
※もし個人的に市内の石造物をご覧になる場合は、所有者や周りの方へのご配慮をお願いいたします。
映像公開ライブラリー出張映像上映会「春日部の水害と水防」を開催しました
11月1日(土)彩の国ビジュアルプラザ・埼玉県と共催の映像公開ライブラリー出張上映会「春日部の水害と水防」を開催しました。
この事業は、彩の国ビジュアルプラザ(SKIPシティ)で収蔵・管理する映像資料の利用・普及を目的とし、県内各地で映像を上映し、関連する講座・講話をまじえ、映像の内容について理解を深めていただくものです。
今回は、昭和22年9月のカスリン台風の水害に関する貴重な映像を上映し、僭越ながら不肖の担当者が「春日部の水害と水防の歴史」と題して、お話させていただきました。彩の国ビジュアルプラザとの共催イベントは、市内初の試みです。
上映された映像資料は、①「洪水とその対策」(昭和23年制作)と②「宝珠花村ー江戸川改修工事と土地区画整理事業の記録」(昭和27年制作)で、いずれも埼玉県が制作したものです。
①は、カスリン台風の水害の県内被災状況と、その対策・復旧過程を記録した映像です。甚大な被害を被った、埼玉県東部のみならず、水害の起因ともなった山間地域での山林の伐採の様子や、水害後にはじまった大規模な水防演習の模様などが撮影されており、大変貴重な映像です。
②は、春日部市内に残されていた映像で、今回の事業(今年度の移動公開ライブラリー事業)にあわせて、彩の国ビジュアルプラザに提供したものです。水害後に江戸川が改修され、町並みを全戸移転することになった宝珠花村の工事の記録映像で、工事のようすだけでなく、当時の西宝珠花の暮らし・日常生活も活写されていた、郷土資料としても重要な映像です。
後半の講座では、市域におけるカスリン台風の水害の被害について、『埼玉県水害誌』をもとにお話させていただきました。しかし、同書では、被害をうけた町村ごとに被害に関する統計や被害や水防の実態について記述されていますが、町村によって記述の精粗があり、実態がみえずらい部分がのこります。市域で最も詳しく記述されているのは、幸松村で、村内の出水の地点や時刻、東村(現加須市)の利根川破堤による濁流の到達時刻などが図入りで記述されています。
『埼玉県水害誌』の記述を読むと、利根川(東村)の濁流が到達する以前に、相次いで水路や近隣の河川で出水が発生し、それを防ぐために水防団が出動していることがわかります。市域では、こうした水防活動や土地の高低差によって浸水をまぬがれた地区もありました。
上映映像②では、水害後の新たな対策として実施された江戸川改修の模様が紹介されましたが、宝珠花の町並みは台地上に立地するため水害の被害はほとんどなかったにも関わらず、改修工事によって移転を余儀なくされてしまいました。移転前後の宝珠花の様子については、映像②だけでなく、当館の収蔵資料データベースでもご覧いただけます。
講座では、映像の解説をかねて、映像②の国による大規模河川改修工事、映像①で紹介されていた水防活動を対照に位置づけながら、春日部の水害と水防の歴史、その歴史から私たちが水害に備え、考えることについてお話させていただきました。
受講者の方からは、「貴重な映像がみれてよかった」「防災について考えさせられた」などのご感想をいただきました。
この講座の模様は、後日、YouTubeに公開される予定です。お楽しみに。