校長室

校長室から

あいさつや素直な言葉であふれる高野山に

            校長 金子 博之

 

 「ちっ、あっちいけよ。消えろよ。来るんじゃねえよ。」

虫の居所が悪いと、教師に対してもそんな言葉を使ってしまう児童がいます。

 小学校の中・高学年から中学校時代は、子どもから大人へとのぼる階段のはざまにあります。勉強のこと、友だちのこと等々、悩みや葛藤など思春期の心の揺れは決して小さなものではありません。

 したがって、どうしてもかん黙になったり、前述のように斜に構えたりするような態度になりがちです。大なり小なり、私たち大人の誰もが通ってきた道でもあります。

 本校では4月、生徒指導部を中心に職員会議の中で、

 「ひとりひとりの子どもを大切にし、個性の伸長と社会性を育てる。」

 「基本的な生活習慣を育て、身につけさせる。」

 ・返事やあいさつがしっかりできる。

 ・きまりを守ることができる。

という、1年間の具体的なめあてを、高野山小学校の全教職員で共通理解し、取り組んでいるところです。具体的には生徒指導の基本のきである「傾聴と共感」という姿勢で子どもたちに接し、育てていこうとしています。冒頭の子どものように、暫時おへそがどこかにいってしまった子どもを、頭ごなしに怒鳴り散らしても良いことは一つもありません。まずはクールダウンをさせ、原因をじっくり探っていくことが大切となります。

高野山小学校では毎月、生徒指導部から「今月の生徒指導目標」が提示されます。4月の生徒指導の目標は、「進んで元気の良いあいさつをしよう」でした。

校内ではできていても、地域に出るとなかなか実践できない部分があります。理由は様々ですし、永遠の課題かもしれません。

 学校では具体的な取り組みも始めています。児童会を中心とした「あいさつ運動」がそうですし、学校外の活動としては、地域の団体との連携も模索しているところです。ここ、高野山の地域で小学生、中学生、そして保護者・地域の皆様のあいさつがあふれたら、こんなに素敵なことはありません。

 今月も、どうぞ、よろしくお願いいたします。