ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

【出張授業】豊野小学校inでばりぃ資料館

2月25日(火)豊野小学校に、でばりぃ資料館で出張りました。

当日は、午前は立野小、午後は豊野小のダブルヘッダー。気分はメジャーリーガーです。

豊野小学校では、図書室と視聴覚室の2教室を間借りして、3年生の皆さんに、昔の家の道具や学校の道具、昔の春日部のまちや豊野小の周りの様子についてお話ししました。

 画像:図書室の様子

豊野小学校には、地元の民具などを展示する郷土資料室が置かれていますので、資料室から道具を持ち寄って、説明。そして、自由に触ったり、体験してもらいました。

こちらは定番の黒電話。写真の様子からもわかるように、まさに電話を取り合っています。小学校の郷土資料室にも1台ありましたので、事後学習にぜひご利用ください。

画像:黒電話

かたや、視聴覚室では、春日部のまちは昔は田んぼや畑だったことを写真をみながら考えてもらいました。

60年前には、普段つかっている大型ショッピングモールや、学校の周り、自分たちのおうちがあるのか、じっくり探してもらいました。「コンビニはどこ?」「ワンワンランド(?)は?」とか、現代のランドマークになる建物がないため、探すのに苦労していました。

画像:春日部航空写真

 また、こちらでも郷土資料室の道具も体験。昔の農業について考えてもらいました。

画像:農具

鍬や田こすりなど、どうやって使うのか、重いのか、軽いのか。昔の豊野地区の農家の人たちの汗がしみ込んだ農具の柄を握って昔の農業を感じてもらいました。児童のなかには、おじいさんやおばあさんが農家の方がちらほら。「おじいちゃんちにある」とか、「今度手伝いたい」なんて話す子もいました。

ところで、帰り際、校長先生から「先日学校訪問に来た外国人の方が郷土資料室を気に入ってくださった」「出入りができるようにして活用をしたい」とお話しくださいました。豊野小の郷土資料室は、地元の方が集めたものもあり、郷土資料館でも展示したい養蚕の郷ぐ「蚕棚」も展示している、市内屈指の郷土資料室です。今回のでばりぃ資料館だけなく、日常的に見学・体験・活用していただけると助かります。

でばりぃ資料館の後、3年生たちは下校。帰り際に「今日はありがとうございました」と声をかけてくれました。今度は郷土資料館に遊びにきてくださいね。

【出張授業】でばりぃ資料館in立野小学校

令和7年2月25日(火)の午前に立野小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。

 

1月後半から始まった怒涛のでばりぃ資料館ラッシュもいよいよ終盤です!

 

この日は3階の学習室3・4を使用しての開催。

学習室3の様子

学習室4の様子

それぞれ昔の学校の道具・家庭の道具を紹介する部屋と、昔の町の様子・昔の農業について紹介する部屋とに分かれて勉強をしました。
立野小には郷土資料室を設置しており、そこから周辺地域で実際に使用されていた農具などを持ち出して児童に観察してもらいました。

 

自由見学時間の様子

約60年前の市域を映した空中写真では、立野小の姿はまだありません。
児童からは「田んぼばっかりや!」と、立野小が設立される以前の様子を感じ取ってくれたみたいです。
中には地図をみて「スカスカ!」と言う児童も。田んぼや畑が“ある”ではなく、建物が“ない”という感覚のようで、いかに建物に溢れた世界が常識になっているかがうかがい知れます。

 

今日は都合上3クラスを2つに分けて開催したため、1部屋当たりの人数が多くなってしまいましたが、児童が騒がず静かに話を聞いてくれたため問題なく終えることができました!
立野小の児童は郷土資料室にも興味を持ってくれたみたいなので、先生にお願いしてぜひ郷土資料室にも入ってみてください!見たことのない道具がたくさん待っていますよ♪

郷土資料館体験講座「かわいいミニぞうりを作ってみませんか」を開催しました

令和7年2月22日(土)に体験講座「かわいいミニぞうりを作ってみませんか」を開催しました。

 講座風景

本来、本講座は昨年の10月末に開催する予定でしたが、その時は衆議院議員総選挙で会場が使用できなくなってしまったため中止となってしまいました。ご予約をいただいていた方に中止となった旨をお伝えしたときは、皆さんとても残念そうで、こちらとしても心苦しい限りでした。

 

そして何とか日程を調整して、今回の「ミニぞうり作り」の開催にこぎつけました!
例年は定員20名に対して参加者10名前後なのですが、今年はある意味で2回告知をできたおかげか、募集定員満員となりました!

 

講座では江戸打ち紐を使って、小さなぞうりを編んでいきます。

 みなさん集中して編み込んでいます

特に編みはじめの部分が難しく、テキストを見てもなかなか思うようにいきません。
ちなみに、編み方が合っていても“なんだか間違っている気がする・・・”と感じるのも『ミニぞうり作りあるある』だったりします。編み進めていくとだんだんとぞうりの姿が見えてきて一安心といった感じです(笑)

 

作ったばかりのミニぞうりをバッグに付けてお帰りになる方も!
どうやら手作りしたアイテムでバッグを飾ってらっしゃるそうで、ミニぞうりもその仲間入りができました♪

 

参加者の人数に対して、どうしても職員の手が足りず、ご不便をかけたかと思いますが、講座後のアンケートでは「またやりたい!」「自宅でも作ってみます!」といった声をいただき、多くの方にご満足いただけたようで何よりです!
郷土資料館では他にも各種イベント、講座を開催しておりますので、ご興味のあるものがございましたら、またぜひご参加ください!

