ほごログ
博物館実習4日目・他館見学
本日は、他館見学として、草加市立歴史民俗資料館と八潮市立資料館の見学を行いました。
午前は草加市立歴史民俗資料館を見学しました。
非常に丁寧に解説をして頂き、小学生の利用者が多く、実際に触れて体験することが出来る展示方法を行っていることや、パネルの制作にも力を入れていることが分かりました。
午後に見学した八潮市立資料館では、古民家やマイクロフィルムの資料等、あまり触れたことがない資料についても詳しくお話を伺いました。また、水害や藍染に関する展示スペースからは、地域の特色を強く感じました。
皆、積極的に質問をしており、有意義で学びの多い時間を過ごすことが出来ました。
二つの資料館を見学したことで、地域について伝えるために意識していることや展示方法ついて学ぶことが出来ました。
実習もほぼ折り返しとなりました。残りの実習も一生懸命取り組んでいきたいと思います。
(令和5年度博物館実習生)
博物館実習3日目・資料取扱い実習
本日は資料の取扱いについて学びました。
午前は掛軸と巻物。学校の授業で実際に触ったことがある人も多かったようですが、持ち方や注意する点などはその時々によるため、慎重に扱わなければなりません。
実際に扱ってみると、しまい方の手順を飛ばしてしまったり、うまく巻けなかったりとなかなか難しく、皆真剣に手元を観察していました。
午後は考古資料、今回は資料を外に持ち出す想定で土器の梱包を行いました。
まずは梱包に必要な綿布団を用意します。そして、それを使って土器を包んでいくのですが、土器の形はものによってさまざま。大きいものもあれば、小さいものもあります。それらに合わせて適切な梱包方法を考え、丁寧に包んでいきます。
梱包・運送の際、どんな状態だと資料を傷つけてしまうのか、想像力の必要な作業であると思いました。
実習はまだまだ続きます。楽しみながらしっかり学んでいきたいと思います。
(令和5年度実習生)
実習2日目はワークショップと教材研究を行いました!
実習2日目は、お子様向けワークショップの補助と見学、そして小学校の教科書を用いた教材研究を行いました。
ワークショップでは、紙芝居「牛島の藤の伝説」の上演を3人ずつに分かれて行いました。紙芝居の読み聞かせは初めての経験でしたが、子どもたちは興味津々な様子で聞いてくれて、やりがいを感じました。おもちゃ作りにも楽しく参加していただき、無事にワークショップを終えることが出来ました。
また、蓄音機の上演を見学させていただきました。私自身、レコードから流れる音楽を生で聞く初めての経験だったので非常に印象に残りました。
教材研究では、小学校の全科目の教科書をじっくりと読み、博物館所蔵の資料と関連付ける方法を個人で考えまとめました。中には、アイディアの出づらい科目もあり、苦戦する場面もありました。博物館が学校と連携することにより、学びの幅を広げる博学連携の難しさを実感しました。
(令和5年度博物館実習生)
【臨時休館のお知らせ】8月5日(土)午後、6日(日)
令和5年8月6日(日)は、教育センターが埼玉県知事選挙の投票所として利用されます。そのため、準備を含め下記の日程で郷土資料館は休館となります。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
〈臨時休館日〉
令和5年8月5日(土)午後
令和5年8月6日(日)終日
※令和5年8月7日(月)は通常の休館日となります。
実習1日目「オリエンテーション」
令和5年度の博物館実習が始まりました。今年度は6人の実習生が参加しています。
初日の今日は、オリエンテーションを行いました。
午前中は、館内や収蔵庫の見学を行い、展示の仕方や展示内容、収蔵庫での保管法の工夫等を説明していただきました。常設展示では、春日部市のあゆみを知ることができ、来館者の方々に人気がある竪穴式住居や宿場町の模型も見ることができました。
また、初めて入った収蔵庫では、ドアの内側に網戸があること、書物の保管には中性紙の封筒が使われていることを学びました。スペースいっぱいに資料が置かれている光景は驚きでした。
