2025年2月の記事一覧
豊野小学校「獅子舞授業」~銚子口の獅子舞 第2回目~を行いました
2月13日(木)、豊野小学校第3学年の「総合的な学習の時間」では獅子舞授業が行われました。
先週の赤沼の獅子舞に引き続き、通算で4回目の授業となり、銚子口の獅子舞は2回目の授業になります。
当日は強風吹きすさぶ中、銚子口獅子舞保存会から6名お越しいただき、ご指導いただきました。
2月6日の赤沼の獅子舞と同じく授業テーマは「舞に挑戦してみよう!!」ということで、『辻切り(つじきり)の舞』に挑戦しました。『辻切りの舞』は集落の境界で行われる舞で、家内安全を願い、集落に悪いものが入ってこないように追い払う意味合いをもつ舞です。
最初は舞のリズムを全員で口ずさみます。リズムを文字にすると「ヒン トロロ~ ヒ~レ~・・・」と、これを『自言(じごと)』と呼んでいます。このリズムが『自言』として体に染みついていれば、笛や太鼓の音がなくとも舞が舞えるようになるそうです。
続いて、全体で舞の練習です。先週の授業の効果があるのでしょうか、違う振り付けではありますが、3年生の皆さんは戸惑うことなく舞うことができています。
全体での練習の後は2グループに分かれての練習です。今回は舞と小太鼓をステージ上で披露します。笛に合わせての練習となりましたが、やはり先週の経験が活きているようで、みんな飲み込みが早いです。
みんな真剣に練習に取り組んでくれました!!さあ、いよいよステージでの発表です。
発表は全員が舞と小太鼓をローテーションで行いました。保存会皆さんのお手本を見ながらではありましたが、腰を落とす姿勢や小太鼓のリズムも上手にできていました。舞い手は「銚子口の獅子舞」の法被を羽織り、様になっていました。
最後に子ども達からは「思ったより舞がわかりやすかった」や「リズムよく太鼓が叩けた」といった感想がありました。みんな集中して授業を受けて、とても有意義な獅子舞授業となりました。先週末の民俗芸能公開事業に引き続き、銚子口獅子舞保存会の皆様、どうもありがとうございました。
今年度の獅子舞授業はこれで終了となります。銚子口獅子舞保存会並びに赤沼民俗文化財保存会の皆様、ご指導いただきありがとうございました。来年度も引き続き楽しく郷土を学び獅子舞に触れる学習をよろしくお願いします。
【出張授業】でばりぃ資料館in藤塚小学校
令和7年2月13日(木)に藤塚小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。
3日連続でばりぃ資料館の2日目です!
風の吹きすさぶ中、資料を抱え、児童のために出張してきました!
この日は図書室と視聴覚室を利用して、「昔の家庭の道具・昔の遊び」と「昔の市の様子・学校の道具・農業」を学んでもらいました。
「昔の家庭の道具・昔の遊び」を学ぶ図書室では、昔の炊事や洗濯に使用されていた道具を展示し、解説しました。
でばりぃ資料館のメニューの中では、ご要望の少ない“昔の遊び”ですが、児童からは大人気です!遊びが印象に残ってしまい、他の道具の印象を薄くしてしまうという側面もありますが、遊びもデジタル化している昨今、電気を使わないおもちゃで楽しく遊ぶというのも貴重な経験ではないでしょうか。
「昔の市の様子・学校の道具・農業」を学ぶ視聴覚室では、約60年前の春日部市の様子や、学校で使われていた学用品を学び、さらには千歯扱きを使った脱穀体験も行いました。
今日は時間も十分に確保でき、内容も盛りだくさんだったと思います!
でばりぃ資料館では児童の座るテーブルや、長机にあらかじめ資料をセッティングしておくため、会場に入ってきた児童はついつい興奮して資料を触りだしてしまうことが多いのですが、藤塚小の児童は興味津々の目で見つめつつも、勝手に触りだす児童がほとんどいないという、こどもらしさと行儀のよさを兼ね備えていました!
