学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

平成25年度卒業記念文集に寄せて「卒業生の未来に希望を託して」

 御卒業おめでとうございます。この学舎を巣立ちゆく時を迎え、卒業生のみなさんは、自らの成長の足跡をかみしめていることでしょう。みなさんと共に過ごした3年間は、本当に幸せな月日でした。心から感謝しています。
 益子中学校の卒業生として誇りをもち、新たな旅立ちのスタート台に立って、未来をしっかりと見据えるみなさんに、はなむけの言葉を贈ります。

◇「艱難(かんなん)、汝(なんじ)を玉にす」
 「艱難」とは、「物事をやり遂げるまでの辛く苦しいこと」を意味します。多くの苦労や困難を乗り越えてこそ、初めて成長や飛躍が期待されるのです。みなさんは、これまで部活動や学校行事などいろいろなことに挑戦し、一つ一つをやり遂げてきました。これからも自分の力を信じて、「前へ前へ」と歩み出してください。

◇「生とは天の我を労するなり」
  この言葉は、幕末に長州藩の尊王攘夷の志士として活躍した高杉晋作が残したものです。「自分がこの世に生まれてきたということは、この世で自分にしかできない役割が与えらたということだ」という意味です。みなさん一人ひとりが、この21世紀の社会で、個性的でかけがえのない役割を果たすよう心から願っています。

◇「思いやるという自分軸(生き方)をもつ」
 「思いやり」という言葉の意味は、「相手の立場に立って思いを巡らすこと」ですが、それを行動に置き換えることの困難さは、誰もが承知しています。私たちは、一人では生きていくことはできません。必ず誰かのお世話になり、今日という日があるのです。自分が受けてきた「思いやり」を、今度は人のために使い切ってほしいと思います。

◇「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」
 努力の成果が、思うように上がらない日もあるかもしれません。辛く苦しい日もあるかもしれません。そんな日が続くときでも、毎日地道な努力を積み重ねていきましょう。成果は急には現れないと思いますが、必ず大きな花を咲かせることができるのです。なぜなら、大きな花を咲かせるためには、それをしっかりと支える根っこが必要だからです。失敗を恐れず、勇気をもって、燃える心で果敢にチャレンジしてください。

 みなさんの今後ますますの御活躍を大いに期待しています。

平成25年度入学説明会あいさつ


 保護者の皆様、そして児童のみなさん、こんにちは。本日はお忙しい中、益子小学校、益子西小学校、田野小学校、赤羽小学校、芳賀東小学校、とうや小学校(北海道)のみなさん、入学説明会に御出席をいただき、ありがとうございます。寒さも一段と厳しくなり、本校でもインフルエンザがはやってきています。くれぐれも健康に気を付けていただきたいと思います。

 さて、児童のみなさんは、益子中学校に今日で何回来ましたか。総合的な学習、運動会、学校祭、部活動見学など、来る機会が多くあったと思います。今日初めての人もいると思います。そこで、保護者の皆様、児童のみなさんが、益子中学校を少しでも理解していただけるよう、入学説明会を実施しました。また、益子小学校、益子西小学校のみなさんには、事前のアンケートにも御協力いただき、ありがとうございました。あいさつの後、各担当から説明がありますので、聞いていただき、中学校入学に向けて準備をお願いします。

 それではまず、益子中学校の生徒のすばらしいところを、大きく3点についてお話をします。
 1つは、何事にも一生懸命に取り組むことです。挨拶、掃除、委員会活動、部活動など、何事にもよく取り組んでいます。
 2つ目は、運動好きの生徒が増えていることです。昼休みは、サッカー・バレーボール・鉄棒・テニス・キャッチボールなどをして、多くの生徒が運動しています。また、体育の時間の見学者はほとんどいません。
 3つ目は、授業に集中して取り組むことです。授業は、落ち着いた態度で真剣に取り組んでいます。よく考え、よく学んでいます。全国学力・学習状況調査でも、全国平均を超えています。

 次に、心掛けてほしいことを、大きく2点についてお話をします。
  1つ目は、交通事故にあわないよう安全に登下校することです。益子中学校の生徒の交通事故、接触事故のほとんどが、横断歩道を渡るときに起きています。車は、赤でも止まれないことがあります。必ず、車が止まったことを確認して渡るようにしています。
 2つ目は、学校を休まず登校することです。毎年「学校に行きたくないな」と言って、長期にわたって休む生徒がいます。平成23年度は20名いましたが、24年度は9名、そして、今年度は、現在のところ5名です。誰もが「学校が楽しい」と感じ、元気に登校できる学校にしたいと考えています。

 最後に、お願いがあります。急激な生徒数の減少により、来年度は部活動を2つ募集停止にしなければなりません。2月に決定し、お知らせいたしますので、よろしくお願いします。また、入学にあたって、不安なことや心配なことがあろうかと思います。どんなことでも、遠慮なさらずに相談してください。学校の窓口は、教務主任の関戸ですので、よろしくお願いします。みなさんの入学を今から楽しみにしています。

平成25年度第3学期始業式 式辞


 明けましておめでとうございます。平成26(2014)年の新春を迎え、本日の始業式に臨む「きらっと」輝くみなさんのすばらしい態度に接し、第3学期も活躍が期待できると実感しました。

 さて、13日間の冬休みは、みなさんにとっていかがでしたでしょうか。3年生は念願成就に向けて受験勉強に励まれたことでしょう。1・2年生は勉強と部活動の両立を図り、努力を続けてきたことでしょう。また、お正月を迎え、親戚の方への挨拶や家族の一員としての役割も十分に果たせたものと思います。

 ここで、第3学期始業式にあたり、2つのことを話したいと思います。
 一つ目は、自分の目標や願いをもち、それを実現できるよう、最初にきちんとした計画を立てて行動してほしいということです。「一年の計は元旦にあり」ということわざがあります。計画がなければ、努力することもできません。何事にも、最初に計画や準備をすることを忘れないでください。

 二つ目は、行動・実践することのすばらしさを知り、決して躊躇わず、前に出てほしいということです。馬にまつわることわざの一つに『馬には乗ってみよ、人には添うてみよ』というものがあります。何事もやってみなければ、本当のところはわからないのです。みなさんの実践力・行動力を大いに期待しています。

 いよいよ今日から第3学期が始まります。みなさんにとって学力づくり・心づくり・体力つくりの総まとめの学期です。また、大切な友達や先生と共に過ごした学級の総まとめであることも忘れないでください。そして、自分の「思い出袋」がいっぱいになり、この1年間「とても楽しかった」と言える自分であってほしいと願っています。

 今年は午年(うま年)です。未来に向かって夢と希望をしっかりともち、軽快に駆け抜ける1年にしたいものです。今年も先生方、そして保護者や地域の方々は、常にみなさんを応援しています。この第3学期も、自分を信じ、自分の伸び代を広げていきましょう。

平成25年度第2学期終業式 式辞

  この「聖が丘」から遠く男体山を眺めると、雪景色の美しさに目を奪われそうになります。また、この「聖が丘」から近くの街に足を踏み入れると、華やかに彩る深紅のポインセチアに目が止まります。今日で77日間の第2学期が無事終了します。今、この終業式に臨むみなさんの真剣な態度から、「充実した2学期を過ごせた」という自信が伝わってきます。

  さて、第2学期を振り返ってみると、みなさんの活躍の日々が昨日のことのように蘇ってきます。9月の秋季大運動会に始まり、新人各種大会、各種音楽祭や美術展・陶芸展、聖が丘祭、駅伝競走大会など、多方面にわたる活躍は、私たちだけではなく、保護者や地域のみなさんにも、多くの感激と感動を与えてくれました。これらの数々の活躍を通して、みなさんは充実感や達成感を味わうとともに、学級の温かさや仲間の大切さ、先生方の愛情を実感していることと思います。そして、そのように思える「心の成長」に、うれしさと喜びを感じているのではないでしょうか。

 ここで、第2学期終業式にあたり、3つのことを話したいと思います。
 1つ目は、不断の努力を忘れないでほしいということです。つらさや苦しみから決して逃げずに頑張れば、目的は成就します。まさに、これからが自分の力を試すときです。(3年生に向けて)
 2つ目は、自分で考え、判断し、行動してほしいということです。他人任せでは、満足感は得られません。自分の意志で、前へ前へと、歩み出してください。(2年生に向けて)
 3つ目は、正しいことや当たり前のことを堂々とやり通す勇気をもってほしいということです。正しいことに向かうエネルギーを結集し、その一翼を担ってください。(1年生に向けて)

 今年も余白少なくなりました。いよいよ2014年(午年)を迎えます。一年の設計図をしっかりと思い描いてください。3年生は、新年早々、私立高校の受験が始まります。みなさんの頑張りを期待しています。また、2年生と1年生は、進級に向けて、心の伸び代を広げる準備に入ります。みなさんの心の成長を期待しています。

 それでは、健康に気をつけ、事件・事故に遭わないよう、13日間の冬休みを有意義に過ごしましょう。そして、1月8日(水)の始業式には、みなさんが元気に登校するのを楽しみにしています。どうぞ良いお年をお迎えください。

平成25年度人権教室(人権に関する映画会)あいさつ

 みなさん、こんにちは。今日は益子町人権擁護委員の日渡君枝先生をお迎えし、これから「人権教室(人権に関する映画会)」を行います。日渡先生、どうぞよろしくお願いします。

 さて、人権とは、みなさんも知っているように、全ての人が幸せになれる権利、人が人らしく生きる権利のことです。人権の歴史を振り返ると、1948年12月10日、「世界人権宣言」が国際連合において採択され、この12月10日を「人権デー」と定めました。本校でも、毎年12月4日~12月10日までの1週間を「人権週間」と定めて、人権意識を高める様々な活動を展開しています。本年度の「第65回人権週間」の啓発活動重点目標は、「みんなで築こう 人権の世紀 ~考えよう 相手の気持ち 育てう 思いやりの心~」です。

 ここで、昨年度「全国中学生人権作文コンテスト」で内閣総理大臣賞を受賞した男子中学生のコメントが、新聞に載っていましたので紹介します。それは、「人権問題に対してどのように向き合っていきたいと思いますか。」という、記者の質問に答えたものです。

 「温かい心」と「間違いに立ち向かう強い心」の2つを大人になっても持ち続けていきたいです。「温かい心」とは、困っている人を助けるだけでく、空気のように寄り添って心の荷物を軽くする心です。「間違いに立ちかう強い心」とは、友達でも「それは違う。間違っている。」と言える強い心です。この2つをすると、社会からはじかれる時もあるかもしれませんが、僕は必ず守っていきます。自分が大人になり、子どもが生まれたとき、下を向かず、同じことを教えていきたいからです。

  世の中には、まだ人権侵害の行為が見られます。例えば、「いじめ」「差別や暴行・虐待」「プライバシーの侵害」など、あってはならないことが起きています。このポスターを見てください。「いじめはファール しない!させない!許さない!」と書かれています。人権は、互いに尊重され、日々守られていかなければなりません。
 それでは、これから人権啓発映画「声を聞かせて」の鑑賞、そして日渡先生から大切なお話があります。しっかりと人権について学びましょう。

平成25年度学校保健委員会あいさつ


 皆様こんにちは。朝夕の寒さが一段と増してまいりました。暦の上では立冬が過ぎ、北国からは山の初冠雪の便りが届きました。また、木枯らし第1号も吹き、夕暮れの訪れが早くなり、下校完了時刻も4時50分となりました。下校時刻が薄暮の時間帯になりますので、安全に下校できるよう適切な指導を行っていきたいと思います。 
 さて、本日は学校保健委員会の開催に当たり、学校三師であります学校医の田中貞雅先生、学校歯科医の平野良信先生、学校薬剤師の小林郁夫先生には、日頃より本校生徒の健康維持及び健康管理について、きめ細やかな御指導をいただき、この場をお借りし改めて御礼と感謝を申し上げます。また、呉浦PTA会長様、齋藤副会長様、小野澤副会長様をはじめ、PTA常任委員の皆様にも、お忙しい中、御出席をいただきました。誠にありがとうございます。

 現在、生徒たちは様々な場で活躍し、実績を上げております。芳賀教育美術展での久保賞や学校賞の受賞、芳賀地方芸術祭での数々の入賞、郡市駅伝大会での男子準優勝、県駅伝大会での第7位入賞、吹奏楽部定期演奏会での見事な演奏など、一人一人が伸び代を広げる活躍をしています。大変うれしく思っています。こうした目を見張る活躍ができるのも、生徒たちが健康で安全な生活を送っているからでありまして、それを支えてくださっている保護者の皆様、御家族の皆様に感謝を申し上げます。

 本日の学校保健委員会でございますが、資料に基づき、保健委員会の生徒たちが進めていきますので、御指導をお願いいたします。また、後半には、学校歯科医の平野先生から「大切な歯についてのはなし」と題する講話をお願いしてあります。みなさんと共に拝聴させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

益子中学校吹奏楽部第25回定期演奏会あいさつ


 みなさん、こんにちは。本日は、公私ともに御多忙の中、益子中学校吹奏楽部第25回定期演奏会に御来場いただき、誠にありがとうございます。また、日頃より本校吹奏楽部への御支援、御協力をいただき、改めて御礼と感謝を申し上げます。

 さて、今年度は、3年振りに益子町民会館をお借りし、開催することが出来ました。大変うれしく思います。今回で第25回を迎える定期演奏会には、四半世紀にわたる本校吹奏楽部の活躍の歴史が刻み込まれています。

 顧問の柴山孝子教諭、那花幸子教諭の指導の下、部長の大根田宗馬さん、副部長の塚田健太郎さん、鈴木亜美さんがリーダーシップを発揮し、部員の士気を高め、日々練習に励んできました。

