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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「闇バイト」

 首都圏で相次いでいる闇バイトによる強盗事件が後を絶ちません。治安が良いと言われてきた日本の世の中はどうなってしまったのでしょうか。こう連日のように近隣での強盗事件の報道があれば他人事でいられず、恐怖すら感じずにはいられません。「強盗殺人、強盗傷害致死」事件のように金銭が絡み人の命を殺めてしまった場合「死刑もしくわ無期懲役」、殺人や致死でなくても「強盗傷害」であれば最低でも「懲役6年以上」という量刑です。それを知っての犯行なのでしょうか。

 実際に闇バイトによる住居侵入未遂事件で逮捕起訴されたある女性被告がインタビューに応じた記事を読みました。「彼氏とお揃いの物を買ったり旅行に行ったりするお金が欲しかった」と動機を語り、SNSで闇バイトに応募し事件当日まで内容は知らされず、当日になって初対面の共犯者と落ち合い主犯格からSNSで指示を受けたそうです。この女性被告は「被害者に癒えることのない傷を負わせてしまい悔やんでも悔やみきれない」と、また「SNSに頼らないで。メッセージが来てもボタンを絶対に押さないで。ボタンひとつで人生が変わる」「過去に戻れるなら誰かに相談すれば良かった」と警鐘を鳴らすと共に後悔の念を語っています。

 今回インタビューを受けたことについて「自分が話すことで闇バイトに手を染める人が減って欲しかった」と語っています。

そもそも怪しいSNSに誰も反応せず応募する人がいなくなれば闇バイト自体がなくなるはず、子供まで一人一台スマホを持つ時代だからこその犯罪なのかもしれませんね。

校長室のひとりごと「師走」

 いよいよ12月、2024令和6年も残すところあと1ヶ月。野田市の学校は二学期制のため、学期末ではありませんが、それでも「師走」我々教師も忙しくなってきます。

 ところで、日本は四季があり、その季節でしか味わえない食材を生かした「旬」の料理という伝統が残っています。例えば新年の「おせち料理」「お雑煮」もその良い例です。長い歴史で育まれてきた和食の文化は、その地域に密着した料理で特に「お雑煮」は地域によって様々です。例えば、皆さんのご家庭ではお雑煮に入れるお餅、丸ですか四角ですか?味付けは味噌ですか?醤油ですか?それとも魚などの出汁ですか?

 少し調べてみると関東以北のお雑煮は「角餅で醤油味」が多いようですが、北海道は「角餅で味噌味」が多いようです。一方西日本は「丸餅で薄味のだし汁」が多いようです。珍しい(?)地域の例として九州や四国の一部では、お餅の中にあんこが入っているお餅を使っているそうです。それ以外にも、鶏肉やかまぼこなど、その土地土地で海の幸の具を入れたり、山の幸の具を入れたりと長い日本列島だけに、実に様々です。

 日本のお正月とは、親戚一同本家や実家に集まり、新年の挨拶を交わし、子どもたちには「お年玉」を渡し、大人達は「お屠蘇(とそ)」で無病息災を願い、子ども達は「コマ回し」「羽つき」などで遊ぶ。そして「初詣」に出かけ帰ってくると「おせち料理」や「お雑煮」を食べる…

忘れ去れる前に今こそ子ども世代、孫世代にも引き継ぎたい日本の伝統文化だと思いませんか?

校長室のひとりごと「高齢者ふれあい体験授業」

 昨日、川間地区「いきいきクラブ」の皆さんをお招きし「高齢者ふれあい体験」授業を行いました。この場でも何度となくご紹介してきましたが、今年度本校は地域に目を向けた教育活動を展開しています。3年生の家庭科の授業を一本の柱として「地域との関わり方」「中学生にできること」など生徒達に考えさせることで、近い将来地域の一員として主体的に地域と関わり、地域を支える、そんな人材に育てることが目的です。去る11月9日「川間地区ふれあいの広場」という地域行事があり、今年は生徒たちも運営側の立場で関わりました。それまで学んできたことを実践に移す場です。そして、その「ふれあいの広場」での中学生としての関わり方について、地域を長年牽引してくださっている高齢者「いきいきクラブ」の皆さんと成果や課題、様々な意見交換をする場面、それが「高齢者ふれあい体験」授業でした。4、5人のグループごとに終始笑顔で活発に意見交換する様子が伺え、授業は大いに成果があるものでした。

