ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:文化財の保存と活用

「幸松っ子クラブ」での第2回お囃子教室

 9月28日(月)に幸松小学校の放課後こども教室である「幸松っ子クラブ」の第2回目が開催されました。「お囃子教室」では、前回に引き続き、幸松地区に江戸時代から伝わる市指定無形民俗文化財「不動院野の神楽」を継承する「東不動院野神楽保存会」の皆さんが講師として招かれました。

 

 お囃子教室では、太鼓に挑戦!

 「天スク ステスク 天ツクツ」のリズムに合わせて、太鼓を叩きます。
 小太鼓は赤字のリズムで叩き、大太鼓は黒字のリズムで叩きます。別々のリズムを合わせるのは難しそうでした。

↑左が大太鼓。右の2つが小太鼓。

↑実際に「不動院野の神楽」で使用されている太鼓を叩きます。

 

 タイヤを使ってみんなで練習。すぐにリズムを身につけて叩く皆さんに、保存会の方々も驚いていました。

 

 途中、太鼓のリズムに合わせて、保存会の方がお面をつけて舞を披露してくれました。
 独特な動きと個性的な面に、みなさん太鼓を叩きながら大笑い。とても盛り上がっていました!

 

 本物の太鼓もリズムよく上手に叩くことができました。バチを握る姿が板についています。

 軽快な太鼓の音色が音楽室に響き渡りました。

 

 第2回目の「幸松っ子クラブ」お囃子教室では、たくさんの方が参加していました。
 中には、7月に行われた春日部夏まつりに行き、山車の上でのお囃子を見たよ!という子もいました。


 地区に伝わる伝統的なお囃子に触れることのできる、大切な機会となりました。

 保存会の皆さん、ありがとうございました。

川辺小学校3年生 出張授業「縄文体験教室」を行いました

 9月10日(木)に、春日部市立川辺小学校にて、出張授業「縄文体験教室」を行いました。


 今回は3年生の2クラスを対象に、「~発見!探検!春日部じまん~ 川辺小学校ちかくの昔むかしの生活」というテーマで授業を行いました。
 3年生の皆さんはまだ歴史の授業は始まっていないので、総合的な学習の時間として、6年生の歴史の授業で学ぶ「縄文時代」を先取りしてもらいました。

 

 授業の前半では、1万年以上も前のマンモスハンターたちが暮らした氷河時代・旧石器時代から、土器作りや定住が始まりムラが形成された縄文時代への暮らしの変化を学びました。
 埼玉県に海はありませんが、縄文時代は温暖な気候により今より海の面積が広く、川辺小の付近も海だったことを話すと驚きの声が上がりました。
 縄文時代に川辺小があったら、休み時間に魚捕りができたかもしれませんね!

 

 授業では、春日部市にある「神明貝塚(しんめいかいづか)」についても学びました。国内でも貴重な貝塚として、国史跡に指定されている神明貝塚から、春日部市に生きていた縄文人たちの暮らしや食生活の様子などが多く発見されています。

 


 授業の後半では、縄文時代の土器・石器・貝の体験を行いました。


 土器のコーナーでは、春日部市で発掘された本物の縄文土器を、見て・触る体験をしてもらいました。
 実際に自分の手で重さや触り心地を体験し、形や色なども観察してもらいました。

 体験中、皆さんから様々な質問や感想が!
 「縄文土器の模様が、上履きの裏の模様に似ている!」→すごい着眼点!確かに似ていますね。上履きの模様は滑り止めとして縄目のような模様が付いていますが、縄文土器の模様はどのような意味を込めてつけられたのか、気になりますね。
 「縄文人は粘土で土器を作っていたの?」→大正解!縄文人は粘土を手に入れて、こねて形を作り、模様をつけて乾燥させ、野焼きをして土器を作っていました。
 「縄文土器の穴に縄を通して吊るしていたの?」→どうして穴があるのか気になりますよね!家の中に吊るしていたかもしれないし、おしゃれなデザインかもしれません。縄文時代の土器や道具を見て、縄文人がどうやって使っていたのかを想像することは、歴史を学ぶ中でとても大事なことだと思います。

 

 石器のコーナーでは、縄文人が使っていた石でできた道具を実際に使ってみる体験をしてもらいました。

 黒曜石で段ボールを切る体験では、石で物が切れることに皆さん驚いていました。切れ味の良い黒曜石を見つけた縄文人の洞察力と、それを道具として活用する技術力には目を見張るものがあります。
 皆さんも上手に黒曜石で段ボールを切ることができていました!
 実際に体験してみることで、縄文人たちの生活などは想像できたでしょうか?

