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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「睡眠障害・寝不足」

 一般的な話になりますが、子どもの「睡眠障害」について気になっています。ゲームやSNSの子どもたちへの普及、習慣化が影響してか、現代の子どもの3~4人に一人の割合で「睡眠障害」や「睡眠習慣による問題(寝不足)」を抱えているといわれています。発育過程の子どもの睡眠不足は、ケガ、肥満、高血圧につながるという報告もあり、脳や身体的発達にも影響を及ぼしかねないため、我々大人以上に睡眠習慣の改善を図る必要があります。
 機会があれば「昨日何時に寝た?」と生徒たちに質問しています。「10時くらい(10時前)」と答える生徒は少なく、「11時、12時くらい」と答える生徒が一番多く、日付が変わる時間を答えた生徒も少なくないことに驚かされます。11時以降と答えた生徒に「何やってたの?」とすかさず切り返したところ「習い事や塾」という生徒もいれば「スマホをいじっていた」という生徒が多かったことに驚かされました。(正式な調査ではありませんが)
 一般的に成人は7時間以上、中高生は8時間以上、小学生は9時間以上の睡眠時間が推奨されています。翌朝遅くとも7時には起きることから、夜11時には就寝してほしいものです。心身ともにリフレッシュした状態で登校してくることが理想です。
 心身の発達期である中学生、やはり「早寝・早起き、そして朝ごはん」、規則正しい生活リズムを身につけさせたいと思います。

校長室のひとりごと「全国学力学習状況調査」

 本日「全国学力学習状況調査」を実施しています。毎年小学6年生と中学3年生を対象に行われる全国調査です。3年に1度「理科」や「英語」を実施しますが、基本は今年度実施する「国語」と「数学」です。この調査の目的は「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から全国的な学力や学習状況を把握・分析し国や各自治体の教育施策、各学校の成果と課題を検証し、その改善を図る」とされています。ですから学校の成績には関係ありません。
 例年8月にこの調査結果のうち各都道府県の順位が報道されたりしますが、調査の趣旨から競い合うためのものではないため各市町村や各学校の結果は一般には公表されません。本校でも結果をもとに生徒の実態を分析し9月以降の授業の進め方等の改善につなげます。
 この調査で私が注視しているのが「質問調査」です。国語、数学以外に、生活習慣や学習状況などをアンケート形式で調査(今回からオンライン)するものです。中でも「自分には良いところがあると思いますか」という質問に注目しています。この「自分には…」では、例年全国や県に比べ野田市は低い結果となっています。自己肯定感を持つ生徒が少ないのです。何事にも自信を持って主体的に取り組むためには、この自己肯定感が大きく関係します。学校経営の重点項目に「自己肯定感を持たせる工夫」「ほめる場の工夫と設定」と掲げているのもこのためです。
 国語・数学の調査結果はもちろんですが、昨年度一年間「自己肯定感」を高めるための取り組みが結果にどう表れるのか楽しみです。

校長室のひとりごと「避難訓練」

 熊本地震から8年となった昨日「避難訓練」を行いました。年度始めなので「避難経路を覚える」ことが主な目的です。今回は自分の教室で、尚且つ学級担任がいる状況での避難のため混乱もなく避難することができました。
 実際の災害は授業中とは限らず、休み時間や部活動、登下校中に起こるかもしれません。能登半島地震は元日の夕方に発生したことは記憶に新しいところです。
 年3回実施する学校の避難訓練では、今回のように実際に避難するという手段はもちろんですが、生徒一人一人の「防災に対する意識」を醸成してゆくことが大切だと考えます。いつ何時起きるかわからない災害時に「自分の命を守る」「近くの人と共に助かる」「避難所運営など協力し助け合う」という「自助・共助・公助」の精神を養うこと、それが命を守ることはもちろん、地域の一員としての自覚や責任につながると考えています。
 能登半島地震、熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災では実際に避難所となった中学校の生徒たちが、率先して避難所運営に携わる姿、また中学生が小さな子供やお年寄りの手を引き、また背負って避難する様子が報じられていました。「川間中生にできるだろうか…」他人事ではなく自分事として捉える力が身についてほしいと願っています。
 いつやってくるかわからない災害、自分はどう備えたら良いのか、自分には何ができるだろうか、自分は何をしなければならないのか… 
 そんな防災に対する意識を日頃から育んでいきたいと思います。