帰路につく車内でも、“しっかりしてたね~”と話題に(笑)
しっかり者の藤塚小の児童さんたち、お家から少し遠いかもしれませんが、ぜひ郷土資料館にも来てみてくださいね!
地学さんぽ講座2(ミクロの世界からの地学探究)
2月2日(日)、「春日部市史 自然史編」を活用した連続講座の第2回目、『地学さんぽ講座2』を開講しました。今回の講座では、市内で採取した関東ロームや河畔砂丘の砂を顕微鏡で観察して、ミクロの世界から春日部の成り立ちを探りました。
市内で採取した関東ローム層や市内古利根川や古隅田川沿いに分布する河畔砂丘とのその形成について、自然史編を執筆された講師から説明をいただきました。
今回観察する6~6.5万年前の箱根火山が大噴火し関東平野に降り積もった東京軽石(TP)と呼ばれる火山灰や火砕流(東京軽石流)、火山灰中に含まれる鉱物の色や、形の特徴など映像をみながら座学しました。
観測機器は、双眼実態顕微鏡です。一人1台、各自が春日部の地質や地形を探る観測者となっていただきました。試料は、東中野で採取した関東ローム層や小渕河畔砂丘の砂、さらに2.8万年前に日本列島に広く降った(現.鹿児島湾の海底火山)姶良火山の火山灰(AT)など計7種類を用意しました。
観察前には、採取した土壌や火山灰から鉱物を洗い出すという基礎的な作業をまずは体験。試料の一つは現在の川崎市生田に降り積もった箱根火山の火山灰(約6万年~6.5万年前)を含む土壌を、もう一つは、春日部市東中野付近に堆積した関東ローム層(約3万年前~1万年前)です。各自、採取した土を皿にあけ、水を入れて、指で押し潰して土壌を細かくし、上澄みを捨てるという作業を何度か繰り返し、鉱物をとりだしました。
▲上澄みを捨てる作業を何度も繰り返すと、黒色などの砂粒を取り出すことができました
いよいよ顕微鏡で観察です。ミクロの世界の探求の始まりです。
顕微鏡で観察した状況です。各自スマホなどのライトをあてて砂丘に含まれる鉱物の観察を行いました。
無色透明、まさにガラスの結晶の火山ガラスは(兵庫県春日町(現丹波市)七日町遺跡採取のAT火山灰)、鹿児島県の姶良カルデラから噴出された火砕物で、約2.8万年前と推定されています。形態は板状のガラスでバブルウオール型と呼ばれています。春日部市内の高台に広がる関東ローム層内にも含まれていますが、1350キロも離れた鹿児島湾からの噴出物であるため、肉眼では確認できません。これも顕微鏡の性能のおかげです!
九州から本州一帯、そして津軽海峡もわたって北海道の南部、さらには朝鮮半島と、広域で確認されていることから、この火山ガラスが含まれる層がどこでも同一の時期であることがわかる”指標”となっています。地学だけでなく、考古学の年代探査のカギともなっている貴重な火山からの贈り物です。
観察後は、春日部の地形と地質について説明を受け、土地の成り立ちの考察を深めることができました
次回の「地学さんぽ3」は3月30日(日)、古代の国境であった”古隅田川”沿いを歩きながら川の歴史やはん濫の痕跡、そして、かつては流れが逆流だったというメカニズムを探ってみます。興味がある方は広報3月号をご覧ください。
第11回民俗芸能公開事業「伝える、つなげる、獅子舞の未来」が行われました!
2月9日(日)に第11回民俗芸能公開事業「伝える、つなげる、獅子舞の未来」が行われ、210名の方にご来場いただきました!
