校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「マンホール」
毎日道路を通っていれば、必ず視界に入っているはずなのに、存在すら忘れているような物の一つに「マンホール」があります。マンホールは地下の下水道につながっており、その地表部分には頑丈な鉄製の蓋(フタ)が被せてあります。このマンホールの蓋、自治体ごとにデザインが違うのをご存じでしたか?
先日、茨城県龍ケ崎市が使用されてきたマンホールの蓋を販売すると新聞に掲載されていました。記事によると龍ケ崎市のマンホールの蓋のデザインは2種類、一つは中央に市章があしらわれた蜘蛛の巣柄で、もう一つは牛久沼を背景に筑波山、そして白鳥があしらわれているそうです。こうした土地土地でデザインされた「ご当地マンホール」はマニアの間で人気のコレクションアイテムだそうです。例えば静岡市は「ちびまる子ちゃん」、福井県勝山市は「恐竜」、横浜市は「BAYSTARS」、川越市は「小江戸の町並み」など探せば実に様々で見ているだけで楽しめます。ここ野田市はといえば「けやき(市木)、ツツジ(市花)、ヒバリ(市鳥)」が描かれた物や、旧関宿町の「ぼたん(町花)」や「関宿城」が描かれた蓋、また桜木神社境内内には綺麗に桜色に塗られた「満開の桜」柄の蓋があるようです。
これまで気にもとめず通り過ぎていましたが、この連休にお出かけの際には、その土地土地をPRするマンホールの蓋に注目してみるのも面白そうですね。
校長室のひとりごと「ラーケーション」
いよいよ今週末からゴールデンウィークですね。新年度、生活環境が変わり慌ただしく過ごしてきた約一ヶ月、生徒達も先生達もこのゴールデンウィークを利用してリフレッシュしてほしいものです。
今年は、カレンダーの並びがあまり良くなく、ある調べでは、円安も手伝ってか海外旅行へ出かける人は少なく、短期の国内旅行や日帰りのお出かけが増える見込みだそうです。
ところで、近年中学校でも「家族で出かけるので休ませます」という欠席連絡が入ることがあります。時代の流れか「欠席」という概念も随分変わってきたようです。
「ラーケーション」という言葉を聞いたことがありますか。愛知県(名古屋市を除く)は、平日に旅行などで学校を休んでも欠席扱いにしない「ラーケーション制度」を2023年度より導入しました。「ラーニング(学習)」と「バケーション(休暇)」を掛け合わせた造語で、子どもが平日に休み地域や家庭での体験学習などを通して学びを深めようという狙いで始まりました。事前に活動の計画を立てて申し出れば年に3日間まで取得できるという制度です。これには賛否両論ですが、昨年度より沖縄、大分、茨城、熊本なども同様に制度を導入しているそうです。(千葉県では家庭の事情ということで「事故欠」という扱いです)
校長室のひとりごと「未来に運動は必要か」
先週「微細運動能力」が低下していることについて書きました。「微細運動」とは手や指を使った細かな精密な動きのことですが、関連して「粗大運動」について書いてみます。「粗大運動」とは姿勢の維持やバランス、立ったり座ったりと日常生活に欠かせない基本的な動きで、その能力を「粗大運動能力」と言っています。この「粗大運動」は赤ちゃんの時には寝返りを打つとかハイハイをする。もう少し成長すればつかまり立ちや歩行になり、中学生なら一般的に運動能力と言われる能力で、成長に合わせてその能力は変化します。「微細運動」と同様に「粗大運動能力」も低下傾向であるのは否めません。ある専門家は、いわゆる幼児体験、特に外遊びの機会が減少していることが大きく影響しているのではないかと話しています。
こう書くと「微細運動」「粗大運動」の能力低下が、あたかもマイナスであるかのようですが、この能力の低下が、人類の退化なのか人類の進化なのか、Society5.0「予測不能」な世の中、今は判断できないかもしれません。なぜなら、そもそも近未来で細かな作業能力が必要なのか、そもそも運動が必要なのかは想像もできません。我々は過去の経験から「そりゃそうでしょ」と答えますが、AI等の進歩により、これまでの常識が覆され始めているのが現状です。
校長室のひとりごと「新入生から1年生へ」
「新入生歓迎会」が行われます。今年度最初の生徒会行事、2.3年生は企画や事前準備、合同発表の練習に励んできました。大げさかもしれませんが、経験上「新入生歓迎会」の出来栄え(?)が一年間を左右しかねない大切な行事だと思っています。「新入生歓迎会」はその名のとおり、新入生に対して慣れない中学校生活へのエールを送ったり、生徒会活動や部活動、日常の生活などについて説明や紹介、そして2.3年生が歓迎の意を合同発表という形で表す会、そんな行事です。その何が一年間を左右するの?という話ですが、言い方は悪いですが2.3年生は上級生として力を見せつけ、1年生は「先輩達のように」と上級生に憧れ「頑張らなくちゃ」と中学校生活に意欲を持たせるねらいがあります。もし逆に「先輩ってたいしたことないな~」なんて思われるようなことがあれば、部活動にしても生徒会活動にしても全校で作り上げる行事、スムーズな学校生活など全てに暗雲が垂れ込めてしまいます。だからこそ2.3年生で力を合わせた「迫力ある全校応援」「調和のとれた合唱」などの練習に取り組んできたというわけです。
