校長室から

校長室から

地域の教育支援、今年もスタート!

 13日(土)に予定されていた保護者の方有志による除草作業は、残念ながら降雨のために延期となってしまいました。参加を考えていただいていた保護者のみなさんには感謝申し上げると同時に、後日、川口学校支援コーディネーターから延期となった期日の連絡が入ると思いますので、お時間が許すようでしたら、引き続きご協力をお願いしたいと思います。
 さて、上記のように保護者による学校支援は延期となってしまいましたが、昨年度に引き続き、地域の方々による教育支援を、学校再開に伴って少しずつ実施できるようお願いしています。もちろんコロナウイルスの状況を考え、生徒にもボランティアの方にも感染防止の措置をとっていただきながら手探り状態でのスタートとなりましたが、「学校・保護者・地域が3者総ぐるみとなって地域の宝である子どもたちを育てていく」ための今年度の第一歩がようやく始まったという想いです。
 現在、本校を最後に退職された元教員の中野先生が昨年度に続き、数学を中心とした生徒の支援に加え、経験の浅い先生たちの補助を行ってくれている他、今年度からは地域で「おはよう農園」を開設、平飼いによる養鶏にも取り組まれる恒川先生がひばり学級の自立活動の支援をしてくださっています。12日(金)は初めての顔合わせで自己紹介をした後、学校内の畑で野菜を上手に育てるためのいろいろな知識を学ぶことができました。今後、先生所有の畑で作業をさせていただいたり、収穫、販売の実体験もしていく予定です。まさに、新しい学習指導要領の目玉の1つでもある「活きて働く知識・技能」を身につけ、生徒の成長にも繋がる絶好の機会と捉えています。
 このような地域の方との触れ合いを通し、生徒たちは社会性を身につけコミュニケーション力も高めていきます。コロナウイルスが収束したら、昨年度同様に家庭科での授業支援を始め、生徒たちの「学力向上」に資するための様々な取り組みも考えていきたい所存です。
 今後ともよろしくお願い致します。

安心してください!授業に集中する生徒たち

 学校再開から2週間が経とうとしていますが、子どもの安全はもちろん、多くの保護者のみなさんの心配は休校で遅れに遅れてしまった学習、授業の進度ではないかと思います。今、分散登校で午前・午後とも1単位時間を短縮して4時間ずつ実施し、22日(月)の通常登校からは同様に1日7時間で行う予定です。
 ただし、進度を気にするあまり生徒不在の授業、生徒の理解度を顧みず教員が一方的に話し続けるだけの授業や生徒を勉強嫌いにしてしまう授業は御法度です。密を避けるため、本来、本校がめざしているグループでの「学び合い」や仲間と協働する学習は控えざるを得ませんが、最低限、生徒の興味関心を惹きつけるために、各先生方が工夫を凝らしながら実践しているところです。
 そして、1クラス当たりの人数が少ないことや1単位時間が短いことが幸いしてか、生徒は大変に集中して授業に取り組んでいます。例えば、理科の実験などは一人で1実験という状況ですので、他を頼ることができずに自ずから緊張感をもって取り組む。数学は基本的に二人態勢で授業をしていますので、一人ひとりに目が行き届くといった感じです。
 生徒の学力向上を考えると、少人数で授業を行うのがいかに効果的かということを改めて考えさせられたこの2週間でした。近い将来、それが可能になるような1クラス当たりの標準人数の削減や教職員数の増加、実現してほしいとつくづく思っています。

給食も再開!少しずつスモールステップで

 まだ分散登校が2週間続く予定ですが、昨日(8日)から給食が再開され、朝に清掃の時間を設け、授業も午前4時間・午後4時間と少しずつステップを踏んで通常の学校生活に戻しつつあります。
 ただし、当分は新しい生活様式に則って、給食は手洗いを徹底して全員が前を向いての食事、体育の授業は熱中症予防の観点からマスクを外してはいるものの隣との距離を常に意識しながらの行動、音楽の授業では合唱やリコーダー演奏はできないので各自が好きなジヤンルの音楽を題材にして作製した新聞の鑑賞会、美術は屋外に出てスケッチ、教室ではエアコンをつけながら窓を開けて換気等々、挙げるときりがないほどの制約があります。
 それでも、久し振りの給食に笑顔で舌鼓を打つ生徒の表情や先週よりも一段と活気のある声を聞くにつれ、「やっと学校が学校らしくなった」と感慨深いものがあります。入学式の式辞でも話しましたが、「ようやく長かったトンネルに光が差し始め、暗く寂しい夜にも朝日が昇り始めました」。今は、二度と元の状態に戻らないことだけを信じ、生徒とともに令和2年度の教育活動を充実させていきたいと願うばかりです。