午後は、まず明日行われる子ども向けのワークショップの準備を行いました。紙芝居の練習やペーパーローリングの作り方の確認をしました。明日は子どもたちが喜んでくれるように頑張りたいです。
その後は、博物館についてのディスカッションとして、理想の博物館や春日部市郷土資料館のメリット・デメリットについて意見を交わしました。理想の博物館としては、「学芸員が研究できる環境が整った館」や「自分の地域を知ることができる館」という意見が出ました。春日部市郷土資料館のメリットは「竪穴式住居が子どもにも印象深い」、「狭いスペースをうまく利用して展示している」という意見があり、デメリットとしては「パネルと展示物の順路に少しばらつきがある」、「パネルによって文字が読みづらいところがあった」という意見がありました。様々な意見が出て、とても有意義な時間になりました。
実習は計8日間あるので、体調には気をつけながら、たくさんの学びを得ていきたいと思います。
(令和5年度実習生)
【令和5年夏季展示_あなのあいた壺】展示解説講座をおこないました
本日は展示解説講座を開催し、30名の方にご来館いただきました。誠にありがとうございました。
展示解説講座では、一口に底にあなが開いているといっても、土器として焼かれる前にあなをあける焼成前穿孔(しょうせいぜんせんこう)と焼成後穿孔(しょうせいごせんこう)があることや、権現山遺跡の底部穿孔壺は、土器を横から見た時の形が2種類ある話などをしました。また「底にあなをあける」行為は、考古学では「非実用的なものとするため」といった説明がされますが、だれもが納得するような理由はまだ解明されていないことなどをお話ししました。展示後は、展示室で実物をみながら、解説をさせていただきました。
いただいた感想では、昔の人にも死者に対する深い思いがあったのではないか、穿孔壺のあなは壺にたましいが残らないようにあけたのではないか、などのご意見をいただきました。なぜ、あなをあけたのかについては、ぜひ皆さんも悩んでいただければと思います。
さて、展示の関連イベントは、このあとミュージアムトークと記念講演会が予定されています。どうぞご参加ください。
(関連イベント)
<募集中>記念講演会「権現山遺跡の底部穿孔土器と葬送祭祀」
権現山遺跡出土底部穿孔土器について、古墳時代に見られる葬送祭祀がご専門の古屋氏をお招きし、ご講演いただきます。
講師:古屋紀之氏(横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター所長)
日時:9月2日(土)14:00~16:00
場所:教育センター視聴覚ホール
対象:定員100人(申込順)
費用:無料
申し込み:受付中です!電話(048-763-2455)、直接、電子申請のいずれか
<参加自由>ミュージアムトーク
企画展示会場で郷土資料館学芸員が展示解説を行います。
日時:8月19日(土)、9月3日(日)各日10:30~、15:00~(30分程度)
場所:郷土資料館企画展示室
費用:無料
申し込み:不要です!時間までに、企画展示室へお越しください。
【令和5年夏季展示_あなのあいた壺】昭和38年4月5日埼玉新聞の記事
権現山遺跡の第1次調査は、昭和38年4月2日から4日に行われました。埼玉新聞の取材を受け、翌4月5日には、旧大滝村(現・秩父市)三十場(みそば)で調査された遺跡と合わせ、紙面に大きく掲載されました。
記事では「底にあながあけられている」ことは明記されていませんが、「ハニワ(埴輪)ツボ」と表現され、実用のものではなく、埴輪のように祭祀に使われたものだと書かれています。
また、米島や西親野井、松伏町の築比地(ついひじ・記事中の「ついへじ」は誤り)、杉戸町豊岡でも遺跡が発見されていることが書かれており、これは米島は米島貝塚、西親野井は神明貝塚、杉戸町豊岡は目沼浅間塚古墳(めぬませんげんづか古墳)の調査を示しています。松伏町築比地の「昨年石オノ」との記述はどの遺跡かわかりませんが、築比地地区では、昭和29年(1954)に、栄光院貝塚の調査が行われています。
