2020年10月の記事一覧
藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました
令和2年10月20日(火)に藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
市内の小学校3年生あてに配布した「たんけんシート」をもってきて、昔の暮らしや道具について、学芸員から説明を受けました。
千歯こき(せんばこき)を使った脱穀体験、「力がいる」「たいへん」といった感想のほかにも、「楽しかった」「気持ちよかった」などの声もあり、昔の苦労と知ると同時に新鮮な体験を楽しんでくれたようです。体験後はコロナ対策のためアルコール消毒もしっかりしました。
「オリジナルスタンプには行列が!」
みんなマスクを着用して、順番をよく守っていましたね♪
「くらしのうつりかわり―なつかしい昔の道具展―」は、10月6日(火)から3月21日(日)まで開催しています。
昔懐かしい民具や勉強道具、おもちゃなどを展示し、お子様からご年配の方まで楽しんでいただける展示となっております。ぜひご来館ください。
【更新】収蔵資料の紹介【祝・50点達成】
春日部市郷土資料館のホームページでは、展示しきれない、まちの歴史を物語る重要な資料を多くの方に知っていただくため、ほそぼそと収蔵資料の紹介をしています。この夏、博物館実習生の大学生のみなさんに協力いただき、今回5件の資料を紹介することができました。
実習生には、調書作成から、写真撮影、解説文の作成に至るまで取り組んでもらいました。その時の実習生による報告はこちらです。今回紹介するものは、いずれも春日部の歴史を語る上では重要な資料です。
亀田鵬斎書の看板は、粕壁の老舗の薬種問屋金子家に伝来した看板です。亀田は、江戸時代の有名な書家で、金子家に滞在したお礼に書をしたためたと伝えられています。宿場町粕壁における文化的交流を知るうえで貴重な資料といえます。
世界一藤のかすかべは、昭和5年に刊行された粕壁町や牛島のフジの観光案内書です。当該期の歴史的公文書など、まとまった資料が少ないなかで、国指定天然記念物指定直後の牛島のフジや、粕壁町・幸松村の状況を知るうえで基礎資料です。
木崎六之助商店の取引先名簿は、粕壁町の桐箪製造の商店に伝来した商店の名簿です。春日部の桐箪笥は特産品とされていますが、歴史的な経緯については、具体的にわかっていません。市域の産業の歴史を再考する上で重要な資料といえます。
備後石井家伝来の俳額は、江戸時代の市域を代表する俳人・石井文龍を輩出した備後石井家に伝来したものです。神社などに奉納されたものと考えられますが、詳しい経緯はわかりません。ただ、武里地区を中心とする葛飾蕉門の流れをくむ人々による投句がみられ、江戸時代後期に地域俳諧が盛んだったことがうかがえる資料です。
陣屋稲荷狐像は、粕壁の陣屋地区で祀られていた稲荷社の奉納されていた狐像です。陣屋稲荷は、平成30年8月に解体・遷座してしまいました。近代の粕壁町内の稲荷信仰の一端を物語る資料です。
この5件を更新して、収蔵資料の紹介の点数が、漸く50件に到達しました。
豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました
令和2年10月16日(金)に豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
今から約60年前の生活の様子について学芸員から説明を聞いたり、千歯こき(せんばこき)を使った脱穀体験をしました。
航空写真に乗っかって、約60年前という自分が生まれる前の春日部の様子を食い入るように見る場面もありました。
帰り際には、「もっと見たい!」「また来ます!」といったうれしい声も♪
マスクの着用や体験後の手指の消毒など、コロナ対策をばっちり行って、楽しい見学会となりました。
「くらしのうつりかわり―なつかしい昔の道具展―」は、10月6日(火)から3月21日(日)まで開催しています。
昔懐かしい民具や勉強道具、おもちゃなどを展示し、お子様からご年配の方まで楽しんでいただける展示となっております。ぜひご来館ください。
【広報かすかべ】まちのことを知ってみよう!補足(その1)
令和2年10月1日、春日部市は市制施行15周年を迎えました。10月1日は春日部市民の日です。 #かすかべプラスワン
市の広報誌「広報かすかべ」10月号では、市制15周年の記念して、特集記事「まちのこと知って、まちのことを発信してみよう!」が組まれました。
郷土資料館では、2面・3面の記事の内容を監修(?)しました。記事の内容は、市内8地区の意外に知らない、身近な歴史ネタを紹介したものです。郷土の歴史は「春日部らしさ」。なので、市制15周年を機に、身近にある「春日部らしさ」を再発見してもらいたいと願い、記事を書きました。
紙面に限りもありましたので、言葉足らずだった部分もありますので、この場を借りて補足説明をさせていただきます。今回はその第一弾「内牧編」です。
記事は次の通りです。
春日部唯一!?古代人の顔
内牧の塚内古墳群(市指定史跡)は、6世紀~7世紀につくられた約20基の古墳からなる古墳群です。このうち塚内4号墳からは、市内でも数少ない、人の形をした埴輪(はにわ)が発見されています。※古墳は全て私有地に所在し、一般公開はされていません。
埴輪の性別は男性です。郷土資料館で展示中。
郷土資料館ではおなじみの人物埴輪を紹介しました。顔を側面に、美豆良(みずら)とよばれる男性の髪型を模った造形の痕跡がありますので、男性の埴輪とされています。
市内では、内牧の塚内古墳群のほか、庄和南部の東中野地区の向之内塚山古墳の二地区に古墳が認められます。塚内古墳群は20数基確認され、向之内塚山古墳と合わせて、多くの埴輪片が出土しています。しかし、人や馬などを模った形象埴輪はわずかで、さらに人の形の埴輪は、紹介した人物埴輪が「唯一!?」です。実は、この「!?」がミソです。
人物埴輪の出土例は、塚内古墳群で数点確認されます。その一部が下の写真です。
首から肩・胸にかけての、人物埴輪の部分です。丸いものは首飾りを模っているのでしょうか。
残念ながら、顔面は失われており、どんな顔だちなのか不明です。このほかにも、人の形の埴輪の部位と考えられる欠片がいくつか発見されていますが、肝心のお顔は見つかっていません。
ですから、塚内4号墳は、顔だちがわかる埴輪としては市内唯一ですが、人の形の埴輪として「唯一」ではないのです。今後、新たに発見されるかもしれません。そうした期待も込めて、「唯一」ではなく「唯一!?」とした次第です。
長くなりましたが、補足説明でした。次回は、幸松編・競馬場の話を予定します。
【台風】古文書講座(初級編・中級編)中止します
令和2年10月10日(土)に開催予定の古文書講座(初級編・中級編)について、台風14号の接近が予想されていますので、受講者の皆さんの安全のため、中止といたします。
初回は、11月14日(土)となりますので、ご承知おきください。
皆さまのご理解のほど、よろしくお願いいたします。