校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「生成AI」
まずは次の文をお読みください。
「この受賞は私だけではなく、数多くのスタッフ、そして家族など関わってくれた全ての皆様のおかげです。そのサポートと協力なしでは、受賞することはできませんでした。心から感謝しています。この受賞を励みとして、皆様に一層喜んでいただけるようこれからも精進してまいります。ありがとうございました。」
これは「生成AI(人工知能)」による作文です。「生成AI」に「受賞・お礼・スピーチ」と三つのキーワードを入力し、作成された文章の中の一文です。もちろんこの文をそのまま使う機会もありませんが、凄くないですか? 仕事上人前で話す機会の多い校長職ですが、近い将来AIに校長の座を奪われる日が来てしまうのでは、と心配になります。
「生成AI」とは、ネット上にある膨大な情報を学習し、無限の引き出しに保管し、使用する人のニーズに合わせて、その引き出しから取り出し、並べながら自然な形で返してくれるものとされています。最近では、文章だけではなく絵画やイラスト、イメージ画像なども思いのままに作成できるようです。
この生成AIは教育現場での利用についてよく話題になります。夏休みの課題、読書感想文、卒業論文やレポートなどに使われたり、実際に著作権等の問題も発生しているようです。生成AIは大変便利なものですが、使用する側のマナーやモラル、スキルをしっかりと身に着けた上で上手に「AI・人工知能」と付き合っていきたいですね。
校長室のひとりごと「地域に開かれた学校を目指して」
「よし、今年はHP頑張ろう!」と「校長室のひとりごと」を始めました。HPに手を出した理由をよく聞かれますが、「多くの人に学校のことを知ってもらうため」と答えています。校長だから書けること、校長だからお願いできることを飾らずに書き続けたいと思っています。
「地域に開かれた学校」「地域の核となる学校」などという言葉がよく使われますが、実際に言葉に相応しい学校経営は簡単なことではありません。ましてコロナ禍で外部の方々をシャットアウトしてきた数年間のブランクがあったため尚更です。
日頃から私は地域の行事や会合に率先して足を運ぶようにしています。地域の方々と直接会話を交わす度に、この地域を再発見させていただいています。時には私から図々しく一方的に学校への協力を願い出たりもします。これでは「地域に開かれた学校」とは程遠く「学校に開かれた地域(?)」の一方通行です。学校のことを知っていただくことが「地域に開かれた学校」の第一歩だと、この「校長室のひとりごと」に至ったわけです。現在、川間中学校はPTAをはじめ、学校評議員、学校支援地域本部、地域コーディネーター、図書ボランティア、部活動指導員、民生委員、児童委員、自治会連合会、社会福祉協議会、いきいきクラブなど、多くの団体多くの皆さんにご協力頂いています。
学校だからできること。校長だからできること。保護者の皆さんだからできること。地域の皆さんだからできること。皆さんに学校運営に参画していただくことで、多方面から次世代を担う子供たちを育てていけたらと願っています。
校長室のひとりごと「新入生歓迎会」
金曜日「新入生歓迎会」を行いました。最近は行事の精選で実施しなくなった学校もあるようですが、新入生はもちろん、2.3年生にとっても大切な生徒会行事だと考え実施しました。この新入生歓迎会は、慣れない新入生に早く中学校生活に慣れてもらおうと2.3年生が企画し、生徒会活動や各部活動、年間行事などを紹介し、迫力ある全校応援や合同の合唱で新入生を歓迎する会です。この1週間、時間を取って練習してきましたが、練習や本番の発表を通して、2年生は先輩になったという自覚、3年生は最上級生になったという自覚や責任を持つきっかけとなる行事です。歓迎される新入生は、中学校生活への決意を込めて、3年生に教えてもらい覚えた校歌を元気よく披露しました。2.3年生の迫力ある発表を見たことで「先輩たちのように」と目指す方向が定まり、改めて中学生になったという実感を持つことができ、全校生徒それぞれに意味のある新入生歓迎会でした。
会の中で私から新入生に対して次のような「充実した中学校生活を送るためにpart2」を話しました(part1は入学式の式辞です)。
「四つ目として常に先を意識することです。もちろん一日一日を頑張ることは大切ですが、今頑張りながらも、頭のどこかには明日の自分、来週の自分、来月の自分、来年の自分、中学卒業後の自分、将来の自分、そんな姿を思い描いておくことが大切です。そうすれば、今の頑張り方がかわってくるものです。常に先を意識することです…」 という話です。
一つ目「簡単にあきらめないこと」
二つ目「何事にも挑戦すること」
三つ目「多くの人とかかわること」
そして四つ目「常に先を意識すること」
新入生という呼び名から1年生になった生徒たちの活躍が楽しみです。
校長室のひとりごと「睡眠障害・寝不足」
一般的な話になりますが、子どもの「睡眠障害」について気になっています。ゲームやSNSの子どもたちへの普及、習慣化が影響してか、現代の子どもの3~4人に一人の割合で「睡眠障害」や「睡眠習慣による問題(寝不足)」を抱えているといわれています。発育過程の子どもの睡眠不足は、ケガ、肥満、高血圧につながるという報告もあり、脳や身体的発達にも影響を及ぼしかねないため、我々大人以上に睡眠習慣の改善を図る必要があります。
機会があれば「昨日何時に寝た?」と生徒たちに質問しています。「10時くらい(10時前)」と答える生徒は少なく、「11時、12時くらい」と答える生徒が一番多く、日付が変わる時間を答えた生徒も少なくないことに驚かされます。11時以降と答えた生徒に「何やってたの?」とすかさず切り返したところ「習い事や塾」という生徒もいれば「スマホをいじっていた」という生徒が多かったことに驚かされました。(正式な調査ではありませんが)
一般的に成人は7時間以上、中高生は8時間以上、小学生は9時間以上の睡眠時間が推奨されています。翌朝遅くとも7時には起きることから、夜11時には就寝してほしいものです。心身ともにリフレッシュした状態で登校してくることが理想です。
心身の発達期である中学生、やはり「早寝・早起き、そして朝ごはん」、規則正しい生活リズムを身につけさせたいと思います。
校長室のひとりごと「全国学力学習状況調査」
本日「全国学力学習状況調査」を実施しています。毎年小学6年生と中学3年生を対象に行われる全国調査です。3年に1度「理科」や「英語」を実施しますが、基本は今年度実施する「国語」と「数学」です。この調査の目的は「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から全国的な学力や学習状況を把握・分析し国や各自治体の教育施策、各学校の成果と課題を検証し、その改善を図る」とされています。ですから学校の成績には関係ありません。
例年8月にこの調査結果のうち各都道府県の順位が報道されたりしますが、調査の趣旨から競い合うためのものではないため各市町村や各学校の結果は一般には公表されません。本校でも結果をもとに生徒の実態を分析し9月以降の授業の進め方等の改善につなげます。
この調査で私が注視しているのが「質問調査」です。国語、数学以外に、生活習慣や学習状況などをアンケート形式で調査(今回からオンライン)するものです。中でも「自分には良いところがあると思いますか」という質問に注目しています。この「自分には…」では、例年全国や県に比べ野田市は低い結果となっています。自己肯定感を持つ生徒が少ないのです。何事にも自信を持って主体的に取り組むためには、この自己肯定感が大きく関係します。学校経営の重点項目に「自己肯定感を持たせる工夫」「ほめる場の工夫と設定」と掲げているのもこのためです。
国語・数学の調査結果はもちろんですが、昨年度一年間「自己肯定感」を高めるための取り組みが結果にどう表れるのか楽しみです。