 吹奏楽部はこれまで、真岡駅ー七井駅開通100周年記念イベント、ねんりんピックなぎなた交流大会リハーサル、中部地区ぐるみ体育祭、吹奏楽inコットンウェイコンサート、そして金曜日に行われた第19回栃木県中学校総合文化祭への等への参加依頼を受け、立派に演奏してきました。このような対外的な行事への参加を通して、地域貢献・社会貢献という貴重な役割を果たしている、本校吹奏楽部を私は誇りに思います。とても立派です。

 本日は、これまでお世話になった多くの皆様に感謝しながら、部員が一丸となって演奏しますので、最後まで楽しんでいただきたいと思います。

 結びに、これまで本校吹奏楽部に対し御支援、御協力いただきました吹奏楽部後援会、吹奏楽部OB・OG、益子町教育委員会、地域の皆様に心より御礼と感謝を申し上げ、あいさつといたします。

平成25年度第5回朝会講話「益子町中学生海外派遣団の出発にあたって」


 第16回益子町中学生海外派遣団14名(中学生12名、引率者2名)が、11月8日(金)にイギリスのセント・アイヴスに向けて出発します。11月16日(土)までの9日間、主にセント・アイヴスに滞在し、ホームステイをしながら、リーチ工房訪問、作陶体験、セント・アイヴス・スクールでの授業参加や国際交流活動等を行います。

 今回、益子中学校からは、団員として2年生の青山優果さん、川上桃子さん、齋藤慎平さん、廣田凌雅さん、古澤楓花さんの5名が参加します。引率者は、田野中学校の山口 宏校長先生と七井中学校の大塚幸枝教頭先生です。

 この海外派遣の目的は「外国の風土や歴史・文化を直接見聞し、また、現地の人々との触れ合いなどの体験活動を通じて、国際感覚をもち郷土愛に優れた青少年を育成する」ことにあります。

 昨年度から、海外派遣先がイギリスのセント・アイヴスに変わりました。その理由は、日本初の人間国宝である濱田庄司氏とイギリス近代陶芸の道を開いたバーナード・リーチ氏の親交がきっかけとなり、益子町とイギリスのセント・アイヴスの交流が始まり、昨年9月20日にセント・アイヴスと友好都市協定を締結し、その調印式に先立ち、中学生をセント・アイヴスに派遣することになったからです。

 今日の朝会は、8日に出発する5名のみなさんから、海外派遣にあたっての抱負を述べてもらいます。そして、元気に出かけてほしいと思います。9日間の海外研修の成果を楽しみにしています。ぜひ、ぜひ多くのことを学んできてください。みなさんの活躍を期待しています。

平成25年度第4回朝会講話「スポーツ・オノマトペについて考える」


 10月を迎え、秋らしさが増してきました。秋といえば、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋など、秋を表現する言葉はたくさんあります。

 今日は、スポーツの掛け声について考えてみたいと思います。先週の9月26日、27日の2日間にわたり、郡市新人各種大会がありました。この大会で感動したことがあります。
 一部のスポーツ(声を出してはいけないスポーツ)を除き、選手は大きな声を出し、試合をします。今回、特に感動したのはバドミントン団体戦の本校の選手の掛け声です。「エイ!」「ヤー!」とか、実に勇ましく、プレーに力強さを感じました。試合結果は、もちろん団体戦優勝でした。

 トップアスリート(一流選手)ほど、試合中に「声」を出します。例えば、ハンマー投げの室伏広治選手は「ンガーッ」と叫びます。また、卓球の福原愛選手は「サー」と大きな声を出します。それは、どうしてでしょう。

 実は、スポーツ時に「声」を出すことで、よい成績が期待できるのです。こうしたスポーツシーンで用いられる「声」を「スポーツオノマトペ」と名付けています。この「オノマトペ」とは、フランス語に語源を持つ擬音語・擬態語を意味します。スポーツで声を出すことが、よい成績につながるということは、科学的に分析されています。

 さらに、詳しく説明すると、選手の立場では、実際に声を出すことで、「自分のプレーが上達する」「リズムやタイミングが保てる」「自分に負けない、絶対に勝つという自己暗示をかける」「モチベーションを高める」などの効果が得られます。

 それぞれのスポーツで、声の出し方に違いはありますが、自分は試合中にどんな「声」を出すのか、意識してプレーすることが大事です。そして、その「声」というのは、普段の練習の中で身に付け、使いこなしていくことが大切です。

 ちなみに、私は中学、大学でソフトテニスをしていました。中学時代は「エイ!」「ハーイ!」と声を出していました。大学時代では、ボールをつなぐときは「ヨシ!」「ソレ!」、そして、シュートボールでサイドやクロスに打つとき、前衛アタックのときは、必ず「オリャ!」と声を出していました。

 スポーツは中学時代では終わりません。これから高校、そして生涯にわたりスポーツを続ける人もいます。ぜひ、「声」を出して試合をしましょう。そして、自分のプレーを上達させてください。

平成25年度秋季大運動会あいさつ

 みなさん、おはようございます。朝の涼しさとともに、ゆるやかに秋めいてきました。

 本日は、御多用の中、益子町産業建設部長 三宅明男 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席をいただき、ここに秋季大運動会を開催できますことを大変うれしく思います。ありがとうございます。

 さて、生徒のみなさんは、この1週間、変わりやすい天候の中で、集中を切らさず、全力で練習に取り組んできました。この真摯な姿に、頼もしさと誇らしさを感じています。今日は、クラスの団結力を更に高め、この運動会に賭ける意気込みを見せてほしいと思います。そして、忘れることのできない感動を共に味わいましょう。

 ここで、保護者の皆様、地域の皆様に申し上げます。日ごろより本校の教育活動に対し、御理解と御協力をいただき、誠にありがとうございます。お陰様で、この夏も、生徒たちは文武両道の活躍をすることができました。改めて皆様に御礼と感謝を申し上げます。本日の運動会、生徒たちは精一杯頑張りますので、御声援の程よろしくお願いいたします。

 それでは、生徒のみなさん。今年のスローガンは「Smiling and Doing Our Best! ~輝け!熱い舞台の主役たち~」です。このスローガンは、最優秀賞に選ばれた3年青柳優希さんの作品です。一人一人が輝き、最善を尽くし、勝利を目指して頑張りましょう。

平成25年度第2学期始業式 式辞

 残暑が厳しいとはいえ、秋の気配が感じられてきました。コスモスの開花も見られ、また、リンドウの花の便りも届いています。小さい秋の足音が聞こえてきます。

 44日間の長い夏休みが終わりました。今日からいよいよ第2学期が始まります。今年は、みなさんにとって、自らの「伸び代」を広げる、感動的な夏になったことでしょう。郡市総合体育大会の活躍に始まり、県総合体育大会、県吹奏楽コンクール、全国こども陶芸展での大活躍、また、野球・卓球男女・ソフトテニス男子の関東大会出場、さらには、卓球男女・陸上競技男子3000mでの全国大会出場など、輝かしい活躍が見られました。

 また、8月27日に文部科学省が公表した「全国学力・学習状況調査」の結果においても、本校は全国平均を上回るなど、努力の跡が見られ、とても感心しました。正に文武両道の活躍だと思います。

 さて、第2学期を迎えるにあたり、二つのことを話したいと思います。

 一つ目は、「自分を奮い立たせ、目指す目標に近づけてほしい」ということです。私は本校のある女子生徒から学びました。それは、自分が目指す目標を公言し、それを実現させようと努力し続ける姿です。つまり、有言実行です。自分を奮い立たせない限り、有言実行はあり得ません。

 二つ目は、「最高の学級づくりに自分を賭けてほしい」ということです。最高の学級、それは「この学級が大好きだ」と言える自分がいることです。学級のために、みんなのために、自分ができることを見つけ、一生懸命に働くことです。そして、自分を生かすことに喜びを感じてほしいと思います。

  この2学期は運動会、新人各種大会、芳賀地方芸術祭、聖が丘祭、駅伝大会、そして、3年生にとっては受験が待ち構えています。ぜひ自分を奮い立たせ、目指す目標に近づけてください。また、自分を生かすことに喜びを感じられるよう、最高の学級づくりに貢献してください。

 今日から始まる、この2学期。多くの感動と感激がみなさんを待っています。共に手を携え、目標を実現させましょう。みなさんの活躍を大いに期待しています。終わります。

第58回県大会優勝・祝勝会並びに第43回関東大会出場壮行会あいさつ


 本日は、第58回栃木県少年野球大会優勝・祝勝会並びに第43回関東少年軟式野球大会出場壮行会に御招待をいただき、誠にありがとうございます。このたびの県少年野球大会の優勝は、本校として17年ぶりの快挙であり、実に誇らしく、見事な大勝利であります。
 ここに、益子中学校野球部保護者会長 木村幸一様をはじめとする保護者会の皆様、そして選手諸君に衷心よりお祝いを申し上げます。
  さて、8月2日に行われた第1試合の南河内第二クラブ(南河内第二中学校)との激戦は、県少年野球大会の球史に残る名勝負となりました。選手諸君の気迫と集中力、そして卓越したチーム力が相手校を圧倒し、見事大勝利を収めました。感動と感激の嵐が会場全体を包み込み、勝利の余韻に浸りました。今までに体験したことのない好ゲームを展開してくれた選手諸君に改めて賛辞をおくります。おめでとう。
 そして、決勝戦では那須第一クラブ(三島中学校)と対戦し、2点を先取されたものの、好球必打の鉄則と堅い守備力、そして友を信じあきらめないチーム力に支えられ、14対2で大勝利し、見事優勝の栄冠を勝ちとりました。優勝旗を掲げ、ダイヤモンドを堂々と1周する選手諸君の晴れ晴れとした表情に、強さと逞しさを感じました。この県大会優勝は、益子町民誰もが望んでいたことであり、その夢を実現した選手諸君は限りなく輝く存在であります。
 ここで、第43回関東少年軟式野球大会出場するにあたり、選手諸君に勝負に望む心構えを申し上げたいと思います。勝負には「責任の初戦」「感謝の第2戦」「決意の第3戦」があります。栃木県代表として出場する場合、その背後には多くの敗れた学校があり、一度も勝てなかった学校があることを忘れてはなりません。そう思うと、初戦はぜひ勝とうという気持ちで戦ってほしいと思います。次に、第2戦は、これまで応援してくださったお父さん、お母さん、御家族、導いてくれた指導者や監督、そして選手諸君への惜しみない支援をしてくださった町当局をはじめとする、多くの皆様に対する感謝の気持ちで戦うことが大事です。そして第3戦は己が心のおもむくまま、勝利にこだわる「決意の戦い」です。
 益子中学校の宝である君たちが、この夏の熱い戦いを通して、技量を高め、更なる勝負感と勝利感を身に付け、一回りも二回りも大きく成長することを期待しています。 
 私は残念ながら、みなさんの応援に行くことができません。今日は、全国中学校卓球大会並びに陸上競技大会の応援のため、岐阜市に来ています。関東地方から遠く離れた東海地方にいますが、心の中でしっかりとみなさんを応援させていただきます。
 結びに、選手諸君の御活躍と益子中学校野球部保護者会のますますの御発展を祈念いたし、祝勝会並びに壮行会のあいさつといたします。
    平成25年8月17日

平成25年度第1学期終業式 式辞

 校長室から外に目を向けると、花壇に植えられたひょうたんの蔓が日ごとに勢いを増し、緑の風をつくりながら凉を届けてくれます。
 今日で71日間の第1学期が無事終了します。今、この終業式に臨むみなさん一人ひとりの真剣な表情や態度には、充実した日々を過ごせたという自信がみなぎっています。

 この1学期を振り返ってみると、みなさんの多くが自分の伸び代を広げられたと思います。ただ、伸び代の幅は一人ひとり違いがあります。また、伸び代の内容にも違いがあります。それは当然のことです。大事なことは、少しでも自分の伸び代を広げられたという事実です。

 例えば、学力や学びの伸び代を広げられた人は、授業に真剣に取り組むとともに、家庭学習にも力を入れることができた人です。そして、学習内容が「わかる」というレベルから、テストが「できる」というレベルまで、努力を続けた人だと思います。

 次に、心や生活の伸び代を広げられた人は、自分だけでなく、周りの人たちを幸せにした人だと思います。誰もがやらない仕事、つまり見えない仕事を進んで行うことができる人です。そして、心の伸び代は、善い行いとなって現れ、前へ前へと後押しするエネルギーを生み出す原動力となるのです。

 また、自分の健康や体力の伸び代を広げられた人は、睡眠・食事などの自己管理や、積極的な体力つくりに挑戦できた人です。睡眠・食事などの自己管理ができる人は、欠席も少なく、部活動でも活躍することができます。体力つくりに挑戦できる人は、体育の授業や部活動の練習を休みません。

 さて、この1学期を振り返るにあたり、みなさんが自分を評価する客観的な資料が、通知表だと思います。自分の伸び代がどのように広がったかを、単なる数値だけでなく、先生方が思いを込めて書いてくださった文章を参考にして、ぜひ振り返ってほしいと思います。そして、自分の努力の様子をしっかりと確認し、夏休み中の新たな挑戦に向かって、心を奮い立たせてください。

 いよいよ明日から44日間の夏休みが始まります。健康管理に努め、交通事故などに絶対あわないよう、安全・安心な生活を心掛けてください。有意義な夏休みにしましょう。9月2日の第2学期始業式に、元気なみなさんに会えるのを楽しみにしています。

平成25年度選手激励会講評


 みなさん、こんにちは。ただ今は、生徒会長さんの激励のことばに続いて、各部の部長さんから決意発表がありました。とても力強く、そして頼もしく、立派な決意発表でした。
 いよいよ7月20日から夏休みに入り、芳賀郡市総合体育大会各種大会、栃木県吹奏楽コンクール、そして各種作品展やコンクール大会が始まります。