 ところで、「いきいきクラブ」とは以前の老人(会)クラブですが、皆さん元気で活力もあり私も見習いたいものです。今後も「いきいきクラブ」の皆さんや、地域の高齢者の皆さんのお力を借りながら、ふるさと川間を背負う中学生を育てていこうと思います。

校長室のひとりごと「日本の英語力」

 このほどスイスのある企業が「英語力」に関する調査を実施しその結果を発表しました。調査は、英語圏以外の国や地域による「英語能力指数」を調査したもので、日本はこの急速に国際化が進む中、2011年の調査開始以来順位が後退し続け、英語力の低下に歯止めがかからない状態です。調査は116の国と地域で行われ、1位はオランダ、6年連続で首位を守っているそうです。2位はノルウェー、3位はシンガポールで日本は昨年より5つ順位を落とし92位という結果でした。同じアジアの国や地域で言えば、先ほどのシンガポールが3位、韓国が50位、ベトナムが63位、インドネシアが80位、中国が91位とアジアでも16番目という結果です。

 この結果をある専門家は、コロナの影響もあり留学や国際交流の機会が減ったことが影響している、としています。確かに私もそう思いますが、コロナの影響だけではないように思います。日本では古くから中学校、高校で英語の授業を行なってきました。しかし国際化が進む社会の中で日本人の英語力が問題視され始め、小学校で英語活動を取り入れたり、中学校の英語の授業も授業中は「オールイングリッシュ」、可能な限り英語のみで授業を進めるといった取り組みを進めていますが思うように結果には表れていないようです。

 AIの進歩などにより自動翻訳が簡単にできるようになりましたが、グローバルの世の中外国人と触れ合う機会も増えることでしょう。冗談など同じタイミングで笑いたいなと個人的には思っています。

校長室のひとりごと「悩みは修学旅行の行き先」

 先日、今の1年生対象の令和8年度の修学旅行の日取りが決まりました。「ずいぶん早くに」と思われるでしょうが、中学校の修学旅行は主に新幹線を利用するため学校独自で日取りを決めるのではなく関東修学旅行委員会が各校の希望をもとに割り振ります。それによりJRも修学旅行専用列車のダイヤを組み込んでいくという、大変複雑になっています。そしてこの日取りをもとに各旅行業者はホテルの確保や見積もりなどを作成し学校に提示し、旅行業者を入札するという大まかな流れです。

 近年、修学旅行について悩みを抱えています。皆さんは中学校の修学旅行はどこに行きましたか?野田市でなくても関東の中学校の多くは「京都・奈良」に行っていたと思います。これは日本の原点とも言える伝統や文化に触れるためでしょう。しかし近年、その京都はインバウンド需要の影響もあり、宿泊、貸切バスなどが高騰しています。円安もありホテル側も外国人観光客用にシフトし改装するなど、昔ながらの修学旅行生が宿泊できるホテルが減少したことも一つの要因です。ここ数年京都市内はどこへ行っても外国人観光客が多く、市バスなど公共交通機関も長蛇の列、貸切タクシーを利用すれば、旅行費用は一気に膨れ上がってしまいます。

 私が抱えている悩みとは「それでも京都に行くのか」「そろそろ別の場所を検討した方が良いのか」です。このまま旅行費用が高騰を続けるようなら、悩んでばかりではなく判断に迫られる時が近々来るでしょう。

 例えば、広島であったり、東北の盛岡や奥入瀬、北陸の金沢、信州長野の民泊など…

 いずれにしても、生徒達にどんな経験をさせ、何を学ばせたいのかを明確に考えた上での決断になることでしょう。