昭和38年4月5日埼玉新聞
(記事全文)
考古資料各地からぞくぞく 庄和村から発掘 土器など原型のままで
北葛庄和村で古墳時代の土器多数がほとんど原型のまま発掘され、考古学研究に貴重な資料がそろったと関係者を喜ばせている。出土したのは同村中野通称”権現山台地”で、同所農業、横川四郎さん(五五)ら六人の所有地六千平方メートルを畑にするため、さる三月末からブルドーザーでけずりとっていたところ、地表下一メートル前後のところから土器数個が出てきたので工事関係者が同村葛飾中、横川好富教諭(二五)=国学院大日本史学専攻=に連絡、国学院大の学生と同中学生数人の協力を得て、三日から現場の下調べをかねて出土品をとり集めた。
この結果四日までに土器と什(じゅう)器など二十余点がみつかったが、土器、什器とも素焼きのウツワで、大きいのは直径一〇センチ、平均七、八センチあり、ほとんど原型のまま出土した。同教諭はこれを県文化財保護委の柳田敏司係長にみせたが、土器は三、四世紀の古墳時代(今から千五、六百年前)のもので、土器のうちハニワ(埴輪)ツボは当時の住民が祭し(祀)用に使ったものと推定され、県下では松山についで二度目の出土器だという。
この近くの同村米島と西親野井では、さきに縄文(じょうもん)土器、松伏村築比地(ついへじ)では昨年石オノ、杉戸町豊岡では数年前に前方後円墳が発掘されており、住民がいたので、このほかにも考古学の資料が出土するのではないかと期待されている。
(昭和38年4月5日埼玉新聞)
<開催中>春日部市郷土資料館 第68回企画展示
権現山遺跡発掘調査60周年記念「あなのあいた壺」権現山遺跡の底部穿孔壺と墓でつかわれた土器
会期:令和5年7月22日(土)~9月3日(日)
開館時間:午前9時から午後4時45分
休館日:毎週月曜日・祝日・8月5日(土)午後・8月6日(日)
会場:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15・048-763-2455)
(関連イベント)
<募集中>記念講演会「権現山遺跡の底部穿孔土器と葬送祭祀」
権現山遺跡出土底部穿孔土器について、古墳時代に見られる葬送祭祀がご専門の古屋氏をお招きし、ご講演いただきます。
講師:古屋紀之氏(横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター所長)
日時:9月2日(土)14:00~16:00
場所:教育センター視聴覚ホール
対象:定員100人(申込順)
費用:無料
申し込み:受付中です!電話(048-763-2455)、直接、電子申請のいずれか
<参加自由>ミュージアムトーク
企画展示会場で郷土資料館学芸員が展示解説を行います。
日時:8月19日(土)、9月3日(日)各日10:30~、15:00~(30分程度)
場所:郷土資料館企画展示室
費用:無料
申し込み:不要です!時間までに、企画展示室へお越しください。
【体験ワークショップ】ペーパーローリングを作ろう!
7月30日(日)に体験ワークショップを開催します。
体験ワークショップでは、蓄音機の上演、紙芝居、昔のおもちゃづくりをします。
今回作る昔のおもちゃは「ペーパーローリング」です。
昨年度の最後(令和5年1月)のワークショップで作ったおもちゃもペーパーローリングだったのですが、今年度は初回で作ることにしました。
というのも、ペーパーローリングは1980年代頃にお祭りや縁日で販売され大流行した商品とのことで、“お祭り”といえば“夏”という安直な発想から、この時期に作ってみようと思いました!
私も子供のころ、「不思議なおもちゃだなぁ~」と思いながらよく遊びました。
部屋の照明から垂れ下がっている紐を狙って“シュッ”っと。この感覚、今の子どもたち果たして伝わるでしょうか(笑)
簡単な作りなのに、ついついハマって遊んでしまうペーパーローリング!
一緒に作って遊んでみましょう♪
申し込み不要、おもちゃの材料は資料館で用意しています。
当日の午前10時30分と午後2時からの計2回開催しますので、お時間までに郷土資料館にお越しください!