 3年生にとっては、これまで積み上げてきた努力の成果を発揮する重要な大会となります。悔いのない、そして「精一杯頑張った」と言える大会となることを期待しています。1・2年生のみなさんも、3年生のリーダーシップの下、チームの一員として全力を尽くしてください。

 ここで、みなさんに三つのことをお話して、講評とします。

 一つ目は、「粘り強く取り組み、最後まで決してあきらめない」ということです。集中力を切らさず、もてる力を存分に発揮してください。

 二つ目は、「チームの団結力の下、これまでにない最高のチーム力を発揮してほしい」ということです。チームの結束力を強め、底力を蓄え、力を出し切ってほしいと思います。

 三つ目は、「一人一人が学校の代表であることを自覚し、これまで支えてくれた多くの方々に感謝し、大会に臨んでほしい」ということです。一人ひとりが自分の伸び代の広がりを実感できる大会にしてください。

 今、私の脳裏には、みなさんの活躍する姿が浮かんできます。先ほどの決意表明が、まさに現実となり、喜びとうれしさに包まれるよう、大いに期待しています。みなさんの健闘をお祈ります。

平成25年度保護者会並びに携帯電話講習会あいさつ


 皆様、こんにちは。校長の岡でございます。本日は、大変お忙しい中、授業参観、携帯電話講習会、そして保護者会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。また、皆様には、日ごろより本校の教育活動に対し、御理解と御協力をいただき、心から感謝を申し上げます。

 さて、7月に入り、1学期も残すところ2週間となり、19日に終業式を迎えます。中学校は4月から6月まで、大きな行事が多く、充実した日々を過ごすことができたと実感しております。生徒たちも、忙しい中にも、大変落ち着いた生活を行い、よく頑張っています。

 4月のPTA総会のあいさつの中でも、生徒の伸び代を広げる教育について、お話をさせていただきました。学力面での「学びの伸び代」、徳育面での「心の伸び代」、体育面での「体力の伸び代」ということで、教育活動を展開してまいりました。

 その中で、特に先日、実施した1年の宿泊学習、2年のマイ・チャレンジ活動、3年の修学旅行において、いろいろな方々にお世話になったわけですが、生徒たちのよさやすばらしさをたくさん褒めていただきました。「心の伸び代」を広げられていることに、校長としてとてもうれしく思っています。

 また、PTA総会のあいさつの中で、お話をさせていただいた部活動の削減の問題についてでございます。今後、現在小学6年生の児童に、部活動公開や部活動希望調査などを行いながら、その結果をもとに慎重に検討していきたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願いします。

 さて、本日は本校はもとより、すべての中学校の喫緊の課題である携帯電話の利用、特にネット利用問題について、講習会を実施させていただくことになりました。県内の青少年のネット犯罪に絡む人数は1,000人を超えていると言われています。フィルタリングについても、県内中学校では70%弱にとどまっているのが現状です。
 中学生が携帯電話をもつことで、トラブルに巻き込まれ、精神的負担を抱え、悩み、苦しみ、学校に来られなくなるなど、様々な変化が生じてきています。この問題を解消するためには、親権者である保護者の強い姿勢が求められます。

 そこで、本日は、講師として栃木県県民生活部青少年男女共同参画課主査瓦井寬子様をお迎えし、保護者の皆様と生徒が一緒にお話を聞き、学んでいただくための「携帯電話講習会」を開催することとなりました。
 それでは、瓦井先生、よろしくお願いいたします。

平成25年度第3回朝会講話「学級力を高める」

 みなさん、おはようございます。今日もみなさんの力強いあいさつが体育館に響き渡りました。あいさつが響き、笑顔が広がる学校は、素敵な学校だと思います。1学期最後の朝会講話となります。いよいよ夏休みまで2週間余りとなりました。

 さて、今日の講話は「学級力を高める」ということについて、お話をしたい思います。昨日、「魅力ある学校づくり」研究主任から、学校生活についての調査結果をいただきました。すでに、保健室前の廊下にも掲示されていますので、見た人もいると思います。その結果を見ると、「学校が楽しい」という調査項目について、「楽しい」と肯定的な回答をした生徒の割合は約96%、約370名のみなさんが「学校が楽しい」と回答しています。すばらしいことです。みなさんの居場所が十分に確保されている証拠です。学級の雰囲気がよく、友達関係がとても良好だと言えます。つまり、みなさんは自分の学級が大好き、学級力が高まっていると言えます。

 それから、「学校が楽しい」という理由の中には、部活動や授業等もあります。そこで、「授業がよくわかる」という調査項目の結果を見てみると、「よくわかる」と肯定的な回答をした生徒の割合が約91%に上ります。約350名もの生徒が「授業がよく分かる」と回答しています。みなさんの意欲の表れです。ただ、「分かった」と思い、それでよしとしてしまうと、必ずしもテストができるとは限りません。「分かる」から「できる」までに自分を高めていく必要があります。 
 そのためには、やはり「学びに向かう集団」としての学級力を高めていく必要があります。毎日、教室を訪問して感じることは、みなさんの学びに向かう姿がすばらしいということです。学級力を高めている証拠です。学級力が高まれば高まるほど、学習にも、生活にもやりがいを感じ、自分のよさを更に発揮しようとします。一人一人が学級の主役ですから、学級力を高め、居心地感のよさの感度を高めてほしいと思います。
 終わります。

平成25年度第2回朝会講話「強くなるための3つのポイント」

 みなさん、おはようございます。今日は、「運動部で活躍し、強くなるための3つのポイント」について話をします。

 強くなるためのポイントその一は、「よき指導者に出会い、練習をしっかりと行うこと」です。練習を休まないこと、集中して練習に取り組むこと、考えて練習すること、そして、指導者の助言に耳を傾けることです。練習は指導者が管理し、練習内容も指導者が与えてくれます。すべて指導者に任せることができます。

 しかし、強くなるためにはもっと大切なことがあります。強くなるためのポイントその二は、「睡眠時間を十分確保すること」です。授業中眠たくなるというのは、睡眠不足です。ただし、睡眠時間には個人差があります。また、深い眠りの人と浅い眠りの人では、睡眠時間が異なります。熟睡できる人は6時間程度で大丈夫かもしれません。でも、浅い眠りの人は8時間以上睡眠が必要でしょう。睡眠不足では、元気に動き回ることができません。

 実は、強くなるためには、さらに大切なことがあります。強くなるためのポイントその三は、「栄養(食事)をしっかりと摂ること」です。朝食をしっかり摂ること、特に、ごはんをしっかりと食べることが基本です。ごはんを食べるほどしっかりと走れる。しっかりと動くことができるのです。つまり、持久力を高めます。疲れを回復させます。ごはんには、疲れを回復される働きがあります。その他、牛乳を毎日コップ2~3杯飲む、カルシウムを多く含む食品を食べることが大切です。

 以上、3つのポイントについて話をしました。ここで大切なことは、練習は指導者が管理できますが、睡眠と栄養(食事)は管理できません。それでは、睡眠と栄養は、誰が管理するのでしょう。それは自分自身です。自己管理が一番大切なのです。この2つを管理することができれば、必ず今よりも強くなります。それとは逆に、この2つが管理できなければ、今より強くなることはありません。

 さて、明日から県春季大会が始まります。どの部も力を発揮するためには、睡眠と栄養(食事)が不可欠です。また、大会中は間食(捕食)も大切です。「おにさんみよーか」という合い言葉があります。「おにさんみよーか」とは、おにぎり、サンドイッチ、ミルク、ヨーグルト、果物を指しています。
大会中もしっかりと食べ、ぜひ活躍してください。終わります。

平成25年度後援会総会あいさつ


皆様、こんばんは。校長の岡でございます。本校3年目となります。皆様には、日頃より本校の教育活動に対し、温かい御支援、御協力をいただき、心より御礼と感謝を申し上げます。

 新年度がスタートして、早2か月が過ぎようとしております。この間、生徒たちの活躍が随所に見られました。特に、郡市春季陸上競技大会では、2年連続男女総合準優勝という堂々たる成績を収めることができました。また、郡市春季各種大会では、ソフトテニス男子団体優勝、弓道男子・女子団体優勝、卓球男子・女子団体優勝、柔道女子団体優勝、そしてバドミントン女子団体準優勝、バレーボール団体第3位という成績を収めました。優勝が6つ、準優勝が1つ、そして第3位が1つという好成績を挙げ、個人の種目を合わせると、多くの部が県大会出場となりました。このような活躍ができるのも、後援会の皆様の御理解と御協力のお陰でございます。この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げます。

 さて、益子中学校では、これから学級減が続き、教職員の数も減少していきます。来年度は学級数が10学級になるに伴い、教職員が2名減る予定です。そのため、部活動数の削減について検討し始めました。平成26年4月から部活動数を2つ削減する方向で検討しています。募集停止をかけますので、すぐになくなるわけではありません。現在の1年生が2年生になったときに、募集停止の部活動が2つあるということです。

 今年度の1年生の入部状況ですが、特に顕著な傾向として、男女いずれかが入部0という部が増えているということです。入部0の部活動ですが、卓球部女子、剣道部女子、柔道部女子、弓道部男子、パソコン部女子が入部0でした。今後検討を重ねながら、募集停止をかける部活動については、慎重に決めていきたいと思いますので、御理解と御協力をお願いいたします。

 結びに、毎月「学校だより」を配布してくださっている、各自治会長様に御礼を申し上げ、あいさつといたします。本日はお世話になります。

平成25年度第1回朝会講話「学校に正の連鎖を起こそう」

 みなさん、おはようございます。今日は、「学校に正の連鎖を起こそう」ということについてお話をします。

 まず、正というのはプラスという意味です。逆に、負というのはマイナスという意味です。数学では正の数、負の数という言い方をしています。つまり、「正の連鎖」とは、次々とプラスの作用が働いて良い結果を生み出していくことを言います。ぜひとも、益子中学校に「正の連鎖」を起こしていきましょう。よい行いを鎖のようにつないで、学校を明るく、そして楽しくしていきましょう。

 それでは、具体的にどうしたらいいかということです。ここで、みなさんに「恩送り」という言葉を紹介します。「恩送り」とは、誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送る。そして、その送られた人がさらに別の人に渡す。そうして「恩」が学校の中をぐるぐる回ってゆくのです。 「恩送り」では、親切をしてくれた当人へ親切を返そうにも、適切な方法がない場合に第三者へと恩を送ります。恩を返す相手が限定されず、比較的短い期間で善意を具体化することができるのです。

 例えば、自分が学校を休んだとき、Aさんが給食当番の仕事をしてくれたとします。自分はAさんに親切を返そうと思っても、適切な方法がありません。そこで、Bさんが学校を休んだとき、今度は自分が進んで給食当番の仕事を行い、恩を送ります。
 また、自分が学校へ行けないとき、Cさんが親切にも家まで迎えに来てくれたとします。自分はCさんにその恩を返そうとしても、適切な方法がありません。そこで、Dさんが学校に行けず困っているとき、今度は自分が家まで行って学校に来るよう働きかけを行い、恩を送ります。

  この「恩送り」といったモラル・常識は、人間社会が古くからもっている良識の一つです。自分が受けた恩を、また別の人に送り伝えていくことは、誰にでもできます。小さなことから少しずつ、できることをやっていきましょう。この「恩送り」で、益子中学校に「正の連鎖」を起こし、学校を明るく、そして楽しくしていきましょう。終わります。

平成25年度生徒総会あいさつ

 みなさん、こんにちは。平成25年度第1学期がスタートし、早3週間が過ぎようとしています。みなさんは、これまで始業式、入学式、対面式・部活動紹介などを行い、益子中学校の生徒としての自覚と誇りを新たにし、学校生活を送ってきたことでしょう。そして、この3週間、新しい学年で、新しい学級で先生や友達と過ごし、「居がい感」や「居心地感」を感じながら過ごしていることと思います。

 元気なあいさつが教室や廊下などから聞こえてきます。8時15分になると、一斉に朝の読書が始まり、教室には誰もいないかのような静寂感が漂っています。授業中の態度にも真剣さが伝わってきます。校庭での体育の授業でも、大きなあいさつやかけ声が聞こえ、躍動感あふれる姿が目に飛び込んできます。昼休みも、元気に遊ぶ姿が見られます。清掃の時間も、しっかりと取り組んでいます。実にすがすがしく、すばらしい限りです。

 このようなみなさんのすばらしさは、本校生徒会のすばらしさと比例しているのです。つまり、活気があって盛り上がりのある生徒会は、やる気のあるすばらしい学校になるのです。

ですから、生徒会役員だけが活動するものではありません。今、ここにいる生徒のみなさん一人ひとりが、生徒会活動の土台をしっかりと支えていることを忘れないでください。また、生徒会は、みなさんの学校生活をより豊かに、より楽しく、より潤いのあるものにするために、自主的に活動する組織です。つまり、生徒自身の、生徒自身による、生徒自身のための活動組織が生徒会なのです。 
 そのためにも、みなさんは、何かをしてくれるのを待つのではなく、自分がみんなのために、あるいは学校のために、何ができるのかを考え行動することが重要です。「受動的な待ちの姿勢」でなく、「能動的で、自ら考え行動する」という姿勢を大切にしていきましょう。 

 さて、これから年に一度の生徒総会が始まります。生徒会長さんを中心に、本日の総会の準備をしっかりと行ってくれました。この1年間の生徒会行事や各種委員会の活動が活発になり、「益子中学校は、生徒たちがよく頑張っているから、いつも輝いている」と言われるよう、しっかりと計画を立て、実行していきましょう。