今回は、平成25年の第2回開催以来12年ぶりに中央公民館にて開催されたため、職員も保存会の皆さんも戸惑う部分も多くありましたが、皆さまのおかげで無事公演を終了することができました。
ご来場いただいた皆さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
当日の様子をご紹介します。
公演1:銚子口の獅子舞①
解説は、銚子口獅子舞保存会会長の川鍋保様から獅子舞の歴史と舞の由縁を説明いただきました。
会長の「道中流しスタート」の掛け声とともに幕が上がると、舞台上には囃子方のみ。『獅子舞はどこに?』と舞台上を探す観客の皆さんの予想を裏切って、会場後方から入場が始まり、会場も一気に盛り上がりました。
客席の前を通って「道中流し」スタートです
舞台上に天狗と三匹獅子が並びます
「天狗の舞」では、天狗様により舞台が清められます。
いよいよ獅子による舞がはじまります。獅子は3匹、女獅子、中獅子(若い獅子)、太夫獅子(壮年の獅子)は獅子頭の外観だけでなく舞の所作が異なります。
「出端の舞」では女獅子が演舞し、獅子舞にも柔らかい仕草がみられます。
続く「中の舞」では中獅子が舞います。舞手が一度は舞いたいと憧れるという解説にも納得!ダイナミックで力強さを感じさせる舞で、女獅子の舞との差は一目瞭然です!また、首を細く振る動作も特徴的でした。
角がある中獅子による「中の舞」
最後の「三切りの舞」は太夫獅子による舞、どっしりとしていて、180度も身体を回転させて踊る勇壮な所作が特徴的です。
公演2:赤沼の獅子舞
解説は、赤沼獅子舞社中 会長の島田定夫様から舞の特徴と由縁を説明いただきました。
本日の演目は舞台仕様で、赤沼神社の祭礼での舞を短縮し、見所を損なわないよう、特徴を見せてくれました。
「宮入り」では大人から子どもまでたくさんの参加していただきました。一番若い子はなんと3歳!小学生や中学生も熱演いただきました。
猿田彦によるお清め
「三番叟」では女獅子と中獅子による舞、続く「太夫獅子の出端」では太夫獅子の登場です!同じ獅子舞でも、銚子口の獅子舞との違いがよくわかります。
「神楽 さかなつり」
通常は夏に披露される演目です。鍾馗様と道化が魚釣りをしているところ、鍾馗様が釣った魚を道化が横取りしようとして退治されてしまいます。そこにピートコとっちゃんが登場して道化を助けます。
赤沼では知らない人はいないという「ピートことっちゃん」。最後には子ども獅子も混ざって楽しく踊りました。
鍾馗様と道化が一緒に釣りをしています
「太夫獅子の練り」
女性舞手で構成された三匹獅子の舞です。女獅子、中獅子、太夫獅子の所作を十分に魅せてくれました。
女性舞手による三匹獅子
「弓くぐり」
秋の演目で舞われる舞です。今回は演目の中でも最大の見せ場シーンを本舞台でも披露してくれました。
竹で作った弓は当日の朝に刈り取り、縁起が良い左巻きの弦を使っています。
こんなに大きい獅子が本当にくぐれるのか?
会場の注目を一心に集めていざその瞬間がやってきました。
太夫獅子が弓をくぐる瞬間
弓くぐりが成功すると会場からも大きな歓声が!
最後の「ぶっきり・さんぎり」は舞台を清めるための舞です。子ども獅子の皆さんが舞ってくれました!
舞が終わると、会長から一人ずつ名前が読み上げられた後、会場の皆さんと心をひとつに三本締めを行いました。
赤沼民俗文化財保存会の皆さん、素敵な公演をありがとうございました!
公演3:銚子口の獅子舞2
銚子口獅子舞保存会の皆さんにより、引き続き舞が披露されます。前半の舞手と交替し、改めて獅子頭を被り直ししました。
「津島の舞」は縁起の良い時には欠かせない、最後に飾るのにふさわしい舞です。
三匹獅子舞による息の合った舞が披露されました。視野の狭い獅子頭を被って三匹獅子を合わせるのは至難。日頃の練習のたまものです。
三匹獅子による津島の舞
最後には本日舞台を作り上げてくださった保存会の皆さんの紹介の後、会場の皆さんと一緒に手締めを行いました。
同じ(現越谷市)下間久里から伝わった兄弟獅子ですが、赤沼とはテンポが違う、両団体の違いを間近にみられて感動したという感想をいただきました。
銚子口獅子舞保存会の皆さん、見ごたえたっぷりの舞を披露いただき、ありがとうございました!
