校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「明日から夏休み」
いよいよ明日から「夏休み」。今年はカレンダーの巡りで44日間にわたる長期の休みです。野田市は前後期の二学期制のため「終業式」ではありませんが、このあと長期休業中に向けた全校集会を行います。集会の中で私は、以前ある医学博士の講演を聴いて印象に残っていることを話そうと考えています。内容は「命」についてで「命とは自分が自由に使える時間」だと話していらっしゃったのが印象に残っています。そこで生徒たちに「みんなの日常は、朝起きて朝ご飯を食べる、そして学校に行き、勉強したり部活動に取り組んだり、家に帰れば塾に行ったり、スマホをいじったり、晩ご飯を食べてお風呂に入って寝るといったところでしょうか。どれも自分のために時間を使っています。でも夏休みはたっぷりと時間があり、その時間をどう使うかも自分で決めることができます。その自分で決めることができる時間の少しでも、自分以外の人のために使ってみませんか。医学博士の先生が言うように『命』が時間だと考えれば、自分以外の人のために時間を使うことが、心を豊かにし、豊かな人生を送ることにつながるのではないでしょうか・・・」というような話です。
3年生は受験生、1.2年生は部活動の新チームでの活動など忙しいとは言っても、日常に比べれば時間的な余裕はあるはずです。自分以外の人に目を向けることで、一回り成長した生徒達に9月再会できることを楽しみにしています。
※ 「・・・ひとりごと」も夏休みに入ります。また9月にお会いしましょう。
校長室のひとりごと「人型ロボット」
技術の進歩には驚かされるばかりです。特に昨今「人型ロボット」の進化は目覚ましく、コテコテの昭和世代の私は「未来がやってきたな」と感じてしまいます。4月には中国北京で世界初の「人型ロボット」のハーフマラソン大会が行われました。中国国内の企業や研究者が開発した20体が参加しました。スニーカーを履いたり、ランニングウェアを着たりと様々でしたが、スタート後に壊れてしまったロボットなどもいた中、6体の人型ロボットが完走し、優勝ロボットのタイムは2時間40分だったそうです。また同じく北京では、AIを搭載した人型ロボットによるサッカーの試合が行われたと報じられました。そしてこの8月には中国北京で「世界人型ロボット体育大会」が開かれ、中国はもちろん、アメリカ、ブラジル、ドイツ、オランダ、イタリア、ポルトガル、シンガポール、オーストラリア、アラブ首長国連邦、インドネシア、そして日本から選手(ロボット)が参加し、陸上、サッカー、武術、体操などの競技が行われるそうです。また、この大会ではスポーツだけではなく、日常生活の中の「資材の運搬」「接客」「清掃」「仕分け」などのジャンルでも「場面競技」で争われるということです。
昔憧れた「手塚治虫」の世界や「ドラえもん」のような猫型ロボットが活躍する社会が訪れる日は来るのでしょうか。
校長室のひとりごと「創造性・創造力」
「誠実・英知・壮健・創造 〜未来を創造する人材の育成~」。これは本校の学校教育目標です。昨年「創造」という言葉を加えました。昨日の話に通ずることですが、数年後の社会はどうなっているのか予想すらできない「VUCAの時代」と言われています。日本社会はこれまで長きに渡り、自ずと一定の価値観の中で、社会をどう発展させていくかを追求してきましたが、AIなどの技術革新により、価値観も変化し世の中は大きく変わり始めています。そんな先が見えない社会の中に飛び込もうとしている小中学生には、これまでの固定概念には捕われない「創造性・創造力」が求められているわけです。しかし「創造性・創造力を育もう」と力んだものの、難しいのはその手立てです。「創造」とは独自の方法で新しい何かを作り出すこと。生徒達に今までなかったことや物を作り出す力を育ませようとしても漠然過ぎて、なかなか手のつけようがありません。そこで実際に生徒達を指導する先生方には、これまで生徒達が身につけてきた知識や技能を、その教科だけにと留めず、他教科で得た知識・技能とを互いに見えない糸で関連付けさせること、そうして生徒個々の「引き出し」を増やすことが、新たな発見、新たな疑問、新たな価値観を持つきっかけになり、それが「創造性・創造力」に繋がることを話しました。昨日書いた「探究学習」は自分の知識・技能を結集させながら一つの結果を追い求めていくこと、つまり「創造性・創造力」を育む第1歩だと考えています。そうは言っても難しいことには変わりありませんね。
校長室のひとりごと「異年齢クラスでの探究学習」
これまで何度かこの場でも「探求的な学習」について話題にしてきました。AIなどの技術革新で社会の変化は著しく世の中はどう変化しているのかすら予測が難しいと言われています。そんな社会で主体的に生きてゆく今の子ども達には、これまでのように既習の学力だけではなく、自分で何かを作り出したり、変化させたりできるような創造性が求められています。そこで高校では「探求的な学習」が必修化され大学入試へも影響を与えています。中学校では「総合的な学習の時間」の中で探究学習を行います。今年度本校では、探求したいテーマを生徒個々が設定し、そのテーマごとに1年生から3年生まで一緒のクラスを新たに編成し、時には個人で、時には協働で探究学習を進めています。実際に生徒が設定した探求のテーマをいくつか紹介します。
「未来のAIと人間の関係」「絶滅危惧種の増加」「南海トラフに備えできること」「人間と機械と未来」「水位上昇問題」「海洋汚染問題」「未来の世界の中での日本」「未来の税金問題」「地球温暖化を防ぐ」「企業の人材確保の競争率激化」「少子高齢化の改善策」「20年後の輸入問題」「30年後の文化と伝統」「環境に良い家づくり」…
この他にもたくさん興味深いテーマを設定しています。これらのテーマだけを見ても、現在抱えている課題や問題が様々で、中学生が興味を持っていることがわかります。単に調べ学習で留まるのではなく1年間でどこまで掘り下げることができるのか今から楽しみです。
校長室のひとりごと「はいポーズ!」
校長は修学旅行や校外学習など、何かと写真(集合写真)を撮られる機会があります。いつも私は前列中央で写真屋さんの「はいみんな良い顔をして!」「じゃあ次はピースしてみようか・・・」など言われたとおりに操られています。最近はカメラと言うよりスマホで手軽に写真を撮れるので、プライベートでも撮られる機会が増えたように思います。しかしカメラ(スマホ)を向けられると、どうポーズを撮れば良いのか困ってしまい、いつもこわばり引きつった顔で写ってしまいます。カメラ(スマホ)を向けられたときのポーズには年代によりある特徴があるそうです。令和世代では、視線が顔に集中しないようにと、顔を隠す、横顔、視線をそらすポーズが多いそうです。では平成世代ではどうかというと、手をアゴに添えたり手に持った飲み物などを顔周りに持ってくるなど、ファッション誌の表紙のような決めポーズが多いそうです。また「ギャルピース(手のひらを上に向けたピース)」などを考えた世代でもあり「ギャルピース」は今も健在だそうです。では昭和世代はというと、恥ずかしがりながら控えめに胸の前でピースが多いようです。また私のようにどうして良いか迷った末に、手を前に組んでみたりソワソワしている間に撮影終了なんてパターンが多いようです。どうでしょう、アルバムを開いて見直してみたら面白いかもしれませんね。
※ この週末「セミ」が鳴き始めましたね!