 今年度の生徒会活動目標は「笑顔が輝く益中」です。そして、メインテーマは「SMILE益中」です。ぜひとも、実行力、機動力のある生徒会を目指し、一人ひとりの力を結集させ、充実感と達成感を味わい、感動のある1年にしていきましょう。みなさんが大いに活躍してくれることを期待しています。終わります。

平成25年度創立記念集会あいさつ

 みなさん、こんにちは。今日の創立記念集会にあたり、益子中学校の歴史について、少しお話をします。

 本校の創立は、昭和22年4月1日です。そして、4月28日に開校式を行いました。生徒のみなさんも知っているように、1945年(昭和20)8月15日に終戦を迎え、GHQ(アメリカ合衆国)の占領下に置かれました。急速に日本の民主化が始まり、その一つが「教育の民主化」でした。

 これまでの教育制度が大きく変わり、6・3・3・4制による教育制度改革が行われたのです。つまり、小学校は6年間、中学校・高等学校は3年間、そして大学は4年間という教育制度の下、新しい中学校が全国一斉につくられたわけです。ですから、小学校の創立記念日と異なり、中学校はみな同じ時期に創立されたことになります。益子中学校は、今年で65回目の誕生日を迎えました。

 益子中学校のこの長い歴史を振り返ってみますと、昭和25年4月15日には、木村まさる氏作詞、菅野浩和氏作曲の校歌が制定されました。また、昭和28年3月17日には校旗が樹立され、学校のシンボルが整いました。いよいよ学校に勢いが出始めたころです。

 そして、昭和48年2月28日には新校舎が竣工され、みなさんが入っている教室や特別教室などが完成しました。このころは「栃木県に益子中あり」と言われるほど、文武両道にわたる輝かしい活躍が見られ、県内に益子中学校の名声がとどろきわたりました。

 また、平成9年には創立50周年記念式典を行い、さらに平成19年には創立60周年記念講演会を実施し、保護者の皆様、後援会の皆様、そして地域の皆様とともに、益子中学校の発展をお祝いしています。

 さて、本日は創立記念にあたり、講師として 大山正樹 様にお願いをいたしました。大山様は、益子中学校の第二黄金期といわれる、昭和51年度の卒業生です。

 現在、大山燃料店を経営され、益子町消防団長としても御活躍されています。また、本校の元PTA副会長として、PTA行事はもとより、本校教育活動全般にわたり御支援、御協力をいただきました。本日は大変お忙しい中、お出でいただき、誠にありがとうございます。

 本日の大山様のお話は、生徒のみなさんにとって、益子中学校を見つめ直す良い機会になることと思います。そして、みなさんが本校生徒としての誇りや自信につながることを願っています。しっかりとお話を聞いて、これからの自分づくり、自分探しにぜひ役立ててほしいと思います。
 それでは、大山様よろしくお願いいたします。

平成25年度PTA総会あいさつ

 保護者の皆様、こんにちは。校長の岡でございます。本日は大変お忙しい中、御出席をいただきありがとうございます。また、日頃より本校教育に対し御理解と御協力をいただき、改めて感謝を申し上げます。
 生徒たちは、明るく元気なあいさつができます。そして、礼儀正しく、落ち着いた学校生活を送っていて、とても頼もしく感じています。私は、毎日、何回か各教室をまわり、生徒たちとの会話を楽しんでいます。朝、1年生の教室に入り「おはようございます。」と大きな声であいさつをすると、ある生徒が「校長先生はおもしろいですね。」と話しかけてくれます。「まだ、1週間も経っていないのに、私の正体を見抜いて、君もスゴイね。」と言葉を返すと、「校長先生の全体がおもしろい。」と言うのです。私という人間に関心をもって接してくれる生徒たちが、限りなく愛しいと思います。
 学校は、生徒が主役です。学校は、本来楽しい場所でなければなりません。そのためにも、潤いがあって、語らいができるよう、教師と生徒との信頼関係を深めていかなければならないと思います。さて、先週1週間を振り返ってみますと、入学式をはじめ、対面式、部活動紹介、交通安全教室などが矢継ぎ早にありましたが、生徒たちの取り組む態度は実にすばらしく、学校全体が活気にあふれています。本当にうれしい限りです。
 それでは、この場をお借りいたしまして、大きく2点についてお話をさせていただきます。第1点は本校の学校経営の概要について、もう1点はは部活動削減についてでございます。
 まず、本校の学校経営の概要について御説明いたします。各学年の保護者会資料の表紙の裏面をご覧ください。「2 校訓」をご覧ください。
 本校には、校訓として「聖心」があります。これは平成16年4月1日に、第19代校長 仲田直敏 先生のもとで制定されたものです。本校は古くから「聖が丘」と呼ばれていることから、「聖の心」、つまり「聖心」と定めたわけです。「聖」とは「優れた人」のことです。そして、「聖心」とは「優れた人を目指し、日々努力する心」のことです。この校訓は、本校生徒と職員の心の支えとなっています。この校訓の制定に伴い、学校教育目標も改められました。
 「3 学校教育目標」をご覧ください。
 ・自ら学ぶ生徒・・・学力(知育)にかかわるもの
 ・心豊かな生徒・・・徳育にかかわるもの
 ・たくましく生きる生徒・・・健康(体育)にかかわるもの
 ・郷土を愛する生徒・・・郷土愛にかかわるもの
  これら4つの教育目標を実現する生徒の姿として、「4 目指す生徒像」を設定しております。また、昨年度新たに、「5 目指す学校像」を設定しました。ご覧ください。4つございますが、そのうちの2つについてお話します。

  まず、「生徒が行きたい学校」として、「潤いがあり、語らいのできる学校」を目指したいと思います。生徒同士、生徒と教師が安心して語らいができ、居心地感のある学校にしていきたいと考えています。昨年度から「魅力ある学校づくり」に取り組んでおりますが、いわゆる「不登校の未然防止」の研究です。本校では、毎年20名を超える不登校生徒がおりましたが、お陰様で、昨年度は8名に激減いたしました。今年度はさらにその半減を目指し、一人ひとりが「学校が楽しくてたまらない」という学舎にしていきたいと思います。

  次に、「保護者が通わせたい学校」として、「生徒一人一人の育ちが大切にされ、磨かれ、鍛えられる学校」を目指したいと思います。学校の最大の使命は、「確かな学力」を保証することにあります。生徒の学びや育ちを保証し、情緒や知性を磨き、体を鍛えられるような学校にしたいと思います。

 続いて、「6 学校経営方針」をご覧ください。
 今年度も、教育的瞬間を的確にとらえ、一人一人の生徒に行き届いた指導、規律ある中での温かい指導を行い、生徒の健全な自尊感情を高め、自己確立や自己実現を図るとともに、生徒の伸び代を広げ、充実感と感動のある教育を推進したいと考えております。(共感・共汗・共歓の学校)
 「7 目指す教師像」については、日々の教育活動に当たり、私たち教師が行動指針となるものでございます。これらの教師像を目指し、生徒たちのために努めてまいりたいと思います。

 次に、部活動削減について、今後の方向性についてお話しいたします。現在、本校には運動部・文化部を合わせて13の部活動があります。部活動の数では、郡内中学校で2番目となる多くの部活動を有しています。部活動の数については、各学年の学級数を考慮し検討をしなければなりません。それは、学級数に応じて教員の数が決まっているからです。

 本年度の1年生については、1月下旬まで4学級という見込みでした。ところが、実際には益子中学校への入学者が10名弱減少し、ついに3学級となってしまいました。3学級になったことで、教員も1名減となりました。今後、生徒数の減少は避けられません。それに伴い、教員も減少することになります。これらのことを念頭におき、早急に部活動削減の方向を示す時期がまいりました。
 本来なら平成25年度から削減の方向性を示すところでありましたが、新1年生への入学前の説明ができませんでしたので、今年度は今まで通り13の部活動を開設いたします。
しかし、平成26年度は「待ったなし」の状況ですので、2つの部活動を募集停止したいと考えております。今後、1年間かけてじっくりと検討し、現在の小学校6年生にも、入学説明会の折りに説明できるよう、準備をしていきたいと考えています。
 どうぞ保護者の皆様には、部活動削減についての御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

 最後になりますが、お子様の教育にとって大切なことは、何と言っても、学級担任との信頼関係です。心配なことなどありましたら、どんな些細なことでも結構ですので、学級担任に気軽にご相談ください。本校の職員は、常に、3S「スマイル・サービス・スピード」を合い言葉に、全力で指導にあたりますので、1年間どうぞよろしくお願いいたします。

平成25年度対面式あいさつ

 みなさん、こんにちは。昨日、平成25年度入学式を盛大に挙行することができました。106名の1年生のみなさんの姿がきらきらと輝き、大変うれしく思いました。今日で、中学校生活2日目を迎えました。まだ緊張していることでしょう。でも、益子中学校の1年生になった喜びとうれしさと「しっかりがんばるぞ」という充実感を味わい、中学生としての確かな手応えを感じているに違いありません。

 さて、本日の対面式は、1年生のみなさんが益子中の生徒として、第一歩を踏み出す大切な日です。本日の対面式に当たり、2つのことをお話しします。

 1つ目は、「早く中学校生活に慣れてほしい」ということです。そのためにも、学級・学年・全校へと会話を広げ、友達をたくさん作ってください。益子中学校の生徒は、昼休みに外でよく遊びます。とても行動的です。1年生のみなさんも、自分のよさやもち味を発揮し、より積極的に、より行動的に学校生活を送ってください。

 2つ目は、「益子中の生徒としての自覚をもってほしい」ということです。2・3年生のみなさんが、先輩として手本を示してくれます。例えば、明るく元気なあいさつの仕方、大きな返事の仕方、自転車の正しい乗り方、率先して行う清掃や給食配膳の仕方、部活動への真剣な取り組み方など、益子中の生徒としての心構えを教えてくれます。しっかりと学び、実践してください。
 全校生徒は387名です。みなさんが学校の主役として、新たな益子中学校の文化を創り上げていきます。正に、一人一人が学校の代表です。一人一人がきらりと輝き、学校を動かしていきましょう。

 最後に、この対面式を行うに当たり、事前準備をしっかりとしてくれた生徒会役員のみなさんに感謝し、あいさつとします。

平成25年度入学式 式辞

  木々の緑が柔らかな色合いを見せ、春爛漫の今日の佳き日に、益子町長 大塚朋之 様、益子町議会副議長 黒子秀夫 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席と、保護者の皆様の御列席を賜り、ここに平成25年度入学式を、盛大に挙行できますことは、誠に喜ばしい限りであります。御多用の中、御臨席賜りました御来賓の皆様に、心より御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
  新入生のみなさん、入学おめでとうございます。みなさんの入学を心から歓迎いたします。
  ただ今、呼名のとき、106名のみなさん一人ひとりが、緊張の中にも「益子中学校の1年生」としての新たな決意が感じられました。大変うれしく思います。
  みなさんは、今日この日から、伝統と歴史のある益子中学校の生徒となりました。新しい学校、新しい学級、新しい先生、新しい友達、何もかも新しい中で、それぞれの出会いをどうぞ大切にしていってください。
   さて、本校には、これからの中学校生活の3年間、みなさんの心の拠り所となる「校訓」があります。それは「聖心」です。「聖心」とは「優れた人を目指し、日々努力する心」です。みなさんは、この校訓「聖心」を深く心に刻み、新しい可能性に挑戦し、努力する人になってほしいと思います。
 それでは、中学校生活の出発にあたり、この3年間をどのように過ごしていったらよいか、二つのことをお話しします。
一つ目は「一日一日を積み重ね、大事にしてほしい」ということです。この3年間の千日余りは、実は「一日一日」の積み重ねなのです。この「一日一日」を、どれだけみなさんが大事にできるかということに、中学校生活はかかっています。毎日の授業、学校行事、部活動、家庭学習、友達との交わり、その一つ一つを大切にしていってください。長いようで短い中学校生活、自分のこれからの基礎を形作る大切な時期であり、大切なところです。どうぞ、毎日を大切に進んでいってください。
  二つ目は「失敗を恐れず、自分の意志でいろいろなことにチャレンジしてほしい」ということです。「失敗は成功のもと」ということわざがあります。失敗の中にこそ、失敗のヒントがあるのだから、くよくよしないで頑張れ、という意味です。失敗は決して怖がるものではないのです。また、「自分の意志」でというのは、自分で考え、自分で責任をとるつもりで、ということです。周りの反応を見て、みんながそうだから、自分も同じにしておこう。自分だけ目立つのはいやだから、みんなとそろえておこう。
  みなさんは、これまでこんな考え方をしたことはありませんか。みなさんは中学生です。自分の考えをしっかりともっていれば、たとえ少数でも毅然とした行動がとれるのだと思います。益子中の生徒として、自分の意見をもち、それを堂々と述べ、実行し、そして責任をもってほしいと思います。
   次に、2・3年生にお願いがあります。新入生は、新しい生活に入る期待や喜びと同時に、不安でいっぱいです。早く学校生活に慣れるよう、先輩として、新入生のよき相談相手となってください。
  ここで、保護者の皆様に申し上げます。本日はお子様の御入学、誠におめでとうございます。12年間、慈しみ育て、今日の日を迎えられた、保護者の皆様のお喜びには、計り知れないものがあろうかと思います。私ども教職員は、皆様の御期待に応えるべく、誠心誠意、最大の努力を傾け、教育活動を行ってまいりたいと思います。保護者の皆様の本校教育への御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げます。
   結びに、新入生のみなさんが、本校に学ぶ誇りと自覚をもち、活躍できることを期待し、式辞といたします。

平成25年度第1学期始業式 式辞


 春爛漫の美しい季節を迎えました。山に入り、耳を澄ますとウグイスの鳴き声が聞こえ、心を和ませてくれます。本日、ここに平成25年度第1学期始業式を迎えることができ、大変うれしく思います。

