校長室

2014年6月の記事一覧

地域ルーム開室にあたり

 学校だより6月号等でもお知らせしましたが、25日()15:00より本校多目的室において布佐中学校区地域ルームの開室式が行われました。大変な雨の中、地域のみなさん50名前後の参加をいただき、教育長を始めとした市教育委員会や地元議員の方々をお招きして1時間余りの充実した式となりました。

 地域ルームは学校・家庭・地域の連携を強め、地域全体が布佐中学校区の小中学生を他人の子ではなく『布佐の子』という意識をもち、多くの大人の目で子ども達を見守りながら育てることで、将来にわたって布佐の地の未来を切り拓く人財を育成するための拠点です。

 具体的には、地域のみなさんによる学校支援ボランティアの活動を通して教育環境を整備したり、様々な方策を用いて学校の教育力を上げ、子ども達の「生きる力」を育んでいきます。そして、このような取り組みを中学校区3校(布佐中・布佐小・布佐南小)が共有して展開することによって、布佐中学校区のミッションである小中一貫教育の礎を築いていきたいと考えています。

 また、そんなボランティアのみなさんが集う地域ルームで「学校を核とした地域コミュニティー」の再生が図れれば、こんなうれしいことはありません。これまでも地域の教育力をお借りしながら学校運営を進めてきた布佐中学校ですが、今後、さらにこれを強化し、「みんなで創る地域の学校」が現実のものとなるよう、ご支援・ご協力をお願い致します。

生徒総会を終えて

 13日()に生徒総会が実施されました。事前に資料を読み、各学級で協議を重ねてきたこともあってか、冒頭から生徒会が提案したスローガンに対して多様な意見が出て白熱した議論がかわされました。当日は、第2回目の評議員会議の開催日であったため、評議員の皆さんにも生徒総会の様子を参観していただき、「民主的に物事を決める手法を生徒たちが理解していますね」といった趣旨の感想をいただきました。

 そのような状況であったため、時間的には厳しい面があり、すべての議案を討論し尽くすとまではいきませんでしたが、多くの生徒が意欲的に参加(議長からは何人かに対して厳しい指摘もありましたが…)し、成功に終わった生徒総会であったと思っています。

 最後に「学校が明るく生徒が活き活きと活動している学校は、すべて生徒会活動が活発に行われている」という内容と民主主義についての話、校内で生徒が活動して生活改善が図られた例を話し、民主主義で決定したスローガンのもと、今後もチーム布佐中として全員が一丸となって取り組んでいくことを確認しました。次の行事での生徒たちの活躍が楽しみであり、大いに期待したいと思っています。

校内授業研究会から


 11日()に今年度1回目の校内授業研究会を実施しました。理科と特別活動の提案授業を2名の先生にお願いし、私たち布佐中職員で研究協議を行うとともに、東葛教育事務所・我孫子市教育委員会から招いた講師の先生からご指導をいただきました。また、当日は市内中学校初任者研修の会場として、本校の2名を含む14名の初任者の先生が、上記に加えて社会科の模範授業を参観し、研修を深めてそれぞれの学校に戻りました。さらに、小中連携・交流のひとつとして、小学校の先生4名にも参加していただきました。

 当日は、本校の研修の柱である「活動と協同的な学びのある授業」に沿った授業が行われ、社会科ではグループによるジグソー学習・理科ではグループでの実験と結果の共有、考察・特別活動では学級の問題を解決するための話し合い活動が展開されました。それぞれに先生方の個性や工夫が感じられる授業でしたが、どの授業にも共通していた点、それはただの一人として「学ぶこと」から逃げている生徒がいなかったことです。すべての生徒が目を輝かせて意欲的に授業に参加し、意見を述べ、活き活きと活動していました。

 他校の初任者で「グループ活動をしようとすると机の移動だけで時間がかかりすぎたり、グループ内で私語ばかりするようになって授業が成立しない」という悩みを話してくれた先生がいました。もちろん、布佐中学校が完璧な授業を展開しているというわけではありませんが、前向きに頑張る職員集団とそれに応えてくれる生徒達によって、日々の学校生活や授業がしっかりと運営されているということを感じています。

 しかし、本校も若年層教員を始めとして、まだまだ授業改善を要する部分があり、生徒の学習意欲や学力向上にも課題を抱えていることは事実です。今後とも、生徒たちのために、本校のめざす「自主性」と「共生」を育むための「B型学力」向上に向けた取り組みを職員一丸となって進めていきたいと考えています。

成長の修学旅行・林間学校


 5月26日()~28日()に3年生の修学旅行(京都・奈良方面)、そして6月1日()~3日()に2年生の林間学校に同行しました。

 修学旅行は「古都の歴史や文化をしっかり学び、修学旅行をめいいっぱい楽しもう」というスローガン、林間学校は「五感を駆使し自然を学び、共に成長しよう」という目標のもと、生徒たちは実行委員を中心に入念に事前準備を行い、当日を迎えました。

 それぞれの学年カラーに彩られた3日間でしたが、共通して感じたこと。一つは上記目標とスローガンに「学び」とあるように、この修学旅行と林間学校は、総合学習の時間に各自が設定したテーマに沿って一生懸命に事前学習を行った検証の場であったこと。そして、生徒たちはその目的に沿って、誰もが目を輝かせて寺院を、仏像を、雄大な自然を見たり、ボランティアガイドさんの話に食い入るように耳を傾けていました。ガイドさんたちからは、「今まで一緒に行動してきたどの学校の生徒よりも熱心でした」というお褒めの言葉をいただいています。

 二つ目は、1日目よりも2日目、2日目よりも3日目と生徒の行動変容が実感できたことです。修学旅行も林間学校も、初日はたくさんの失敗がありました。リーダー生徒や先生方から笑顔が失われる場面もありました。しかしながら、生徒たちは自分たちの力でしっかりと課題を捉え、改善に向けて行動にうつしたのです。修学旅行も林間学校も、事前指導で「みんなが適切に判断したり、行動できているかの基準は周囲の人たちの笑顔だ」という話をしました。まさに、日を追うにつれ笑顔が満載で多くの人がつながった二泊三日であったと思います。

 この修学旅行と林間学校を成功のうちに終えた2・3年生の生徒たちが、この成果を次にどう活かしていくのかがとても楽しみです。この後、すぐに定期テストがあり、夏の葛南大会も「あっ」という間。その隙間をぬうように生徒総会や歌声交歓会も計画されています。生徒の成長とは、まさに「どう行動が変容していくか」ということで可視化できます。生徒たちの「自主」と「共生」(学校目標)に向けたさらなる成長を心から期待しています。