カテゴリ:郷土資料館
夏季展示記念講演会を開催しました
平成29年9月2日(土)、視聴覚ホールにおいて夏季展示記念講演会を開催しました。
この講演会は、夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展(9月3日まで開催)を記念して開催するもので、文学研究家の染谷洌(きよし)先生をお招きして、「三上於菟吉と長谷川時雨のこと」という演題でご講演いただきました。
ご講演では、三上於菟吉の主要な作品の内容や特徴を紹介され、戦前の文壇・文芸界のなかに位置づけながら、彼の作品を鋭く論評されていました。県東部地域の文芸史に造詣の深い染谷先生ならではお話で大変興味深く拝聴いたしました。
ご講演の後には、会場から於菟吉の作品についての質問があり、また郷土資料館の企画展示室が受講者の皆さんで溢れかえりました。春日部ゆかりの小説家・三上於菟吉やその作品に対して、受講者の皆さんのご興味・ご関心を惹きたてる講演会になったのではないでしょうか。
夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展は、明日9月3日(日)がいよいよ最終日となります。お見逃しなく。
この講演会は、夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展(9月3日まで開催)を記念して開催するもので、文学研究家の染谷洌(きよし)先生をお招きして、「三上於菟吉と長谷川時雨のこと」という演題でご講演いただきました。
ご講演では、三上於菟吉の主要な作品の内容や特徴を紹介され、戦前の文壇・文芸界のなかに位置づけながら、彼の作品を鋭く論評されていました。県東部地域の文芸史に造詣の深い染谷先生ならではお話で大変興味深く拝聴いたしました。
ご講演の後には、会場から於菟吉の作品についての質問があり、また郷土資料館の企画展示室が受講者の皆さんで溢れかえりました。春日部ゆかりの小説家・三上於菟吉やその作品に対して、受講者の皆さんのご興味・ご関心を惹きたてる講演会になったのではないでしょうか。
夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展は、明日9月3日(日)がいよいよ最終日となります。お見逃しなく。
市民の方から資料の寄贈を受けました
本日、市内にお住まいの方から、棹ばかりを寄贈していただきました。
この棹ばかりは、昭和20年~昭和35年頃まで、麻縄製造・販売されていたお宅から寄贈いただいたものです。先代が終戦後に粕壁に引っ越し、麻縄製造業を開業して以来使っていたものだと伝えられています。
大・中・小の3種類があり、大の分銅には「定錘秤量八拾瓩」、中には「定錘秤量拾五瓩」、小には「定錘秤量七瓩」とあります。「瓩」はキログラムと読みますので、大は80kg、中は15kg、小は7kgまでというように、モノの重さに応じて棹ばかりを使い分けていたことがうかがえます。縄の原料や製品の重量を量るときに使ったのでしょうか。
ところで、昭和32年(1957)の『春日部市商工名鑑』には、先代のご主人は「棕梠縄(しゅろなわ)加工卸」の業者として掲載されています。棕梠(しゅろ)とは、ヤシ科の常緑高木のことで、皮の繊維は縄・刷毛(はけ)・箒(ほうき)などに加工されます。棕梠縄は、天然繊維のなかで最も腐敗しにくいといわれ、今でも造園の竹垣などによく使われるそうです。
昭和32年(1957)当時、春日部市内には棕梠縄をはじめ、縄の製造・加工卸などの業者さんが8軒存在していました(『春日部市商工名鑑』)。しかし、高度経済成長期にナイロン等の化学繊維が登場すると、棕梠縄や藁縄にとってかわるようになり、従来の縄製造・加工業は衰微していくことになります。ご寄贈いただいたお宅でも、昭和41年(1966)には他の商売をされていたそうですので、化学繊維の登場が商売の岐路になったのかもしれません。
しかし、化学繊維が登場するまで、春日部で棕梠縄が製造・販売されていたことはゆるぎない事実です。棕梠縄や藁縄が、戦後の経済成長の礎を築いたといっても過言ありません。この棹ばかりは、春日部における戦後の復興の歴史を今に伝える資料といえそうです。
寄贈いただいた方には、改めてお礼を申し上げます。
この棹ばかりは、昭和20年~昭和35年頃まで、麻縄製造・販売されていたお宅から寄贈いただいたものです。先代が終戦後に粕壁に引っ越し、麻縄製造業を開業して以来使っていたものだと伝えられています。
大・中・小の3種類があり、大の分銅には「定錘秤量八拾瓩」、中には「定錘秤量拾五瓩」、小には「定錘秤量七瓩」とあります。「瓩」はキログラムと読みますので、大は80kg、中は15kg、小は7kgまでというように、モノの重さに応じて棹ばかりを使い分けていたことがうかがえます。縄の原料や製品の重量を量るときに使ったのでしょうか。
ところで、昭和32年(1957)の『春日部市商工名鑑』には、先代のご主人は「棕梠縄(しゅろなわ)加工卸」の業者として掲載されています。棕梠(しゅろ)とは、ヤシ科の常緑高木のことで、皮の繊維は縄・刷毛(はけ)・箒(ほうき)などに加工されます。棕梠縄は、天然繊維のなかで最も腐敗しにくいといわれ、今でも造園の竹垣などによく使われるそうです。