 みなさんは、今日の日を心待ちにしていたことと思います。そして、上級学年に進級した喜びとうれしさで、胸を大きくふくらませていることでしょう。誰にも平等に与えられている、これから始まる1年間という月日を、どのように過ごせるか。それは、みなさん一人一人の至誠・忍耐・努力にかかっています。

 さて、平成25年度のスタートにあたり、みなさんに3つのことをお話します。
 一つ目は、「伸び代」を広げてほしいということです。そのためには、しっかりと目標を立て、努力することが大切です。目標なくして、努力することはできません。自分のよさを出し惜しみせず、「自分という人間」を輝きだせるよう、「前へ」「前へ」と心を奮い立たせてください。

 二つ目は、「学ぶ心」を大切にしてほしいということです。文豪吉川英治の『宮本武蔵』という小説の中に、「我以外皆我師」という言葉があります。自分以外の、人でも物でも皆、自分に何かを教えてくれる先生だという意味です。親から、友達から、学校の先生から、自然から、いろいろなことを吸収し学んで成長します。
ところが、いつのまにか『学ぶ心』を忘れ、友達の欠点を指摘したり、先生への尊敬心を忘れ、愛称で呼んだりすることがあります。すべての人から、学べるということを忘れないでください。

 三つ目は、常に最高の「あいさつ」や「返事」を心掛けてほしいということです。みなさんと交わす「あいさつ」は、楽しさを倍増させてくれます。また、授業中のみなさんの「返事」は、授業に活気を与えます。その場にふさわしい「あいさつ」や「返事」、心のこもった「あいさつ」や「返事」を率先して行い、潤いと活力のある学校生活を送っていきましょう。

 今日は、いよいよ新入生を迎えます。全校生徒は387名になります。みなさん一人一人が努力し、力を発揮しようとすれば、益子中はますます輝きを増してくるでしょう。みなさんの活躍を期待しています。終わります。

平成24年度修業式 式辞

   暖かさが日ごとに増し、私たちの聖が丘にも、桜便りが届きそうな季節となりました。本日、ここに平成24年度最後の授業の日、修業式を迎えることができ、大変うれしく思います。

   ただ今、第1学年代表、第2学年代表の生徒に修了証書を授与しました。この修了証書というのは、みなさんがその学年で勉強することを全部修了したことを証明するものです。そして、それと同時に、4月からは上級学年に進級してもよいことを証明するものです。全員に終了証書を渡すことができましたので、全員進級することができます。おめでとうございます。

   さて、2年に進級する133名のみなさんは、学校生活にも慣れ、4月には新入生を迎え、中学生活にやりがいを感じ、中堅学年として充実した生活を送ることのできる学年です。また、3年に進級する147名のみなさんは、最上級生であるという自覚の下、希望と抱負をもって中学校生活の最終学年を送ることのできる学年です。そして、進路選択という意志決定を迫られる、重大な選択の時を迎えることになります。

    「人は目標があるから頑張れる。夢があるから輝いていられる。」という言葉があります。目標に向かって挑戦し、目標に向かって一生懸命努力する。そのような心構えをもって、4月を迎えてほしいと思います。

  ここで、みなさんに春休み中の宿題を出します。でも、提出してもらうことはありません。心で考える宿題です。それは、進級にあたって大きな目標を立てるということです。平成25年度1年間かけて取り組む「チャレンジ目標」です。「伸び代を広げるチャレンジ目標」をぜひ立ててください。「英検○級合格」「○○で県大会出場」「○○大会優勝」「読書100冊突破」など、取り組むことがはっきりした目標を立てましょう。4月からいよいよスタート。みなさんの活躍を期待しています。

  この後、学級活動の時間に、担任の先生から通知表が手渡されます。1年間の努力の成果と今後の課題を確認してください。そして、家に帰ったら、この1年間をしっかりと振り返りましょう。

   最後に、明日から春休みに入ります。くれぐれも交通事故等にあわないよう安全な生活に心掛けてください。それでは、4月8日の始業式に笑顔で会いましょう。終わります。

第10回朝会講話「東日本大震災発生から2年を迎えて」

   みなさん、おはようございます。
  一昨日、東日本大震災発生から2年を迎えました。あの日のことを誰も忘れることはできません。2011年3月11日、午後2時46分に大地震が発生しました。戦後最悪の自然災害となりました。
  3月8日現在で、この大震災で亡くなられた方は1万5881人、行方不明者は2668人、そして、震災関連で亡くなられた方は2303人です。多くの尊い命が奪われました。ここで、みなさんと共に犠牲となられた方々の御冥福をお祈りしたいと思います。それでは、黙祷を捧げましょう。(1分間の黙祷)
  卒業した3年生のみなさんが1年生のとき、被災された東北地方の岩手・宮城・福島各県の中学生に「空はつながっていますから、元気を出して、がんばってください。」と、励ましの手紙を書きました。その後、その御礼の手紙も届きました。
  今日は、一昨日届いた葉書を紹介したいと思います。被災地である岩手県陸前高田市立小友中学校3年 石川麗乃 さんからの葉書です。

     前略
          震災から、もうすぐ2年が経ちます。
          益子中学校の皆様のご支援のおかげで、小友中学校に再び笑顔があふれるようになりました。
          2011年3月11日、小友中学校と小友町は、大きな傷を負いました。
          でも、今は日本中、そして世界中の方々の応援で明るさを取り戻し、私たちは毎日楽しく過ごしています。
          小友中学校は、3月末に閉校することになりました。
     たくさんの方々からいただいた「元気」と「心」を忘れずに、
          最後まで誇りをもって小友中学校の歴史に幕を閉じたいと思っています。
          この2年間の経験を未来に生かすために、私たちは一歩一歩前に進んでいきます。
          益子中学校の皆様、本当にありがとうございました。
                                                                                                                     早々

  人間には、生きるために忘れることが必要なこともあります。 しかし、忘れぬ努力が必要なことがあります。亡き人への悲しみは、癒えることはありません。今だに苦しい生活を余儀なくされている、多くの方々がいます。また、課題は山積して復興の歩みは遅いと言わざるを得ません。
  風化が心配されている今こそ、日常を取り戻せない人々がまだいる現実を直視したいと思います。そして、私たちは日頃の避難訓練がいかに大切かを学び、この教訓を決して忘れてはならないと思います。
   終わります。

『生徒会誌』第53号に寄せて「発想を変えよう」

  2012年12月10日、スウェーデン・ストックホルムのコンサートホールでノーベル賞授賞式が開催され、山中伸弥京都大学教授がカール16世グスタフ国王からメダルと賞状を授与されました。ノーベル医学・生理学賞は、1987年に利根川進教授が受賞して以来2回目、実に25年ぶりの快挙です。
  山中教授の受賞理由及び貢献は、4つの遺伝子を導入することで成熟した細胞の運命を初期化し、多分化能を有する人工の多能性幹細胞(iPS細胞)を作成することが可能であることを発見したことにあります。山中教授が創りだしたiPS細胞により、脊髄損傷や肝硬変などの組織や臓器が機能不全に至った患者に対する再生医療の現実化や、アルツハイマー等の難病に対する創薬開発の加速化が大いに期待されています。今回のノーベル賞は、開発から六年というスピード受賞となりました。
  その一方で、これまで始末に困る厄介なものとして捨てられていたものが、いま脚光を浴びています。それはカニの甲羅です。カニと言えば、おいしい身を食べるもの、あるいはカニミソとして味わう、というようにもっぱら食べるものというイメージがあります。ところが、今までゴミとして捨てられていたカニの甲羅が、意外なところで人間と繋がるのです。それは、やはり再生医療の分野であり、手術用に使う縫合糸や火傷の治療に利用する人口皮膚として、注目を集めているのです。
  カニの甲羅には、アミノ酸多糖類のセルロースであるキチンという成分がたくさん含まれていて、このキチンを取り出し原料とすることで、カニの甲羅は見事に生まれ変わりました。キチンで縫合糸を作ると、人体がもっている酵素がこの糸を分解してしまうため、抜糸の必要がなくなります。また、火傷治療としての人工皮膚は、キチンがもっていると言われる傷を治す力を利用しているのです。つまり、キチンという成分に目を向けたことで、カニの甲羅は人間にとって役立つものに変身したのです。ノーベル賞受賞とはなりませんが、すばらしい発見だと思います。
  この発見は、私たちに示唆を与えてくれます。それは「発想を変えなさい」「考え方を変えなさい」「ゼロから考え直しなさい」ということです。まさに、スティーブ・ジョブズの言葉「Think different」です。従来の考え方に固執せず、現状に拘らず、新しい発想で物事を変えていくことが、生徒会に求められていることだと思います。
  自分が生徒会を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に生徒会を変えることができるのです。生徒会が新しい学校文化を創出する原動力となり、また学校生活に潤いと感動を与えてくれる牽引力となって、魅力ある学校生活を実現させてほしいと願っています。

『卒業記念文集』に寄せて「希望に向かって雄々しく飛び立とう」

 卒業おめでとうございます。小学校から一緒だった仲間とも別れ、それぞれが新しい進路へと歩んでいく節目の時を迎えました。3年間の中学校生活で自分の伸び代をどれだけ広げられたか、自分自身を振り返る時でもあるでしょう。益子中学校の卒業生として、希望に向かって雄々しく飛び立っていくみなさんに、はなむけの言葉を贈ります。

◇「自分なりの美しい花を咲かそう」
  四季折々に咲く自然の花は、その置かれた場所で美しさを表現しています。色や形の美しさもあれば、人を引き寄せる香の美しさもあります。大切なことは、その置かれた場所で咲くために努力することです。みなさんも自分の居場所を固め、様々なことに力の限りを尽くし、自分なりの美しい花を咲かせて欲しいと思います。

◇「前向きな気持ちで生きていこう」
   誰でも、自分に自信がもてなかったり、劣等感にさいなまれたりすることがあります。でも、自分を含め、人は誰でも人間らしいよさをもっています。自分だけが弱いのではありません。自分を奮い立たせ、夢や希望など喜びのある生き方を見いだしてほしいと思います。マイナスをブラスに変えることができるのは、人間だけがもっている能力です。ぜひ自分を信じ、前向きな気持ちで頑張ってください。

◇「笑顔を大切に生きていこう」
  人間である限り、いつも心が平穏であるはずはありません。心ない人の言動に傷つき、思うようにいかない物事に心騒がせ、笑顔でいることが難しいこともあります。でも笑顔には、物事をうまく進めていくことができる不思議な力があります。それは、チャームポイントとしての笑顔から、他人への思いやりとしての笑顔に質を変えたときに現れるのです。笑顔は、お金を払う必要のない安いものですが、相手にとっては、非常な価値をもつものなのです。まさに、笑顔は人生のパスポートです。笑顔を絶やさず接していきましょう。

◇「本気(木)という一本の木を育てていこう」
  この一本の木は、勉強や部活動など、どんなときでも本気で取り組めば、大きく育っていきます。本気で取り組めば、自分の伸び代を広げることもできます。ですから、厳しいことやつらいことにも逃げないで、どんどん挑戦していってほしいと思います。本気でやれば、大抵のことはできます。

   みなさんの今後の活躍をお祈りしています。

『立志記念文集』に寄せて「夢実現に向けた努力を始めよう」

   立志の時を迎えた2年生のみなさん、おめでとうございます。志とは自らの志を立て、その実現に向けた努力を始めることです。人間は、ただ何となく毎日を過ごしているだけでは、自分の存在感が薄れ、自分を見失いがちなります。そうならないためには、自分は何を目指して生きているのかという、将来の目標や生きる意義を見つけることがとても大切です。
  この立志の時にあたり、自分が向かう目的を見つけ、将来への方向性を見定めて、自分を支える土台の基礎を築いてほしいと思います。そして自分の志を立てること、つまり「自分軸」を明確にすることで、「よく生きよう」とする意欲が生まれてくるのです。平成17年「心のノート」でメジャーデビューしたシンガー・ソングライターの大野靖之さんは、「夢は口に出した瞬間から叶う」と言っています。
  彼は、アーティストを目指していた高校生のとき、乳がんで病中だった母親を亡くしました。闘病中にもかかわらず、自分を励まし支えてくれた母親に感謝し、中途半端な生き方を変えようと決意したと言います。その後、彼は後悔の念を振り払うように、アルバム「命歌」リリースし、路上ライブを始めます。やがて、ある中学校教諭の目にとまったことがきっかけとなり、全国の学校を回り学校ライブが始まりました。以来、ホスピスや児童養護施設などを訪ね「命」や「家族」テーマにした歌を歌い続けています。彼の歌は、人間が生きていくための「大切なもの」に気付かせてくれます。
  これからみなさんが大人へと成長していく段階において、これからの時期こそが、精神的にも肉体的にも大きく成長する時期です。また、社会にも自分の責任が問われることになります。
  これからの人生では、困難なことや失敗することもたくさんあると思います。様々な経験を積む中で、自分を磨き、たくましい人間になってほしいと思います。そして、自分の決めた志をいつも胸に抱き、前向きに、正々堂々と人生を歩んでほしいと思います。
  最後に、私の好きな言葉、ドイツの文学者ヘルマン=ヘッセ言葉を贈ります。
   すべての人間の生活は、自分自身へと向かう道である。
  自分自身を求めて真剣に生きれば、失敗したり挫折したりしたときには、それだけ苦しみも大きいと言えます。しかし、自分なりに全力で努力したならば、それは懸命に生きた証しであり、後悔することはないでしょう。その体験は、自分自身へと向かう人生の長い道のりの一歩であるからです。    
   みなさんが自分の夢実現に向けた努力を続け、その夢が叶うことを願っています。

