2023年10月の記事一覧
郷土資料館体験ワークショップを開催しました
令和5年10月22日(日)、郷土資料館体験ワークショップ「紙でっぽうと糸でんわを作ろう」を開催しました。
体験ワークショップは予約不要、飛び込み参加歓迎のイベントです!お気軽にどうぞ♪
まずは蓄音機の上演からです。
ークショップで使用している蓄音機はゼンマイ式のもので、電気を使用しません。
子どもからも「電気いらないの?」という声も聞こえ、不思議な箱に思えたようです。
紙芝居は「飯沼の椀貸し伝説」です。
お願いをすると、沼から食器が浮き上がってきて、借りることができるという不思議な伝説。しかしあるとき、悪意のある人が、借りた食器を返さなかったことから、二度と食器は借りられなくなってしまったそう。
借りたものはしっかり返しましょう!
そしておもちゃ作りです。
この日は紙でっぽうと糸でんわを作りました♪
紙でっぽうはしっかりと折り目をつけながら作成し、きれいに仕上がっていました!いい音を響かせていましたね♪
糸でんわは、約5メートルほどある糸を使って作りました。普段、会話をするにはかなり遠い距離ですが、糸を通してしっかり話ができます。
耳に振動が伝わるので、くすぐったいみたいです(笑)
最後に恒例の缶バッジづくりをして終了です!
本日もご参加ありがとうございました!
そして来月の体験ワークショップですが、
なんと2日間開催です!
11月14日(火)県民の日、11月19日(日)のそれぞれ10:30と14:00からになります!
新作おもちゃも登場予定!詳しくは広報誌等をご覧ください。
ご参加お待ちしております♪
幸松小出張授業のお手紙届きました!
10月6日、昨年度に引き続き、幸松小学校で出前授業を行いました。4年生の皆さんは総合的な学習で、地域の地形や災害について学習されているそうで、出張授業(でばりぃ資料館)では、幸松地区の水害の歴史について、お話しさせていただきました。 #かすかべプラスワン
後日、幸松小4年生の皆さんからお礼のお手紙(感想文)をいただきました。総勢80数名もの 感想文をいただいてとてもうれしいです。全部は紹介できませんが、そのなかでも、とても素敵な感想がありましたので、これも昨年度に引き続き、紹介させていただきます。
まずはじめの方は、次のように書いてくれました。
授業では、幸松地区の水害のなかのうち、昭和22年のキャサリン(カスリン)台風の水害について、少し詳しくお話ししました。幸松地区(当時は幸松村)には、水があふれた、濁流が押し寄せた地図(記録)が残されており、身近な地域が水災に遭ったことが克明にわかります。利根川から決壊した濁流が押し寄せたのは、およそ一日後のことで、それ以前に幸松のさまざまな水路で水があふれたことや、死者や避難者の数も伝えました。身近な地域が水害にあっていたこと、「びっくり」して、少し怖かったかもしれませんが、そうした話をいろいろな学校で話してほしいと、感想をくれました。その土地その土地には、固有の歴史があることを何となくわかってくれたのかもしれません。そうした機会ができること、個人的にも望んでいますので、他の学校さんからのオファーもお待ちしています。
次の方は、このように書いてくれました。
昨今、首都圏外郭放水路は防災施設として再注目されています。外郭放水路ができたことで、市内の湛水の機会は大幅に減ったようです。しかし、この子のいうように、災害はいつ起きるのかわかりません。「油だん」は禁物ですね。出張授業が、防災意識を高める機会にもなったのならば、とてもうれしいです。
最後に紹介するのはこちら。
授業では、めがね橋がただの橋ではなく、古利根川からの逆流を防ぐ、レンガ樋門であることを紹介しました。授業の前に校外学習でめがね橋を見学していたので、印象に残る人が多かったようです。全国津々浦々の小学校4年生で「樋門」の意味を理解しているのは、幸松小学校の皆さんだけかもしれませんね。
重要なのは、後半の文章。「親にもあまり教えてもらえなくて、だから私が親たちに教えたいと思います」
地域で語り継がれ、受け継がれてきた歴史・伝統を、子どもたちが学び、そして伝えていくこと。郷土資料館として、こんなに嬉しいことはありません。ぜひ、親御さんにめがね橋のスゴさを話してください。
幸松小4年生の皆さんは、これから地域の地形を学んだり、災害のときにどのように行動すればよいのかを考えたりする学習をするそうです。私が授業で伝えた、水害の怖ろしさ、そして地域の先人がそれを克服してきたことも、改めて考えていただき、ぜひ、地域の防災について学びを深めてください。
実は、幸松小4年生の皆さんには昨年度のでばりぃ資料館でも会っていましたが、憶えている子は少なかったようです。今回の出張授業では、話を聞いてくれたお礼に名刺を渡しました。郷土資料館のこと、もう忘れないでね。それよりも、名刺をたよりに、郷土資料館に遊びに来てくれるとうれしいです。待ってます。
《受講者求ム》世界で一つだけの桐の貯金箱をつくりませんか?