今回ご来場いただいた観客の皆さんからは、「初めてみたので新鮮だった」「解説つきでわかりやすかった」「銚子口と赤沼の獅子舞が全然違くてびっくりした」などのお声をいただきました。
ご来場いただきまして、本当にありがとうございました。
興味を持った方は、ぜひ実際に地元で披露される祭礼にも足を運んでみてくださいね!
*毎年の公開日はこちら
銚子口獅子舞保存会…1月23日に近い日曜日、7月15日に近い日曜日、10月23日に近い日曜日
赤沼獅子舞保存会…7月15日に近い日曜日、10月19日に近い日曜日
*関連ページ
【赤沼獅子舞社中公認】赤沼の獅子舞のホームページ
https://sites.google.com/view/akanumanoshishimai/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
3/1(土)大凧あげの映像上演会とトークショー(SKIPシティ)
3月1日(土)に、SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ(川口市)において、令和6年度映像公開ライブラリー上映会とトークショー「春日部大凧あげの魅力」を開催します。
この講座は、埼玉県の施設「彩の国ビジュアルプラザ」が収蔵する映像を上映し、その映像について、ゆかりのある方がお話しする、映像と講演の二部構成になっており、今回、春日部市の大凧あげにスポットが当てられることとなりました。
映像は、平成の初めに制作されたものが上映される予定です。大凧揚げの作り方から、あげるまでの過程を大変よくまとめている記録映像です。これを踏まえて、大凧文化保存会の会長さんに、郷土資料館の学芸員がお話しを聞くかたちで、大凧あげの魅力や見どころ、今と昔の違いなど、様々なテーマでお話しをうかがいます。
宝珠花の大凧あげを見たことがある方も、ない方も、参加費は無料となっておりますので、ぜひご参会ください。
申込みや施設の情報については、彩の国デジタルアーカイブーのHPをご覧ください。
チラシ→チラシPDF.pdf
イベント名:令和6年度第7回上映会とトークショー「春日部 大凧あげの魅力」
日時:令和7年3月1日(土)14時~16時
会場:彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール(300人定員)入場無料
申込:デジタルSKIPステーション(〒333-0844 埼玉県川口市上青木3-12-63)
TEL:048-260-7777 FAX:048-265-2628
【出張授業】でばりぃ資料館in八木崎小学校
令和7年2月12日(水)に八木崎小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。
八木崎小の3年生は全4クラスで人数は100人を超えます。
今日は4クラス合同で体育館を利用しての開催です!
体育館の前方で「昔の家庭の道具」を、後方では「昔の市の様子・学校の道具」を展示し、学芸員が解説をしました。
「火のし」という服のシワを伸ばすために使われた道具には“炭”が使われます。他にも炭は調理や暖房の燃料として使用され、生活に欠かせないものでした。
児童たちに炭の用途を尋ねると「バーベキュー!」という声があがりますが、その他の使い道はなかなかでこないようで、現在の生活における炭の役割の違いに驚いた様子でした。
八木崎小が開校したのは1972年(昭和47年)です。八木崎小ができる前は、周辺のこどもたちは粕壁小に通っていました。
現在も八木崎小の校庭に残る築山(つきやま)は、開校当時の6年生が作るのを手伝ったそうです。50年以上前の卒業生が残していったものだと知った児童からは「え~!?」という声が!まさに八木崎小の歴史を刻む宝の山といってもよいのではないでしょうか!
今日はじっくりと学習時間が確保でき、探検シートを使った学習も進めることができました!自由時間にも探検シートをクリアしようと、質問をしてくる児童が多く見られ、学習意欲を高めてくれた様子でした。
八木崎小のみなさん、今度はみなさんが郷土資料館に遊びに来てくださいね♪
またお会いしましょう!