「3年生を送る会」あいさつ

  みなさん、こんにちは。本日の「3年生を送る会」の開催にあたっては、生徒会役員のみなさんが中心となり準備をしてくれました。本当にうれしく思います。
 さて、平成25年がスタートして、早2か月が過ぎようとしています。「光陰矢の如し」の諺どおりです。3年生のみなさんにとっては、卒業まであと2週間余りとなりました。3年生のみなさんは、学校の顔として、常にリーダーシップを発揮し、学校全体を大いに盛り上げてくれました。部活動、委員会活動、清掃活動など、すべてにわたり、下級生をリードし、益子中生徒としての誇りある姿を下級生に態度で示してくれました。本当にありがとう。1・2年生は、みなさんの姿に勇気をもらい、あこがれを抱き、感謝しながら今日まで頑張ってきたと思います。
 今日の「3年生を送る会」は、3年生のみなさんに感謝する会でもあります。本日は映画「おおかみこどもの雨と雪」を見ながら、残り少ない中学校生活の思い出を積み重ねてください。この映画のテーマは「親子」です。19歳の少女が「おおかみおとこ」と出会い、その間に生まれた「おおかみこども」の姉と弟の、成長から自立するまでの13年間を描いた作品です。
 二人の「おおかみこども」が、自然豊かな田舎町で様々な人や獣と出会い、時には楽しく元気に、時には悩み傷つきながら、「自分の世界」を見つけ出すまでを描く作品ですので、じっくりと鑑賞してください。 
 最後に『夢待列車』を紹介して終わりたいと思います。

                            『夢待列車』
                                 作詞・作曲 川村結花    歌  城 南海(きずき みなみ)

 いつかサヨナラする時が 来るとわかっていても
 出会い 笑い 信じることを 僕らは止(と)められない
 ひとつ夜を越えるごとに
 ひとつ涙の意味を知って
 夢待ち駅へ 夢叶う場所へ
 向かう列車にゆられながら
 こころに花を くちびるに歌を
 微笑みを絶やさずに

 たしかなものなんてなにも ないとわかっていても
 祈り 願い 道行くことを 僕らは止められない
 笑い合ってぶつかり合って 過ぎて来た季節は
 きっと 二度と 巡り会えない たいせつな宝物
 これからどんな明日(あす)を描き
 どんな景色が待ってるのだろう
 夢待ち駅へ 夢叶う場所へ
 向かう列車にゆられながら
 荒れ野に花を かなしみに歌を
 見つけながら灯しながら

 いつか今日をふりかえって わかちあえますように
 出会い 笑い 信じた日々を 胸に刻んでいよう
 今 歩き出す 僕らの前に
 時の花びらが降る

平成24年度立志式 式辞


  厳しい冬の寒さに、じっと耐えてきた校庭の木々も、新しい芽を膨らませ、早春の訪れを感じさせる季節になってまいりました。 本日は、公私御多用の中を、益子町副町長 法師人弘 様 、 益子町議会副議長 黒子秀夫 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席と、保護者の皆様の御列席を賜り、ここに、平成二十四年度立志式が、挙行できますことをうれしく思います。心より厚く御礼申し上 げます。
  立志を迎えた百四十七名の立志生の皆さん、おめでとうございます。そして、保護者の皆様、誠におめでとうございます。
  さて、本日の立志式は、皆さんのこれまでの成長とこれからの未来を祝福するために行うものです。また「十五にして学に志す」と言われてきたように、数え年十五歳を迎えた皆さんが、これからの自分の生き方を学び、身に付けていくという、新しい成長の出発点となる、大事な行事でもあります。 
   皆さんは、立志を迎えるにあたり、『立志記念文集』(大志)を発行しました。その中には、一人一人の「立志の誓い」が書かれてあります。その言葉一つ一つには、重みがあります。自分を見つめ、将来の夢や目標を実現するために、努力しようとする決意が感じられます。
 「夢は口に出した瞬間から叶う」という言葉があります。ぜひとも、自分の描いた将来像に向かって、新たな一歩を力強く踏み出してほしいと思います。
  ここで、幕末から明治時代にかけて、「松下村塾」を開き、多くの歴史的人物を育てた、吉田松陰の言葉を紹介します。
    「志を持て 気力を養え 知識を磨け 行動せよ」  という言葉です。
 吉田松陰が述べている「志」とは、世の中をよくするために、自分がすべきことは何かをしっかりと見据える「志」のことです。皆さん自身にとっては、自分を高め、自分を向上させるために、自分がすべきことは何か、と置き換えることができます。そして「志」を持ったら行動し、その実現を目指さなければ意味がありません。行動するために必要なのが「気力を養うこと」と「知識を磨くこと」です。つまり、困難なことや大変なことに、自ら取り組むことが、「気力を養うこと」につながり、学校の授業で、しっかり学ぶことが「知識を磨くこと」につながります。
   今日の立志式を機会に、自分が向かう目的を見つけ将来への方向性を見定めて、自分を支える土台の基礎を築いてほしいと思います。そして、理想とする自分を思い描き、自立した益子中生を目指して、今日から行動を始めることを期待しています。
   ドイツの文学者ヘルマン=ヘッセは、小説『デミアン』の中で、「すべての人間の生活は、自分自身へと向かう道である。」と述べています。自分自身を求めて真剣に生きれば、失敗したり、挫折したりしたときには、それだけ苦しみも大きいと言えます。しかし、自分なりに全力で努力したならば、それは懸命に生きた証しであり、後悔することはないでしょう。その体験は、自分自身へと向かう人生の長い道のりの一歩であるからです。   
  これまでの十四年間、皆さんがここまでやってこられたのは、保護者や家族、地域の方々の支えがあったからです。皆さんの成長を見守り、支えてくださった、これらの方々への感謝の気持ちを忘れず、自分の夢実現に向けた努力を続けていってください。皆さんの今後の活躍を祈っています。
   結びに、本日御臨席を賜りました御来賓の皆様、そして、御列席をいただきました保護者の皆様の、本校への御支援、御協力に深く感謝申し上げ、式辞といたします。

第9回朝会講話「大切なものは目に見えない」


 「大切なものはね、目には見えないんだよ。」
 「目では見えない、心で探さないと。」

 久しぶりにサン=テグジュペリの『星の王子さま』を読み返してみました。今でも、私たちに大切なことを教えてくれているように思います。大切なものは目に見えません。命・魂・空気・心・思い・愛などは、目には見えません。でも、確かに存在します。こういった目には見えないものを重視した豊かな価値観を昔は誰もが持っていました。
 
しかし、現代社会になって、私たちは目に見えるものを確実なものとして受け入れてしまっています。そして、目に見えないものを重視した豊かな価値観を忘れてしまっているように思います。
 
例えば、人を見るときには、見た目、格好よさ、服装、学歴などにとらわれてしまいます。その人の本質は二の次です。また、作物も見た目が良いものを作るために、農薬を使い、ただ速く効率的に育てます。これでは、作物は幸せに育ちません。幸せに育った作物の命を食べ、私たちは幸せになるのです。私たちは今、もう一度目に見えないものを重視した価値観を思い出す必要があります。幸せに豊かに生きるのにも、目に見えないものを心で感じる力が必要です。
 
人が美しいのは、その人がたくさんの苦しい・うれしい・悲しい経験を積んできたからです。自然が美しいのは、すべてのものが命をもって調和して生きているからです。手作りが美しいのは、作った人の思い・愛情がこもっているからです。ふるさとが美しいのは、昔のなつかしい思い出が詰まってからです。
 
 さて、皆さんにとって、大切なものとは何でしょう。それは、友情でしょうか。それは、家族愛でしょうか。それは、人を好きになるという純粋な心でしょうか。大切なものは目に見えません。終わります。

第8回朝会講話「美しい日本語から美しい心が生まれる」

 みなさん、おはようございます。
 インフルエンザが流行していますので、くれぐれも健康に留意してください。決して油断せず、手洗い、うがいの励行、毎日の規則正しい生活、バランスのとれた食事、マスクの着用をお願いします。
 今日は、「美しい日本語から美しい心が生まれる」というお話をします。みなさんは、日常の生活の中で、日本人の美しい礼儀作法や言葉かけなどを自然に行っています。「ありがとうございます」「すみません」などの言葉が、自然にできることは素晴らしいことです。
   さて、みなさんはどんな言葉を美しい日本語だと思いますか。日本語のことを深く研究している人たちやいつも言葉を大切にしている詩人たちが、選んだ美しい日本語のベスト10は、次のようになりました。
  第1位 ありがとう      第6位 さわやか
  第2位  さようなら           第7位  いらしゃいませ
  第3位 はい                 第8位 おやすみなさい
  第4位 すみません           第9位 どうぞ
  第5位  おはようございます   第10位 いいえ    
 どの言葉も、やさしい言葉ばかりです。当たり前の言葉で、普段使っている言葉ばかりです。第1位から第10位までの言葉を、改めて声に出して言ってみると、とてもよい響きをもった美しい日本語です。美しい日本語から美しい心が生まれます。これからは、やさしくて美しいこのような言葉に自分の心をこめて話しましょう。
 最後に、美しい日本語の「日常の五心」を紹介します。
 ☆「はい」という素直な心
 ☆「すみません」という反省の心
  ☆「おかげさま」という謙虚な心
  ☆「私がします」という奉仕の心
  ☆「ありがとう」という感謝の心
  言葉は心です。言葉は人を表します。美しい日本語から美しい心が生まれるのです。
 終わります。

平成24年度 第3学期始業式 式辞

 みなさん、明けましておめでとうございます。
 13日間の冬休みは、みなさんとっていかがでしたでしょうか。3年生は私立高校の受験などに備え、健康に留意しながら、充実した日々を過ごしたことでしょう。1・2年生のみなさんも、健康に気を付けながら、勉強・部活動・お手伝いにと頑張っていたことでしょう。また、お正月ということで、来客への挨拶や家族の一員としての役割も果たせたのではないでしょうか。
 さて、この冬休み中、みなさんのきちんとした行動・態度に大変うれしかったことがあります。2つのことをお話しします。
 その一つは、交通事故や事件などに遭うこともなく、安全に生活できたことです。生活や交通のきまりを守り、健康安全に生活することは、人間にとって大切なことです。一生心掛けていかなければなりません。
 二つ目は、みなさんの挨拶のすばらしさです。みなさんは学校以外のどこであっても、自分から挨拶をしてくれます。挨拶は社会で生きていく上での基本です。笑顔を添えたみなさんの挨拶は、温かい気持ちをプレゼントしてもらうようなうれしさが伝わってきます。
 いよいよ今日から3学期です。この3学期は、みなさんにとって学年・学級の総まとめの学期でもあります。学力づくり・心づくり・体力づくりの総まとめであること、そして、自分の伸び代をどれだけ広げられたかを確認する学期でもあることは、言うまでもありません。
 でも、それだけではありません。大好きな先生や大切な仲間と共に過ごし、信頼・友情・感謝の心を育ててくれたクラスの総まとめであることを忘れないでください。この3学期は、みなさんの「心のポケット」が更に膨らむよう、思い出をたくさん作ってほしいと思います。
 今年は巳年(へび年)です。「巳(み)」には新たに出発するという意味があります。すなわち、昨年までに準備し蓄えた力を発揮する重要な一年となるといえるでしょう。再生の象徴といわれるヘビにあやかって、今年は、みなさんが大きな一歩を踏み出せる年であってほしいと願っています。先生たちや保護者・地域の方々は、常にみなさんを応援しています。この3学期も、自分の伸び代を広げていきましょう。終わります。

平成24年度 第2学期終業式 式辞

 今日で第2学期が終わり、今年もあと6日で終わりになります。登校日は78日ありましたが、一日も休まず登校できた人は、とてもすばらしいです。自分が健康であることに自信と誇りをもってください。

 さて、第2学期はみなさんの活躍の場面が多く、充実感や達成感を大いに味わうことができたと思います。例えば、秋季大運動会や聖が丘祭などの学校行事、新人各種大会や駅伝競走大会、各種音楽祭・コンクールや美術展・陶芸展など、多方面にわたるみなさんの活躍は、多くの感激と感動を与えてくれました。これらの数々の活躍はみなさんが自らの伸び代を広げ、大きく成長したことの証しです。そして、大きく成長したことの証しは、みなさんの心の成長と比例するものです。それでは、心の成長とは、具体的にどんなことでしょう。心の成長について、次の5つのことをお話しします。

 1つ目は、友達の活躍や頑張りを最後までしっかりと応援できる「励ましの心」です。
 2つ目は、自分から率先して掃除や委員会活動などを行い、友達を助け、責任を果たそうとする「自覚の心」です。
  3つ目は、友達の折れた心に優しさを届け、立ち直らせようとする「思いやりの心」です。
 4つ目は、友達のよさを認め、友達を尊重し、友達と共に生活することに喜びを感じる「信頼の心」です。
 5つ目は、結果を恐れず、果敢に挑戦し、最後までやり遂げようとする「勁い心」です。
 これらの心は、みなさんの伸び代を広げ、人間として大きく成長させてくれた大切な心だと思います。そして、この成長を支え、応援してくださったのは、ここにいる先生方、そして保護者や地域のみなさんであることを決して忘れてはなりません。

 さて、いよいよ2013年を迎えます。「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。正に「一年の設計図を思い描く絶好の機会」となります。3年生は、新年早々、私立高校の受験が始まります。実力を十分に発揮することを期待しています。また、2年生と1年生は、進級に向けての心の準備に入ります。更なる心の成長を期待しています。

 それでは、健康に気を付け、事件・事故にあわないよう、13日間の冬休みを有意義に過ごしましょう。そして1月8日の始業式には、みなさんに会えることを楽しみにしています。どうぞ良いお年をお迎えてください。終わります。