昭和32年(1957)当時、春日部市内には棕梠縄をはじめ、縄の製造・加工卸などの業者さんが8軒存在していました(『春日部市商工名鑑』)。しかし、高度経済成長期にナイロン等の化学繊維が登場すると、棕梠縄や藁縄にとってかわるようになり、従来の縄製造・加工業は衰微していくことになります。ご寄贈いただいたお宅でも、昭和41年(1966)には他の商売をされていたそうですので、化学繊維の登場が商売の岐路になったのかもしれません。
しかし、化学繊維が登場するまで、春日部で棕梠縄が製造・販売されていたことはゆるぎない事実です。棕梠縄や藁縄が、戦後の経済成長の礎を築いたといっても過言ありません。この棹ばかりは、春日部における戦後の復興の歴史を今に伝える資料といえそうです。
寄贈いただいた方には、改めてお礼を申し上げます。
郷土資料館夏季展示ギャラリートークを開催しました
平成29年7月22(土)・8月19日(土)・8月20日(日)、資料館企画展示室で夏季展示ギャラリートークが開催されました。
第57回の夏季展示「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展の展示品を見ながら、展示を担当した学芸員による解説がおこなわれました。
昭和初期に活躍した大衆作家、三上於菟吉の名は知らなくても、何度も映画化されている「雪之丞変化」はご存知の方も多いのではないでしょうか。
解説により、初代直木賞選考委員も務めた、郷土出身の著名作家の三上於菟吉の名を、身近に感じることができたかもしれません。
夏季展示は、9月3日(日)まで開催しております。また、9月2日(土)には染谷洌先生による講演会があり、ただいま申込受付中です。
第57回の夏季展示「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展の展示品を見ながら、展示を担当した学芸員による解説がおこなわれました。
昭和初期に活躍した大衆作家、三上於菟吉の名は知らなくても、何度も映画化されている「雪之丞変化」はご存知の方も多いのではないでしょうか。
解説により、初代直木賞選考委員も務めた、郷土出身の著名作家の三上於菟吉の名を、身近に感じることができたかもしれません。
夏季展示は、9月3日(日)まで開催しております。また、9月2日(土)には染谷洌先生による講演会があり、ただいま申込受付中です。
学校の先生向けのホームページを公開しました
郷土資料館の教育委員会ホームページに、学校の先生向けのページを制作しました。
郷土資料館所蔵資料を小学校・中学校の授業等でよりご活用いただくため、過去の資料活用実績を公開し、比較的扱いやすく活用しやすい資料を「学校教材用貸出リスト」として掲載しました。
後者の「学校教材用貸出リスト」の制作にあたっては、平成28・29年度の博物館実習生の協力を得ました。写真や動画に映っている青年はみな当館の実習生です。
学校の先生方にご覧いただき、資料が活用され、子どものたちの学習に役立つことを期待しています。
このほか、「かすかべデジタル写真館」にも古写真を追加しましたので、あわせてご活用いただければ幸いです。
郷土資料館所蔵資料を小学校・中学校の授業等でよりご活用いただくため、過去の資料活用実績を公開し、比較的扱いやすく活用しやすい資料を「学校教材用貸出リスト」として掲載しました。
後者の「学校教材用貸出リスト」の制作にあたっては、平成28・29年度の博物館実習生の協力を得ました。写真や動画に映っている青年はみな当館の実習生です。
学校の先生方にご覧いただき、資料が活用され、子どものたちの学習に役立つことを期待しています。
このほか、「かすかべデジタル写真館」にも古写真を追加しましたので、あわせてご活用いただければ幸いです。
郷土資料館体験ワークショップを開催しました
平成29年8月5日(土)、郷土資料館展示室で「体験ワークショップ からくり屏風を作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「からくり屏風」を作りました。屏風にみたてた板を動かしていくと、4つの絵柄が出てくる不思議な屏風に、参加した子供たちは大変喜んでいました。
ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
次回ワークショップは、平成29年11月12日(日)に「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ります。ご参加をお待ちしています!
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「からくり屏風」を作りました。屏風にみたてた板を動かしていくと、4つの絵柄が出てくる不思議な屏風に、参加した子供たちは大変喜んでいました。
ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
次回ワークショップは、平成29年11月12日(日)に「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ります。ご参加をお待ちしています!