カテゴリ:郷土資料館
#総選挙 「第一回むかしのどうぐ人気投票」投票用紙を覗く
「くらしのうつりかわり」展の企画「第一回むかしのどうぐ人気投票」。おかげさまで投票箱がいっぱいになってきましたので、いったん投票箱を整理し、中身を開けてみました。
投票用紙は100票以上。整理してみると、8歳、9歳の方の投票が多く、社会科見学で来館した小学校3年生が積極的に投票してくれているようです。
投票の対象はさまざま。理由は、家にあるから、見たことないから、古くてカッコいいからなどなど、本当に様々です。たとえば、武里小学校の遠足のしおりに投票してくれた子は、
今との違いが気になって、投票してくれたみたいです。
今年収集し、初出品した資料なので、票を得られてよかったです。
つづいて、毎年定番の資料「白黒テレビ」に投票してくれた子は、
「ザ・レトロ!だから」と理由に書いています。「ザ」が付く言葉は、「ザ・ベストテン」か「ザ・ウルトラマン」しか思い浮かびませんが、レトロのなかのレトロ、という意味でしょうか。
白黒テレビを使ったことのない世代にもかかわらず、「レトロである」と理由にしていることが、何とも趣があります。
また、絹綿に投票してくれた子は、
「もこもこふわふわそうだから」と書いてくれています。「もこもこ」「ふわふわ」がイイ、という感覚は、展示担当者はまったくありませんでした。資料をみるまなざしや感性は本当に様々で、大人では思いもよらない言語、表現に接することができ、展示担当者として大変刺激的です。
このほかにも一般の大人の方の投票も散見されます。
24歳の方は、手回し洗濯機に1票。形が面白い、と直感的に選んでくださいました。確かに面白い形で、インパクトがあります。定番の資料でもあり、かつ割とレアな資料でもあり、テレビの出演経験もあり、人気が高くなりそうです。
投票は、来館された方ならどなたでもOK。市内在住在勤を問わず、外国の方、赤ちゃんでも、何度投票しても構いません。結果により、展示資料の入れ替えも検討していく重要な選挙になりますので、ぜひご参加ください。
開票の集計は、後日行い、中間発表は12月17日を予定しています。
#体験 ! #春日部 #桐 のオリジナル #貯金箱づくり(11月16日開催。若干名定員あり)
毎秋、恒例の桐の貯金箱づくり。春日部は、桐箱・桐たんすをはじめ、江戸時代以来の桐細工が伝統的な手工芸として根付いています。この体験講座は、伝統に触れつつ、工作体験ができるとあって、大変人気です。
当館でも、材料をお譲りいただき、数か年計画で見本となる貯金箱を組み立ててみました。背板は当日、組合の方に切り抜いていただけます。白くて加工や着色がしやすい桐材なので、背板だけでなく、箱の本体にイラストを描いて着色したり、紙やシールを貼ると、好きなデザインのオリジナル貯金箱になります。見本は、資料館のオリジナルキャラクター「うめわかくん」(金の亡者バージョン)です。
今年は、すでに定員を超過していますが、春日部桐箱工業協同組合のご厚意により、定員を若干増やして開催いたします。定員はあと数人です。お子さんはもちろん、大人の方もぜひご参加ください。
日 時 令和6年11月16日(土)午後2時~4時
講 師 春日部桐箱工業協同組合の皆さん
定 員 20人
材料費 1人900円
申 込 郷土資料館に直接、電話(☎048-763-2455)、電子申請(こちらをクリック)で申込み
緑小学校の3年生が郷土資料館を見学しました
令和6年10月30日(水)に緑小学校の3年生が郷土資料館を見学しました。
1組と2組が同時に来館し、常設展示室と企画展示室に分かれて解説を受けました。
縄文時代の竪穴建物をみながら、当時の生活の様子を学びます。
縄文時代の人は、木の実やイノシシ、シカなどの動物、そして魚や貝も食べていました。
児童から「春日部に海ないよ?」という、いい疑問があったため、なぜ魚や貝がとれたのかをみんなで考えてみました!
