2021年12月の記事一覧
内牧小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました
令和3年12月2日(木)に内牧小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
今回は郷土資料館企画展示室の小学校地域学習展を見学する組と、2階の視聴覚ホールで解説を受ける組に分かれて、入れ替わる形での見学です。
1階の企画展示室では展示してある昔のくらしの道具を実際に見ながら、配布済みの探検シートを記入して勉強をしました。探検シートは昔の生活道具や、学校・農業に使われていた道具を知ることができる郷土資料館オリジナルの折り込み式ミニ冊子です。
自由時間には、「春日部の人口は昔と比べて増えたんですか?」「春日部にいろんな建物ができたのはいつですか?」などの質問がありました。きっと今日のために質問を考えてきてくれたんですね♪学びの姿勢が素晴らしいです!
2階の視聴覚ホールでも、探検シートをもとに解説を受けました。七輪や石盤(せきばん)など、道具の何点かはこちらに展示をしました。
職員の質問に対し、静かに手を挙げて答えようとしている姿が印象的で感心しました!
常設展示コーナーで人気の昔のおもちゃたちは、今日はこちらで体験してもらいました。写真には映っていませんが、手指用のアルコール消毒も備えたうえで遊んでもらっています。
自由時間がもっと欲しかったようで、中には「また来たい!」「明後日来ます!」という子もチラホラ♪
土曜日、日曜日も開館しているのでぜひ来てくださいね!(12月11日(土)は臨時休館です)
「くらしのうつりかわり-なつかしのくらしの道具展-」は、10月5日(火)から令和4年2月27日(日)まで開催しています。
昔懐かしい民具や勉強道具、おもちゃなどを展示し、お子様からご年配の方まで楽しんでいただける展示となっております。ぜひご来館ください。
【臨時休館のお知らせ】12月11日(土)は休館します
令和3年12月11日(土)は教育センターが給排水設備清掃のため休館となります。
翌12月12日(日)は通常通り開館します。
講演会ー昭和オリンピックのころの粕壁、昔懐かしい駄菓子屋の世界を開催しました
11月28日(日)、春日部郷土史研究会の大川明弘先生、山口俊一先生を講師にお招きして、歴史文化講演会を開催しました。当日は、時間を分けて、3部構成でご講演いただきました。
ここ数年お願いしている大川先生には、一昨年度の「明治期の粕壁」、昨年度の「関東大震災後の粕壁」に続き、「昭和のオリンピックのころの粕壁」と題してご講演いただきました。
今回は、かつてロビンソン百貨店春日部店(西武百貨店春日部店)で、毎年開催されていた古写真展に関わられた元商店の方にもご協力いただき、豊富な写真とともに、昭和30~40年代の春日部の様子をご紹介いただきました。また、サブのスクリーンで地図を常に投影し、粕壁出身の方でなくても場所がすぐわかるようにご配慮いただきました。
大川先生の調査によると、太平洋戦争後、昭和のオリンピック前の粕壁では、戦前に比べ、洋食店が減少し、菓子・パン店、桐タンス、桐箱、自動車整備・販売、電気器具店が増加しました。洋食店に関しては、それまであった「アポロ」、「佐の屋」、「あか塚」、「千代」、「千代田軒」、「小松軒」、「壽ゞらん」などが、業種を変えたり、廃業しており、原因は明らかではありませんが、戦時中の統制などの影響ではないかとのことでした。
また、戦後、粕壁の先人たちは「modernization(近代化)」をもって復興にあたったのではないかとのこと、これによりインフラの整備や保健衛生の改善など、生活環境の整備が大きくはかられたとのことでした。
山口先生からは、ご自身の記憶をもとに描かれた駄菓子屋のイラストを観ながら、昭和30年代に粕壁の北西部にあった「たまや」、「はっとりや」、「あいざわ」、「やまざきや」、「徳力屋」の5軒の駄菓子屋をご紹介いただきました。
一見、同じような駄菓子屋でも、店の明るさや広さにだいぶ違いがあるということ、ほかの駄菓子屋には無いプラモデルを置く店があったことなど、店ごとに違いがあるということなどをご説明頂きました。
昭和30年代以降は、市役所の広報などの発行も始まっており、資料館で所蔵している写真も増加しますが、現在のところ、駄菓子屋を正面から撮った写真はありません。山口さんのイラストは、こういう観点からも非常に貴重なものです。
お客様の中にも実際に子ども時代を粕壁で過ごされた方も多くいらっしゃられ、大川先生が作成された昭和32年の粕壁の街並み図に対するご指摘など、有意義なご意見も多くいただきました。
つい60年ほど前のことでも、思い返してみると様々なことがあり、忘れられていることも 多くあります。些細なことでも、歴史をつなぐ要素として記録するような活動を、郷土資料館でも続けていきたいと思います。