カテゴリ:文化財の保存と活用
「幸松っ子クラブ」での第1回お囃子教室
6月22日(月)に幸松小学校の放課後こども教室である「幸松っ子クラブ」の第1回目が開催されました。この中の「お囃子教室」では、幸松地区に江戸時代から伝わる市指定無形民俗文化財「不動院野の神楽」を継承する、「東不動院野神楽保存会」の皆さんが、講師として招かれました。
今回は14名の児童が参加しました。まずは保存会の皆さんによる「新バヤシ」と「ニンバ」のお手本を見学します。ひとたび音が鳴り出すと、皆さん釘付けでした。
お囃子教室では、「ニンバ」の「天スク ステスク 天ツクツ スク」のリズムに合わせて、太鼓に見立てたタイヤを叩いて練習します。参加者の半分くらいが、去年のお囃子教室にも参加してくれていたようです。太鼓を叩いた経験のある子が初めての子に教えてあげる様子も見られました。
後半では、本物の太鼓を叩きました。叩く場所によって音色が変わる様子も体験し、皆さん楽しそうに取り組んでいました。
講師の中には、幸松っ子クラブがきっかけで現在保存会のメンバーとして活躍されている方もいらっしゃいました。幸松っ子クラブが、地区に伝わるお囃子に触れる大切な機会となっています。
7月11日(土)・12日(日)の春日部夏まつりでは、保存会の方々が山車の上でお囃子を披露されます。ぜひお出かけください。
保存会の皆さん、ありがとうございました。
ハルカイトで発掘された土器の整理作業紹介①
春日部市にある大凧文化交流センター「通称:ハルカイト」では、令和7年8月から12月に、駐車場の造成に伴う貝の内遺跡29次地点の発掘調査を実施していました。詳しい内容はこちらをご覧ください。
今年4月より、この発掘調査で出土した土器の整理作業を行っています。
現在は、①洗浄と②注記の作業を行っているということで、その様子を見学させていただきました。
今回はその内容を、ほごログにて紹介します!
①洗浄
まずはじめに、発掘調査で見つかった土器の破片などに付着している土などを洗い落とす作業を行うとのことです。
水と洗浄ブラシを用いて汚れを落としていました。土器が壊れないよう、力加減を調整して作業する必要があるとのこと。また、土や汚れは落としますが、土器本来の模様や使用痕、墨で書かれた文字などは消えないように注意する必要があります。
ハルカイトでも、墨で文字が書かれた土器が出土しており、これらは「墨書土器(ぼくしょどき)」などと呼ばれています。作業するときは、文字や記号、絵などが記されていないか、確認しながら慎重に洗浄しているそうです!
↑ 洗浄の様子
←使用しているブラシ
②注記(ちゅうき)
洗浄が終わり乾燥させた後は、注記という作業に入ります。
注記とは、出土した位置や遺構、遺層、出土年月日、登録番号などの情報を遺物に記入する作業のことです。
記入する文字の大きさは、遺物の外観や分析等の際に影響が出ないよう、とても小さい字で書く必要があるとのこと・・・。写真を見ると分かるように、とても小さい字を一つ一つ手作業で書いています。米粒よりも小さい字でびっくりしました!
↑注記の様子
整理作業を行っている皆さんの、巧みな技術が見て取れますね。
注記のあとは、文字の上にニスを塗り、注記をコーティングして保護します。
この後は接合の作業に入ります。
今後も作業の進捗状況をほごログにて公開しますので、次回もお楽しみに。
立野小学校6年生 出張授業「縄文体験教室」を行いました
5月27日(水)に、春日部市立立野小学校にて、出張授業「縄文体験教室」を行いました。
今回は6年生の3クラスを対象に、「学校付近に暮らした縄文人の生活」というテーマで授業を行いました。
はじめに、縄文時代の説明を行いましたが、立野小の6年生は今回が第1回目の歴史の授業ということで、児童のみなさんは興味津々に話を聞いていました。
教科書には、青森県の三内丸山遺跡など有名な遺跡しか出てきませんが、皆さんが住んでいる春日部市にも遺跡があること・縄文人がいたことを説明しました。
また、市内の代表的な縄文時代の貝塚・国史跡「神明貝塚」についても、パンフレットを用いて解説しました。
外郭放水路「龍Q館」の工事の際に発見された、約12万年前のカキの化石を見せると、あまりの大きさに驚きの声があがりました。
↑縄文授業の様子
↑現在のカキと約12万年前のカキ
埼玉県は海なし県として有名ですが、春日部市に貝塚があることで、縄文時代には海があったことがわかります。イルカの骨なども見つかっていることを紹介すると、児童のみなさんはびっくりされていました。自分たちが今住んでいる場所が大昔は海だった・・・そんな風に、身近なところから歴史に興味を持ってもらえると嬉しいです。
授業の後半は、土器・石器・貝と骨の3つのコーナーを体験してもらいました。
◎土器コーナー
↑本物の縄文土器と伝えると、みなさん「えっ!?」と嬉しい反応が!