実は約6000年前をピークとする縄文海進によって、春日部のあたりにも海が入り込んでいた、という事実を知って驚いたようです。
企画展示室では昔の家庭で使われていた道具の解説や、千歯扱き(せんばこき)で脱穀の体験をしました。
千歯扱きで稲から籾が“バラバラッ”と外れていくときには「うぉ~!」「スゲェ!」と言い反応♪
それに反して、外れた籾を我先にと触ろうとする子は少なく、行儀のよさも持ち合わせていました!
自由時間が少し短めになってしまったため、まだまだ遊びたそうな様子。
緑小から郷土資料館は遠い場所ではないので、ぜひまた遊びに来てください!
続・ #校歌 のはなし
実習生の調査から始まり、それがレファレンスを生み、さらに庄和市民大学の学習へと繋がった、校歌の話題。
先日、正善小学校の校歌をお披露目したところ、市民の方から、作詞者についてご教示をいただきました。
正善小学校の校歌の作詞者は、詩人の門倉詇(かどくら さとし)氏。戦後のうたごえ運動の定番曲「たんぽぽ」の作詞者であるそうです。
ご教示くださった市民の方は、「「たんぽぽ」は学生のときによく歌った歌の一つ」。まさか、「たんぽぽ」の作詞者が市内の小学校の校歌を作詞していたとは、と驚かれていました。
市内の学校の校歌で著名なところでは、春日部中学校校歌を下総皖一が、中野小学校校歌を古関裕而が作曲しています。下総は加須市出身の作曲家で、童謡「ゆうやけこやけ」などを作曲しています。古関も著名な作曲者で、高校野球大会歌「栄冠は君に輝く」や阪神タイガースの球団歌「阪神タイガースの歌(通称:六甲おろし)」などを作曲し、NHKの朝ドラ「エール」の主人公のモデルとなった人物です。
古関裕而記念館によれば、古関のもとには全国の学校から校歌作曲の依頼がきていたそうです。事実、中野小学校をはじめ、全国の小学校・中学校などの校歌の作曲をしています。北海道のとある小学校では、校長が「小さな学校で予算もないが、古関先生に作曲してもらいたい」と手紙で依頼したところ、古関は「お礼はいらない」と返事をし、作曲をしたそうです。校歌の完成後、学校の生徒たちが一人一握りずつ持ち寄った小豆を古関にお礼として贈ったという逸話も残っています(古関裕而記念館HPより)。
中野小学校が小豆を贈ったのかどうかはわかりません。しかし、校歌制定にあたって、校長先生や学校関係者のみなさんが奔走・尽力されたことには違いないでしょう。
それぞれの業界で活躍する著名人が、なぜ春日部市内の学校の校歌を作詞・作曲することになったのか。残念ながら、校歌制定までの過程を追える資料が残っていないため、わからないのが現状です。
なお、古関裕而記念館によれば、市内の豊野小学校の校歌も古関裕而作曲とされていますが、手元の学校要覧によれば、同校の校歌の作曲は「豊野小学校職員」となっています。今後、検討が必要がかもしれません。
詳しい情報をご存じの方がおられましたら、教えてください。
10月の近隣博物館・資料館の考古学情報
10月の近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。(毎月28日ごろに掲載します。随時、情報を更新します。)
見学の際は、休館日等、よくご確認の上お出かけください。
(展示会_閉会日順)
・11月2日(土曜日)から12月1日(日曜日)まで 羽生市郷土資料館 都鳥が見た古代(パネル展)
・10月31日(木曜日)まで 神川町多目的交流施設(神川町)「鏃のうつりかわりinかみかわ」
・11月4日(月曜日・祝日)まで 松戸市立博物館(千葉県松戸市)「異形土器 縄文時代の不思議なうつわ」
・11月8日(金曜日)まで 立正大学博物館(熊谷市)令和6年度館務実習生 ミニ企画展「立正大学のDOGU-土偶ー」
・11月10日(日曜日)まで 桑都日本遺産センター 八王子博物館(東京都八王子市) 企画展「窯がつくるくらしー平安時代のしごとー」