そうそう、今日までは「新入生」。明日からは「1年生」と呼ばれ中学校の日常が始まります。(部活動仮入部も今日から始まります)
校長室のひとりごと「各種学力調査」
小学6年生と中学3年生を対象に毎年実施している全国学力学習状況調査が行われています。既に14日に中学校「理科」を実施しました。その理科の調査ではデジタル端末を使いオンラインで出題・解答する新しい方式(CBT)が初めて導入されました。ネットワークへの負担軽減のために全国の中学校を17日までの4日間に分散させ、本校は14日に実施したというわけです。
今日は、残りの「国語」「数学」の調査が行われます。また1.2年生は「野田市学習到達度調査」を実施します。毎年実施されているこれらの調査の結果は経年でデータ蓄積しており、その対象学年の学習状況の傾向を知ることができます。全国調査については、どこの県がどうだとか、野田市はどうだとか、自治体ごとの順位が興味本位で取り沙汰されます。結果として順位や序列は出ますが、それは二の次三の次、調査の結果から学習状況の傾向を分析することで、今後の指導改善に努めるという大きな目的のもと行っているのがこの調査です。
過去の分析から見た本校の学習状況の傾向はというと「授業では内容を理解している」しかし「テストでは正答率が高くない」。つまり「授業内容を学力として定着させる取り組みが足りていない」…こういった現状から、今年度本校の先生方で「より効果的な学習サイクルの確立」というテーマで研修を始めたところです。今年度の調査の結果も生徒達のために有意義に使っていこうと思います。
校長室のひとりごと「微細運動能力」
「微細運動能力」という言葉をご存じですか?今、日本はもちろん、各国の教育関係者の間で、児童生徒達の、「微細運動能力」の低下が問題視されています。この「微細運動」とは、例えば靴紐を結ぶとか、物を積み上げる、ペンで字や絵、図などを描く、はさみを上手に使うなど、簡単に言えば「手先の器用さ」に関わることで、その能力を「微細運動能力」と言っています。2024年に行われたアメリカの調査によると、教師の77%が低学年では5年前の低学年に比べ、鉛筆やペン、はさみを上手に使えなくなっていると回答しており、また69%の教師は、靴紐を上手に結べない子どもが増えていると回答したそうです。確かに中学校でも、はさみやカッター、レタリングなどの機会はめっきり少なくなっています。以前はこの時期には教室内の掲示物を自分たちで見栄え良く作るために、丁寧にレタリングした文字をはさみやカッターで切り、それを台紙に貼って・・・などを時間を設け行っていましたが、今は、先生方がPCを使い、それなりに見栄えのする物を準備したりできるだけ手間がかからない工夫をしています。
ある専門家は、スマートフォンやタブレットなどの普及でデジタルな学習が増えている一方で、学習で画面を見ている時間が増えた分だけ、手を動かす「かく」「切る」「ぬる」「めくる」などの時間が減ってしまったことが影響しているのではないかと話しています。
校長室のひとりごと「あふれる情報」
世の中には様々な情報があふれています。新聞やテレビだけではなく、インターネットやSNSでもキーワードを入力し検索すれば、関連した情報が次から次へと閲覧できます。スマホ1台持っていれば不自由なく情報を手に入れることができる便利な世の中になったと実感しています。一方で、情報が簡単に手に入ることへの怖さも感じています。我々大人もそうですが、情報が多ければ多いほど、欲しい情報はどれなのか、フェイクニュースなど、この情報が正しいのかという判断力が必要になってきます。私は朝夕のニュース番組をよく見ますが、時間帯によってチャンネルを変え複数の局のニュースを見るようにしています。同じ出来事を報じていても局によって伝わり方が違うことが少なくありません。しかしSNSなどの情報とは違い、マスメディアには、必ず社内に校閲チームがあるので誤った情報はあり得ません。例えば「月」は誰が見ても、同じように見え裏側は見えませんが、事件や事故は多方向から見ることができ、取材する人も違えば見ている方向が違うことがあるから局により違った印象を受けるのだと思います。しかし事実として双方とも正しいわけなので、双方の事実を踏まえ自分なりに解釈するようにしています。情報があふれている世の中、情報を見極める力が必要だということでしょうか。
当たり前のようにスマホやタブレットを毎日使う子ども達にも「情報リテラシー」を身につけてほしいものです。
校長室のひとりごと「青かったっけ?」
この歳(60歳)になっても世の中には知らないことがたくさんあるものです。「春の交通安全週間」にちなんで、先週信号について書きました。改めて文字にしてみると一つの疑問が沸いてきました。「青信号って緑だよな…」「なんで緑じゃなく青信号なんだろう?」という疑問です。そう思い始めると次から次へとさらなる疑問が襲ってきます。「青汁って緑だよな」とか「青リンゴ」「青葉」など緑色なのに青と呼んでいる物ってどういうことだろうか?