縄目模様の付け方についても解説し、実際に体験してもらいました。
◎石器コーナー
↑黒曜石の切れ味体験をしてもらいました。よく切れています!
縄文人がどのように工夫して石を使っていたかを学習しました。
◎貝と骨コーナー
↑今のシジミと縄文時代のシジミの大きさの違いにびっくり!
縄文人は自分たちで狩りをして、動物を捕まえていたことも学びました。
みなさん興味津々で積極的に体験してくださり、お伺いした私たちもとても嬉しかったです。
これから歴史の授業が始まる立野小6年生のみなさん。縄文時代の授業の際は、今回の体験をぜひ思い出してくださいね。
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出張授業「縄文体験教室」は、まだまだ授業の受付をしています。
ぜひ、文化財課文化財担当までお問い合わせください!
大凧あげ祭りが開催されました
今年も5月3日と5月5日に、西宝珠花の江戸川河川敷にて「大凧あげ祭り」が開催されました。毎年多くの方が訪れるこのお祭りですが、今年も盛り上がりをみせていました。
この祭りで使用される大凧の大きさは、縦15メートル、横11メートルと、100畳分もの巨大なサイズです。重さも約800キログラムと、とても大きく重たい凧が毎年作成されています。
宝珠花の凧あげは江戸時代後期から続き、明治時代に大型化し、旧5月の端午の節句に男子出生のお祝いとして行うようになりました。なお、こちらは「宝珠花大凧揚げ」という名称で、市の無形民俗文化財に指定され、「関東の大凧揚げ習俗」のひとつとして、国の記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財に選択されています。
凧には凧文字が描かれますが、今年は、大凧が「笑門」と「来福」、小凧は「春風」と「大空」でした。
5月3日は小凧がよく上がっていましたが、大凧は強風のため残念ながら中止となってしまいました。しかし5月5日は青空の下、見事に大凧があがりました。広い空に悠々と舞う大凧は、その迫力と美しさに訪れた多くの人が魅了されていました。
小凧「大空」
また、凧を引く方たちの力強い姿もとても印象的でした。重たい大凧を一生懸命に引っ張る様子からは、お祭りにかける熱い思いが伝わってきました。
会場には多くの方が集まり、今年の大凧あげ祭りも大いに賑わいながら幕を閉じました。これからも、伝統を守りながら、毎年楽しみにされるお祭りであり続けてほしいです。
大凧「笑門」
会場付近には大凧文化交流センター「ハルカイト」があります。春日部の「春」と凧の英語「カイト」から名付けられたこの施設には、大凧に関する展示が盛り沢山ですので、是非こちらにも足を運んでみてくださいね。
市指定無形民俗文化財「不動院野の神楽」が披露されました
4月12日の日曜日、東不動院野大杉神社の祭礼の中で、市指定無形民俗文化財の不動院野の神楽が披露されました。当日は、初夏を思わせるような陽気で神社に併設された集会所の屋外に設けれられた舞台で、先人から伝えられたお囃子やお神楽が披露されました。
「不動院野の神楽」は、茨城県稲敷郡の大杉神社から江戸時代に伝来したと伝えられています。
蒼天の下、神楽が披露されました。
演目の一つ「種子まき」の一場面
同じく「種子まき」の一場面、こっけいなしぐさや口上で会場が盛り上がりました。
地区の祭礼で、その土地に根付き、育まれてきたお囃子やお神楽を見ながら、快晴の空の下、皆さん楽しく過ごされていました。「不動院野の神楽」は、春の祭礼の他、春日部夏祭りの際に、曳き回しの山車の上でも神楽が演じられますので、ぜひご覧になってください。