2月の考古学関係展示会、イベント情報

2月の近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。
(毎月28日ごろに掲載します。随時、情報を更新します。)

(春日部市郷土資料館ーいずれも考古学ではなく歴史文化(近世)の講座です。)
・3月2日(日曜日)14:00~ 歴史文化講演会 坂本達彦先生「合戦場宿一件にみる庶民生活の一側面~日光道中の宿場と周辺村落~
・3月22日(土曜日)10:00~ 歴史文化講演会 塚越義幸先生「『奥の細道』を読む~草加から日光あたりまで~」 

(東部地区文化財担当者会リレー展示ー都鳥が見た古代)
・1月25日(土曜日)~3月9日(日曜日) 「八潮はじまりのムラ」八潮市立資料館(資料展示)
・3月15日(土曜日)~4月8日(火曜日) 白岡市立歴史資料館(資料展示)

(展示会_閉会日順)
・3月2日(日曜日)まで 千葉市立加曽利貝塚博物館(千葉県千葉市) 令和6年度企画展示 加曽利貝塚E地点・B地点発掘100周年記念「あれもEこれもE―加曽利E式土器(総括編)―」

・3月2日(日曜日)まで かみつけの里博物館(群馬県高崎市) 
第32回特別展 「子持勾玉―群馬県内出土品を集めてわかったこと―」

・3月2日(日曜日)まで 埼玉県立嵐山史跡の博物館(比企郡嵐山町) 
企画展「城ってなんだ」
・3月9日(日曜日)まで 毛呂山町歴史民俗資料館(入間郡毛呂山町)
 第22回特別展「堂山下遺跡ヒストリア-渡河点の宿と交通路-」

・3月23日(日曜日)まで 早稲田リサーチパーク・コミュニケーションセンター(本庄市)
本庄早稲田の杜地域連携展覧会 「古代の児玉・深谷地域」

・3月8日(土曜日)から5月6日(火曜日)まで 朝霞市博物館(朝霞市)
第38回企画展「根岸古墳群と内間木古墳群~朝霞の古墳時代」

・3月1日(土曜日)から5月25日(日曜日)まで さきたま史跡の博物館(行田市)
  令和6年度テーマ展 埼玉の遺跡「小敷田遺跡―低地集落に生きた人びと」

・3月8日(土曜日)から5月25日(日曜日)まで 藤岡歴史館(群馬県藤岡市)
令和6年度春季企画展「群馬県指定史跡指定記念 ムラと歩んだ古代の寺―牛田廃寺の時代」

・3月15日(土曜日)から6月15日(日曜日)まで 国立科学博物館(東京都台東区)
古代DNA-日本人の来た道―

・4月20日(日曜日)まで 取手市埋蔵文化財センター(茨城県取手市)
埋蔵文化財センター第54回企画展 「近世を掘る―地下からわかる取手宿―」

(現地説明会)
・3月8日(土曜日) 午後2時~3時30分 鳳原遺跡(茨城県牛久市) 茨城県教育財団

・3月8日(土曜日) 午前10時30分~12時 谷田部陣場西遺跡(茨城県つくば市) 茨城県教育財団

(講演会)
・3月2日(日曜日) 13:30~ 笠間市立笠間公民館(茨城県笠間市) 
第10回笠間歴史フォーラム「笠間城を考えるII」 *入場無料 申し込み不要

・3月9日(日曜日) 13:00~ 北本市文化センター
国指定記念シンポジウム「デーノタメ遺跡―巨大集落はなぜ継続できたのか
*入場無料 申し込み不要

・3月16日(日曜日) 14:30~ 宮代町郷土資料館 
宮代町歴史講座 「発掘された地蔵院遺跡」 *要申込

南桜井小学校の皆さんが団体見学に来ました

2月20日、南桜井小学校の特別支援学級の皆さんが、郷土資料館に見学に来てくれました。

写真:竪穴住居の見学

竪穴住居や粕壁宿の模型をみたり、千歯こき体験をしたり、春日部駅の鉄道高架の展示をみたり。

写真:千歯こきの体験

来館しなければ味わえない体験・経験をたくさんしてもらえたようです。

特に大人気だったのが、昔のおもちゃコーナー。

写真:昔のおもちゃ体験のコーナー

自由時間をかなりとりましたが、皆さん、この場から離れません。とくに人気だったのが、ダイヤル式電話、ビー玉ころがし、パタパタ(板がえし)、紙鉄砲でした。

最後には「帰りたくない」と涙をこらえて訴えてくれる子もいました。

 

ここのところ、郷土資料館では、でばりぃ資料館(出張授業)ばかりで、久しぶりの団体見学でした。

でばりぃ資料館はお陰様で大好評で、「楽しかった」と満足気に語る児童たちはいても、「帰らないでほしい」とは言われたことはまだありません。でばりぃ資料館は「所詮、郷土資料館の切り売り」にすぎませんが、団体見学のは郷土資料館を体全体で感じることができます。ヴァーチャルや切り売りではなく、実物のいろいろなものに、自らの興味・関心で触れにいき、楽しめることが、来館することの醍醐味なんだ、と改めて気づかされました。「帰りたくない」という感想はあり得ても、「帰らないでほしい」はきっとない感想なのかもしれません。

 

「帰りたくなかった」あなたは、ぜひ、おうちの方とまた遊びにきてくださいね。