【体験ワークショップ】
日時:令和5年7月30日(日)午前10時30分~・午後2時~
場所:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15)
内容:蓄音機と紙芝居の上演
昔のおもちゃづくり(ペーパーローリング)
費用:無料
申込:不要(開催時間までに郷土資料館にお越しください)
【令和5年夏季展示】あなのあいた壺はじまりました
7月22日(土)より、権現山遺跡発掘調査60周年記念「あなのあいた壺」展が始まりました。
開催初日の本日は、午前、午後とミュージアムトークを行いました。ご参加いただいた方、ありがとうございました。
ポスターやチラシに載せている赤い壺は、権現山遺跡の底部穿孔の壺で、高さは13.7㎝です。ポスターやチラシでは、一見、大きそうに見えてしまうこともあり、実際、会場で実物をご覧いただいた方からは「かわいい壺」との感想を頂きました。ミュージアムトークはこのあと、8月19日(土)と9月3日(日)に予定しています。
また、「小さな壺に色を塗って大きな壺にはろう」というコーナーを設けています。実際の権現山遺跡の底部穿孔壺の実測図のコピーに、好きな色を塗って、同じ壺の大きな実測図に貼っていただくものです。
初日だけで、カラフルな壺がたくさん貼られました。
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「あなのあいた壺」展は、9月3日(日)までです。関連イベントも実施します。 ぜひご来館いただき、あなのあいた壺の実物をご覧ください。
●春日部市郷土資料館 第68回企画展示
権現山遺跡発掘調査60周年記念「あなのあいた壺」権現山遺跡の底部穿孔壺と墓でつかわれた土器
会期:令和5年7月22日(土)~9月3日(日)
開館時間:午前9時から午後4時45分
休館日:毎週月曜日・祝日・8月5日(土)午後・8月6日(日)
会場:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15・048-763-2455)
(関連イベント)
●記念講演会「権現山遺跡の底部穿孔土器と葬送祭祀」
権現山遺跡出土底部穿孔土器について、古墳時代に見られる葬送祭祀がご専門の古屋氏をお招きし、ご講演いただきます。
講師:古屋紀之氏(横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター所長)
日時:9月2日(土)14:00~16:00
場所:教育センター視聴覚ホール
対象:定員100人(申込順)
費用:無料
申し込み:受付中です!電話(048-763-2455)、直接、電子申請のいずれか
●展示解説講座
古墳時代の権現山遺跡出土底部穿孔土器を中心に、弥生時代の須釜遺跡の資料などについて、郷土資料館学芸員が解説します。
講師:郷土資料館学芸員
日時:7月29日(土)10:00~12:00
場所:教育センター視聴覚ホール
対象:定員50人(申込順)
費用:無料
申し込み:受付中です!電話(048-763-2455)、直接、電子申請のいずれか
●ミュージアムトーク
企画展示会場で郷土資料館学芸員が展示解説を行います。
日時:7月22日(土)、8月19日(土)、9月3日(日)各日10:30~、15:00~(30分程度)
場所:郷土資料館企画展示室
費用:無料
申し込み:不要
不動院野の神楽~鷲香取神社夏まつりでの公開~
夏休みまであとわずか・・・・小学生や中学生の浴衣姿が多数みられた内牧地区の鷲香取神社で夏まつりが7月18日に開催されました。例年、春日部夏まつりの後、そして夏休み直前という日程ですが、かき氷、金魚すくいなど、なじみの出店と提灯が境内に並び、懐かしい雰囲気を醸し出していました。
その中で、境内南側にある神楽殿で市指定の伝統芸能、不動院野の神楽が公開され、祭り囃子をはじめ、おかめひょっとこ、大黒様、獅子舞などの演目が演じられ拍手喝采をいただいていました。
特に縁起物の獅子に頭をかじられると無病息災になると伝えられているため、新生児をはじめ小学生が列をなし、代わる代わる、また中にはこわごわと頭を出す児童もみられました。
民俗芸能を継承する団体は地元のお祭りに限らず、他地域のお祭りにも出演し活躍しております。
暑い中、ありがとうございました。