校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「君ノ高校」
君津市にある「君ノ高校」という学校をご存じでしょうか。「君ノ高校」とは2020年に廃校となった緑豊かな君津市立亀山中学校の施設を活用して2023年11月に民間会社が開校(?)した外国人向けの体験施設です。この施設でのアクティビティは、日本の学校の伝統的習慣を取り入れ、まずは学ランとセーラー服を選んで着替え、午前中は授業体験。体育の授業では運動会さながらの「玉入れ」「パン食い競争」などを行い、筆を手に書道の授業などを行います。お昼は給食体験、割烹着を着て給食当番を体験したり、放課後には、ホウキとちりとりで掃除を体験します。最後には卒業式を行い「卒業証書」を受け取るという、日本の学校を疑似体験できる施設です。SNSなどの口コミで広がり、これまでに多くの外国人が参加しているそうです。
成田空港でポスターを見て「君ノ高校」で実際に体験した外国人の方は「給食の揚げパンが気に入った。日本への理解が深まった」「アニメで見ていた日本の学校風景とまた違って面白かった」などと語っています。
人口減少による少子化・過疎化など地域によって抱える問題も様々ですが、この「君ノ高校」の取り組みの原点は「地域の活性化」だそうです。これからも多くの外国人が体験することで、日本の伝統文化を正しく知ってもらうことで日本人も外国人も共に理解し合えると良いですね。
校長室のひとりごと「全ては関係している」
先日この場で、英国政府による干ばつ対策の一つとして「干ばつ対策のためPCの古いデータを削除して」というメッセージを国民に送ったという、一見関係のない両者が、実は深く関わっていることがあるという話をしました。文章を書きながら「こんなことわざがあったな」と気になっていましたが思い出せませんでした。しかし遂に思い出しました。「風が吹けば桶屋が儲かる」です。もうご存じかと思いますが簡単に紹介を・・・
・強い風が吹くと土埃が舞い上がる。
・舞い上がった土埃で眼を病み失明する人が増える。
・失明した人は三味線弾きになり三味線の需要が増える。
・三味線には猫の皮が使われるため猫が減る。
・猫が減ればネズミが増える。
・増えたネズミが家中の桶をかじって使えなくする。
・結果として桶の需要が増え桶屋が儲かる。
江戸の街で生まれたこのことわざは、直接の因果関係がないように思えても間接的に連鎖し影響するという意味で使われています。また、ことわざではありませんが、似たような意味を持つ「バタフライ効果」という言葉があります。ご興味がある方は調べてみてください。
校長室のひとりごと「だからどうした・・・」
日頃は興味なくても、不思議といざ報道されると、なぜか見入ってしまうことってありませんか。先日そんな報道に見入ってしまい、すぐに詳細を知りたくてタブレットで検索してしまったことがあります。「都道府県魅力度ランキング」なるものです。この「都道府県ランキング」といっても「移住したい都道府県ランキング」「人が優しい都道府県ランキング」など様々ですが、今回は「地域ブランド調査」に基づいた「魅力度」のランキングです。「だからどうした」という気持ちもありますが、すぐに調べたのがやはり千葉県のランキング、18位でした。千葉県は昨年の15位から3つ順位を落としてしまい、なぜか「いや~落ちちゃったか・・・」などと悔しい気持ちになりました。やはり「だからどうした」って話ですが。栄えある第1位は北海道、調査を開始した2009年から17年連続の1位だそうです。確かに広大な大地の北海道は暑い夏でも爽やかなイメージがあり、冬なら寒くても雪まつりやラーメンを食べに行きたいなんて考えてしまいます。ちなみに第2位はこれも17年連続で京都府、3位は沖縄県と観光地が上位を占めています。また昨年度最下位47位だった佐賀県は45位、46位は昨年45位の茨城県、そして47位は昨年46位だった埼玉県という結果でした。実際お隣の埼玉県や茨城県に観光地がなく魅力がないかというと決してそんなことはありません。なぜかこうした「都道府県ランキング」、各県の自慢などのTVのトーク番組では、つい我が故郷千葉県に注目してしまうものです。
*温かくしてお出かけ、お過ごしください・・・
校長室のひとりごと「2つの天体ショー」
冬に向かい大気が乾燥し夜空の星の輝きが一段ときれいに見える季節になってきました。今日21日「オリオン座流星群」が活動のピークを迎えます。オリオン座という明るい星座からの放射で、空の高い位置からの流星群なので、条件が合えば肉眼で十分に見ることができそうです。街の明かりが少なくなる深夜から明け方にかけて1時間に10個程度の出現が見込まれているそうです。
もう一つ、今日は一生に一度の天体ショーのチャンスでもあります。今年1月、米国アリゾナ州レモン山天文台で発見された「レモン彗星」が地球に最接近するのが今日21日の日本ではPM10:00頃です。「レモン彗星」は「ハレー彗星(76年周期)」などと同様に長周期彗星で、諸説ありますがNASAによると次に地球に接近するのは1150年後、西暦3175年と予想されています。一生に一度のレモン彗星の観測のチャンスともなれば気になりますよね。晴れていれば東京近郊はPM6:30頃、西北西の高さ15度程度に望遠鏡や双眼鏡でも(肉眼では微妙)見ることができるそうです。そもそも彗星とは、主に氷や固体の微粒子でできており、太陽の周りを楕円の軌道で周回し、太陽に接近すると、氷が溶けたりガスや塵が放出され、ホウキのように尾を引いたように見えるのだそうです。
う~ん、今日の天気は曇り(11月上旬まではチャンスあり)
次回1150年後の3175年に期待しましょうか・・・
校長室のひとりごと「データセンターと節水」
今日は一段と秋の深まりを感じますが、今年の夏は本当に暑く、山沿いではゲリラ豪雨はあったものの、ここ野田市では、いわゆる「夕立」もほとんどありませんでした。日本と同じように今年の夏は世界中至る所で記録的な暑さに見舞われ、小雨と猛暑で各地で山火事も発生してしまいました。英国では連日の猛暑と小雨による干ばつが深刻だったそうで政府は国民に対して節水を呼びかけました。その節水に関する具体的な項目の中に「干ばつのためPCの古いメールや画像をできるだけ削除するように」という内容の項目があり話題になりました。「干ばつとPC」何の関係があるのでしょう。どう考えてもPCと節水に接点は見いだせず、遂にはネットで関連の記事を検索し読み進めてみました。すると、もともとこの要請を政府にお願いした出どころはPCのデータセンターだそうです。PCのデータセンターでは常に水で機器を冷やしており、一人一人のユーザーが不要な古いデータへアクセスするたびにデータセンターの負担が増え、機器を冷却するための水の使用量が増えてしまう。そこでPCデータセンターの要請で、政府が国民に対して異例(?)の節水要請をしたということです。世の中には、一見関係のなさそうなことでも、結果として大きく関係していることがあるものだと考えさせられました。
確か、こんな状態を表すことわざがあったような・・・