校長室から

地域の協力を得て!社会を学ぶ就職体験

 今、2年生の総合学習の時間に「就職体験学習」に取り組んでいます。この学習は「職場体験」ではなく、「就職体験」です。つまり、ほとんどの学校は生徒を機械的に振り分けた事業所で体験活動をさせるのに対し、本校では、まず各事業所に「こんな生徒に来てもらいたい」という求人票を作成していただき、それを校内に掲示。それを見て、生徒は自分が希望する事業所に就職体験するためのエントリーシートを作成。校内ハローワークで審査し、それに合格した生徒から就職面接を行い、それを通過して初めて自分の希望する事業所で就職体験できるという、まさに社会の仕組みを学び、就職が叶うまでの苦労をそのまま体験するという目的で実施している営みであり、これを通過して希望の体験場所で働く生徒たちは、間違いなく真剣で一生懸命に有意義な体験をすることができます。
 そして今回、その面接に実際の体験場所である農園の責任者の方や地域、学校評議員の方にお手伝いいただき、よりリアルに、生徒にとってもより緊張感をもった状況での就職面接を実施することができました。生徒たちは、面接中はもちろん、廊下で待機しているときから真っ直ぐに背筋を伸ばして椅子に座り、手も小刻みに震え、あらかじめ考えていた想定問答を一生懸命に頭の中で確認している様子が伺えました。学年職員からも「臨場感をもって良い経験をさせることができた」「今日だけでなくもっと多くの生徒に体験させたい」等々、感謝の声があがっていました。 
 この就職体験だけでなく、学校・家庭・地域総ぐるみで地域の宝である子どもたちを育てる「みんなで創る地域の学校」を掲げている本校です。今回、改めて子どもたちを育てるためには、学校だけでなく多くの大人が関わることの大切さ、効果を実感することができました。
 協力いただいた関係者のみなさんに深く感謝申し上げるとともに、これからも同様の取り組みを推進していく本校へのご協力を保護者・地域のみなさんに改めてお願いしていきたいと思います。よろしくお願いします。