第7回朝会講話「人権について考えよう」

  みなさん、おはようございます。益子中でも12月4日(火)~12月10日(月)までの1週間を人権週間と定めて、人権についてしっかりと考える機会を設けています。
 先生方は日々の授業の中で、人権にかかわる内容に焦点を当てた授業を展開し、皆さんと共に学ぶ機会をつくっています。また、昼の放送で、人権作文集「明日へのびる」の朗読も行っています。今日の朝会講話は、この人権について取り上げ、みなさんにも考えてもらいたいと思います。
 国際連合は、1948年(昭和23年)12月10日の第3回総会において、世界における自由、正義及び平和の基礎である基本的人権を確保するため、全ての人民と全ての国とが達成すべき共通の標準として「世界人権宣言」を採択しました。そして、2年後の1950年(昭和25年)12月4日の第5回総会において、「世界人権宣言」が採択された日である12月10日を「人権デー」と定めたわけです。
 第64回を迎える本年度の啓発重点目標として、「みんなで築こう 人権の世紀 ~考えよう 相手の気持ち 育てよう 思いやりの心~」を掲げています。
 さて、みなさんは「人権ってなんだろう」と聞かれたとき、どのように答えますか。私は次のように答えています。
 ・誰もが生まれながらにもつ権利
 ・人が人らしく生きる権利
 ・全ての人が幸せになれる権利
  この人権は決して侵されてはならないのですが、人権が侵されている現実があります。例えば、「差別を受けた」「暴行・虐待を受けた」「いじめを受けた」「プライバシー侵害を受けた」など、あってはならないことが起きています。私たちは、決して加害者にも被害者にもなってはなりません。
 人権は、誰にとっても身近で大切なものです。互いにそれぞれの人権を尊重し、幸せを思いやることが必要です。そして、日々守られていくべきものでなければならないと思います。この人権週間にあたり、「思いやりの心」「かけがえのない命」についてもう一度考えてみましょう。終わります。

第24回定期演奏会あいさつ

 みなさん、こんにちは。本日は、公私ともに御多忙の中、益子中学校吹奏楽部定期演奏会に御来場いただき、誠にありがとうございます。暦の上では、立冬が過ぎ、いよいよ冬仕度の時節となりました。また、かぜが流行する時期でもありますので、くれぐれも健康に御留意いただきたいと思います。
 さて、本日の定期演奏会は第24回を迎え、3年生にとっては最後の演奏会となります。過日行われた「聖が丘祭」でも、吹奏楽部の演奏は会場を大いに盛り上げ、好評を博したところでございます。
 今日まで、顧問の柴山教諭、那花教諭の指導の下、部長、副部長のみなさんがリーダーシップを発揮し、部員の士気を高め、日々の練習に励んできました。特に、夏に行われた第54回栃木県吹奏楽コンクールでは、努力が報われ、見事金賞を受賞することができました。また、中部地区ぐるみ体育祭等でも入場行進曲を担当するなど、地域のみなさんからも高い評価を受けています。
 本日は、これまでお世話になった多くの皆様に感謝しながら、部員が一丸となって演奏します。本日の演奏会は、第1部「吹奏楽曲」、第2部「アンサンブル」、第3部「OB・OG合同演奏」の3部構成となっています。全16曲演奏しますので、最後まで楽しんでいただきたいと思います。私も十分に楽しませていただきます。
 結びに、これまで本校吹奏楽部に対し御支援、御協力いただきました吹奏楽部後援会、吹奏楽部OB・OG、益子町教育委員会、地域の皆様に御礼と感謝を申し上げ、あいさつといたします。よろしくお願いいたします。

第6回朝会講話「役立たずから、役立つものへ」

 みなさん、おはようございます。
 10月30日に、政府は2012年度の文化勲章の受章者を発表しました。その中に、ノーベル医学生理学賞に決まった京都大学教授の山中伸弥さんが含まれています。すでにみなさんも知っているように、山中教授はさまざまな組織や臓器になる能力をもつ「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」の開発に成功しました。この細胞は、移植による再生医療への応用や、治療法の開発など医療の可能性を大きく広げました。今回のノーベル賞は開発から6年というスピード受賞となりました。
 その一方で、今までやっかいなものとして、単なるゴミとして捨てられていたものが、役に立つものとして脚光を浴びています。それはカニの甲羅です。カニといえば、おいしい身を食べるもの、あるいはカニミソとして味わう、というようにもっぱら食べるものというイメージがあります。
 ところが、今までゴミとして捨てられていたカニの甲羅が、手術用に使う縫合糸や、やけどの治療に利用する人口皮膚として使えるとして、注目を集めています。カニの甲羅には、アミノ酸多糖類のセルロースであるキチンという成分がたくさん含まれています。カニの甲羅の新しい使用法は、このキチンを取り出して原料とします。縫合糸をキチンで作ると、人体がもっている酵素がこの糸を分解してしまうため、抜糸の必要がなくなるのです。また、やけど治療としての人工皮膚は、キチンがもっているといわれる傷を治す力を利用するものです。
 カニの甲羅は、今までゴミとして捨てていたもの。役に立たないものでした。しかし、キチンという成分に目を向けたことで、役立つものに変身したのです。ノーベル賞とはいきませんが、大発見だろうと思います。カニの甲羅は、私たちに「先入観をもたず、見方を変えろ」「発想を転換しろ」と、教えてくれているに違いありません。
 終わります。

「聖が丘祭」オープニングあいさつ


みなさん、おはようございます。
待ちに待った「聖が丘祭」を迎えることができました。
この「聖が丘祭」は、
これまで取り組んできた文化面や学習面での成果を発表する、
年に一度の祭典です。
校歌の二番に、「高き文化の風かおる」とありますが、
その「高き文化」の集大成が、本日の「聖が丘祭」です。
今年度の「聖ヶ丘祭テーマ」は、
「はじける感動 あふれる笑顔 みんなでつくる聖が丘祭」です。
生徒会役員を中心に、みなさんが一丸となって準備をしてくれました。
今日は、すばらしい発表ができるだろうと確信しています。
また、今回の「聖ヶ丘祭」には、
益子小・益子西小学校のみなさんにも来ていただけるよう、
各学校にポスター(実物を見せて)を掲示させていただきました。
多くの児童のみなさんに来ていただき、
合唱コンクール、ステージ発表、部門別展示などを、
ぜひ見てほしいと思います。
それでは、この会場を中心に、校舎の隅々まで、
感動がはじけ、笑顔があふれるよう、
みんなで盛り上げ、心に残る「聖が丘祭」にしましょう。
みなさんの活躍をとても楽しみにしています。
結びに、お忙しい中、お出でいただきました、
御来賓の皆様、保護者の皆様、そして、地域の皆様に、
心より御礼と感謝を申し上げ、あいさつといたします。

第1学年「ブックトーク」


  みなさん、おはようございます。今日は、ブックトークをしたいと思います。このブックトークの目的は、「その本の面白さを伝えること」「聞き手にその本を読んでみたいという気持ちを起させること」です。

  ですから、 読み聞かせや朗読とは異なります。本を最初から順に読んでいくということはしません。今日紹介するのは、波田野 毅さんが書いた『世界の偉人たちから届いた10の言葉~日本への「ありがとう」』という本です。アインシュタイン、ヘレン・ケラー、ゴッホなど、10人の偉人たちが、日本のすばらしさを語っています。

  その中で、ネジャッティ・ウトカン駐日トルコ大使が取り上げている「エルトゥールル号遭難事件」を紹介したいと思います。

  1890年(明治23年)9月16日夜半、トルコ(オスマン帝国)の軍艦エルトゥールル号が、現在の和歌山県(串本町沖)にある、紀伊大島の(樫野埼)東方海上で遭難し、500名以上の犠牲者を出した事件です。

  この遭難を知った(大島村:現在の串本町樫野)住民たちは、総出で救助と生存者の介抱に当たりました。住民は浴衣などの衣類、卵やサツマイモ、それに非常用のニワトリをも供出するなど、献身的に生存者たちの救護に努めました。

  この結果、村の寺、学校、灯台に収容された69名が救出され生還することができました。この事件は、日本とトルコの友好関係の始まりと考えられています。この「エルトゥールル号遭難事件」は、トルコの教科書にも掲載され、子どもでさえ知らない者はいないほど、トルコでは歴史上重要な出来事になっています。また、トルコ人は、今でも日本が大好きです。
  また、この「エルトゥールル号遭難事件」には、続きがあります。それは1985年(昭和60年)のイラン・イラク戦争における逸話です。

  当時、イラクはイラン上空の航空機に対する期限を定めた無差別攻撃宣言を行いました。各国は、期限までにイラン在住の国民を軍用機や旅客機で救出したものの、日本は自衛隊の海外派遣ができないという原則のために、自衛隊機による救援が出来なかったうえ、日本航空はイランとイラクによる航行安全の保証がされない限り臨時便は出さないとしたため、イランにいる日本人は危機的状況に陥りました。

  そのとき、手を差し伸べたのがトルコだったのです。トルコは「トルコ人ならだれもが、エルトゥールル号の遭難の際に受けた恩義を知っています。ご恩返しをさせていただきましょう」と言って、トルコ航空機をイランに派遣し、215名の日本人全員を救出してくれました。そのお陰で、日本人は無事にトルコ経由で帰国できたのです。

  その後、1999年に起きた「トルコ大地震」の際には、日本から救援隊や医療チームが駆けつけ、救助に当たりました。トルコの人々を大変感激させました。善い行いには、善い行いが返ってきます。

  エルトゥールル号遭難事件120年の節目となった、2010年は「トルコにおける日本年」とされています。 

  波田野 毅さんが書いた『世界の偉人たちから届いた10の言葉~日本への「ありがとう」』、この本をぜひ読んでみてください。学校の図書館にあります。以上で、ブックトークを終わりにします。

第5回朝会講話「益子町中学生海外派遣 」

  みなさん、おはようございます。
 いよいよ益子町中学生海外派遣の日が近づいてきました。派遣先は、平成24年度からイギリスのセント・アイヴスになりました。今回、益子中学校からは、副団長として古壕沙弥佳先生、団員として4名の生徒が参加します。

 この海外派遣の目的は「外国の風土や歴史・文化を直接見聞し、また、現地の人々との触れ合いなどの体験活動を通じて、国際感覚を持ち郷土愛に優れた青少年を育成する」ことにあります。

 さて、今回から訪問先がイギリスのセント・アイヴスに変わった理由をお話します。日本で初めて人間国宝になった陶芸家の濱田庄司さんと、イギリス近代陶芸の道を開いたバーナード・リーチさんの親交の出発点が、このセント・アイヴスです。

 セント・アイブスはイギリス南西端に位置する海辺の町です。首都ロンドンから電車で6時間、約500㎞離れた所にある、人口約1万人の町です。
ここに、濱田さんとリーチさんは登り窯を築きました。リーチさんは、この工房で多くのイギリス人陶芸家を育てましたが、亡くなった後、工房は衰退していまいました。そこで、益子町の有志が「益子基金」を結成し、募金活動を行い、義援金を贈ったのです。

 一方、東日本大震災で被災した益子参考館や登り窯などの復旧を目指す「再建基金」が設けられ、セント・アイヴスから420万円が寄贈されました。ここに、益子町とセント・アイヴスは、陶芸を絆とする交流が活発となり、友好都市を結ぶこととなりました。そこで、益子町はセント・アイヴスに中学生を派遣することにしたのです。

 9月11日から9月18日までの8日間、4名のみなさんがセント・アイヴスを訪問し、リーチ工房での作陶体験や現地中学生との交流を行います。ここで、一人一人から訪問にあたっての抱負を言ってもらいますので、聞いてください。

秋季大運動会 あいさつ

  みなさん、おはようございます。さわやかな秋晴れとなりました。本日は、御多用の中、益子町副町長 法師人 弘 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席をいただき、ここに秋季大運動会を開催できますことを大変うれしく思います。ありがとうございます。

 さて、生徒のみなさんは、この1週間、運動会の練習に汗を流し、一生懸命取り組んできました。最後まで全力を尽くし、決してあきらめない、みなさんの姿に、頼もしさと誇らしさを感じています。

 今日は、クラスの強い団結力の下に、一人一人がもてる力を十分に発揮してほしいと思います。そして、この「聖が丘」が大声援に包まれ、誰もが充実感と満足感を味わえる、そのような運動会にしていきましょう。

 ここで、保護者の皆様、地域の皆様に申し上げます。日ごろより本校の教育活動に対し、深い御理解と絶大なる御支援をいただき、誠にありがとうございます。お陰様で、生徒たちは「伸び代」を広げ、文武両道の活躍をしております。改めて皆様に御礼と感謝を申し上げます。本日の運動会、生徒たちは精一杯頑張りますので、御声援の程よろしくお願いいたします。

 それでは、生徒のみなさん。前方の校舎を見てください。運動会のスローガンが掲げられています。今年のスローガンは「ガッツだぜ!目指すは勝利の大歓声」です。このスローガンは、最優秀賞に選ばれた1年鯉渕颯太さんの作品です。このスローガンをしっかりと胸に刻み、勝利の感激に浸れるよう、頑張りましょう。そして、大いに盛り上げていきましょう。終わります。
               

平成24年度 第1学期 終業式あいさつ

 みなさん、こんにちは。終業式に臨むみなさんの立派な態度に、うれしさと喜びを感じています。今日で第1学期が終わりになります。一日も休まず登校した人は、71日登校したことになります。

 この1学期を振り返り、自分の伸び代を十分に広げられたと思う人もいるでしょう。また、1学期は不完全燃焼のまま終わり、2学期に頑張ろうと心に誓う人もいるでしょう。大切なことは、「優れた人を目指し、日々努力する心」、つまり校訓「聖心」を忘れないことです。