調べたところ、もともと昭和5年に初めて登場した信号は今と同じ緑色で「緑信号」と言われていたそうです。ただ、古くから我が国には「緑色」という概念が薄く、緑色の物も広義で青と呼んでいた文化があったそうです。そう言われると「青葉」や「青リンゴ」など昔からあるものを「青」といっているのも理解できる気がします。それなら信号が登場した当時に「緑信号」と呼ばれていたにもかかわらず、なぜ「青信号」で定着したかというと、登場したての信号を紹介した新聞記事に「青信号」という昔ながらの言い回しが残ってしまい、それ以来「青信号」が定着したのだろうと言われています。ならばいっそのこと「緑ではなく青にしてしまえば」と思ってしまいます。ごくまれに「緑ではなく青」の信号も存在しているようですが、青い空でも見やすく、また諸外国にも合わせ、青ではなく緑が主流なのだそうです。
校長室のひとりごと「赤は止まれ!黄色は?」
今日も「春の交通安全運動」にちなんだ話です。当然皆さんは「赤信号」の意味をご存じですよね。そうです「止まれ」です。では「青信号」は?「進め」と答えがちですが、そうではありません。「進むことができる」です。歩行車や他の車を確認した上で進めるようなら進んで良いという意味だそうです。では「黄色信号」はどうでしょう。黄色信号は「止まれ」だと知っていましたか?自動車なら信号手前に「停止線」がありますが、安全に停止線手前で止まれるなら「止まれ」、それが難しいときには「注意して進んで良い」とされています。では「それが難しいとき」とはどんなときなのか、例えば後続車に追突されてしまいそうなとき、急ブレーキをかけなければ止まれそうもないときなどが「それが難しいとき」にあたるそうです。
ちなみに夜間や早朝に「赤の点滅信号」「黄色の点滅信号」の場所もありますが、この点滅信号についても触れておきます。「黄色の点滅信号」は歩行車や他の交通に注意して進むことができる。で、「赤の点滅」は歩行車は注意して進むことができ、車両は停止線で一旦停止し他の交通に注意して進むことができる、となっています。
黄色は「注意して進め!」ではないんですね。意外とわかっているつもりでも、正確ではないことってあるんですね。気をつけましょう!
校長室のひとりごと「いつも以上に慎重に」
新年度になり10日、学生であれば進級や進学、我々大人でおれば配属部署の異動や転勤など、この4月は生活様態が変わった人も少なくありません。それを実感するのが毎朝の出勤です。毎朝私は車で通勤していますが、これまで「〇〇分に家を出れば〇〇分頃学校に到着する」と大凡の時間を読むことができましたが、ここ数日は同じ時間に家を出発しても学校到着時間はバラバラです。初心者マークが頻繁に目につくことからも、恐らく新生活になり新たに通勤ルートに加わった人や、通勤ルートが変わった人などの出入りがあることも関係しているかもしれません。
さて、そんなこともあり今年もこの時期「全国春の交通安全運動」が始まっています。新入生にとっては慣れない登下校、早速自転車通学も始まりました。慣れない人の車での通勤などこれまで以上に交通安全には気をつけたいと改めて感じます。
*保護者の皆さん(特に新1年生)お子さんを車で送る場合、郵便局から突き当たり、左への道路はスクールゾーンのため朝の7時から8時半まで通行できませんのでご注意ください。