 

 貝のコーナーでは、春日部市内で見つかった縄文時代の貝殻を、見て・触る体験をしてもらいました。
 約3,800年前の神明貝塚で見つかったヤマトシジミと、約6,500年前の東中野の遺跡で見つかった海の貝殻。縄文時代には埼玉にも海があったので、カキやハマグリといった海の貝殻も見つかっています。
 縄文時代のシジミは現代の物と比べると、大きさが約2倍ほど大きく、「本当に同じシジミなの!?」と驚く声や、「縄文人は大きい貝が食べられて羨ましい!」という素直な感想も聞こえてきました。

 

 今回の縄文体験教室で、春日部のじまんは見つかったでしょうか?
 6年生の歴史の授業の時に、今回の内容を思い出してもらえると嬉しいです。
 川辺小3年生の皆さん、ありがとうございました!

R8神明貝塚ボランティア講座第1回を開催しました!

神明貝塚ボランティア講座は、史跡神明貝塚のボランティア養成を目的として、令和6年度より開催しています。

今年度は全5回を予定しており、9/11に第1回目が開催されました。


第1回はオリエンテーションで、今年度の開催内容の説明をします。

久しぶりの開催なので、自己紹介からになります!

皆さん、少し緊張が見られましたが、参加への意気込みを発表してくれました。

 

次に、神明貝塚のこれまでの歩みと今後の展望についてを説明しました。


令和8年度は保存活用計画の後期計画1年目にあたる年です。

公有地化の状況や、今後の整備について、神明貝塚ではどのような方針で、何を考えていかないといけないのか、共有します。


そして、第2、3回以降の予定についても連絡しました。

今年は趣向を変えて、神明貝塚以外の史跡も見にいきます。

他の史跡はどのように整備をしているのか、ボランティアとして何ができるのか、まだまだ真っ新な神明貝塚の未来に思いを馳せます。

みなさん、とても楽しみにしてくれているようです。

 

また、新たな取り組みで、神明貝塚テストも行いました。

テスト問題の答え合わせ
神明貝塚のことについて、急に聞かれると意外と難しいですね…!

テストと聞くと身構えてしまいますが、皆さん、久しぶりのテストにかなり楽しんでくれていました。


最後は、グループに分かれて交流の時間です。

職員も一緒に混ざって、今日の感想から今後の期待まで、色々な思いを交わしました。

参加者と歓談中、職員も混ぜてもらいます
参加者の皆さんと一丸となって、神明貝塚の史跡整備について考えていきます。

次回もお楽しみに!

神明貝塚の草刈りをしました

夏の間に生い茂った草が神明貝塚の小道も覆い隠してしまいました。

史跡部分の多くは防草シートを貼っていますが、草の生命力は強く、わずかな隙間を見つけて生えてきます。

雲が多く、この時期にしては過ごしやすいのですが、湿度が高いの蒸し暑く感じます。

草刈中

昨日の雨で、草も寝てしまい、刈るのに一苦労です。

長いものは背丈を超える長さになっています。

刈った草を道端によせました。

もう片方も刈っていきます。

午後は天候が悪くなってしまいましたが、なんとか刈り終えることができました。

国史跡神明貝塚の貴重な遺構を永く伝えていくため、今後も貝塚の維持管理に務めていきます。

火起こし道具のメンテナンスを行いました


先日行ったこども土器作り教室で、かなり好評だった火起こし体験。

使用した道具のメンテナンスを行います。

火起こしの道具

写真にみえる道具は、上側が火起こしをする際に持ち手となるまいぎり、下側に見える細い木材は受け皿となる火きり板です。
火起こしはこの木と木の接点を摩擦させ火種をつくることで、火を起こします。
その接点の部分を拡大すると、、、

摩擦により削れた芯材

摩擦で削れてかなり短くなっています。また、熱により黒く変色しているのも分かります。

本日メンテナンスをするのは、この部分です。


ちなみに、受け皿の火切り板をみるとこんな感じです。

火きり板

左側:火起こしで使用
右側:使用前

断面から見ても、V字状の切り込みや穴の大きさもかなり異なっていることがわかります。
摩擦によって生み出される熱がすごいものだとわかりますね。

本日は、摩擦で短くなってしまった芯材を新しく作ります!
先端には堅い木材を使うので、職員のお家からご厚意で紫陽花をいただきました。(ありがとうございます!)

あじさいの茎を削る

紫陽花は、葉を落として、表皮の部分を削いでいきます。
最初は、難しいですが、慣れるとするすると剥けていきました。

削り終わった茎

長い茎は短く切って15~20㎝の長さになりました。
ここから乾燥すると、少し細くなってしまうので、できるだけ太い部分を選んでいます。

茎は数本ごとにまとめて、まっすぐにするため、平らな部分に固定します。
ほんとは木の柄などに縛るといいそうです。

茎を縛り付けてまっすぐにする

それぞれにクセがあるので、まっすぐ固定するのは一苦労です・・・。

あとは、陰干しで乾燥するまで、半年ほどじっくり待ちます。
来年の火起こし体験では、期待ができそうです。いい芯材になりますように!