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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「便利だけどお節介」

 12月に入ると今年1年間を振り返るような様々なイベントが行われたりランキングなどが発表され、年末の一つの風物詩になっています。先日ノミネートされた新語や流行語の中から昨日「2025新語・流行語大賞」が発表されました。見事(?)年間大賞に輝いたのは「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という高市総理の自民党総裁就任演説の一節でした。インパクトありましたもんね。せっかくなので他のトップ10も紹介しましょう。「トランプ関税」「国宝(観た)」「二季」「エッホエッホ」「古古古米」「ミャクミャク」「緊急猟銃/熊被害」「戦後80年/昭和100年」「オールドメディア」でした。また審査員特別賞として「ミスタープロ野球」、受賞者は巨人軍の終身名誉監督の長嶋茂雄さんと発表されました。

 同様にこの時期気になるのが清水寺で発表される「今年の漢字」です。「ところで今年の漢字の発表はいつだろう」と検索すると12月12日「漢字の日」に発表されると書かれていました。そして驚いたことに「今年の漢字発表はいつ?」と検索しただけなのに、AIによる予想が表示されました。「米」「熊」「万」「暑」などの漢字が予想されており、何だかうれしい反面、発表当日の楽しみが少し減ってしまったかのような微妙な感覚でした。実際のところAI予想の中から今年の漢字が選ばれるのでしょうか。

校長室のひとりごと「伝統文化の継承」

 いよいよ12月、令和7年もあと一カ月となりました。あと一カ月だと思うと「あれもやらなきゃ」「これもまだやってないな」などと、やけに慌ててしまいます。

 昨日「野田市民俗芸能のつどい」が行われ本校の特設郷土芸能部が出演しました。特設郷土芸能部は、最後の大会を終えた3年生の有志が集い、夏休みから地元の「中里喜楽会」の皆さんのご指導のもと活動を始めます。演ずるのは里神楽「獅子起こし」、里に降りてきた獅子が餌を見つけ食べているうちに眠り込んでしまい、それを見つけた町人達が獅子を起こそうと、そして起きた獅子との騒動を笛や太鼓のお囃子に合わせて舞うもので本校に30年以上伝わる郷土芸能です。この「獅子起こし」は「文化祭」「ふれあいの広場」そしてこの「民俗芸能のつどい」で披露しています。これからも後輩達に受け継がれこの川間の地に根づき続けることでしょう。

 野田市には各地区に古くから伝わる地域色豊かなお祭り、そしてそのお囃子や神楽などが今もたくさん残っており、今回は本校以外にも、中央小学校、宮崎小学校、清水台小学校も発表し、また一般の各保存会等の皆さんも演じてくれました。こうした郷土に古くから根付く民俗芸能は、今に生きるものとして次の世代に継承しなくてはならないと改めて感じさせられました。

校長室のひとりごと「鶴は千年・亀は万年」

 昨日「サンディエゴの動物園で推定141歳のガラパゴスゾウガメが長い一生を終えた」というニュースが報道されていました。そういえば昔から「鶴は千年、亀は万年」と鶴や亀は長寿の象徴のように例えられてきましたが、まさか141歳とは驚きです。いつものようにネットで長寿について調べてみたところ、まず鶴ですが上野動物園のタンチョウが36年間生きたという記録が残っています。これが公式の最長寿だそうですが、非公式ではオウムやインコは鳥の中でも長寿で100歳を超えると言われているそうです。亀はと言えば、ガラパゴスゾウガメが175歳、アルダブラゾウガメが200歳以上という記録が残っているそうです。「鶴は千年、亀は万年」とまではいきませんがどちらも長寿には変わりありませんね。更に気になり長寿の動物について調べてみるとびっくりの結果でした。アイスランドガイ(二枚貝)の507歳が科学的に証明されており最長寿、ついでニシオンデンザメとシロナガスクジラが共に推定500歳以上、馴染みある鯉は200歳以上の記録があり、ハマグリも200年以上生きるとされています。いずれにしても長寿の動物の共通点はゆっくりとした代謝、細胞の修復能力の高さ、そして安定した生態環境だそうです。ちなみに人間の最長寿はフランス人女性の122歳という記録が残されているそうです。

校長室のひとりごと「宇宙ゴミ」

 空気が澄んでいるこの時期、夜空を見上げる機会が増えたように感じています。人工衛星をはじめ科学技術の進歩に伴い宇宙の謎も少しずつ解明されてきています。しかし宇宙開発が進み我々の生活が便利になる反面、問題も持ち上がっています。「宇宙ゴミ」です。「宇宙ゴミ」とは人工衛星やロケットの残骸で、地球近くの軌道を高速で周回しており、それが人工衛星などに衝突でもすれば破損はもちろん大変なことにもなりかねない無視できないゴミのことです。この「宇宙ゴミ」は現在推計で10cm超の物に限っても約5万個あると言われています。そしてこの「宇宙ゴミ」対策としてロボットアームで掴み回収する、レーザーで除去するなど様々な研究が進められていますが、これらは大がかりな設備・費用が必要になることから実用化には至っていません。そんな中、宇宙関連事業を手がけ3年の企業が「宇宙ゴミ」自体の発生を防ぐ装置を開発しました。この装置は新たに打ち上げたロケットや人工衛星が役目を終えたあと、樹脂製の膜が船の帆のように開き、わずかにある空気抵抗を利用し、周回軌道から離脱させることで徐々に落下を促し大気圏で燃えて消滅するという仕組みです。今後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH3ロケットにこの装置を搭載し実証実験を行うそうです。

 漠然と宇宙に興味を持ち「より遠くの星」「より新たな発見」など目先のことだけに注目していましたが、そのために発生する「宇宙ゴミ」について考えたことはありませんでした。

校長室のひとりごと「経営者の視点」

 もともとは一人の教員でしたが今は学校長という立場で中学校に勤務しています。直接生徒を指導する場面もほとんどなく、専ら「経営者」の視点で日々学校に勤務しています。文部科学省や千葉県の掲げる教育施策はもちろんのことですが、社会の変化や時代の流れなども考慮しつつ、定期的に経営の方向性を先生方に示しています。その経営の方向性を決めるために大切にしていることは、生徒達の実態です。どんな立派な経営の方針を掲げようと本校生徒の実態に即していなくては、ただの「絵に描いた餅」にすぎませんから。そして生徒達の実態を掴む一つの手段として年4回の定期テスト後に全校生徒対象に実施している「アンケート」があります。内容は定期テストへの取り組みを振り返るような設問や日々の学習について、学習以外での家庭での生活などについての設問です。例えばアンケートの中には「塾や習い事」についての設問がありますが、これにより生徒達の放課後の時間の使い方や様子を掴むことができます。また「自己肯定感」についての設問での回答の割合により教師の生徒への関わり方を示すことができます。「社会や地域」に関する設問では、学校としての地域への関わり方などを示してきました。

 11月も下旬になり、少しずつ次年度の青写真を考え始めます。生徒達は毎年1/3ずつ入れ替わりますからその年、その時ごとに正しく生徒の実態を把握し学校経営の具体的な戦略を先生方に示し、同じ方向で生徒たちと接することが大切だと感じています。