学校長の窓

1. 第10回朝会講話「東日本大震災発生から2年を迎えて」

投稿日時: 2013/03/13 益子中学校

   みなさん、おはようございます。
  一昨日、東日本大震災発生から2年を迎えました。あの日のことを誰も忘れることはできません。2011年3月11日、午後2時46分に大地震が発生しました。戦後最悪の自然災害となりました。
  3月8日現在で、この大震災で亡くなられた方は1万5881人、行方不明者は2668人、そして、震災関連で亡くなられた方は2303人です。多くの尊い命が奪われました。ここで、みなさんと共に犠牲となられた方々の御冥福をお祈りしたいと思います。それでは、黙祷を捧げましょう。(1分間の黙祷)
  卒業した3年生のみなさんが1年生のとき、被災された東北地方の岩手・宮城・福島各県の中学生に「空はつながっていますから、元気を出して、がんばってください。」と、励ましの手紙を書きました。その後、その御礼の手紙も届きました。
  今日は、一昨日届いた葉書を紹介したいと思います。被災地である岩手県陸前高田市立小友中学校3年 石川麗乃 さんからの葉書です。

     前略
          震災から、もうすぐ2年が経ちます。
          益子中学校の皆様のご支援のおかげで、小友中学校に再び笑顔があふれるようになりました。
          2011年3月11日、小友中学校と小友町は、大きな傷を負いました。
          でも、今は日本中、そして世界中の方々の応援で明るさを取り戻し、私たちは毎日楽しく過ごしています。
          小友中学校は、3月末に閉校することになりました。
     たくさんの方々からいただいた「元気」と「心」を忘れずに、
          最後まで誇りをもって小友中学校の歴史に幕を閉じたいと思っています。
          この2年間の経験を未来に生かすために、私たちは一歩一歩前に進んでいきます。
          益子中学校の皆様、本当にありがとうございました。
                                                                                                                     早々

  人間には、生きるために忘れることが必要なこともあります。 しかし、忘れぬ努力が必要なことがあります。亡き人への悲しみは、癒えることはありません。今だに苦しい生活を余儀なくされている、多くの方々がいます。また、課題は山積して復興の歩みは遅いと言わざるを得ません。
  風化が心配されている今こそ、日常を取り戻せない人々がまだいる現実を直視したいと思います。そして、私たちは日頃の避難訓練がいかに大切かを学び、この教訓を決して忘れてはならないと思います。
   終わります。