春日部市郷土資料館では、体験講座「桐のオリジナル貯金箱をつくろう」を11月12日(日)に開催します。講座では、まちの伝統産業の #桐箱 づくりのスペシャリストたちに指導していただきます。 #かすかべプラスワン
桐といったら春日部。春日部といったら桐。古くから春日部は桐細工産業のまちとして栄え、今日にいたっています。郷土資料館の体験講座「桐のオリジナル貯金箱をつくろう」では、伝統的な技術を伝える桐箱製造の業者さん、職人さんたちの指導のもと、桐の貯金箱づくりを体験してもらいます。
「伝統的ってなんだか作るのがむずかしそう」と思った方へ。
職人さんたちがやさしく丁寧に指導していただけます。幼稚園のお子さんでも、おつくりいただけますのでご安心を。
「オリジナルってどんなの?」と思った方へ。
貯金箱の背板を当日、職人さんたちが切りぬいてくださいますので、背板は好きな絵や図柄になります。ここがオリジナル。後日色付けをしていただければ、世界で一つだけの桐の貯金箱になるのです。
郷土資料館の「桐の貯金箱づくり」は、もう恒例の講座で今年で3回目になります。昨年の様子はここからご覧いただけます。皆さん、自分の貯金箱ができてうれしそう。
ただいま、受講者絶賛募集中!お子さんだけでなく、大人の方でも歓迎です。電子申請でもお申込みいただけますので、ぜひ。
日時:令和5年11月12日(日)午後2時~4時
場所:春日部市教育センター2階 視聴覚ホール
費用:一人900円(当日徴収)
定員:20名
申込:郷土資料館まで電話(048-763-2455)、もしくは直接、または電子申請。
民俗芸能ー神楽・獅子舞ーが市内各所の秋季例祭で公開されました
早歩きで急な季節の移り変わりが感じられた10月15日(日曜日)には、秋の収穫に感謝をささげる例祭が市内各所で催され、市で指定している無形民俗文化財が公開されました。
富多神社では江戸川小中学校の4年生が、総合的な学習の時間で通年、榎囃子神楽連のみなさんから指導を受けている神楽が公開されました。地域を知る学習の機会として毎年恒例となっています。この日は、祭り囃子の太鼓の演奏と、「オカメヒョットコ」「大黒天」の2曲の神楽を演じました。約半年間の練習成果を地域のみなさん、そして保護者の前で堂々と披露してくれました。大変寒く、激しい降雨の中、応援いただきありがとうございました。
午後には、銚子口香取神社では銚子口の獅子舞が公開されました。三匹獅子の威風堂々とした迫力満点の舞が神社拝殿で披露されました。この日は出端の舞と幣かがりの2曲でしたが、1月新春にはより多くの演目の披露に向けて準備されています。
また、赤沼神社で奉納される赤沼の獅子舞は雨天のため、集会所での公開となりました。小学生低学年の子供獅子に加え、秋の収穫の感謝を機に公開される稲刈りなどの神楽の余興、そしてリズミカルで勇壮な三匹獅子が披露されました。今季は中獅子に女性の舞手が加わり、大柄で堅牢な太夫獅子、勇壮な小獅子に混じり、軽やかで柔和な舞には会場から拍手喝采でした。
年明け2月4日(日曜日)には4年ぶりとなる「春日部市民俗芸能公開事業」の開催に向けて準備を進めておりますので、郷土春日部の伝統の舞を間近でご堪能してみてはいかがでしょうか。
【体験ワークショップ】「糸でんわ」と「紙でっぽう」を作ろう!
10月22日(日)に体験ワークショップを開催します。
体験ワークショップでは、蓄音機の上演、紙芝居、昔のおもちゃづくりをします。
今回作る昔のおもちゃは「糸でんわ」と「紙でっぽう」です。
どなたもご存じのおもちゃ2種!
郷土資料館のワークショップでは、昔のおもちゃや、電気を使わないおもちゃを中心に作っていますが、おもちゃが日本に伝わった時期や流行した年代は実に様々です。
少し調べてみると、どうやら糸でんわは明治時代には日本に伝わっていたようで、当時は糸ではなく金属線だったとか。
紙でっぽうにいたっては、いつ、だれが考案したのか分かりませんでした。それでも、時代を越えて作られ続け、今でも誰もが知っているおもちゃです!
