校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「避難訓練」
熊本地震から8年となった昨日「避難訓練」を行いました。年度始めなので「避難経路を覚える」ことが主な目的です。今回は自分の教室で、尚且つ学級担任がいる状況での避難のため混乱もなく避難することができました。
実際の災害は授業中とは限らず、休み時間や部活動、登下校中に起こるかもしれません。能登半島地震は元日の夕方に発生したことは記憶に新しいところです。
年3回実施する学校の避難訓練では、今回のように実際に避難するという手段はもちろんですが、生徒一人一人の「防災に対する意識」を醸成してゆくことが大切だと考えます。いつ何時起きるかわからない災害時に「自分の命を守る」「近くの人と共に助かる」「避難所運営など協力し助け合う」という「自助・共助・公助」の精神を養うこと、それが命を守ることはもちろん、地域の一員としての自覚や責任につながると考えています。
能登半島地震、熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災では実際に避難所となった中学校の生徒たちが、率先して避難所運営に携わる姿、また中学生が小さな子供やお年寄りの手を引き、また背負って避難する様子が報じられていました。「川間中生にできるだろうか…」他人事ではなく自分事として捉える力が身についてほしいと願っています。
いつやってくるかわからない災害、自分はどう備えたら良いのか、自分には何ができるだろうか、自分は何をしなければならないのか…
そんな防災に対する意識を日頃から育んでいきたいと思います。
校長室のひとりごと「アップデート」
今回より「タイトル」の書き方を変更してみます。
「アップデート」という言葉を聞いたことはありますか。皆さんも色々なところで「アップデート」していることと思います。直訳すれば「更新」です。スマートフォンを例にあげれば、アプリやソフトウェアを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティを向上させることでユーザーが安全に使いしやすくするものです。
実は昨年4月の着任以来、川間中学校のアップデートに取り組んでいます。学校のアップデートなんてわかりにくいかもしれませんが、スマートフォンを「学校の敷地や校舎」に置き換え、アプリやソフトウェアを「教育課程や約束事」に、ユーザーを「生徒」という言葉に置き換えればわかりやすいかもしれませんね。
野球やサッカーなどスポーツ界ではチームのトップである監督が代わればフォーメーションなど様々な変化が現れます。会社であれば社長が代われば会社自体が変わるでしょう。 学校はといえば、校長が代われば学校の雰囲気は変わっても、根本的には変わりません。公立の義務教育「教育の機会均等」という大前提にプラスし、一般的に校長は2.3年で入れ替わります。2.3年ではあえて変えようとしなければ変えられるものではありません。その長年の積み重ねが、学校には令和の時代に昭和や平成の時代からの物品や風習を残してしまっているのです。時代や社会の変化に伴い学校は新たな課題が増える一方で、煩雑になってしまいがちです。そこで「ここいらで整理整頓しわかりやすくしましょう」と川間中学校のアップデートに取り組んでいるわけです。
「教育課程や約束事などを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティ(安心安全)を向上させることで生徒たちが活動しやすくなる」ことを目指しています。
※ アップデートによる変更点は随時お知らせいたします。
校長室のひとりごと令和6年4月13日
今日は午後から「年度始め保護者会」があります。新しい学級での授業参観、職員紹介などの全体保護者会、そして新しい学級担任との学級懇談会を予定しています。お時間の許す限り、学校でのお子さんの姿をご参観ください。
また保護者会の後は引き続き「PTA総会」が行われます。皆さんも会員であるPTA組織の年に一度の総会です。こちらもどうぞご参加ください。
今日は、そのPTAについて書いてみようと思います。PTAのPはペアレント(保護者)、PTAのTはティーチャー(先生)です。保護者と先生で作るAアソシエーション(組織・団体)がPTAです。このPTAの起源は古く、昭和22年に開校した本校より古く、昭和20年(約80年前)、本校開校の2年前にさかのぼります。終戦を迎えたこの年、アメリカの教育専門家の提言により「家庭と学校、地域が協力することの大切さ」が示され、その団体として学校ごとにPTAを組織したそうです。
子供たちは、家庭と学校、地域を行ったり来たりしながら生活し、様々なことを学び成長していきます。それは大人になるまで続きます。家庭でのしつけなどの家庭教育が学校教育の基礎となり、家庭や学校で教わらないことを地域で学ぶ、という構図は昔も今も変わりません。
