校長室から
第1回避難訓練
15日(月)に避難訓練を実施しました。思い返すと東日本大震災の発生時、湖北台中学校に教頭として勤務していた私は、生徒たちの安全を確保するために、どのような指示を出せばいいのか、瞬時に判断することが困難で四苦八苦していたのを思い出します。
そして、しばらく時間が経ってから市内、特に布佐地区の甚大な被害の状況を知り、大変に驚きました。小中学校に通う児童生徒の中にも被災した家庭が多かったのだろうと思います。
さて、避難訓練では、災害から自分で自分自身の命を守るためには、場の状況を考え、冷静に判断して他人に左右されず自ら行動する力が求められる。そんな力をつけるために学校の様々な教育活動を通じて勉強しているという話をしました。その際に、大津波から避難し、小中学校の全児童生徒が助かった岩手県釜石市のいわゆる「釜石の奇跡」を実現した防災教育のこと、東北地方に古くから伝わる「津波てんでんこ」の話、釜石の中学生がお年寄りや幼い子供たちの手を引いたり、リヤカーに乗せて多くの命を救ったことについても取り上げて話しました。
避難訓練への生徒の参加態度を見ていると、震災から時が流れ、ややもすると記憶が薄れてしまっているような面も心配もされます。私の話が生徒たちにどのくらい浸透したかはわかりませんが、生徒が自らの命を守るための思考力や判断力・行動力を身につけられるような学校での教育活動をさらに展開していかなくては…と改めて考えた避難訓練でした。