簡単に作れて、長く愛され続けている「糸でんわ」と「紙でっぽう」。みんなで一緒に作ってみましょう♪
ワークショップは申し込み不要、おもちゃの材料は資料館で用意しています。
当日の午前10時30分と午後2時からの計2回開催しますので、お時間までに郷土資料館にお越しください!
【体験ワークショップ】
日時:令和5年10月22日(日)午前10時30分~・午後2時~
場所:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15)
内容:蓄音機と紙芝居の上演
おもちゃづくり(糸でんわ・紙でっぽう)
費用:無料
申込:不要(開催時間までに郷土資料館にお越しください)
秋季の民俗芸能の公開【赤沼の獅子舞・銚子口の獅子舞】
暑さ寒さも彼岸までといわれるように、ようやく長く暑い夏が終わり、今年も秋のさわやかな季節が訪れました。また、アフターコロナの中、市内の伝統芸能も活気と熱が再興し、伝統芸能を継承する保存会の皆さまも連日連夜、例祭に向けた練習に汗を流しています。
市民の皆さまも赤沼と銚子口地区に伝わる春日部市無形民俗文化財に指定されている『伝統の技と舞』の応援を是非ともよろしくお願いいたします。
公開日)10月15日(日曜日)
時 間)赤沼の獅子舞(午後1時より~) 場 所)赤沼神社
銚子口の獅子舞(午後2時より~) 場 所)銚子口香取神社
▲勇壮な三匹獅子による「出端の舞」(赤沼の獅子舞)
▼天狗を先頭に境内を清める三匹獅子による「天狗の舞」(銚子口の獅子舞)
春日部の子どもたちと #関東大震災 (その4)
10月8日までのミニ展示を少し詳しく紹介するシリーズ。粕壁小学校に遺された児童作文集から、100年前の子どもたちと関東大震災について紹介しています。その4は東京の避難民について。 #関東大震災100年
地震が発生した1日の夜、まだ小さな揺れもあり、倒壊しかかっている建物で過ごすことができず、多くの方は野宿をすることになりました。夜中には、南の空が真っ赤になっていたといいます。東京の火災が春日部からも見えたのです。
赤くなった空をみて、東京の火事が春日部にまで来るのではないかと、不安に思うひとも多かったようです。町では、消防組や青年団(下の写真)が夜番にあたったといいます。
注目されるのは、高等科の女子による次の作文。
一日の夜十二時ごろになると東京からしなん民がにげてきた
「しなん民」とは、避難民のこと。すでに1日の夜中には東京から焼け出されて逃げてくる人が春日部にまで到達していました。
東京から粕かべにひなんしてきた人がたくさんきました。これらの人にみちをおしへてやつたりしました。その中にわ、きものがこげてぼろぼろになつているものもあれば、目のたまのない人たちがたくさんにげてきます(3年男子)
街道の町である粕壁には、多くの東京の避難民がやってきました。夜が明けると自動車で避難してくる人も大勢来たと記す子もいます。避難してくる人は、着物がボロボロだったり、体のほうぼうにやけどがあったり、足がむくんでしまっている人もいました。9月3日・4日になると、表通り(現春日部大通り)は「おまつりのやうに混雑」するほど、東京の避難民が通り、町内会や青年団で炊き出しや麦湯・薬を配ったりしたそうです。
子どもたちは、東京の避難民に接するなかで、東京のすさまじい状況を耳にしました。料理屋の倅であった高等科の男子は、店に出入りしている仕事師から次のような話を聞いたようです。
「私は被服廠に逃げましたが、火の上に火が重り合つておしよせてきますので、唯では熱つくてゐられないので、石油の空鑵を頭にかぶり足の方には着物をかけてゐましたが、風がひどくて吹きとばされてしまいました。それからゐたまらなくなったので、かうりを泥水でしめし、その泥水で口をゆすぎゆすぎしてゐましたが、其の水の中に女のかみがあつて手を入れるとさらさらとさはってとても今のではのめないと、それから火が遠くなつたので、起上つて見ると、まわりは死体で一ぱい、馬の下で生残った者と我達とで二十何人ゐました。ぐずぐずしてゐると青年団がバケツに水を持って来て、「水をほしい人はこい」といったので、すぐ行くと女達や子供が手を入れてのんでゐました。私は後でのみに行くと泥水でほんのすこし有るばかりでした。それをやっとのみ、それ安田さんの氷室へ行き、丸太で氷をかき、それをしゃぶってゐましたが、あつくてとけてしまひました。そこへビールを六七本さげてくる人がありました。その人にビールを二本もらひ、のんでやつと命だけは助かりましたが、せなかや、うでにこのやうにやけどをしてしまひました。」と背中を見せながら目に涙をうかべていひました。