出張授業「江戸時代の旅籠について」in県立春日部女子高
2月10日(月)、県立春日部女子高等学校にて、出張授業を実施しました。
今回は「かすかべし出前講座」の枠組みで、日本史探求の授業で春日部の近世について学芸員に話してもらいたいと、ご依頼をいただいたものです。
春日部の近世といえば、日光道中。そして、かつての宿場町が女子高から間近にあるということで、今回は、粕壁宿の旅籠についてお話しました。通学路と並走する道が日光道中、すぐ近くが旧宿場町だったこと、知らない方が多かったようです。
授業では、旅籠が発行した領収書や、宿場町に残された古文書・古記録を紹介しながら、旅籠利用の実態や、飯盛旅籠、そして飯盛旅籠で働かせられた飯盛女(飯売女)について、詳しくお話ししました。また、旅籠高砂屋の屋敷絵図面を傍らに、高砂屋に宿泊したイザベラバートの日記や浄瑠璃太夫竹本染太夫の日記などを一緒に読みました。
上の話題(ネタ)は、以前の企画展「旅の途中でひとやすみ」展の成果をもとに仕込んだもの。市民一般の方向けにも何度かお話ししたことのあるもので、普段は90分間でお話しています。今回はそれをギュッと凝縮させましたが、上記の通り、盛沢山の内容だったので、高校の授業55分間、ノンストップでしゃべりっぱなし。話す方も聞いている方も疲れる授業となってしまいました。
けれども、辛抱強く話を聞いてくれた方や、メモを取りながら、時折頷いてくれた方もいました。竹本染太夫の日記に登場する鶴沢万吉と高砂屋おそよとのエピソードに、ほほ笑んでくれた方もいました。
今回は、「粕壁宿の旅籠は、史料でみるとこういうことがわかるんだ!」という、地域史(地方史)としては至極まっとうな内容でしたが、一方的にお話しする形に終始しました。この点は、担当者の人間性(?)や力量に関わるところが大きいと思いますが、反省すれば、私たち学芸員の普段の取り組む地域史(地方史)に関係しているように思います。
地域史(地方史)とは、地元に残される資料に基づきながら、事実を確定させていき、当時の地域(地方)の社会像を明らかにする取り組みです。今回でいえば、粕壁宿オリジナルの資料だけを使って、話を組み立てています。地元に資料が遺されていなければ、明らかにすることができない、わからない、のです。だから、他地域の資料や事例を踏まえるのは「必要ない」。結果、地域の歴史として微細な事実は深まり、地元の方は満足しますが、一般論には昇華しづらいのです。
授業を終えて痛感したのは、学校の授業においては、他の事例を踏まえながら、地域史の断片的な情報を補い、歴史の全体像、時代の特徴などより普遍的な問題へと帰結する必要があることです。それは、上記の地域史(地方史)とは別の次元にある。私たち学芸員は、地域の個別事例にどうしても執着してしまうのですが、地域史(地方史)に胡坐をかかず、他地域の類例や事例を広く理解し、地域個別の事例を一般論のなかに位置付けていく必要があるように感じました。そうした視点があれば、生徒の皆さんの意見・感想を聞き、対話して双方向的な授業ができたように思えます。
いずれにしても、高校生の授業として皆さんに話すに相応しい内容だったのか、話し方、伝え方も見直す必要性を感じました。
博学連携に熱心な先生方のご協力もあり、話した側の学芸員は様々な気づきを得る事になりました。当方どもといたしましても、今後とも、太く長く連携できますことを願っております。先生方、生徒の皆さん、どうもありがとうございました。
【出張授業】でばりぃ資料館in幸松小学校
2月7日、幸松小学校にて「でばりぃ資料館」を開催しました。
幸松小さんは、郷土資料館のヘビーユーザーです。今年度、出張授業などで伺うのは三度目。
今回は、3年生の社会科学習。昔の暮らしや町の移り変わりについての学習です。
以前「幸松っ子くらぶ」の双六大会で一緒に遊んだ子どもたちもいました。こちらも、あちらも顔を覚えていて、もう顔なじみです。
今回の出張授業では、もちろん郷土資料館から出前してきた資料とともに、郷土資料が展示されている「幸松ルーム」を活用し、昔の道具に触れ、体験してもらいました。