 優れた人とは、どんな人でしょう。
 まず優れた人とは、授業や家庭学習に熱心に取り組める人です。そして、自分の学力や学びの伸び代を広げられる人です。例えば、この教科が得意になった、この教科は成績が上がった、学習への意欲が高まったと言えるような人です。
 次に、よりよく生きる努力をすることができる人です。そして、自分の心や生活の伸び代を広げられる人です。例えば、落ちているゴミを黙って拾う、困っている人を見たら声を掛ける、あいさつや返事ができるなど、日常生活の基礎・基本が身に付いている人です。
 最後に、自分の健康管理や体力づくりに進んで取り組める人です。そして、自分の健康や体力の伸び代を広げられる人です。例えば、給食を残さない、病気に罹らない、学校を休まない、体育の時間は見学しない、部活動などで頑張れる、明るく活力のある人です。

 常に、校訓「聖心」を忘れず、この夏休みは学力、心・生活、健康・体力のそれぞれの伸び代を広げる努力をしていきましょう。この絶好の機会を逃さず、より計画的に、より積極的に実践してほしいと思います。

 さて、終業式が終わると、緊張の中にも楽しみしている「通知表」を、担任の先生からいただきます。私も412名全員の通知表を見せてもらいました。「通知表」には、1学期の学習や生活の様子などが記入されています。通知表を見て、自分の努力の様子を確認し、次なる挑戦に向かい、心を奮い立たせてください。

 いよいよ明日から42日間の夏休みです。健康に気を付け、事件や事故などに絶対あわないよう、しっかりと生活してください。有意義な夏休みにしましょう。2学期の始業式に、みなさんに会えるのを楽しみにしています。

平成24年度 選手激励会 講評

 みなさん、こんにちは。ただ今は、生徒会長 根本圭也さんの激励のことばに続いて、各部の部長さんから決意発表がありました。力強く、頼もしく、立派な決意発表でした。いよいよ7月21日から夏休みに入り、芳賀郡市総合体育大会各種大会、栃木県吹奏楽コンクール、そして各種作品展やコンクール大会が始まります。

 3年生にとっては、これまで積み上げてきた努力の成果を発揮する重要な大会となります。悔いのない、そして精一杯頑張ったと自負できる大会となることを期待しています。1・2年生のみなさんも、3年生と共に大会を盛り上げてください。

 ここで、みなさんに三つのことをお話して、講評とします。
 一つ目は、「決してあきめず、最後までやり抜こう」ということです。集中力を切らさず、最後まで自分を奮い立たせてください。
 二つ目は、「自分の力を信じ、仲間を信じ、力を結集させよう」ということです。大切なのチームワークです。強い絆に支えられたチーム力を最大限に発揮してほしいと思います。
 三つ目は、「一人一人が学校の代表であることを自覚し、大会に臨もう」ということです。益子中学校の生徒でよかったと思えるような大会にしてほしいです。

 私は今、大きな期待に胸をふくらませています。それは、みなさんの活躍する様子が脳裏に浮かんでくるからです。先ほどの決意表明が、まさに現実となるなるよう、大いに頑張ってほしいと思います。みなさんの健闘を期待しています。

第4回朝会講話「本気(木)という一本の木を大きく育てよう」

みなさん、おはようございます。
今日は、みなさんが心にもっている、誰の心にもある、
「本気(木)」という一本の木についてお話します。
 
この一本の木は、勉強や部活動に打ち込むとき、 
遊ぶとき、お手伝いするときなど、どんなときでも、 
本気で取り組めば、大きく育っていきます。

本気で取り組めば、
自分の可能性を伸ばすことができます。
また、伸び代を広げることもできます。

ですから、厳しいこと、つらいことにも逃げないで、
どんどん挑戦してほしいと思います。

ここで、みなさんに有名な言葉を紹介します。
本気でやれば、たいていのことはできる。
本気でやれば、何でも楽しい。
本気でやれば、誰かが助けてくれる。

いよいよ7月21日から、
芳賀郡市総合体育大会が始まります。
3年生にとっては、最後の大会となります。
本気という一本の木を大きく育て、
自分に恥じない試合をしてほしいと思います。

第3回朝会講話「すぐできる最高のサービス―笑顔力」

  みなさん、おはようございます。
 今日は、「すぐできる最高のサービス―笑顔力」についてお話します。
 
 笑顔には、不思議な力があります。
 笑顔を向けると、相手も笑顔で返してくれます。
 相手の笑顔を見れば、自分も自然に笑顔になってしまいます。
 笑顔は、人の心に温もりを届けます。

 どうして、そんな不思議が起こるのでしょうか。
 笑顔は、人に安心感を与えるからです。
 笑顔は、不安を吹き飛ばしてくれるからです。
 笑顔は、心と心を結び付けてくれるからです。
 笑顔は、人の心を開かせてくれるからです。

 みなさんは、どう思いますか。
 笑顔の素敵な人と親しくなりたいと、思いませんか。
  笑顔の素敵な人のそばにいたいと、思いませんか。

  笑顔で接していきましょう。
  笑顔は人生のパスポートです。

益子中学校後援会総会 あいさつ

  皆様、こんばんは。校長の岡でございます。本校2年目となります。皆様には、日頃より本校の教育活動に対し、温かい御支援、御協力をいただき、心より御礼と感謝を申し上げます。

 去る5月6日に発生いたしました竜巻により、被災された方々には、衷心よりお見舞いを申し上げます。本校の生徒におきましても、19件が竜巻の被害を受けました。一日も早く、通常の生活に戻られることを祈っております。

 新年度がスタートして、早2か月が過ぎようとしております。この間、生徒たちの活躍が随所に見られました。特に、郡市春季陸上競技大会では、男女総合準優勝という堂々たる成績を収めることができました。

 また、郡市春季各種大会でも、ソフトテニス男子団体優勝、弓道男子団体優勝、バドミントン女子団体準優勝、柔道女子団体準優勝、弓道女子団体準優勝など、2つの種目で優勝、3つの種目で準優勝、また3つの種目で第3位となり、個人の種目を合わせると、多くの部が県大会出場となりました。このような活躍ができるたのも、後援会の皆様の御理解と御協力のお陰でございます。この場をお借りいたしまして、御礼を申し上げます。

 さて、益子中学校では、平成24年度・25年度の2か年間、国立教育研究政策所より「魅力ある学校づくり調査研究事業」の委託を受け、調査研究を始めているところです。この調査研究は、年間30日以上欠席する生徒ですが、つまり不登校を未然に防止するために、学業指導、体験活動、小中学校の連携などを行いながら、魅力ある学校づくりを推進しようとするものであります。

 本校では、過去10数年来、不登校生徒が出ております。生徒が毎日楽しく学校生活が送れるよう、これからも、目配り、気配りを忘れず、声かけを行いながら、生徒との関係性を深めてまいりたいと思いますので、御理解と御協力をお願いいたします。

 結びに、各自治会長様には、毎月「学校だより」を配布していただき、改めて御礼を申し上げ、あいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。

第2回朝会講話「この学校が好き」

  みなさん、おはようございます。益子中では、4月から柳先生が中心となり、各学級に「心のコーナー」を設けました。そして、毎月「心に響く詩」を掲示しています。

 みなさんは、その詩を見ていますか。5月は「この学校が好き」という詩です。皆さんにとって「学校」とは何ですか。
 ①勉強するところ
 ②友達とふれあうところ
 ③部活動を頑張るところ
 ④生徒会や学校・学年行事を頑張るところ
 等があげられます。

 昨年度、みなさんから「学級や学校は楽しいですか」という調査をしたところ、「当てはまる」「ほぼ当てはまる」と答えた人が9割近くいました。ほとんどの人が「学級や学校は楽しい」と答えてくれたことは、先ほど話した4つのうち1つでも満足してくれているのかなと思います。

 先日も、地域の方々やPTAの役員さんから「益子中の生徒は、よくあいさつができ、礼儀正しいですね。」とか、「益子中の生徒は、勉強も部活動もよくがんばっていますね。」などの声を聞かせていただきました。これは、みなさん一人一人が益子中学校への愛着や誇りをもって行動しているからです。だからこそ、地域の方々も益子中学校を応援してくれているのだと思います。

 また、みなさんのよさ、すばらしさは、何と言っても「素直さ」です。先生方の指導を素直に聞き入れるなど、先生とのよい人間関係を築けています。その素直さで学習成果が上がったり、生徒会や学校行事を盛り上げることができるのだと思います。その素直さで、仲間を大切にしながら、部活動やクラスの活動をがんばり、充実した1年間にしていきましょう。
 それでは、最後に今月の詩「この学校が好き」を朗読します。

     この学校が好き

 チャイムが響く音、チョークが黒板をたたく音
 放課後のグラウンドの喧(けん)噪(そう)。
──── ここは、私の学校。                                      
 いま、この学校を見つめている。
 この学校の一員であることを考えてみる。
 全国には一万を超える中学校があるけれども
 私の学校は、いまいるこの学び舎。
 先輩たちが培ってきた学校の伝統。
 それを受け継ぐ私たち。
 この校風を、私たちの時代にもっと素敵なものにして
 後輩たちに伝えることができないだろうか?
                                         (「心のノート」より)
  

PTA総会 あいさつ

 保護者の皆様、こんにちは。校長の岡でございます。本日は大変お忙しい中、御出席をいただきありがとうございます。また、日頃より本校教育に対し御理解と御協力をいただき、改めて感謝を申し上げます。

  生徒たちは、明るく元気なあいさつができます。そして、礼儀正しく、落ち着いた学校生活を送っていて、とても頼もしく感じています。私は、毎日、何回か各教室をまわり、生徒たちとのコミュニケーションを楽しんでいます。

 ある女子生徒は私が花粉症でくしゃみをしていると、「校長先生、心配ですからマスクをしてください。」といたわってくれます。
 ある男子生徒は、「校長先生、今日も決まっていますね。」と褒めてくれたので、「でも、髪の毛が薄くなってしまったんだよ。」というと、「僕の髪の毛を分けてあげます。」と、助け船を出してくれます。
 また、ある女子生徒が、友達と楽しく腕を組んで歩いていたので、「どうしてそんなに楽しいの。仲間に入れて。」というと、「校長先生、一緒に手をつなごう。」と手を差し伸べてくれます。

 まだまだありますが、このようなことが日常茶飯事にありますから、私は生徒たちとの会話が大好きです。毎日、学校に来るのが楽しくて仕方がありません。

 さて、この1か月を振り返ってみますと、入学式をはじめ、対面式、部活動紹介、あいさつ運動、創立記念集会、生徒総会等が矢継ぎ早にありましたが、生徒たちの取り組む態度は実にすばらしく、学校全体が活気にあふれています。本当にうれしいです。

 ここで、せっかくの機会ですので、少し時間をいただき、本校の学校経営の概要について、お話をしたいと思います。それでは、各学年の保護者会資料の表紙の裏をご覧ください。

 本校には、校訓として「聖心」があります。これは平成16年4月1日に、第19代校長 仲田直敏 先生のもとで制定されたものです。
本校は古くから「聖が丘」と呼ばれていることから、「聖の心」、つまり「聖心」と定めたわけです。「聖」とは「優れた人」のことです。そして、「聖心」とは「優れた人を目指し、日々努力する心」のことです。この校訓は、本校生徒と職員の心の支えとなっています。
 そして、この校訓の制定に伴い、学校教育目標を定めました。ご覧ください。
 ・自ら学ぶ生徒・・・学力(知育)にかかわるもの
 ・心豊かな生徒・・・徳育にかかわるもの
 ・たくましく生きる生徒・・・健康(体育)にかかわるもの
 ・郷土を愛する生徒・・・郷土愛にかかわるもの

 これらの四つの教育目標を実現する生徒の姿として、設定したものが「目指す生徒像」です。
 そして、今年度新たに、「目指す学校像」を設定しました。ご覧ください。四つございますが、そのうちの2つについてお話します。
 まず、「生徒が行きたい学校」として、「潤いがあり、語らいのできる学校」を目指したいと思います。生徒同士、生徒と教師が安心して語らいができるような学校にしたいと思います。
 次に、「保護者が通わせたい学校」として、「生徒一人一人の育ちが大切にされ、磨かれ、鍛えられる学校」を目指したいと思います。生徒の学びや育ちを保障し、情緒や知性を磨き、体を鍛えられるような学校にしたいと思います。

 続いて、学校経営方針をご覧ください。
 今年度も、教育的瞬間を的確にとらえ、一人一人の生徒に行き届いた指導、規律ある中での温かい指導を行い、生徒の健全な自尊感情を高め、自己確立や自己実現を図るとともに、生徒の伸び代を広げ、充実感と感動のある教育を推進したいと考えております。(共感・共汗・共歓の学校)

 そのためには、より一層「魅力ある学校づくり」を推進しなければならないと思います。そこで、平成24年度・25年度の2年間、国立教育政策所から委嘱を受け、「魅力ある学校づくり調査研究事業」に取り組むことになりました。

 一番下にある「努力点と具体策」をご覧ください。生徒のみなさんが、学校が好きで、毎日休まず登校し、学力づくり、心・生活づくり、健康・体力つくりに取り組めるような「魅力ある学校づくり」を進めていきたいと考えています。

 最後になりますが、お子さんの教育にとって大切なことは、何と言っても、学級担任との信頼関係の下に、教育をしていただくことだと考えております。心配なことなどありましたら、どんなことでも結構ですので、学級担任に気軽にご相談いただければ幸いでございます。
 本校の職員は、常に、スマイル・サービス・スピードを合い言葉に、全力で指導にあたりますので、1年間、どうぞよろしくお願いいたします。