そのPTAではどんな活動をするのかは、地域や学校、学校種によっても様々ですが、基本的に「子供たちのために、取り巻く大人は何ができるだろうか」という原点は共通です。
昨今は、PTA組織を持たない地域や学校も出てきているようですが、家庭と学校、そして地域が連携し子供たちを育てるという考え方は不変の理念です。
今日のPTA総会をきっかけに、更に三者の連携が深まることを願っています。
校長のひとりごと令和6年4月12日
私が教頭として市内中学校に勤めていた頃、かれこれ10年近く前のことです。当時どこの中学校でも部活動の朝練習をしていました。朝7時から始まる朝練(朝練習)のため生徒は7時前には教室で着替え活動場所に移動します。早い生徒は6:30には登校してきます。そのため教頭の私は、6:30には正門や昇降口を開け、生徒たちを待ち受けていました。そうこうすると朝練の欠席や学校の欠席などの連絡のため、ひっきりなしに鳴る電話の対応が待っています。朝の6:00が毎日の出勤時間でした。
放課後は放課後で、部活動の終了が最終18:30。それから先生たちは各家庭に電話したり、外部からの調査に対応したり、明日の授業の準備をしたり… そんな若い先生方を残して「お先に~」とも言えず毎日20:00や21:00頃に退勤する。こんな15時間勤務、今では考えられないような勤務実態ですが、当時は別に珍しくありませんでした。
ちなみに今も昔も我々教員の勤務時間は一般的に8:00から16:30。教員には残業手当はありません。今思えば毎日7,8時間の超過勤務、月合計は過労死ラインを超えていた記憶があります。
令和に入り新型コロナ感染症の大流行も手伝ってか、社会全体が変化し、ブラック企業の代表のように教員の勤務が取り上げられ、若者の教員離れも一層進み、教員が足りないなんて地域も出てきています。「働き方改革」の波が教員にも押し寄せてきました。
今は校長として、先生方の健康を第一に考え、できる限りの仕事のスリム化を図りながら少しでも超過勤務を減らそうと苦慮しています。
そこで皆さんにお願いです。
学校は多い日には数百件の電話がかかってきて、先生方がこれに対応しています。本校でも「マチコミアプリ」を利用した欠席や遅刻の連絡手段(詳細は本HP内にも)を取っています。今後も「マチコミ」の活用をお願いします。
また、学校へのお電話の対応も、基本的に7:30から18:00としています。ご不便をおかけしますが併せてご協力ください。
何より教員にとって一番大切なこと、それは「毎朝、ハツラツと元気な笑顔で子供たちの前に立つこと!」です。お願いばかりになってしまいましたが、ご理解いただけると幸いです。
令和6年4月11日
「元気にあいさつをしましょう」と当たり前のように中学校では指導します。中学生なら指導されるまでもなく既に理解しているはずです。本校の多くの生徒は元気に挨拶をしてくれますが、そうでない生徒も少なくありません。
私は日頃からコロナ禍の影響なのか、生徒たちのコミュニケーション能力の低下を実感しています。行動制限もなくなったことで「人間関係づくり」「コミュニケーション能力の育成」に重点をおき取り組みを始めています。まず始めたのは「あいさつ」です。
「あいさつには、心を開き、その心に近づく」効果があり、人と関わる上で重要や役割を担っています。
・あいさつは、相手の存在を認める効果があります。
友達とすれ違う時あいさつせずに素通りしてしまえば、その友達の存在を認めておらず、相手はとても悲しい気持ちになるはずです。
・あいさつは、互いの距離を縮める効果があります。
「おはよう」と言われれば自然と「おはよう」と返すものです。それを繰り返すうちに「おはよう、今日早いね」となり「おはよう、早く起きちゃったから」などと会話が発展します。
・あいさつは、良い印象を与える効果があります。
「おはよう」と言われて嫌な気持になる人はまずいません。人は第一印象をいつまでも大切にするものです。
・あいさつは、自分はもちろん周囲の緊張を和らげる効果があります。
無言で張り詰めた空気に誰かが「おはよう」と加われば、「おはよう」と声を出しやすくその場の空気は一気に和らぎます。
先日先生たちに「あいさつを指導するのではなく、先生方から元気に挨拶をしましょう」と話しました。新しい出会い、年度はじめだからこそ、先生方が生徒一人一人の存在を認め、生徒との距離を縮め、良い第一印象で、緊張感をやわらげて新年度をスタートしてほしかったからです。
皆さんは、お子さんに「おはよう」「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」「おやすみ」と言えていますか。
お子さんは皆さんに対して「おはよう」「行ってきます」「ただいま」「いただきます」「ありがとう」「おやすみなさい」と言えていますか…
当たり前のようにあいさつできる関係、元気なあいさつが飛び交う学校、あいさつにあふれる地域って素敵ですよね。