校長室のひとりごと「アップデート」

今回より「タイトル」の書き方を変更してみます。 

「アップデート」という言葉を聞いたことはありますか。皆さんも色々なところで「アップデート」していることと思います。直訳すれば「更新」です。スマートフォンを例にあげれば、アプリやソフトウェアを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティを向上させることでユーザーが安全に使いしやすくするものです。
 実は昨年4月の着任以来、川間中学校のアップデートに取り組んでいます。学校のアップデートなんてわかりにくいかもしれませんが、スマートフォンを「学校の敷地や校舎」に置き換え、アプリやソフトウェアを「教育課程や約束事」に、ユーザーを「生徒」という言葉に置き換えればわかりやすいかもしれませんね。
 野球やサッカーなどスポーツ界ではチームのトップである監督が代わればフォーメーションなど様々な変化が現れます。会社であれば社長が代われば会社自体が変わるでしょう。  学校はといえば、校長が代われば学校の雰囲気は変わっても、根本的には変わりません。公立の義務教育「教育の機会均等」という大前提にプラスし、一般的に校長は2.3年で入れ替わります。2.3年ではあえて変えようとしなければ変えられるものではありません。その長年の積み重ねが、学校には令和の時代に昭和や平成の時代からの物品や風習を残してしまっているのです。時代や社会の変化に伴い学校は新たな課題が増える一方で、煩雑になってしまいがちです。そこで「ここいらで整理整頓しわかりやすくしましょう」と川間中学校のアップデートに取り組んでいるわけです。
 「教育課程や約束事などを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティ(安心安全)を向上させることで生徒たちが活動しやすくなる」ことを目指しています。

※ アップデートによる変更点は随時お知らせいたします。

校長室のひとりごと令和6年4月13日

 今日は午後から「年度始め保護者会」があります。新しい学級での授業参観、職員紹介などの全体保護者会、そして新しい学級担任との学級懇談会を予定しています。お時間の許す限り、学校でのお子さんの姿をご参観ください。
また保護者会の後は引き続き「PTA総会」が行われます。皆さんも会員であるPTA組織の年に一度の総会です。こちらもどうぞご参加ください。
 今日は、そのPTAについて書いてみようと思います。PTAのPはペアレント(保護者)、PTAのTはティーチャー(先生)です。保護者と先生で作るAアソシエーション(組織・団体)がPTAです。このPTAの起源は古く、昭和22年に開校した本校より古く、昭和20年(約80年前)、本校開校の2年前にさかのぼります。終戦を迎えたこの年、アメリカの教育専門家の提言により「家庭と学校、地域が協力することの大切さ」が示され、その団体として学校ごとにPTAを組織したそうです。
 子供たちは、家庭と学校、地域を行ったり来たりしながら生活し、様々なことを学び成長していきます。それは大人になるまで続きます。家庭でのしつけなどの家庭教育が学校教育の基礎となり、家庭や学校で教わらないことを地域で学ぶ、という構図は昔も今も変わりません。
そのPTAではどんな活動をするのかは、地域や学校、学校種によっても様々ですが、基本的に「子供たちのために、取り巻く大人は何ができるだろうか」という原点は共通です。
昨今は、PTA組織を持たない地域や学校も出てきているようですが、家庭と学校、そして地域が連携し子供たちを育てるという考え方は不変の理念です。
         今日のPTA総会をきっかけに、更に三者の連携が深まることを願っています。

校長のひとりごと令和6年4月12日

 私が教頭として市内中学校に勤めていた頃、かれこれ10年近く前のことです。当時どこの中学校でも部活動の朝練習をしていました。朝7時から始まる朝練(朝練習)のため生徒は7時前には教室で着替え活動場所に移動します。早い生徒は6:30には登校してきます。そのため教頭の私は、6:30には正門や昇降口を開け、生徒たちを待ち受けていました。そうこうすると朝練の欠席や学校の欠席などの連絡のため、ひっきりなしに鳴る電話の対応が待っています。朝の6:00が毎日の出勤時間でした。
 放課後は放課後で、部活動の終了が最終18:30。それから先生たちは各家庭に電話したり、外部からの調査に対応したり、明日の授業の準備をしたり… そんな若い先生方を残して「お先に~」とも言えず毎日20:00や21:00頃に退勤する。こんな15時間勤務、今では考えられないような勤務実態ですが、当時は別に珍しくありませんでした。
ちなみに今も昔も我々教員の勤務時間は一般的に8:00から16:30。教員には残業手当はありません。今思えば毎日7,8時間の超過勤務、月合計は過労死ラインを超えていた記憶があります。

 令和に入り新型コロナ感染症の大流行も手伝ってか、社会全体が変化し、ブラック企業の代表のように教員の勤務が取り上げられ、若者の教員離れも一層進み、教員が足りないなんて地域も出てきています。「働き方改革」の波が教員にも押し寄せてきました。

