校長室から
実りの秋にするために
時候の挨拶として「実りの秋」という言葉をよく耳にします。言葉通り,これからの時期は米や果物,野菜など1年のうちで最も作物の収穫が多く,おいしい時を迎えます。また,今年も残すとこと2ヶ月となり,暦の上ではまとめの期間です。しかし,いくら「実りの秋」とはいえ,全てが突然,実を結ぶわけではなく,種を蒔き,大切に育てなければ,収穫は望めません。学校においても10月は,市内陸上大会をはじめとして,市内音楽発表会など,今までの活動の成果を発表する場がたくさんあります。子ども達は,それぞれの大会を目標に頑張ってきました。1学期とは見違えるような成長ぶりです。きっとその努力が実ることを期待しています。
この夏は,リオのオリンピック・パラリンピックで多くの日本人選手が活躍し,メダルを手にしました。また,私が応援する「広島東洋カープ」も25年ぶりの優勝を手にしました。メダルや優勝は,誰もが目標としているはずです。しかし,それを手にすることができるのは,極限られた人達です。多くの人は,メダルや優勝を得ることはできませんが,それまでの努力は決して無駄なことではありません。だからと言って最初からあきらめないでほしいと思います。ゴールの一瞬,ボールを放す一瞬まで,気を抜かないことが大切です。「実る」のではなく「実らせる」と言う強い気持ちが必要なのです。
スポーツや音楽に限らず,一人一人が目標を持って頑張っていることがあると思います。いつか絶対に「実らせる」という信念を持って,取り組んでほしいと思います。
「実る」のは,秋に限ったことではありません。5年後,10年後,いやもっと先のことかもしれません。いつかきっと「実る」ことを信じて,頑張ってほしいと思います。