主体性と社会参画意識を高めるキャリア学習(地域のご協力をいただいて…)

 学校は未だに休校が続いており、生徒の登校は週に1度の「確認日」だけという現状です。そして、みなさんご承知のように新型コロナウイルスの影響は学校のみならず、地域の各事業所や商店等にも暗い影を落とし、それぞれに大変なご苦労をされていることと拝察致します。
 そんな厳しい状況にあって、たくさんの地域の事業所が、今年度から2年生が新たに挑戦する「就職体験学習」に賛同し、協力をしてくださっています。
 これは、昨年度まで実施していた「職場体験学習」を見直し、生徒にとってより有意義なキャリア教育を行うことを目的に方法を刷新したものです。具体的には、これまで(多少の希望は聞きながらも)生徒は機械的に割り振られた事業所に行って体験させていただいたものを改め、以下のような手順を踏んでの体験実施となるように工夫しました。 

   ①学校からの依頼をお引き受けいただいた事業所に「求人票(どんな生徒に体験に来てほしい 

   か、勤務条件等)を作成していただく。
 ②「求人票」を学年フロアに貼り出す。
 ③生徒は「求人票」を確認し、自分が希望する事業所への「エントリーシート」を作成す

        る。
 ④「エントリーシート」を基に「校内ハローワーク」において就職面接を実施する。
 ⑤面接に合格した生徒から「内定」をもらって事業所に連絡、挨拶と事前の訪問日を決定す

        る。
 ⑥訪問日に事業所に行き、体験当日の詳細を打ち合わせる。
 ⑦就職体験実施→振り返り
 

    新学習指導要領の大切な理念は「社会(地域)に開かれた教育課程」です。この一連の取
り組みを通し、地域と協働して子どもたちを育てることはもちろん、「社会参画」への意
識を高めるとともに、これも新学習指導要領の目玉である「主体性」を養い、意欲的に
それぞれの職場で活動する姿が期待できると考えています。
 この状況下で、実際にどこまでできるのか?実際の体験自体は無理になるかもしれない
という懸念は当然ありますが、例え上記④までの取り組みで終わっても、生徒たちには意
義のある体験であると考えており、大変な中、地域の子どもたちのためにご協力いただい
た各事業所様には感謝の思い出いっぱいです。本当にありがとうございました。

    ☆ご協力いただいた事業所様より届いた「求人票」

入学式挙行!素晴らしい1年生でした

 2ヶ月も遅れてしまい、しかも様々なところに制約を加えながら…ということで新入生、及び保護者のみなさんには本当にご心配をおかけしましたが、晴天に恵まれた(暑い)6月2日(火)、本校第74回入学式を挙行することができました。2クラスずつの2部制、そして残念ながら在校生の参加は叶わず、例年のように生徒会による式の進行や歓迎の言葉・セレモニーはできなかったのですが、その分、2・3年生は歓迎の気持ちを込めて、時間の限られる中で会場設営に全力で頑張ってくれました。
 2部形式で内容も簡略化され、短い時間の式ではありましたが、135名の新入生たちは、緊張感の中で終始立派な姿勢と態度で式に参加することができました。背筋を伸ばして堂々と歩く入場の姿、マスク越しとはいえ、担任の呼名に応えるしっかりとした返事に、これからの湖北中のさらなる発展を確信した次第です。
 もうしばらくは午前・午後の分散登校が続きますが、22日(月)から、全生徒がそろっての令和2年度新生湖北中学校がスタートすることを目標としています。新入生にも、初心を忘れることなく、新しい環境で、新しい先生・新しい仲間とともに充実した学校生活を送れるよう、まだまだ不便な状況は続きますが、前向きな気持ちで頑張ってほしいと願っています。
 保護者のみなさまにも、これから湖北中PTAの1人として学校と手を携え、お子様の成長のために「共育」(学校と共に育てる)、そして「協育」(学校と協力して育てる)というスタンスでよろしくお願い致します。

※その他にも入学式関係の写真多数を「生徒活動の様子」のページにアップしています。