 今は校長として、先生方の健康を第一に考え、できる限りの仕事のスリム化を図りながら少しでも超過勤務を減らそうと苦慮しています。
そこで皆さんにお願いです。
 学校は多い日には数百件の電話がかかってきて、先生方がこれに対応しています。本校でも「マチコミアプリ」を利用した欠席や遅刻の連絡手段(詳細は本HP内にも)を取っています。今後も「マチコミ」の活用をお願いします。
また、学校へのお電話の対応も、基本的に7:30から18:00としています。ご不便をおかけしますが併せてご協力ください。

何より教員にとって一番大切なこと、それは「毎朝、ハツラツと元気な笑顔で子供たちの前に立つこと!」です。お願いばかりになってしまいましたが、ご理解いただけると幸いです。

令和6年4月11日

「元気にあいさつをしましょう」と当たり前のように中学校では指導します。中学生なら指導されるまでもなく既に理解しているはずです。本校の多くの生徒は元気に挨拶をしてくれますが、そうでない生徒も少なくありません。
 私は日頃からコロナ禍の影響なのか、生徒たちのコミュニケーション能力の低下を実感しています。行動制限もなくなったことで「人間関係づくり」「コミュニケーション能力の育成」に重点をおき取り組みを始めています。まず始めたのは「あいさつ」です。
 「あいさつには、心を開き、その心に近づく」効果があり、人と関わる上で重要や役割を担っています。
・あいさつは、相手の存在を認める効果があります。
 友達とすれ違う時あいさつせずに素通りしてしまえば、その友達の存在を認めておらず、相手はとても悲しい気持ちになるはずです。

・あいさつは、互いの距離を縮める効果があります。
 「おはよう」と言われれば自然と「おはよう」と返すものです。それを繰り返すうちに「おはよう、今日早いね」となり「おはよう、早く起きちゃったから」などと会話が発展します。
・あいさつは、良い印象を与える効果があります。
 「おはよう」と言われて嫌な気持になる人はまずいません。人は第一印象をいつまでも大切にするものです。
・あいさつは、自分はもちろん周囲の緊張を和らげる効果があります。
無言で張り詰めた空気に誰かが「おはよう」と加われば、「おはよう」と声を出しやすくその場の空気は一気に和らぎます。

 先日先生たちに「あいさつを指導するのではなく、先生方から元気に挨拶をしましょう」と話しました。新しい出会い、年度はじめだからこそ、先生方が生徒一人一人の存在を認め、生徒との距離を縮め、良い第一印象で、緊張感をやわらげて新年度をスタートしてほしかったからです。

皆さんは、お子さんに「おはよう」「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」「おやすみ」と言えていますか。
お子さんは皆さんに対して「おはよう」「行ってきます」「ただいま」「いただきます」「ありがとう」「おやすみなさい」と言えていますか…

当たり前のようにあいさつできる関係、元気なあいさつが飛び交う学校、あいさつにあふれる地域って素敵ですよね。

令和6年4月10日

 昨日と打って変わり雲一つない晴天、真っ青な空と薄桃色の桜と絶妙なコントラストが印象的です。

 今日は市内小学校の入学式が行われ、尾崎小学校の入学式に出席してきました。小学1年生のあどけなく好奇心旺盛で真っ直ぐな純真無垢な姿は、無条件で微笑ましく思わずホッコリと癒やされてきました。

 入学式を終え中学校に帰ってくると、私より背が高く、声変わりした野太い声の数人の男子が「お帰りなさい」と声をかけてくれました。小学校の新1年生と中学校3年生では同じ義務教育の児童生徒でありながら余りのギャップに少し戸惑ってしまいました。

 我々中学校の教員はいつも当たり前に中学生と生活しています。そのためか、ややもすると義務教育9カ年間の最後の3年間を担っているということを忘れてしまいがちです。先日69名の新入生が中学校に入学してきましたが、当たり前のように「新人扱い」してしまいますが、小学校で最上級生として下級生の面倒を見てきた自信やプライドを蔑ろにしてしまっていることに気づかされました。

 よく「小中連携」という言葉を使いますが、小学校と中学校と別々の学校ですが、同じ子供たちを引き継ぐ同じ義務教育を担う学校同士です。中学校の教員は一人一人の生徒が小学校でどんな生活をしていたのか、小学校の教員は送り出した児童が中学校どんな生活をしているのかを、自然と気になるような意識を醸成することが小学校と中学校が連携し同じベクトルで継続して一貫性のある教育を進めていこうと改めて感じました。

 これからも小学校と連携し、9カ年間のスパンで考え子供たちのために指導支援していきたいと思います。

 