・11月14日(木曜日)まで 国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館(東京都三鷹市)「野川中流域の旧石器時代―ホモサピエンス 氷期の暮らし」
・11月17日(日曜日)まで 栃木県埋蔵文化財センター(栃木県下野市)巡回展「栃木の遺跡&発掘調査速報展」
・11月17日(日曜日)まで めぐろ歴史資料館(東京都目黒区) 新発掘速報展
・11月17日(日曜日)まで 千葉県立房総のむら風土記の丘資料館(千葉県印旛郡栄町) 令和6年度出土遺物公開事業 「地中からのメッセージ-旧石器・縄文・弥生-」 千葉県教育振興財団サイト
・11月24日(日曜日)まで 埼玉県立嵐山史跡の博物館(嵐山町)ほか 比企歴史の丘巡回文化財展「比企の縄文時代ー縄文時代の道具」
・11月24日(日曜日)まで 群馬県立歴史博物館(群馬県高崎市) 第111回企画展「弥生人は二度死ぬー再葬墓ってなに?ー」
・11月24日(日曜日)まで 行田市郷土博物館(行田市) 第37回企画展「布をまとう―古代人の衣(ころも)―」
・11月24日(日曜日)まで 谷田部郷土資料館(茨城県つくば市) 巡回企画展「中根・金田台地区の遺跡」
・11月24日(日曜日)まで 山梨県立考古博物館(山梨県甲府市) 特別展「縄文時代の不思議な道具」
・12月1日(日曜日)まで 埼玉県立さきたま史跡の博物館(行田市) 令和6年度 企画展「古墳時代の装い-おしゃれな古代人-」
・12月1日(日曜日)まで 観音塚考古資料館(群馬県高崎市)令和6年度 第36回企画展「地方から見た律令国家成立前夜 - 群馬の7世紀史を考える -」
・12月1日(日曜日)まで 大田区立郷土博物館(東京都大田区)「矢を放て!~関東の弓矢、1万年~」
・12月8日(日曜日)まで 東京国立博物館(東京都台東区)挂甲の武人国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
・12月8日(日曜日)まで 北区飛鳥山博物館(東京都北区)秋期企画展「台所(キッチン)の考古学-食にまつわる道具の歴史-」
・12月8日(日曜日)まで あつぎ郷土博物館(神奈川県厚木市) 特別展「ドグウ集まれ!」
・12月15日(日曜日)まで 草加市歴史民俗資料館(草加市) 秋季企画展 「古墳時代の草加地域」
・12月15日(日曜日)まで 市原歴史博物館(千葉県市原市) 令和6年度特別展「旅するはにわ-房総の埴輪にみる地域間交流-」
・12月15日(日曜日)まで 常陸大宮市歴史民俗資料館(茨木県常陸大宮市)令和6年度企画展「弥生の墓」
・12月22日(日曜日)まで 国立近代美術館(東京都千代田区)「ハニワと土偶の近代 」
・12月22日(日曜日)まで 本庄早稲田の杜ミュージアム(本庄市)「埴輪ー本庄とその周辺地域における埴輪の導入から終焉まで」
・12月27日(金曜日)まで 石岡市立ふるさと歴史館 (茨城県石岡市) 第38回企画展 「舟塚山古墳の埴輪」
・3月2日(日曜日)まで 千葉市立加曽利貝塚博物館(千葉県千葉市) 令和6年度企画展示 加曽利貝塚E地点・B地点発掘100周年記念「あれもEこれもE―加曽利E式土器(総括編)―」
(現地見学会)
・11月16日(土曜日)真福寺貝塚(さいたま市岩槻区)さいたま市教育委員会
・11月17日(日曜日)伊奈氏屋敷跡(裏門跡)(伊奈町)伊奈町教育委員会
(講演会)
・11月16日(土曜日)奈良文化財研究所 一橋大学一橋講堂(東京都千代田区)第15回東京講演会「奈文研、食に挑む―ヒトは何をどのように食べてきたのか?―」(要申込) 奈良文化財研究所
・12月7日(土曜日)プリミエール酒々井文化ホール(千葉県酒々井町) 史跡墨古沢遺跡国史跡指定5周年記念講演会「墨古沢遺跡」(要申込) 酒々井町教育委員会