校長室

2013年5月の記事一覧

林間学校でつくる「絆」

   
       絵文字:晴れ    学習の質を保障する 総合学習(林間学校)カリキュラム
                                 校長  杉橋 朋子
   福島県会津地方は、私たち2学年の教員と生徒の訪問を歓迎するかのように5月22日
 から3日間、晴天であった。3,11以来3年間、この会津に林間学校で訪れているから、
 経年で人や車の数の変化は一見してわかる。今年の会津地方は一昨年にくらべ、観光
 客の数も多くなり、活気が感じられた。
  休暇村裏磐梯の総支配人は、今年も布佐中を歓迎してくれた。横田先生以下パークボラ
 ンティアの皆さんもお元気そうだった。前日に私たちの学校のために、磐梯山登山の可否
 や雄国沼方面を歩いて、安全を確認してくれてあり、到着した日の夕方わざわざ、火山
 博物館 副館長の佐藤 公先生がホテルまで訪ねて現状報告に来てくださった。
  小山学年主任とその報告を聞いた。私たちの学校は、毎年このような方々との交流に
 よって、奥の深い学習をさせていただいている。
  さらに、「布佐中がどのような学習を何のために実施しているのか」といった目的もよく
 理解していただいている。 このようなつながりを一過性にすることなく、次年度につない
 でいくことが、この学習を成功させる秘訣だ。次年度につなぐものこそ、本校の総合学習
 カリキュラムであり、校長や教員が変わっても、学校の教育の質を変えることなく、継続
 していけるものなのである。 学校の外から支援するさまざまな方々とネットワークをつな
 ぐ役目を、前年度の学年主任が果たして来てくれていることに感謝だ。今年もガイドさん
 に直接お礼もいうことができた。
  豊かな学習を終えてみると、2学年の生徒の新たなよさも多く発見できた。送り出してくだ
 さった保護者の皆さんには心より御礼を申し上げたい。

福島に寄せる


  絵文字:晴れ  明日から 林間学校へ
                                   校長  杉橋 朋子
 一年とはこんなに早いものだったか。もう林間学校の時期になった。本校の林間学校は、平成23年の5月、今年卒業した生徒が中学校2年生になった5月に福島県裏磐梯へ予定されていた林間学校から新しい1ページを開いたのである。震災と原発の影響で、軒並み、福島行きの教育旅行が取りやめになったおり、本校は、保護者の大きな後押しを得て、風評被害にあえぐ福島へ林間学校に出かけた。当時の実行委員長が、「私たちは風評被害を起こさない。」と勉強に勉強を重ねて行ったことによる。本校にとっても風化させてはならない保護者や生徒の思いである。
 小山学年主任が、今日、最後の集会が行われる旨を知らせてくれたので、「風化させてはならないそのこと」を2年生に伝えたいと考えた。集会で往時の動きを話したところ、生徒たちは、じっと聞きいってくれた。生徒たちの真摯は態度と思いにふれて、意義深い林間学校になることは間違いないと確信した。保護者の皆さんにも今日まで、ご支援くださったことに感謝したい。

奈良のまちで

          
 絵文字:電車   人とのつながりの中で   3年生の京都・奈良への歴史探訪の旅
                                          校長  杉橋朋子

   深緑の時期とはいえ、奈良はとにかく暑かった。うだるようなといったほうがよいほどで
 ある。そんな中、全く見知らぬ土地に自分たちだけでたどり着いた生徒は、本当に見上げ
 たもの。それだけでも尊敬に値する。
  私は、薬師寺の北川参与に挨拶するため、いくつかの生徒のグループとともに、JTBの
 山岡主任と出かけた。薬師寺の参与が、直接生徒のガイドをするなど普通では考えられな
 いだけに、どうしても感謝の気持ちを伝えておかずにはいられなかったからである。
  越川教諭と共に北川参与の話をきかせていただいた。生徒たちには、伽藍配置のこと、
 薬師寺が塔の修復を、どのような思いで乗り越えようしたかなどを、切々と話していただい
 た。私は、心の奥深くから湧き上がる何かの思いを感じ、今日ここに来れたことを幸せに感
 じた。そのあと、斑鳩町のiセンターへ移動し、観光ガイド班の皆さん12人にお礼を申し述
 べ、法隆寺へ出かける生徒を見送った。古都奈良のまちでの一日は、多くの方々との出会
 いがあり、そのこと自体が私に充実感を与えた。無事帰校でき、関係各位に感謝したい。