この仕事師(職人)は、多くの死者をだした東京の本所の被服廠から春日部に帰ってきました。水が飲めるか飲めないかギリギリのところで、まさに九死に一生を得たのです。やけどを見せながら、語る姿をみて、この話を聞いた男子は、「私達はま不幸とはいひ、此の様な艱難辛苦をして九死に一生を得て、帰って来た人と比較すれば、どれ程災難をまぬかれたかしれません」と記しています。
3年生の男子は、「東京はどこもどこもやけてしまったとのことでした。私たちは東京の人から見ればうちの中へねられたのは幸福だとおもっております」と記しています。この子は自宅で眠れたようですが、粕壁の被害も少なからずあったにも関わらず、東京の被災状況に接し、東京の人たちがいかに気の毒であり、自分たちは恵まれているとの考えに至ったようです。
自らの町だけでなく、遠隔地の被害を自分事としてとらえた当時の子どもたちのまなざしは、メディアを媒介に世界で起きている悲惨な出来事してどこか他人事にとらえがちな、私たちも見習うべきことなのかもしれません。
展示もいよいよ終盤です。最終日の10月8日(日)には、児童の作文を読み解く歴史文化講演会も準備しています。ぜひ、ご参加ください。
日時:令和5年10月8日(日)14時~16時
会場:春日部市教育センター
定員:80名(先着順・申込制)
費用:無料
申込:郷土資料館まで直接、または電話、または電子申請
【なぞとき郷土資料館 Second season】秋、それはなぞときの季節
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、
そして、、、なぞときの秋
ということで、今年もやります!
令和5年10月3日(火)から開催の小学校地域学習展の期間中、
「なぞとき郷土資料館 Second season」を開催します!
開催期間中は郷土資料館受付で、なぞときプリントを配布します。
プリントの中には、問題を解いてキーワードを書くものと、エリア内に設置してあるキーワードを探すものがあります!幅広い世代の方に参加していただくために、ヒントも用意していますのでご安心ください。
所要時間はおおよそ30分を目安にしています。昨年は担当者が知る限り、小学5年生の女の子がほぼヒントを使用せず、約15分でクリアしたのが最速だったかと思います!
ぜひ今年も大人から子供まで、郷土資料館の見学がてら、頭を悩ませに来てください♪
“ごく一部で熱狂的なファンを獲得した(?)なぞとき郷土資料館の第2弾”
【なぞとき郷土資料館 Second season ~資料館からの挑戦状~】(参加費無料)
期間:令和5年10月3日(火)~令和6年2月25日(日)
場所:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15)
内容:なぞときプリントの配布(受付で「なぞときやります」と声をかけてください)
クリアした方には記念品をプレゼント
自由参加
#蔵出し 懐かしい写真も展示(くらしのうつりかわり展)
10月3日(火)より、小学校地域学習展「くらしのうつりかわり」展を開催します。
展示では、約60年前の春日部の写真や道具を展示します。小学校第3学年の社会科単元に対応したものであり、また、大人の方には懐かしく感じていただける内容となっています。
今回は、テレビモニターを活用して、昭和45年(1970)前後の春日部市域の写真をスライドショーで紹介します。今回、はじめて公開する写真もたくさん用意しました。たとえばこんな写真。
昭和45年の春日部駅前(現東口)です。改札を出た正面にはお蕎麦屋さんがあったそうです。当時は、西口の開設がまだされておらず、文字通り春日部の玄関口であった頃の写真といえるでしょう。
昭和45年は、現在の春日部市庁舎が完成間近の年でした。
現在の市庁舎が完成したのは、昭和46年(1971)のこと。そののち、春日部駅に西口が開設されます。写真は、西口開設前の写真。
西口改札の開設後、何もなかった土地が、だんだん、いや急激に開発されていくことになるのです。
現在の市庁舎の完成の昭和45年ごろ、市庁舎の建設からはじまって、春日部駅と駅周辺が大きくかわり、春日部の市街地が急激に変化しました。くしくも、春日部も、先日、新しい市庁舎の工事が竣工し、駅前は高架工事のさなかです。今、まさに春日部は新たなまちづくりの転機を迎えているのかもしれません。
ともかく、懐かしくもあり、知らない人は驚くかもしれない、蔵出しの写真を用意していますので、ぜひご覧ください。スライドの写真は、少しずつ増やしていく予定です。
展示名:第40回小学校地域学習展「くらしのうつりかわり~なつかしのくらしの道具展~」
会 期:令和5年10月3日(火)~令和6年2月25日(日) 月曜・祝日・年末年始は休館
会 場:郷土資料館企画展示室(春日部市粕壁東3-2-15 教育センター1階)