普段は見慣れない道具をまじかにして、3年生の皆さんは興奮状態でした。
また、図書室では、1960年代の航空写真をみたり、昔の学校で使った道具や教科書をみたり。幸松小の周りや町の様子、学校の移り変わりについて、お話を聞いてもらいました。
郷土資料館特製のワークシートも併用しながらお話させていただきました。今日の体験を活かして、社会科の学習を深化させていただけると幸いです。
次は、幸松小の皆さんが郷土資料館に来る番です。ぜひ、おうちの方と一緒に遊びに来てください。
来週も再来週も、2月中は市内小学校のでばりぃ資料館が目白押しです。ダブルヘッダーの日もあります。メジャーリーガーの気分になって、楽しみたいと思います。
豊野小学校「獅子舞授業」~赤沼の獅子舞 第2回目~を行いました
2月6日(木)、豊野小学校第3学年の「総合的な学習の時間」では獅子舞授業が行われました。
昨年12月に引き続き、通算で3回目の授業となり、赤沼の獅子舞は2回目の授業になります。
本日は、お忙しいところ、赤沼民俗文化財保存会から9名お越しいただき、ご指導いただきました。
今回の授業テーマは「舞に挑戦してみよう!!」ということで、笛や太鼓も含め、実際にお祭りで舞われている『三番叟(さんばそう)』に挑戦しました。教室ではなく体育館での授業となりました。
『三番叟』は獅子舞を舞う場を鎮め、清める意味を持つ舞で、お祭りで披露される最初の舞となります。まずはお手本の披露です。
続いて4グループに分かれ、舞と笛、太鼓の練習をしました。練習のあとはステージ上での発表となります。果たして上手く舞うことができるのでしょうか。
(左上)講師の方のお手本をもとに舞の練習。みなさん身のこなしが軽い
(右上)大太鼓、小太鼓に分かれての練習。大太鼓はリズムをとるのが難しそう
(左)いつも吹いているリコーダーとの違いは?音は上手く出たでしょうか
短時間の練習でしたが、みなさん集中して真剣に取り組んでくれました。
さあいよいよステージでの発表です。
さすがに笛や太鼓は短時間でマスターすることは難しかったようですが、舞はしっかりと舞うことができていました!子ども達からは、「難しいと思っていたが、教えてもらって上手に舞うことができた」や「また挑戦してみたい」といった感想があり、とても楽しく有意義な時間となりました。
赤沼民俗文化財保存会の皆様、お忙しい中また寒い中、ありがとうございました。次週は銚子口獅子舞保存会の方々を迎えての授業となります。
またこのブログでもお知らせしているとおり、今週の日曜日(2月9日)は中央公民館で”民俗芸能公開事業”を開催します。この獅子舞授業に携わっていただいている「赤沼の獅子舞」、「銚子口の獅子舞」が同じ会場で披露される貴重な機会ですので、ぜひ会場まで足をお運びください。
【出張授業】でばりぃ資料館in小渕小学校
令和7年2月5日(水)に小渕小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。
今日は“ちいちゃんの時代にタイムスリップ”というテーマで、2つの空き教室を使用し、「60年前の春日部の様子・昔の家庭の道具」と「昔の学校の道具・昔の遊び」について学習です。
空中写真を観察し、昔は小渕小の周りが田んぼや畑だったことを知りました。また昔の炊事に使用した“羽釜”や、洗濯の時に使用した“洗濯板”“手回し洗濯機”なども紹介しました。
60~100年くらい前の学用品についても学びます。探検シートを使い“石盤(せきばん)”についてのお勉強です。100年くらい前はまだノートが高かったため贅沢には使えず、代わりに石盤を使用して文字や計算の練習をしていました。
電気を使わないで遊ぶことのできる昔のおもちゃたち。
郷土資料館のおもちゃコーナーにも置いてある“板返し(パタパタ)”など、初めて見るからくりおもちゃに大興奮していました!
「ぜったい資料館行く!」と言ってくれた児童さん、待ってますよ(笑)
ありがたいことに今年は“でばりぃ資料館”の依頼がたくさん届いており、2月だけでも10校の小学校にお伺いする予定です!
職員一同、児童のよい学びになるよう頑張って出張ってきます!