 

令和6年4月9日 入学式

 嵐のような風雨の中での令和6年度入学式でした。

 新入生69名、初々しく爽やかな(天気とは違い)姿で式に臨んでいました。入学にあたり校長式辞の中で新入生に向け3つの話をしました。以下に式辞を抜粋して載せてみます。

<校長式辞>

 (冒頭は省略)

   新入生の皆さん入学おめでとう。在校生、教職員一同皆さんの入学を心待ちにしていました。小学校の学校生活はいかがでしたか。たくさんの友達、たくさんの思い出を作ることができたでしょうか。6年間のうち半分はコロナの影響を受けてしまいました。学校行事も中止や縮小、形を変えての実施、また常にマスクを着用し必要以上に仲間との触れあいも制限され、賑やかで楽しいはずの給食でさえ、列のまま前を向いての黙食など、皆さんはもちろん保護者の皆様もご心配ご苦労が多かったことと推察いたします。

 昨年の5月、行動制限もなくなり本校でも少しずつ以前のような日常を取り戻してきました。とは言え、中学校は3年間のサイクルで入学と卒業を繰り返すため、誰もコロナ前のことは知りません。それでも先輩たちは「何ができるか」「どうしたらもっと良くなるだろうか」と知恵を集め、新たな時代の川間中学校の礎を築いてきました。コロナで足踏みしていた川間中学校の伝統は再び動き始めました。今度は皆さんがその伝統を引き継ぎ更に発展させる番です。自分が、そしてみんなが誇れる川間中学校を作ってほしいと願っています。

 皆さんの入学にあたり三つお話をします。

 一つ目は「決してあきらめないこと」です。これからの3年間、皆さんの前に壁が立ちはだかる時が必ずどこかでやってきます。そんなとき「絶対無理!」とか「できっこない」と最初からあきらめるのではなく、できないなりに知恵を絞り考え頑張ることで、仮にできなくても自分の中には何かが残ります。決してあきらめないでください。

 二つ目は「失敗を恐れずチャレンジすること」です。失敗したらどうしようと何もせず後悔するより、チャレンジして失敗した経験の方が格段に得るものは大きく。次につながります。昨日の自分を越えるためにチャレンジを恐れないでください。

 三つ目は「多くの人と関わること」です。コロナ禍で制限されてきた仲間との関わり、そして触れあい。コロナ禍の3年間分の人との関わりを3年間で取り戻してください。悔しさや悲しみを仲間と共有することで悔しさや悲しみは1/2,1/3.1/5と減少させることができます。またうれしさや喜びを仲間と共有することで、笑顔は2倍、3倍、5倍になるものです。この3年間多くの人と関わってください。

 これからの学校生活、時には天気も心も今日のような嵐の日もあることでしょう。しかし永遠に嵐が続くことはありません。いずれ雨はあがり、雲の切れ間から太陽が顔を出し、天気も曇った心にも見上げれば大きな虹がかかることでしょう。中学校生活が充実した3年間になることを願っています・・・ 

(このあとは省略)

 

昨日は2.3年生だけでの始業式、そして今日の入学式をもって全校生徒244名が揃い、本当の意味で令和6年度の川間中学校が動き始めました。

※あまりの風雨のため、朝「式辞」を(嵐バージョンに)書き直しましたが、始まる頃には雨が上がっていました…

 

 

令和6年4月8日 始業式

令和6年4月8日 始業式

新年度に合わせたかのような満開の桜の中、令和6年度の始業式を迎えました。

新年度のスタートに当たり新2年生、新3年生に次のような話をしました。

「人間はゲームの世界とは違い課金しなくても進化(成長)することができます。課金する金額によって進化(成長)レベルが変わるゲームとは違い、人間は経験や体験、行動や習慣によって進化(成長)レベルが変わってきます」という話です。

「進化(成長)のキーワードは「主体的・主体性」、つまり自分の意思や判断で行動することで進化(成長)レベルは変わってくるものです」と続けました。

「学校では様々な活動がありますが、その全てに意味があり、その意味を理解した上で「主体的」に取り組むことで進化(成長)レベルを向上させてくれます。つまり、どうせやらなくてはならないことを嫌々やるのではなく「主体的」に取り組むことで理想の自分に近づけるのです」と。そして最後に

「新しい年度のスタートに当たり、今思い描いているような一年になるよう「主体的」に物事に取り組みましょう」

と話しました。

一人一人の生徒にとって素晴らしい一年になること願っています。

 

教職員一同、頑張ってまいります。一年間どうぞよろしくお願いいたします。

 

校長 山田 桂一