ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

中学生社会体験事業2日目

昨日に引き続き、中学生社会体験事業です。

本日は、団体見学のお客様向けの展示解説の補助をしてもらいました。
日光道中粕壁宿の解説の補助資料として、それぞれが粕壁の町の古写真を説明しました。
お客様が帰られた後、「本番は緊張した」と感想をもらしていましたが、
みなさんしっかりと自分の役割を果たしていました。お客様も大変満足されようです。
写真:古写真を説明する中学生
本日のメインは、市内の旧家からいただいた資料の整理です。
古書のほこりをはらって、1つ1つ封筒に収めます。
そののち、資料を解読しながら、資料調書をとってもらいました。
当時の人たちが、版木で出版された本を読んでいたことや、筆で本を書き写していたことに大変驚いていました。「伊蘇保物語」(イソップ物語)や葛飾北斎の画集「北斎漫画」なども取り扱い、古い本からも親しみを感じ取ってくれたようです。
写真:資料整理をする中学生
最後に、
粕壁の町の商家の双六(すごろく)について、調査してもらいました。
この双六は昭和初期に印刷されたもので、商店の広告がマスに見立てられています。
中学生のみなさんには、双六の商店がどの位置にあったのか、様々な文献資料を比較しながら、現在の地図上に落とし込んでもらいました。
なくなってしまった商店も多く、探すのに苦労していましたが、「ウォーリーをさがせ」ならぬ、春日部の「商店をさがせ」のようで、楽しみながら作業をしてくれました。
みなさんの調査の成果は、ゆくゆくは展示に反映する予定です。
写真:資料調査をする中学生
今日は盛りだくさんでした。明日の最終日は、しめ縄づくりの準備・練習です。

庄和高齢者憩いの家の歴史講座に出張しました

平成29年11月14日(火)、高齢者支援課の主催で庄和高齢者憩いの家で歴史講座を行いました。
演題は「庄和高齢者憩いの家周辺の歴史」で、同施設の南側には西金野井の香取神社が所在しますので、香取神社と西金野井の歴史についてお話ししました。庄和高齢者憩いの家が完成した昭和49年(1973)ころの話、江戸川が開削される前は西金野井と東金野井(現野田市)が一体だったこと、西金野井は河岸場のある集落として大変栄えていたこと、などなど。

講演の途中、地元のご高齢の方より、昔は船が通っていたことや、古くからの屋敷があったことなどをご教示いただきました。本当は講座の話をやめて、お話をじっくり伺いたかったのですが、時間がなく残念でした。
地元のみなさんのお話を伺える意味でも、出前講座は大変貴重な機会です。
ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。

写真:庄和憩いの家での講座風景

中学生社会体験事業1日目

本日から3日間、市内中学生が郷土資料館の業務の「社会体験」にきています。
初日の本日は、郷土資料館の収蔵庫の整理整頓や資料の取り扱いを体験してもらいました。
資料の取り扱いでは、市内で発見された弥生式土器を手にとって観察したり、古い巻物を開いてみたり、江戸時代の絵図から春日部を探してみたりしました。
郷土資料館や学芸員の業務についてみなさん理解いただけましたでしょうか。

写真:巻物を取り扱う中学生

写真:江戸時代の絵図をみる中学生

資料の取り扱いの時はもちろん、初日だったので、みなさん、終始緊張した面持ちでした。

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成29年11月12日(日)、郷土資料館で「体験ワークショップ」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ました。
紙てっぽうの音と、子供たちの笑い声が響いた楽しい時間になりました。
 次回ワークショップは、平成30年1月20日(土)に「パタパタ(板がえし)」を作ります。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です! !  ご参加をお待ちしています。
蓄音機

ワークショップの風景

動物 歴史文化講演会「三峰信仰と関東平野」受講者募集中です!

平成29年11月25日(土)、三木一彦先生(文教大学准教授)をお招きして歴史文化講演会「三峰信仰と関東平野」を開催します。

・日時:平成29年11月25日(土)14時~16時
・場所:春日部市教育センター4階研修室2
・費用:無料
・定員:100名(申込順)
・申込方法:郷土資料館に直接、または電話で(℡048-763-2455)

三峰信仰とは、埼玉県秩父地方の三峰山に対する信仰のことです。三峰山の山上には三峰権現を祀る三峰神社が鎮座しています。三峰権現の眷属である大口真神(おおぐちのまがみ)は俗に「お犬様」などと呼ばれ、ニホンオオカミを神格化したもので、江戸時代には庶民に火難・盗難除けとして信仰されました。
市域でも、江戸時代より、三峰神社と呼ばれる祠や石造物が祀られ、また、三峰講と呼ばれる代参講などが組織されていました。
郷土資料館にも、市内の旧家から寄贈された、「お犬様」のお札やお札を入れる木箱などを収蔵しています。

写真:三峰神社の護符

三木先生は、歴史地理学の視角から、江戸時代の三峰信仰の歴史的な展開をご研究されている著名な研究者です。
どなたでも受講いただけますので、ご興味のある方は郷土資料館までお問合せください。